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〜 雪月花 新撰組異聞 編 〜
〜 夏初月 多摩川 さらさらに 〜
登場人物
土方歳三、沖田総司、斉藤一、お雪、少女[鈴・美鈴]
「多摩川に さらす手作り さらさらに なにぞこの児の ここだ愛しき」
「万葉集 第十四巻 三三七三番」より
作者:詠み人知らず
晩春を終えて初夏を迎えた。
ここは京の町。
青空が広がり過ごしやすい日が続いている。
ここは屯所。
沖田総司の部屋。
沖田総司は任務に関係する打ち合わせを終えて部屋に戻ってきた。
沖田総司は疲れた表情で軽く息をはくと、寂しそうに呟いた。
「やっぱり体がだるいな。今日は土方さんが気を利かせてくれたから、特別な任務という事で、みんなに分かり難いように任務を軽くしてくれたけれど、明日は通常の任務に戻る事になるよね。」
再び疲れた様子で軽く息をはくと、寂しそうに呟いた。
「明日は私と鈴ちゃんとの都合が合わないから、今日の内に鈴ちゃんに逢わないと、次に逢うのが少し伸びてしまうな。」
再び疲れた様子で軽く息をはくと、寂しそうに呟いた。
「鈴ちゃんに逢いたいな。鈴ちゃんの笑顔が見たいな。」
呟き終わると、寂しそうな表情で軽く息をはいた。
それから少し後の事。
ここは沖田総司の部屋。
沖田総司の体調が少しだけ落ち着いた。
無理のない程度に出掛けるには、問題が無い様に感じた。
沖田総司はゆっくりと立ち上がると、部屋から出て行った。
ここは土方歳三の部屋。
沖田総司は土方歳三の部屋を微笑みながら訪れた。
土方歳三は沖田総司に普通に話し出す。
「都合は付いたのか?」
沖田総司は土方歳三に微笑んで話し出す。
「はい。」
土方歳三は沖田総司に文を差し出すと、普通に話し出す。
「この文をお雪さんに届けてくれ。」
沖田総司は土方歳三から微笑んで文を受け取った。
土方歳三は沖田総司に普通に話し出す。
「お雪さんから文の返事や言伝を頼まれても、お雪さんが急ぐと言わない限りは、急いで戻る必要は無い。」
沖田総司は文を懐に仕舞うと、微笑んで話し出す。
「分かりました。」
土方歳三は沖田総司に普通に話し出す。
「俺の話しは終わりだ。」
沖田総司は土方歳三に微笑んで軽く礼をすると、部屋から出て行った。
それから少し後の事。
ここはお雪の家。
沖田総司はお雪の家に微笑みながら到着した。
お雪は沖田総司の前に微笑んで現れた。
沖田総司は文を差し出すと、お雪に微笑んで話し出す。
「土方さんから文を預かりました。返事か言伝があれば預かります。連絡を急ぐ時は遠慮なく言ってください。」
お雪は沖田総司から文を受け取ると、微笑んで話し出す。
「分かりました。直ぐに文を読みます。客間でお待ちください。」
沖田総司はお雪に微笑んで話し出す。
「ありがとうございます。」
お雪は文を持ちながら、沖田総司を微笑んで見た。
お雪と沖田総司は、家の中へと入っていった。
ここはお雪の家の客間。
手伝いの人が沖田総司の前にお茶と上生菓子を置いた。
沖田総司は手伝いの人に微笑んで軽く礼をした。
手伝いの人は客間から出ていった。
沖田総司は上生菓子を見ると、微笑んで呟いた。
「形が綺麗だし、美味しそうだな。鈴ちゃんが見たら喜ぶだろうな。」
上生菓子を手に取ると、美味しそうに食べ始めた。
沖田総司は、上生菓子を食べ終わり、お茶も飲み終えた。
部屋の外からお雪の穏やかな声が聞こえてきた。
「沖田さん。失礼します。」
沖田総司は部屋の外に微笑んで声を掛ける。
「どうぞ。」
障子が開いた。
お雪が微笑みながら部屋の中に入ってきた。
沖田総司はお雪を微笑んで見た。
お雪は沖田総司の前に来ると、微笑んで話し出す。
「土方先生に文のお返事は明日になるとお伝えください。」
沖田総司はお雪に微笑んで話し出す。
「承知しました。」
お雪は沖田総司を微笑んで見た。
沖田総司はお雪に微笑んで話し出す。
「美味しいお茶と菓子をありがとうございました。」
お雪は沖田総司に微笑んで話し出す。
「喜んで頂けて嬉しいです。」
沖田総司はお雪に微笑んで話し出す。
「では、失礼したいと思います。」
お雪は沖田総司を微笑んで見た。
沖田総司はお雪の家を去っていった。
それから少し後の事。
ここは少女の家。
沖田総司は少女の家を微笑んで訪れた。
少女は沖田総司の前に不思議そうに現れた。
沖田総司は少女に微笑んで話し出す。
「今日は任務が早く終わったんだ。天気も良いし一緒に出掛けようよ。」
少女は沖田総司に微笑んで頷いた。
沖田総司と少女は、楽しそうに話をしながら出掛けて行った。
