このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

〜 雪月花 新撰組異聞 編 〜


〜 朔風払葉 山里は冬ぞさびしさ 〜


〜 改訂版 〜


登場人物

沖田総司、斉藤一、お雪、お孝、少女[美鈴・鈴]




「山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば」

「小倉百人一首 二十八番」、及び、「古今集」より

作者:源宗于朝臣(みなもとのむねゆきあそん)




季節は秋から冬に移ろうとしている。



ここは、京の町。



お雪は病のために体調の悪い日が続いている。

医者はお雪の病を治る見込みが低いと診立てた。

近藤勇、土方歳三、沖田総司、斉藤一、お雪は、お雪の病と医者の診立てを知っている。

お雪は自分の望みを少女に託したいと思った。

お雪は、自分の望みと少女の性格を考えて、少女には自分の病と自分の望みを秘密にしたい、沖田総司には自分の望みを秘密にしたい、と考えた。

近藤勇、土方歳三、沖田総司、斉藤一は、お雪の望みを少しずつ違う内容で聞いた。

近藤勇と土方歳三は、お雪の望みを受けて、出来るだけの対応をすると決めた。

沖田総司は少女にお雪の病について秘密にすると決めた。

斉藤一はお雪から病と望みについて一番に詳しく聞いた人物になる。

斉藤一はお雪の頼みを了承した。



少女は、お雪の病も、お雪の望みも、知らされていない。

少女は何も分からない状況に複雑な思いを抱えながら過ごしている。



季節が秋から冬に移った。



ここは、京の町。



木々の葉が紅色や黄色に色付いている。

地面も紅色や黄色に色付いている。



ここは、お雪の住む家。



庭に植えてある木の葉も黄色く色付いている。



お雪の部屋。



障子が半分ほど開いている。



お雪は床に横になり、庭を微笑んで見ている。



お孝が部屋の中に普通に入ってきた。



お雪は床に横になり、お孝を微笑んで見た。

お孝はお雪に普通に話し出す。

「障子を長く開けているわ。寒くないの?」

お雪は床に横になり、お孝に微笑んで話し出す。

「黄色に色付いた葉が綺麗だから、長く見たいの。寒さは気にならないわ。心配しないで。」

お孝はお雪に普通に話し出す。

「障子は開けておくわね。急に寒くなると困るから、部屋に再び来るわね。」

お雪は床に横になり、お孝に微笑んで話し出す。

「床に横になり続ける訳ではないわ。寒くなったら自分で障子を閉めるわ。」

お孝はお雪に普通に話し出す。

「念のために、少し経ったら再び部屋に来るわね。」

お雪は床に横になり、お孝に微笑んで頷いた。



お孝は部屋を普通に出て行った。



お雪は床に横になり、庭を微笑んで見た。



同じ頃。



ここは、沖田総司と少女が良く訪れる寺。



境内。



銀杏の葉が綺麗な黄色に染まっている。



沖田総司は微笑んで居る。

少女も微笑んで居る。



沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「正月に百人一首のかるたで遊ぶ可能性があるよね。私は、歌に疎いから、小倉百人一首を全て覚えたいと思って準備を始めたんだ。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。小倉百人一首を復習されるのですね。私も小倉百人一首を復習します。」

沖田総司は少女に恥ずかしく話し出す。

「鈴ちゃんと斉藤さんは、復習の表現が正しいよ。私は、小倉百人一首の中で覚えていない歌があるんだ。私は、勉強の表現が正しいな。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「お雪さんやお孝さんと一緒に、小倉百人一首のかるた取りを行ないたいです。」

沖田総司は少女を僅かに動揺して見た。

少女は沖田総司を不思議な様子で見た。

沖田総司は少女に微笑んで頷いた。

少女は沖田総司を微笑んで見た。



僅かに風が吹いた。



黄色に色付いた銀杏の葉が、沖田総司の元と少女の元に、舞い落ちてきた。



沖田総司は舞い落ちている銀杏の葉を微笑んで掴んだ。

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。凄いです。」

沖田総司は銀杏の葉を持ち、少女に恥ずかしく話し出す。

「舞い落ちる最中の葉を取れるか試したんだ。偶然に葉が取れた。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「私は絶対に出来ません。総司さんは凄いです。」

