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〜 雪月花 新撰組異聞 編 〜


〜 雨の幻 滝の幻 ただ独り山辺に居れば 〜


登場人物

土方歳三、沖田総司、斉藤一、市村鉄之助



「ひさかたの 雨の降る日を ただ独り 山辺に居れば いぶせかりけり」

「万葉集 第四巻 七六九番」より

作者:大伴家持(おおとものやかもち)



初夏の頃。



幕府軍と薩長中心の新政府軍の戦いが続いている。



土方歳三は戦いの中で足に怪我をしたので、会津で医師の治療を受けている。

会津には良い温泉が幾つも在る。

医者は土方歳三の怪我の早期の回復のために、温泉の湯治を考えている。



ここは、会津。



雨が静かに降っている。



温泉地。



宿。



滝が宿の傍に在る。



一室。



滝の音が絶え間なく聞こえる。



土方歳三は床に普通に横になっている。



市村鉄之助が桶と手拭を持ち、部屋の中に微笑んで入ってきた。

桶から湯気が立ち上っている。



土方歳三は床に横になり、市村鉄之助を普通の表情で見た。

市村鉄之助は桶と手拭を脇に置くと、土方歳三に微笑んで話し出す。

「土方先生。傷は痛みますか?」

土方歳三は床に横になり、市村鉄之助に普通に話し出す。

「起きて長く動くと、傷が悪化して傷の治りが遅くなる。傷が痛くないと答えたいが、難しい状況だ。」

市村鉄之助は土方歳三に申し訳なく話し出す。

「すいません。」

土方歳三は床に横になり、市村鉄之助に普通に話し出す。

「鉄之助は謝る内容を話していない。」

市村鉄之助は土方歳三を申し訳なく見た。

土方歳三は床に横になり、市村鉄之助に普通に話し出す。

「鉄之助。話を変える。少し前から雨が降っているな。」

市村鉄之助は土方歳三に微笑んで話し出す。

「雨の音が滝の音に紛れているのに、土方先生は気付かれていたのですね。凄いです。」

土方歳三は床に横になり、市村鉄之助に普通に話し出す。

「普通だ。」

市村鉄之助は土方歳三を微笑んで見た。

土方歳三は床に横になり、市村鉄之助に普通に話し出す。

「鉄之助。更に話を変える。長話をすると桶の湯が冷める。桶の湯が冷めても良いのか?」

市村鉄之助は土方歳三に微笑んで話し出す。

「土方先生の気持ちを明るくするため、土方先生の傷の治りを良くするため、土方先生に温泉を楽しんで頂きたいと思いました。医師に相談しました。医師から土方先生の体を温泉に浸した布で拭くのは良いとの返事を頂きました。温泉の湯を汲んできました。」

土方歳三は床の上に普通の表情でゆっくりと体を起こした。

市村鉄之助は手拭を温泉に微笑んで浸した。

土方歳三は床の上に体を起こし、外を普通の表情で見た。

市村鉄之助は手拭を微笑んで絞った。

土方歳三は床の上に体を起こし、市村鉄之助を見ると、市村鉄之助に寂しく話し出す。

「雨の降る様子を見て、“ひさかたの 雨の降る日を ただ独り 山辺に居れば いぶせかりけり”、の歌を思い出した。鉄之助。俺は歌と同じ状況になりたくない。俺を温めてくれ。」