ここは京都の町に在る小川が流れている場所。
小川は陽の光を受けて綺麗に輝いている。
少女は小川の様子を見ながら、沖田総司に微笑んで話し出す。
「総司さん。小川の水面が光っています。綺麗ですね。」
沖田総司は少女に微笑んで頷いた。
少女は沖田総司を見ると、微笑んで話し出す。
「先日の事ですが、総司さんに喜んで頂けるお歌を見付けました。」
沖田総司は少女に微笑んで話し出す。
「どの様な歌なのかな? 楽しみだな。早く教えて。」
少女は沖田総司に微笑んで話し出す。
「“多摩川に さらす手作り さらさらに なにぞこの児の ここだ愛しき”です。」
沖田総司は小川を寂しそうに見た。
小川は陽の光を受けて眩しい程に輝いている。
沖田総司は突然に不機嫌な表情になった。
少女は沖田総司を心配そうに見た。
沖田総司は小川を見ながら、少女に不機嫌そうに話し出す。
「なぜ私が今の歌を知って喜ぶんだ?」
少女は沖田総司に心配そうに話し出す。
「総司さんが以前に住んでいた場所に関係しているお歌です。総司さんが懐かしく感じると思いました。」
沖田総司は少女を見ると、不機嫌に話し出す。
「まさかとは思うが、私に多摩に帰って欲しいと思っているのか?」
少女は沖田総司に不安そうに話し出す。
「その様に思った事は、一度もありません。」
沖田総司は少女に不機嫌そうに話し出す。
「小川の前で今の歌を詠んだが、多摩川は小川だと思ったのか?」
少女は沖田総司に不安そうに話し出す。
「詳しい事は分かりませんが、大きな川だと聞きました。」
沖田総司は少女に不機嫌そうに話し出す。
「詳しい事が分からないのに、多摩川の歌を私が喜ぶと思ったのか?」
少女は沖田総司に不安そうに話し出す。
「ごめんなさい。」
沖田総司は少女に不機嫌そうに話し出す。
「私は鈴ちゃんに謝って欲しいと言っていない。」
少女は沖田総司に不安そうに話し出す。
「ごめんなさい。」
沖田総司は少女に不機嫌そうに話し出す。
「だから私は鈴ちゃんに謝って欲しいとは言っていない。」
少女は沖田総司に不安そうに話し出す。
「ごめんなさい。」
沖田総司は少女に不機嫌そうに話し出す。
「何度も同じ事を言わせないでくれ。」
少女は沖田総司に悲しそうに話し出す。
「ごめんなさい。」
沖田総司は少女に不機嫌そうに話し出す。
「小川を見ても面白くない。早く違う場所に行こう。」
少女は沖田総司に悲しそうに頷いた。
沖田総司は少女に不機嫌そうに話し出す。
「もしかして帰りたいのか?」
少女は下を向くと、沖田総司に悲しそう話し出す。
「私は総司さんに迷惑ばかり掛けています。ごめんなさい。」
沖田総司は少女に不機嫌そうに話し出す。
「送っていく。」
少女は下を向いたまま、小さく頷いた。
沖田総司と少女は、話しをする事もなく小川を後にした。
それから少し後の事。
ここは屯所。
沖田総司は少女を家に送ると、僅かに不機嫌そうな様子で屯所に戻ってきた。
斉藤一は沖田総司の傍に来ると、普通に話し出す。
「総司。物凄く暗くて怖いぞ。」
沖田総司は斉藤一を僅かに不機嫌そうに見た。
斉藤一は沖田総司の腕を掴むと、普通に話し出す。
「俺の部屋に行くぞ。」
沖田総司は斉藤一を僅かに不機嫌そうに見た。
斉藤一は沖田総司の腕を掴みながら、自分の部屋へと普通に歩き出した。
沖田総司は抵抗する事なく、斉藤一の後に続いて歩き出した。
ここは斉藤一の部屋。
斉藤一は沖田総司の腕を掴んだまま、部屋の中に普通に入った。
沖田総司は斉藤一を僅かに不機嫌そうに見た。
斉藤一は沖田総司の腕を掴みながら、普通に話し出す。
「美鈴さんと何が遭ったのか言ってみろ。」
沖田総司は斉藤一に僅かに不機嫌そうに話し出す。
「今日は、朝から少し調子が悪かったです。土方さんが私の様子を見て気を遣ってくれて、簡単で早く終わる任務に就けてくれました。体調が少し落ち着いたので、任務の帰りに鈴ちゃんに逢いに行きました。私が出掛けたいと言ったら、鈴ちゃんは喜んでくれました。私と鈴ちゃんは、小川を見に出掛けました。鈴ちゃんは小川を嬉しそうに見た後に、私が喜ぶ歌があると言って、歌を詠み始めました。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「美鈴さんは総司にどの様な歌を詠んだんだ?」
沖田総司は斉藤一に不機嫌そうに話し出す。
「多摩川についての歌です。詳しくは覚えていませんが、歌は、“多摩川”から始まって、“手作り”や“さらさら”という言葉がありました。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「美鈴さんが総司に詠んだ歌は、“多摩川に さらす手作り さらさらに なにぞこの児の ここだ愛しき”という歌ではなかったか?」
沖田総司は斉藤一に僅かに不機嫌そうに話し出す。
「なぜ鈴ちゃんは私の前で多摩川に関係する歌を詠んだのですか? もしかして、鈴ちゃんは私に多摩に帰って欲しいのですか?」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「総司が美鈴さんの前で疲れている仕草をしたのかも知れない。美鈴さんは総司に元気になって欲しくて、多摩川に関係する歌を詠んだと思う。」
沖田総司は斉藤一に僅かに不機嫌そうに話し出す。
「本当に元気になって欲しいと思うのなら、多摩川に関係する歌を詠まないで欲しいです。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「美鈴さんは京の町から出た事が無い。望郷の念、故郷に錦を飾る、故郷が嫌で出て行く、この様な複雑な気持ちは、想像が出来ても本当の意味で理解するのは難しいはずだ。総司が多摩に居る時の出来事を明るく話をしていれば、更に難しいはずだ。」
沖田総司は斉藤一を僅かに不機嫌そうに見た。
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「総司は美鈴さんに、江戸でしか食べる事の出来ない食べ物の感想、京の町では見る事の出来ない物を見た時の感想、多摩での出来事など、いろいろな出来事や感想を笑顔で話しをしている。美鈴さんは総司の話を笑顔で聞いている。美鈴さんは分からない事が有れば、次に同じ話が有った時のために、出来る範囲で調べていると思う。美鈴さんが京の町の外に出るには限られた手段しかない。もしかしたら一度も京の町から出る事なく一生を終えるかも知れない。俺から見れば、総司の方が、美鈴さんの事をもっと考えろと言いたい。」
沖田総司は困惑した表情になり、下を向いた。
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「総司が多摩に帰らずに京の町に居るのは、自分で選んだ事だろ。体調が悪くて不機嫌になるのは分かるが、美鈴さんの気持ちを考えずに騒ぐな。今の総司は褒められる事は何もしていないぞ。」
沖田総司は困惑した表情で下を向いている。
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「総司は、新撰組一番組組長 沖田総司として、どの様な噂を聞いても笑顔で一緒に居てくれる美鈴さんに対して、相応しい行動をとっているのか?」
沖田総司は顔を上げると、斉藤一に小さい声で話し出す。
「これから鈴ちゃんに逢いに行きます。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「美鈴さんの気持ちを考えながら、落ち着いて話しをしろよ。」
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。
「はい。」
斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。
沖田総司は斉藤一の部屋から、微笑みながら出て行った。
それから少し後の事。
ここは少女の家。
沖田総司は少女の家を訪れた。
少女は沖田総司の前に不安そうに現れた。
沖田総司は少女に微笑んで話し出す。
「鈴ちゃん。出掛けたい所があるんだ。都合が付くなら一緒に出掛けないか?」
少女は沖田総司に不安そうに小さく頷いた。
沖田総司と少女は、一緒に出掛けて行った。
それから少し後の事。
ここは京の町に在る小川の流れている場所。
小川は陽の光を受けて綺麗に輝いている。
沖田総司と少女は、小川の傍に立っている。
沖田総司は小川の流れている様子を微笑んで見た。
少女は沖田総司を心配そうに見た。
沖田総司は少女を見ると、微笑んで話し出す。
「鈴ちゃん。先ほど詠んだ多摩川の歌を、意味などを含めて教えてくれるかな?」
少女は沖田総司を不安そうに見た。
沖田総司は少女を微笑んで抱き寄せた。
少女は不安そうな表情のまま変わらない。
沖田総司は少女を抱きながら、微笑んで話し出す。
「鈴ちゃん。酷い事をたくさん言ってしまってごめんね。」
少女は沖田総司に不安そうに話し出す。
「謝るのは私の方です。」
沖田総司は少女を抱きながら、微笑んで話し出す。
「鈴ちゃんが謝るなら、私は更に謝らないといけなない。」
少女は沖田総司の腕の中で不安そうにしている。
沖田総司は少女を抱きながら、微笑んで話し出す。
「鈴ちゃん。酷い事をたくさん言ってしまった。ごめんね。」
少女は沖田総司に不安そうに話し出す。
「総司さんのお仕事について知らない事ばかりです。難しい事も分かりません。京の町から出た事がありません。海を見た事もありません。他にも分からない事や知らない事がたくさんあります。私では総司さんのお話し相手には相応しくありません。」
沖田総司は少女を抱きながら、微笑んで話し出す。
「自分が生まれ育った所から外に出た事のない人は、たくさんいると思うよ。海を見た事がない人もたくさんいると思うよ。何より、私も知らない事はたくさんあるよ。鈴ちゃんが悲しい思いをする必要はないよ。」
少女は微笑んだ表情になった。
沖田総司は少女を抱きながら、微笑んで話し出す。
「鈴ちゃん。多摩川に関係する歌を詠んでくれるかな。」
少女は沖田総司に微笑んで話し出す。
「多摩川に さらす手作り さらさらに なにぞこの児の ここだ愛しき」
沖田総司は少女を抱きながら、微笑んで話し出す。
「この歌の中には、多摩川と鈴ちゃんが居たんだね。気が付かなかった。良い歌だね。」
少女は顔を赤くした。
沖田総司は少女を抱きながら、顔を赤くした。
少女は顔を赤くしたまま黙っている。
沖田総司は少女を抱きながら、顔を赤くして話し出す。
「鈴ちゃん。多摩川に関係する歌を教えてくれてありがとう。」
少女は沖田総司に顔を赤くして話し出す。
「総司さんに喜んで頂けて嬉しいです。」
沖田総司は顔を赤くしながら、少女を強く抱いた。
少女は顔を赤くしながら、安心した様子で微笑んだ。
「多摩川に さらす手作り さらさらに なにぞこの児の ここだ愛しき」
沖田総司と少女の傍を流れている小川と多摩川では、広さも長さも遠く及びません。
小川は多摩川には広さも長さも遠く及ばないけれど、沖田総司と少女の想いと陽の光を受けながら、さらさらと流れています。
* * * * * *
ここからは後書きになります。
この物語に登場する歌は、「万葉集 第十四巻 三三七三番」です。
「多摩川に さらす手作り さらさらに なにぞこの児の ここだ愛しき」
ひらがなの読み方は、「たまかはに さらすてづくり さらさらに なにぞこのこの ここだかなしき」です。
作者は、「詠み人知らず」です。
意味は、「多摩川に布をさらすよ、流れはさらさらとして・・・ あぁ、さらさらに(いまさら言うまでも無いが)どうしてこの児がとてもかわいいのでしょうか。」となるそうです。
原文は、「多摩河泊尓 左良須■豆久利 佐良左良尓 奈仁曽許能兒乃 己許太可奈之伎」です。
「■」は文字変換が出来ませんでした。
「弓」という字の下に漢数字の「一」を書いた文字です。
「手作り」は、手織りの麻布で、布を白くするために、川で洗って日に干す事を言うそうです。
「多摩川」について、簡単ですが説明します。
現在も「多摩川」は有ります。
現在の多摩川は、全長が約138kmあります。
山梨・東京・神奈川を流れる第一級河川です。
ただし、当時と現在の多摩川が、全て同じ場所を差していない可能性があります。
古い時代の記録の詳細な確認が取れなかったので、詳しい事は分かりませんが、川の氾濫や氾濫のために荒れたという記録があります。
江戸時代には治水などの工事を行っていますが、それでも洪水や川の氾濫の記録はあります。
これは多摩川の流れや場所が関係しているそうです。
土方歳三さんの実家は、多摩川と支流の浅川の合流している場所に在ったそうです。
弘化三年(1846年)に降り続いた雨で多摩川が増水したために、土方歳三さんの実家も被害を受けたそうです。
その時に受けた被害の関係で、近所の人達の協力もあって、実家の場所を替えたそうです。
ちなみに、弘化三年(1846年)の土方歳三さんは、十二〜十三歳くらいになります。
多摩川の現在や歴史などについて、いろいろと調べていくと、奥が深いものがあります。
この物語は、内容的には重い雰囲気になるけれど、気候は爽やかな頃の出来事として書こうと考えていました。
しかし、新撰組と沖田総司さんの設定を併せると、なかなか良い頃がありませんでした。
こういう時期にこういう設定だったら、という事で書きました。
そのため、設定的に不思議な感じを抱く方が居るかも知れません。
もしこうだったら、という物語なので、その点についてはご了承ください。
「夏初月」は、「なつはづき、または、なつはつき」と読みます。
この物語では「なつはづき」と読んでいます。
「陰暦四月の異称」です。
楽しんで頂けると嬉しいです。
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