沖田総司は銀杏の葉を持ち、少女に恥ずかしく話し出す。

「鈴ちゃんは女の子だから、舞い落ちる最中の葉が取れなくても大丈夫だよ。」

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は銀杏の葉を持ち、銀杏の葉を微笑んで見た。

少女も銀杏の葉を微笑んで見た。

沖田総司は銀杏の葉を持ち、銀杏の葉を寂しい表情で見た。

少女は沖田総司を不思議な様子で見た。

沖田総司は銀杏の葉を持ち、寂しく呟いた。

「“山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば”。」

少女は沖田総司を心配して見た。

沖田総司は銀杏の葉を持ち、少女を見ると、少女に慌てて話し出す。

「枝から離れた銀杏の葉を見ていたら、理由は分からないけれど、今の歌を思い出したんだ!」

少女は沖田総司を悲しく見た。

沖田総司は少女を驚いた表情で見ながら、銀杏の葉を放した。



銀杏の葉は地面へとゆっくりと舞い落ちた。



少女は銀杏の葉を悲しく見た。

沖田総司は少女を抱くと、少女に寂しく話し出す。

「鈴ちゃん。ご免ね。」

少女は沖田総司に微笑んで首を横に振った。

沖田総司は少女を微笑んで抱いた。



翌日の事。



ここは、お雪の住む家。



お雪の部屋。



障子は開いている。



お雪は床に横になり、庭を微笑んで見ている。



お孝は部屋の中に普通に入ってきた。



お雪は床に横になり、お孝を微笑んで見た。

お孝はお雪に普通に話し出す。

「姉さん。斉藤さんが近藤さんの文を持って訪ねてきたの。斉藤さんは姉さんに話があるそうよ。斉藤さんを部屋に連れてきて良いかな?」

お雪は床に横になり、お孝に微笑んで頷いた。



お孝は部屋から普通に出て行った。



僅かに後の事。



ここは、お雪の住む家。



お雪の部屋。



障子は開いたままになっている。



お雪は床に横になり、庭を微笑んで見ている。



斉藤一は部屋を普通に訪ねてきた。



お雪は床の上に微笑んでゆっくりと体を起こした。

斉藤一は懐から文を取り出すと、お雪に普通に話し出す。

「総司から文を預かりました。」

お雪は床の上に体を起こして、斉藤一を不思議な様子で見た。

斉藤一はお雪に普通に文を渡した。

お雪は床の上に体を起こして、斉藤一から文を不思議な様子で受け取った。

斉藤一はお雪に普通に話し出す。

「文の返事が必要な時は、文でも口頭でも、与ります。」

お雪は床の上に体を起こして、文を持ち、斉藤一に不思議な様子で話し出す。

「お孝が斉藤さんは近藤さんの文を預かっていると話しました。お孝は勘違いをしたのでしょうか?」

斉藤一はお雪に普通に話し出す。

「近藤さんから文は預かっていませんが、近藤さんから頼まれた用事があります。」

お雪は床の上に体を起こして、文を持ち、斉藤一に微笑んで話し出す。

「お孝の話の一部は合っているのですね。近藤さんから頼まれた用事は何ですか?」

斉藤一はお雪に普通に話し出す。

「近藤さんが、お雪さんとお孝さんに、菓子を用意するように頼みました。俺は、甘い物が苦手なので、菓子について疎いです。念のために、評判の店の評判の菓子を買いました。菓子はお孝さんに預けました。手伝いの人も含めて、菓子を食べてください。」

お雪は床の上に体を起こして、文を持ち、斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さんは、近藤さんや土方さんのお供として、沖田さんや美鈴さんの付き添いで、お菓子を買いに出掛けています。斉藤さんは優れた記憶力の持ち主です。斉藤さんは噂話などで聞いたお店も記憶していると思います。斉藤さんが甘い物が苦手だとしても期待してお菓子が食べられます。」

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。

お雪は床の上に体を起こして、文を持ち、文を微笑んで読み始めた。

斉藤一はお雪を普通の表情で見た。

お雪は床の上に体を起こして、文を持ち、文を微笑んで読み終わった。

斉藤一はお雪を普通の表情で見ている。

お雪は床に体を起こして、文を持ち、斉藤一を見ると、斉藤一に微笑んで話し出す。

「私は皆様の都合に合わせます。」

斉藤一はお雪に普通表情で軽く礼をした。

お雪は床に体を起こして、文を持ち、斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一はお雪に普通表情で軽く礼をした。



斉藤一は部屋を普通に出て行った。



数日後の事。



ここは、お雪の住む家。



お孝は、外出中のため居ない。

お雪と手伝いの人は、居る。



斉藤一が普通に訪れている。

少女が微笑んで訪れている。



一室。



斉藤一は普通に居る。

お雪は微笑んで居る。

少女も微笑んで居る。

斉藤一の前、お雪の前、少女の前には、お茶とお菓子が置いてある。



斉藤一は少女に普通に話し出す。

「美鈴さん。俺の菓子を代わりに食べてくれ。」

少女は斉藤一とお雪を確認する様子で見た。

お雪は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。甘くないお菓子を用意します。少しお待ちください。」