市村鉄之助は手拭を桶に戻すと、土方歳三を心配して見た。

土方歳三は床の上に体を起こし、市村鉄之助を寂しく見た。

市村鉄之助は土方歳三を心配して見た。

土方歳三は床の上に体を起こし、市村鉄之助に微笑んで話し出す。

「鉄之助。今の話は忘れてくれ。」

市村鉄之助は土方歳三に怪訝な様子で話し出す。

「土方先生。もしかして、私を騙したのですか?」

土方歳三は床の上に体を起こし、市村鉄之助を微笑んで見た。

市村鉄之助は土方歳三に悔しい様子で話し出す。

「土方先生! 酷いです!」

土方歳三は床の上に体を起こし、市村鉄之助を微笑んで見ている。



市村鉄之助は部屋を悔しい様子で出て行った。



土方歳三は床の上に体を起こし、桶を微笑んで見た。



桶の温泉から湯気が立ち上っている。



土方歳三は床の上に体を起こし、桶を見て、桶の温泉に微笑んで手を入れた。



桶の温泉の水面が揺れた。

温泉の湯気が立ち上っている。



土方歳三は床の上に体を起こし、桶の温泉に手を入れて、桶を見て微笑んで呟いた。

「温かい。」



僅かに後の事。



ここは、会津。



温泉地。



宿の敷地内。



雨は静かに降っている。



滝の音が絶え間なく聞こえる。



市村鉄之助は寂しく出てきた。



市村鉄之助の着物に、雨が静かに当たった。



市村鉄之助は空を寂しく見た。



市村鉄之助の着物と市村鉄之助の顔に、雨が静かに当たる。



市村鉄之助は空を何かを思い出した表情で見た。



市村鉄之助は宿の中に慌てて入って行った。



少し後の事。



ここは、会津。



温泉地。



宿。



一室。



土方歳三は床の上に体を起こして、普通の表情で居る。

桶の温泉から湯気が立ち上っている。



市村鉄之助は部屋の中に慌てて入ってきた。



土方歳三は床の上に体を起こし、市村鉄之助を普通の表情で見た。

市村鉄之助は土方歳三に慌てて話し出す。

「土方先生! すいませんでした!」

土方歳三は床の上に体を起こし、市村鉄之助に普通の表情で頷いた。

市村鉄之助は土方歳三に大きな声で話し出す。

「温泉を再び汲んできます!」

土方歳三は床の上に体を起こし、市村鉄之助に普通に話し出す。

「鉄之助。会津藩主が利用する温泉だ。会津の人達が療養も含めて利用する温泉だ。会津にとって大事な温泉だ。会津に在る温泉は湯量が豊富で有名だが、温泉を大切にしろ。動揺する前に、会津への感謝を思い出せ。」

市村鉄之助は土方歳三に大きな声で話し出す。

「はい!」

土方歳三は床の上に体を起こし、市村鉄之助に普通の表情で頷いた。

市村鉄之助は桶を微笑んで持った。



市村鉄之助は桶を持ち、部屋を微笑んで出て行った。



土方歳三は床の上に体を起こし、微笑んだ表情になった。



少し後の事。



ここは、会津。



温泉地。



宿。



一室。



土方歳三は床に普通に横になっている。



市村鉄之助は桶を持ち、部屋の中に微笑んで入ってきた。



土方歳三は床の上に普通の表情でゆっくりと体を起こした。

市村鉄之助は桶を傍に置くと、手拭を桶に浸して微笑んで絞った。

土方歳三は床の上に体を起こし、市村鉄之助を普通の表情で見た。

市村鉄之助は土方歳三の浴衣の上半身を微笑んで脱がした。

土方歳三は床の上に体を起こし、市村鉄之助に普通の表情で頷いた。

市村鉄之助は土方歳三の上半身を手拭で微笑んで拭いた。

土方歳三は床の上に体を起こし、市村鉄之助に普通に話し出す。

「温かい。気持ち良い。」

市村鉄之助は土方歳三の上半身を手拭で拭いて、土方歳三を微笑んで見た。

土方歳三は床の上に体を起こし、市村鉄之助に普通に話し出す。

「鉄之助。ありがとう。」

市村鉄之助は土方歳三の上半身を手拭で拭いて、土方歳三を微笑んで見た。

土方歳三は床の上に体を起こし、市村鉄之助を普通の表情で見た。

市村鉄之助は土方歳三の上半身を手拭で微笑んで拭いた。



暫く後の事。



ここは、会津。



温泉地。



宿。



一室。



土方歳三は床に横になり、静かに寝ている。

市村鉄之助は微笑んで居る。



初夏の京の町。



屯所。



土方歳三の部屋。



土方歳三は普通に居る。

斉藤一も普通に居る。



土方歳三は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤。総司に、“ひさかたの 雨の降る日を ただ独り 山辺に居れば いぶせかりけり”、の歌について説明したんだ。」

斉藤一は土方歳三に普通の表情で軽く礼をした。

土方歳三は斉藤一に微笑んで話し出す。

「総司は今回の歌の説明を逃げずに聞いたのか?」

斉藤一は土方歳三に普通に話し出す。

「総司は歌の説明の最中に赤面して走って居なくなりました。」

土方歳三は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤。総司の動揺を誘うために、“独りは寂しい”、“温めてくれ”、などと意図的に話しただろ。」

斉藤一は土方歳三を普通の表情で見た。

土方歳三は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤。次回は、総司が赤面しない説明を頼む。次回の結果も教えてくれ。」

斉藤一は土方歳三に普通の表情で軽く礼をした。

土方歳三は斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一は土方歳三を普通の表情で見た。



ここは、会津。



温泉地。



宿。



一室。



土方歳三は床に横になり、ゆっくりと目を開けた。

市村鉄之助は土方歳三を微笑んで見た。

土方歳三は床に横になり、市村鉄之助を普通の表情で見た。

市村鉄之助は土方歳三を微笑んで見ている。

土方歳三は床に横になり、市村鉄之助に普通に話し出す。

「夢を見た。楽しい夢だった。」

市村鉄之助は土方歳三に申し訳なく話し出す。

「申し訳ありません。」

土方歳三は床に横になり、市村鉄之助に普通に話し出す。

「俺が夢から覚めただけだ。鉄之助は俺に謝る言動をしていない。」

市村鉄之助は土方歳三に微笑んで話し出す。

「気遣いありがとうございます。」

土方歳三は床に横になり、市村鉄之助を普通の表情で見た。

市村鉄之助は土方歳三に微笑んで話し出す。

「土方先生。温泉で体を拭きますか?」

土方歳三は床に横になり、市村鉄之助に普通の表情で頷いた。



市村鉄之助は部屋を微笑んで出て行った。



土方歳三は床に横になり、微笑んでゆっくりと目を閉じた。



幾つかの季節が過ぎた。



今は明治と呼ぶ時代になっている。



幕府と新政府の戦いは、新政府の勝利で終わったと発表された。



更に幾つかの季節が過ぎた。



今は初夏。



市村鉄之助は危険な状況が続くため、土方歳三の身内の世話になり過ごしている。

市村鉄之助は気軽に外出できない日が続いている。



ここは、多摩。



雨が静かに降っている。



ここは、土方歳三の身内の家。



一室。



障子が開いている。



市村鉄之助は外を微笑んで見ている。



市村鉄之助は外を見ながら、微笑んで呟いた。

「“ひさかたの 雨の降る日を ただ独り 山辺に居れば いぶせかりけり”」



市村鉄之助の慕う男性の穏やかな声が、市村鉄之助の傍から聞こえた。

「鉄之助。今の歌と鉄之助の気持ちが重なるのか?」



市村鉄之助は外を見ながら、微笑んで呟いた。

「先生のご家族から幾多の優しさを頂いて過ごしています。今の歌と私の気持ちは重なりません。」



市村鉄之助の慕う男性の普通の声が、市村鉄之助の傍から聞こえた。

「鉄之助の詠んだ歌を周りの人達が聞くと心配する。鉄之助が感謝する人物が傍に居るのだろ。鉄之助は過去も今も、気配りと配慮が共に足りない。鉄之助。剣術と歌だけでなく、全てに精進が必要だ。鉄之助。今の話を忘れるな。」



市村鉄之助は外を見ながら、微笑んで呟いた。

「はい。」

市村鉄之助は外を見ながら、微笑んで軽く礼をした。

市村鉄之助は障子を微笑んで静かに閉めた。



翌日の事。



ここは、北の地の或る場所。



今は夜。



雨が静かに降っている。



ここは、一軒の家。



一室。



武士姿の男性が横になり静かに寝ている。



初夏の京の町。



屯所。



斉藤一の部屋。



斉藤一は普通に居る。



沖田総司が部屋の中に勢い良く入ってきた。



斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に大きな声で話し出す。

「斉藤さん! 斉藤さんは土方さんの企みに乗って、私が鈴ちゃんに変な歌を贈るように仕向けたのですね!」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司。“ひさかたの 雨の降る日を ただ独り 山辺に居れば いぶせかりけり”。変な歌ではない。評価を受けた歌だから、万葉集に掲載された。作者は不明だが、作者に失礼だ。」

沖田総司は斉藤一に申し訳なく話し出す。

「すいません。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に大きな声で話し出す。

「斉藤さんの話す内容は正しいですが、私が話したい内容と違います!」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司。良い機会だから、総司が話したい内容を、詳細に具体的に説明してくれ。俺が、近藤さんと土方さんと美鈴さんに、総司の話す内容を正確に伝える。近藤さんも土方さんも美鈴さんも喜ぶ。総司。良かったな。」

沖田総司は斉藤一の腕を掴むと、斉藤一に赤面して慌てて話し出す。

「斉藤さん! 止めてください! 絶対に駄目です!」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司。成長したな。」

沖田総司は斉藤一の腕を放して、斉藤一を赤面して見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。



沖田総司は部屋から赤面して勢い良く出て行った。



ここは、北の地の或る場所。



一軒の家。



一室。



武士姿の男性は普通の表情でゆっくりと体を起こした。



武士姿の男性は部屋の中を普通の表情で見た。



部屋の中に変わった様子はない。



武士姿の男性は障子を静かに開けると、辺りを普通の表情で見た。



辺りに変わった様子はない。



武士姿の男性は夜空を見ると、普通の表情で呟いた。

「大事な寝る時間を邪魔するほどに寂しいのか? 俺は暫く向こうに行く考えが無い。俺が向こうに行ったら、暇な時は付き合う。我慢して待て。」

武士姿の男性は障子を静かに普通の表情で閉めた。

武士姿の男性は横になると、普通の表情で直ぐに目を閉じた。



「ひさかたの 雨の降る日を ただ独り 山辺に居れば いぶせかりけり」

季節が移っても、雨が降ると幾重の想いに包まれる。

時代が移っても、雨が降ると幾重の想いに包まれる。

市村鉄之助は、雨が降ると幾重の優しさに包まれる。

市村鉄之助は、雨が降る中に独りで居ても、寂しさに包まれずに過ごしている。




*      *      *      *      *      *




ここからは後書きになります。

この物語に登場する歌は「万葉集 第四巻 七六九番」

「ひさかたの 雨の降る日を ただ独り 山辺に居れば いぶせかりけり」

ひらがなの読み方は「ひさかたの あめのふるひを ただひとり やまへにをれば いぶせかりけり」

作者は「大伴家持(おおとものやかもち)」

歌の意味は「空から雨の降る日にただひとり山辺にいますと、気分がすっきりとしないものです。」となるそうです。

原文は「久堅之 雨之落日乎 直獨 山邊尓居者 欝有来」

「山辺(やまへ)に居(を)れば」→(現代かなづかい)「山辺(やまべ)に居(を)れば」になるそうです。

「久邇京(くにのきょう)」に居た大伴家持が「紀女郎(きのいつらめ)」に贈った歌だそうです。

土方歳三さん、斉藤一さん、市村鉄之助さん、今回の物語について、簡単に補足します。

土方歳三さんは、戊辰戦争の中の宇都宮の戦いの最中に、足を負傷します。

そのため、慶応四年(1868年)四月下旬(現在の暦で五月頃)に、会津に来ました。

会津で数ヶ月ほど療養したそうです。

療養中に、医者などの勧めがあり、現在の会津若松市に在る東山温泉で湯治をしたと伝わっています。

土方歳三さんが湯治をした頃の東山温泉には、会津藩指定の共同湯が在りました。

土方歳三さんが湯治に通った温泉は、逸話が幾つかありますが、特定は出来ないそうです。

土方歳三さんは、会津での療養中に、近藤勇さんのお墓を会津に建てます。

近藤勇さんのお墓を建てた時に、斉藤一さんが会津に居たと伝わっているそうです。

そのため、斉藤一さんが近藤勇さんの遺髪を会津に運んだ、斉藤一さんは土方歳三さんの怪我の療養中に新撰組の組長代理として指揮していなかった、などの説があります。

今回の物語は、斉藤一さんが近藤勇さんのお墓を建てた時に居た、斉藤一さんが近藤勇さんの遺髪を運んだ、どちらも特定した内容は書いていません。

東山温泉には、川が流れていて滝のように流れる場所と滝になっている場所が在ります。

土方歳三さんは、温泉の近くに在る寺(近藤勇さんのお墓が在る寺)で療養した時期があるそうです。

土方歳三さんは、慶応四年(1868年)七月中旬から八月頃に、戦線に復帰したそうです。

斉藤一さんは、幾つもの名前を名乗って過ごしていました。

物語の前半の時間設定時は、「山口次郎」さんと名乗っている可能性が高いようです。

幾つもの名前を名乗って過ごすと、一つの物語に複数の名前が登場する事があります。

一つの物語に、同一人物が複数の名前が登場すると分かり難くなると考えて、「斉藤一」さんの名前が一部の場面に登場して、他の場面では特定の名前で登場していません。

斉藤一さんは、函館に向かわず会津に残りました。

会津に残った新撰組隊士は、二十名ほどと伝わっています。

会津に残った新撰組隊士は、二十名ほどで或る場所を警護していました。

その時に、新政府側が攻撃してきたそうです。

この戦いで、会津に残った新撰組隊士は全員亡くなったと伝わった事があるそうです。

実際は、斉藤一さんを含めた数名の隊士は生き残りました。

市村鉄之助さんは、明治二年(1869年)五月頃に、土方歳三さんの命令で、函館を脱出し多摩へと向かいます。

物語の時間設定の後半は、市村鉄之助さんは函館を脱出し、多摩に着いています。

市村鉄之助さんは、新撰組が京の町で活動中の時の隊士募集で入隊しました。

しかし、市村鉄之助さんは、隊士募集希望年齢以下だったそうです。

本来ならば年齢制限のために新撰組に入隊できませんが、土方歳三さんが特別に入隊を認めたそうです。

市村鉄之助さんは、土方歳三さん付きの小姓に就きます。

土方歳三さんは市村鉄之助さんを「頗る勝気、性亦怜悧」と表現したそうです。

土方歳三さんが市村鉄之助さんに函館から多摩に行けと命令した理由は、話したり記したりせずに亡くなったらしいので、分からないそうです。

土方歳三さんは、明治二年五月十一日(1869年6月20日)に戦いの中で亡くなります。

近藤勇さんは、慶応四年四月二十五日(1868年5月17日)に斬首により亡くなります。

沖田総司さんは、慶応四年五月三十日(1868年7月19日)に病のために亡くなります。

この物語の設定時は、斉藤一さん、市村鉄之助さんは、存命中で、土方歳三さん、沖田総司さんは、前半は存命で後半は亡くなり、近藤勇さんは、亡くなっています。

この物語の土方歳三さんの療養先は、土方歳三さんの療養先と伝わる場所、土方歳三さんの療養先の可能性が高い場所、を想定して書きました。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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