斉藤一はお雪に普通に話し出す。

「俺への気遣いは無用です。」

お雪は少女に微笑んで話し出す。

「美鈴さん。斉藤さんの代わりにお菓子を食べて頂けますか?」

少女は斉藤一とお雪に微笑んで話し出す。

「斉藤さんの代わりにお菓子を頂きます。」

斉藤一は少女に普通の表情で頷いた。

お雪は斉藤一と少女を微笑んで見た。

斉藤一は少女の前にお菓子を普通に置いた。

少女は斉藤一に微笑んで話し出す。

「ありがとうございます。」

斉藤一は少女に普通の表情で頷いた。

お雪は少女に微笑んで話し出す。

「美鈴さん。“山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば”。小倉百人一首に撰ばれた歌を知っているかしら?」

少女はお雪に困惑して話し出す。

「はい。」

お雪は少女を不思議な様子で見た。

斉藤一はお雪と少女を普通の表情で見た。

お雪は斉藤一を不思議な様子で見た。

斉藤一はお雪を普通の表情で見た。

お雪は少女を見ると、少女に微笑んで話し出す。

「美鈴さん。気になる出来事や悩みがあるならば、私で良ければ話を聞くわ。」

少女はお雪を困惑した様子で見ている。

斉藤一はお雪に普通に話し出す。

「俺は少し席を外します。」

少女は斉藤一を見ると、斉藤一に僅かに慌てて話し出す。

「大丈夫です。」

斉藤一は少女を普通の表情で見た。

少女はお雪と斉藤一に不安な様子で話し出す。

「私と総司さんは、以前に、“山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば”、のお歌に関して話した時があります。」

お雪は少女を微笑んで見た。

少女は斉藤一とお雪に不安な様子で話し出す。

「今のお歌には、総司さんのお慕いする上役さん、上役さんと付き合いしていた方、お二人のお名前が一文字ずつ隣同士で登場します。総司さんは、お慕いする上役さんに、今のお歌をお付き合いされている方に贈る方法を提案したそうです。総司さんのお慕いする上役さんは、総司さんがお歌を学ぶ時にたくさん教えてくださったそうです。総司さんのお慕する上役さんは、今のお歌は既に知っていたと思います。総司さんのお慕いする上役さんは、総司さんに笑顔でお礼を言ったそうです。」

お雪は少女に微笑んで話し出す。

「優しい人物なのね。」

少女はお雪に微笑んで話し出す。

「はい。私にもとても優しく接してくださいました。」

お雪は少女を微笑んで見た。

少女はお雪に微笑んで話し出す。

「多くの方達がお慕いする上役さんでした。」

お雪は少女を微笑んで見た。

少女はお雪に不安な様子で話し出す。

「総司さんのお慕いする上役さんは、切腹をして亡くなりました。更なる上役さんが、切腹を命じました。切腹を命じた上役さんも、総司さんが昔からお慕いしています。総司さんのお慕いする上役さんの望みを受けて、総司さんが介錯を務めたそうです。総司さんは今も悩んで辛い思いをしているはずです。」

お雪は少女を心配して見た。

少女はお雪に不安な様子で話し出す。

「先日の出来事になります。総司さんと銀杏を見ながら話しました。総司さんは笑顔で話しました。総司さんは舞い落ちる最中の銀杏の葉を笑顔で取りました。総司さんは、取った銀杏の葉を見ながら、今のお歌を寂しく呟きました。総司さんはお慕いする上役さんとお付き合いされていた方を思い出した様子に見えました。私は、総司さんに話す言葉が見付からなくて、総司さんを見るだけになってしまいました。」

お雪は少女を心配して見ている。

少女はお雪に不安な様子で話し出す。

「今のお歌は、銀杏の葉が黄色に色付く様子や辺りが黄色に色付く様子を詠んだ内容とは違うと思います。私は、武家の仕来りや武家の決まり事が、ほとんど分かりません。総司さんは、私に武家の仕来りや武家の決まり事を少しずつ教えてくださいます。私には至らないところがたくさんあります。私は総司さんの悩みも辛さもしっかりと理解できないから、総司さんが辛い時に何も話せないのだと思います。」

お雪は少女に心配して話し出す。

「美鈴さんも沖田さんが慕う上役さんを慕っていたのね。」

少女はお雪に寂しく小さい声で話し出す。

「はい。」

お雪は少女に申し訳なく話し出す。

「沖田さんが慕う上役さんに切腹の沙汰を下した人物。近藤さんね。」

少女はお雪を困惑して見た。

お雪は少女に申し訳なく話し出す。

「私が美鈴さんに逢った時には、総司さんが慕う上役さんは切腹をしていたのよね。私は、近藤さんの切腹の沙汰について発言が出来る立場でないけれど、僅かでも知っていれば何か出来たかも知れない。私は美鈴さんに逢ってからも何もしていなかったわ。本当にごめんなさい。」

少女はお雪の申し訳なく話し出す。

「お雪さんは悪くないです。謝らないでください。」

お雪は少女に微笑んで話し出す。

「私を気遣ってくれてありがとう。」

少女はお雪を微笑んで見た。

お雪は少女に微笑んで話し出す。

「美鈴さんは笑顔が似合うわ。」

少女はお雪を恥ずかしく見た。

お雪は少女に微笑んで話し出す。

「“山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば”。沖田さんと楽しく詠める日が早く訪れると良いわね。」

少女はお雪を微笑んで見た。

斉藤一は少女を普通の表情で見た。

お雪は斉藤一と少女に微笑んで話し出す。

「お菓子とお茶を楽しむ前に、長々と話してしまったわ。ごめんなさい。直ぐに新しいお茶を用意するわね。」

少女はお雪に微笑んで話し出す。

「美味しいお茶を入れ替えるのはもったいないです。今の頂いたお茶を飲みます。」

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。

お雪は斉藤一と少女を微笑んで見た。

少女はお雪に微笑んで話し出す。

「いただきます。」

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。

お雪は少女を微笑んで見た。

少女はお茶とお菓子を微笑んで味わった。

お雪もお茶とお菓子を微笑んで味わった。

斉藤一はお茶を普通の表情で飲み始めた。



翌日の事。



ここは、沖田総司と少女が良く訪れる寺。



境内は銀杏の黄色い葉で覆われている。



本堂。



沖田総司は微笑んで居る。

少女も微笑んで居る。



沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。昨日は、斉藤さんと一緒に、お雪さんに逢ったんだね。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「美味しい菓子とお茶を用意されたんだったね。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。斉藤さんが甘い物が苦手なので、私が代わりに頂きました。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「羨ましいな〜」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「小倉百人一首のお歌について話しました。楽しかったです。」

沖田総司は少女苦笑して話し出す。

「美味しい菓子お茶が味わえなかったのは凄く残念に思うんだ。小倉百人一首の歌について話せなかったのは残念に思えないかな。」

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女に恥ずかしく話し出す。

「私も、歌について勉強したいけれど、歌についてたくさんの内容を聞くのは無理だと思うんだ。私が一緒に行く時は、適度な長さで話してくれると嬉しいな。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「分かりました。」

沖田総司は少女を微笑んで見た。



「山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば」

山南敬助の“山”と明里の“里”を合わせて出来る言葉“山里”。

山南敬助の想い、明里の想い。

沖田総司の想い、斉藤一の想い、お雪の想い、少女の想い。

沖田総司、斉藤一、お雪、少女は、全ての想いを穏やかに話せる日が早く訪れて欲しいと願いながら日々を紡いでいく。




*      *       *      *      *      *




ここからは後書きになります。

この物語は既に掲載している物語の改訂版です。

改訂前の物語の展開や雰囲気を出来るだけ残して改訂しました。

改訂前の物語を掲載するのは止めました。

以上、ご了承願います。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正して書きます。

この物語に登場する歌は、「小倉百人一首 二十八番」、及び、「古今集」

「山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば」

ひらがなの読み方は「やまさとは ふゆぞさびしさ まさりける ひとめもくさも かれぬとおもへば」

作者は「源宗于朝臣(みなもとのむねゆきあそん)」

歌の意味は「山里は冬は特に寂しさまさるものですね。人も訪ねてこなくなり、草も枯れてしまうと思うと」となるそうです。

「山里(やまさと)」は「山間の村里。山間に在る人里。山郷の別荘。」をいいます。

貴族の人達は「山里」という言葉を「京近郊に在る景勝地に富んだ別荘・山荘。」という意味で使う事が多いそうです。

「山里」という言葉は知っていたのですが、この言葉を改めて見た時に、山南敬助さんの「山」と明里さんの「里」を合わせて「山里」になると思いました。

そこで、山南敬助さんと明里さんが登場する物語の題名に「山里」を使用して、「新撰組異聞 短編 山里の緑の紅葉」を書きました。

この歌を読み返していた時に、山南敬助さんと明里さんが直ぐに思い浮かびました。

そこで、「雪月花新撰組異聞 編 短編 限りの月 山里は冬ぞさびしさまさりける」を書きました。

この物語は「雪月花新撰組異聞 編 短編 限りの月 山里は冬ぞさびしさまさりける」の後日談のようになっています。

「朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)」についてです。

「二十四節気の小雪(しょうせつ)[現在の暦で、11月22日頃から12月6日頃]の七十二候の次候」の言葉です。

「北風が木の葉を払いのける」という意味です。

楽しんで頂けると嬉しいです。





←前            目次            次→


このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください