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〜 雪月花 新撰組異聞外伝 編 〜
〜 猩々木 我が背子とふたり見ませば 〜
〜 改訂版 〜
登場人物
沖田総司、藤田五郎、藤田時尾、敬一[沖田総司の息子]、美鈴[沖田総司の妻、敬一の母]
「我が背子と ふたり見ませば いくばくか この降る雪の 嬉しくあらまし」
「万葉集 第八巻 一六五八番」より
作者:光明皇后(こうみょうこうごう)
藤田五郎は、武士の身分の時に“斉藤一”を名乗った時がある。
“斉藤一”の名前以外も名乗った時がある。
武士の時代が終わって少し経ってから、“藤田五郎”と名乗るようになった。
藤田五郎は、京の町に居る時は、新撰組で幕府や京の町のために警護に就いていた。
明治と呼ぶ時代を迎えて何年か経ってからにはなるが、警察で働くようになった。
藤田五郎は、京の町に来る少し前から、基本的には一人で生きてきた。
武士の時代が終わり、明治の時代を迎えて何年か経ってから、縁談話があった。
縁談の相手は、元会津藩の女性の“高木時尾”になる。
藤田五郎は、京の町を出て北の国で戦っていた新撰組から抜けて、会津藩に残って戦った。
高木時尾は、会津での戦いの時には、城に篭城した。
藤田五郎も高木時尾も、戦いの中を生き残った。
藤田五郎と高木時尾の縁談話は、不思議な廻り合わせかもしれない。
藤田五郎と高木時尾の祝言が決まった。
藤田五郎と時尾が祝言を挙げてから初めて迎える冬の日の事。
ここは、東京。
ここは、藤田五郎と時尾の住む家。
食卓の有る部屋。
時尾は微笑んで居る。
藤田五郎は杯の酒を普通の表情で飲んでいる。
食卓には、酒と肴が載っている。
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「以前に、五郎さんから、異国では十二月に神様のお祝いをすると聞きました。詳しい話を聞いた時はありますか?」
藤田五郎は杯の酒を飲みながら、時尾に普通に話し出す。
「家族や親しい人物の間で贈り物を交換する。木を飾る。豪華な食事を食べる。以上の話を聞いた。」
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「楽しいお祝いの様子を想像します。」
藤田五郎は杯の酒を飲みながら、時尾を普通の表情で見た。
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「花祭りも神様のお祝いですが、花祭りの雰囲気と違う様子を想像します。」
藤田五郎は杯の酒を飲みながら、時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「異国の神様のお祝いの日に、いつもより少し豪華な食事を作りたいと思いました。」
藤田五郎は杯の酒を飲みながら、時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「ありがとうございます。」
藤田五郎は杯の酒を飲みながら、時尾に普通の表情で頷いた。
異国の神様の誕生日の十二月二十五日より数日前の事。
ここは、藤田五郎と時尾の住む家。
食卓の有る部屋。
時尾は微笑んで居る。
藤田五郎は杯の酒を普通の表情で飲んでいる。
食卓には、酒と肴が載っている。
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「少し経つと十二月二十五日です。いつもより少し豪華な食事を作る予定です。」
藤田五郎は杯の酒を飲みながら、時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「出来るだけ美味しい物を作るように努力します。」
藤田五郎は杯の酒を飲みながら、時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は藤田五郎に少し恥ずかしく話し出す。
「期待しないでください。」
藤田五郎は杯の酒を飲みながら、時尾に普通に話し出す。
「時尾の作る食事は常に美味い。謙遜するな。」
時尾は藤田五郎に恥ずかしく話し出す。
「褒めて頂いて嬉しいです。ありがとうございます。」
藤田五郎は杯の酒を飲みながら、時尾を普通の表情で見た。
異国の神様の誕生日の十二月二十五日を迎えた。
ここは、藤田五郎と時尾の住む家。
玄関。
時尾は微笑んで居る。
藤田五郎は普通の表情で居る。
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「いつもより少し豪華な食事を作ります。お帰りを楽しみにお待ちしています。」
藤田五郎は時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「行ってらっしゃい。」
藤田五郎は時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は藤田五郎を微笑んで見た。
藤田五郎は普通に出掛けて行った。
暫く後の事。
ここは、藤田五郎と時尾の住む家。
時尾は、洗濯、掃除、裁縫などの家事が片付いた。
時尾は、夕飯の献立を微笑んで考え始めた。
暫く後の事。
ここは、東京。
冬の季節のため、空の色が夜の空に早く変わり始めている。
ここは、藤田五郎と時尾の住む家。
玄関。
藤田五郎は包みを持ち、普通に帰ってきた。
時尾は微笑んで来た。
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「お帰りなさい。」
藤田五郎は時尾に包みを持ち、時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は藤田五郎を微笑んで見た。
藤田五郎は時尾に包みを普通の表情で渡した。
時尾は藤田五郎から包み話不思議な様子で受け取った。
藤田五郎は時尾に普通に話し出す。
「俺達の住む国では、“猩々木”、の名前で呼ぶそうだ。或る異国では、“ポインセチア”、の名前で呼ぶそうだ。」
時尾は包みを傍に置くと、包みの中を微笑んで見た。
藤田五郎は時尾を普通の表情で観た。
時尾は藤田五郎を見ると、藤田五郎に微笑んで話し出す。
「“猩々木”。面白い名前です。」
藤田五郎は時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「猩々木、の名前ではなくて、ポインセチア、の名前で呼んでも良いですか?」
藤田五郎は時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は藤田五郎を微笑んで見た。
少し後の事。
ここは、藤田五郎と時尾の住む家。
食卓の有る部屋。
食卓には、少し豪華な食事、少し豪華な酒、少し豪華な肴、が載っている。
藤田五郎は普通に居る。
時尾は微笑んで居る。
時尾の傍には、ポインセチアが置いてある。
時尾は食卓にポインセイアを微笑んで置いた。
食卓の上に、鮮やかな紅色のポインセチアの彩りが添えられた。
藤田五郎は時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は藤田五郎を微笑んで見た。
暫く後の事。
ここは、藤田五郎と時尾の住む家。
食卓の有る部屋。
藤田五郎は杯の酒を普通の表情で飲んでいる。
食卓には、ポインセチア、少し豪華な酒、少し豪華な肴、が載っている。
時尾は微笑んで来た。
藤田五郎は杯の酒を飲みながら、時尾とポインセチアを普通の表情で見た。
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「五郎さん。外を見たいです。」
藤田五郎は杯の酒を飲むのを止めると、時尾に普通の表情で頷いた。
僅かに後の事。
ここは、藤田五郎と時尾の住む家。
縁。
辺りは暗くなっている。
藤田五郎は普通に来た。
時尾は微笑んで来た。
時尾は夜空を微笑んで見た。
雪が静かに降り始めた。
時尾は藤田五郎を見ると、藤田五郎に微笑んで話し出す。
「雪が降ってきました。」
藤田五郎は時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「ポインセチアを頂いたのに、五郎さんにお返しをしていません。明日、お返しの品を用意します。」
藤田五郎は時尾に普通に話し出す。
「気にするな。」
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「今日の異国の神様のお祝いは、贈り物を交換すると話しました。良く考えると、今日の間に贈り物を交換する方法が良いですよね。歌の贈り物でも大丈夫でしょうか?」
藤田五郎は時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は夜空を微笑んで見た。
雪がゆっくりと降り続いている。
時尾は藤田五郎を微笑んで見た。
藤田五郎は時尾を普通の表情で見た。
時は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「“我が背子と ふたり見ませば いくばくか この降る雪の 嬉しくあらまし”」
藤田五郎は時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は藤田五郎を微笑んで見た。
藤田五郎は時尾を普通の表情で見た。
時尾は雪の降る様子を微笑んで見た。
藤田五郎は時尾と雪の降る様子を普通の表情で見た。
雪は静かに降り続いている。
時尾は藤田五郎を見ると、藤田五郎に微笑んで話し出す。
「お部屋でお酒を飲みますか?」
藤田五郎は時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「用意が出来たら、お部屋にお持ちします。」
藤田五郎は時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は微笑んで居なくなった。
藤田五郎は普通に居なくなった。
少し後の事。
ここは、藤田五郎と時尾の住む家。
藤田五郎の部屋。
藤田五郎は普通に居る。
時尾が酒と肴を持ち、部屋の中に微笑んで入った。
藤田五郎は時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は机に酒と肴を微笑んで置いた。
藤田五郎は時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は藤田五郎に微笑んで軽く礼をした。
時尾は部屋から微笑んで出て行った。
藤田五郎は障子を普通に開けた。
雪は静かに降り続いている。
雪が降っているのに寒さを感じない。
庭に、桜の花の咲く姿が見える。
藤田五郎は横を普通の表情で見た。
沖田総司が笑顔で居る。
藤田五郎は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は藤田五郎に笑顔で話し出す。
「斉藤さん! こんばんは!」
藤田五郎は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は藤田五郎に苦笑して話し出す。
「斉藤さん。雪を降らせました。時尾さんが良い歌を詠みました。何故、黙っていたのですか?」
藤田五郎は沖田総司に普通に話し出す。
「総司から色恋の指導を受ける必要は無い。」
沖田総司は藤田五郎に笑顔で話し出す。
「私は斉藤さんより早く祝言を挙げました! 私は斉藤さんより先輩ですよ!」
藤田五郎は沖田総司に普通に話し出す。
「思い切り自慢して話している。」
沖田総司は藤田五郎に笑顔で話し出す。
「私は斉藤さんより先輩なので、思い切り自慢して話せます!」
藤田五郎は沖田総司に普通に話し出す。
「総司。恩着せがましくなるから今まで黙っていたが、少しだけ話す。総司と美鈴さんが逢ってから、祝言を挙げるまで、いろいろな出来事が遇った。祝言を挙げてからも、いろいろな事があった。覚えているだろ。」
沖田総司は藤田五郎を寂しい表情で見た。
藤田五郎は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は藤田五郎に寂しい微笑みで話し出す。
「すいません。」
藤田五郎は沖田総司に普通に話し出す。
「美鈴さんが気になるのか?」
沖田総司は藤田五郎を寂しい微笑みで見た。
藤田五郎は沖田総司に普通に話し出す。
「総司が雪を降らせたのは、俺や時尾のためだけではないのだろ。」
沖田総司は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「斉藤さんと時尾さんのためにも、雪を降らせました。全ての土地に雪は降っていません。」
藤田五郎は沖田総司に普通に話し出す。
「天気を自由に変える能力を持ったのか?」
沖田総司は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「私が天気を自由に変えられたら、大変な状況になります。今夜は特別です。」
藤田五郎は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は藤田五郎を微笑んで見た。
藤田五郎は沖田総司に普通に話し出す。
「総司。俺への話しが終わったならば、美鈴さんの居る所に行け。」
沖田総司は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「ありがとうございます。」
藤田五郎は沖田総司に普通に話し出す。
「今夜は、雪が降っているのに寒さを感じず、雪が降っているのに桜の花が咲いている。今夜は不思議な出来事が経験できた。礼を言う。」
沖田総司は藤田五郎を苦笑して見た。
藤田五郎は沖田総司に普通に話し出す。
「再び呼ぶ。」
沖田総司は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「ありがとうございます。」
藤田五郎は沖田総司に普通の表情で頷いた。
沖田総司は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「鈴の所に行ってきます。」
藤田五郎は沖田総司に普通の表情で頷いた。
沖田総司は微笑んで、静かに居なくなった。
藤田五郎は外を普通の表情で見た。
桜は元の姿に戻っている。
雪は静かに降り続いているが、雪の積もる様子が無い。
先程より寒さを感じるが、雪の降るほどの寒さは感じない。
不思議な雪が降り続いている。
直後の事。
ここは、沖田総司の息子の敬一と母親の美鈴の住む家。
食卓の有る部屋。
敬一は笑顔で居る。
美鈴は微笑んで居る
食卓には、鮮やかな赤色の植物が置いてある。
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「お母さん! 赤い花が綺麗に咲いているね!」
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「中央の小さい部分が、お花、つぼみ、なの。」
敬一は美鈴を恥ずかしく話し出す。
「花は中央に有ったよね。綺麗な赤い色だから、花と話してしまった。」
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「敬一の話すとおり、綺麗な赤色の花のように見えるわ。」
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「お母さん。猩々僕にも別名はあるの?」
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「“ポインセチア”の名前があるそうよ。人物の名前から付いたそうよ。」
敬一は美鈴を心配な様子で見た。
美鈴は敬一を不思議な様子で見た。
敬一は美鈴に心配な様子で話し出す。
「お母さん。ポインセイアは、異国の花なの?」
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「異国で見付かった花だそうよ。私達の住む国では、ほとんど見掛けないと思うわ。」
敬一は美鈴に心配な様子で話し出す。
「お母さん。クリスマスの質問をしてご免ね。」
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「敬一の見ているポインセチア。頂いた物なの。」
敬一は美鈴を心配な様子で見た。
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「お仕事をしている時に、ポインセチアを分けて頂ける話があったの。敬一が喜ぶと思って頂いたの。」
敬一は美鈴を安心した表情で見た。
美鈴は敬一を微笑んで見た。
敬一も美鈴を微笑んで見た。
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「今夜は暖かいわね。」
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「お母さん。星を見よう。」
美鈴は敬一に微笑んで頷いた。
敬一は美鈴を微笑んで見た。
僅かに後の事。
ここは、敬一と美鈴の住む家。
縁。
敬一は微笑んで来た。
美鈴も微笑んで来た。
空からゆっくりと雪の降る様子が見える。
敬一は雪の降る様子を笑顔で見た。
美鈴は雪の降る様子を微笑んで見た。
敬一は美鈴を見ると、美鈴に笑顔で話し出す。
「お母さん! 雪が降っているね!」
美鈴は敬一を見ると、敬一に微笑んで頷いた。
敬一は美鈴を笑顔で見た。
美鈴は雪の降る様子を一瞥すると、敬一を見て、敬一に微笑んで話し出す。
「“我が背子と ふたり見ませば いくばくか この降る雪の 嬉しくあらまし”」
敬一は美鈴の腕を掴むと、美鈴を心配して見た。
美鈴は敬一を不思議な様子で見た。
敬一は美鈴に心配して話し出す。
「お父さんではなくてご免ね。」
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「今夜のお母さんの背子は、敬一よ。」
敬一は美鈴の腕を掴んで、美鈴を心配して見た。
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「“敬一と ふたり見ませば いくばくか この降る雪の 嬉しくあらまし”」
敬一は美鈴の腕を離すと、美鈴を照れた様子で見た。
美鈴は敬一を微笑んで見た。
敬一は美鈴に笑顔で抱きついた。
美鈴は敬一を微笑んで抱きとめた。
今夜は十二月二十五日。
不思議な事がたくさん起こる日になる。
* * * * * *
ここからは後書きとなります。
この物語は既に掲載している物語の改訂版です。
改訂前の物語の展開や雰囲気を出来るだけ残して改訂しました。
改訂前の物語を掲載するのは止めました。
以上、ご了承ください。
ここからは改訂前の物語を加筆訂正して書きます。
この物語に登場する歌は「万葉集 第八巻 一六五八番」
「我が背子と ふたり見ませば いくばくか この降る雪の 嬉しくあらまし」
ひらがなの読み方は「わがせこと ふたりみませば いくばくが このふるゆきの うれしくあらまし」
作者は「光明皇后(こうみょうこうごう)」
歌の意味は、「あなた(聖武天皇[しょうむてんのう]のこと)といっしょに二人で見れば、どれだけこの降る雪が嬉しく思われるのでしょうか。」となるそうです
原文は「吾背兒与 二有見麻世波 幾許香 此零雪之 懽有麻思」
「光明皇后(こうみょうこうごう)」は、「聖武天皇(しょうむてんのう)」の皇后です。
「光明皇后(こうみょうこうごう)」は、「安宿媛(あすかべひめ)」という名前ですが、光輝くように美しい事から、「光明子(こうみょうし)」と呼ばれたそうです。
「猩々木(しょうじょうぼく)」についてです。
「ポインセチア」の和名です。
1825年当時にメキシコで自生していたポインセチアをアメリカの公使だったポインセットが発見したことから、名前が「ポインセチア」と名付けられたそうです。
ポインセチアが日本に着たのは、「明治一九年(1886年)頃」の事だそうです。
「猩々木」の和名の由来は、「大酒飲みの赤い顔」をイメージして付けられたそうです。
クリスマスの物語なので、ポインセチアが登場しています。
ポインセチアは、この物語の時間設定の時点では発見されています。
藤田五郎さん、沖田総司さん、美鈴さんが、既に知っている、既に見ている、可能性があるという事で、物語の中に登場しています。
「猩々」は、「猩猩」と書くと、「オラウータンの別名。大酒飲み。」などの意味があります。
ロマンチックな日本名ではないため、題名にするのを止めようと思いましたが、「ポインセチア」を題名に使うのは、「新撰組異聞外伝」の全体の雰囲気から考えて止めた方が良いと思い、使いませんでした。
そのため、「猩々木」の名前を使いました。
この物語の補足です。
この物語の時間設定は、藤田五郎さんと高木時尾さんが結婚をしてから、初めて迎えるクリスマスを想定して考えました。
そのため明治七年頃の物語になります。
結婚をして一年経っていない藤田五郎さんと時尾さんになります。
「花祭り」は、簡単に言うと、「四月八日の釈迦の誕生日に行う、潅仏会(かんぶつえ)の通称」です。
この物語の時間設定は、藤田五郎さんは敬一君の存在を知らず、美鈴さんにも再会していません。
美鈴さんと敬一君が見ているポインセチアは、藤田五郎さんが贈った物ではありません。
敬一君がポインセチアを知っている様子なのは、「雪月花 新撰組異聞編 中編 聖夜と猩々僕の物語 淡雪降れり」の物語の中で、沖田総司さんが鈴ちゃんに猩々僕を贈った事が元になっています。
美鈴さんが敬一君に猩々僕について既に説明していると思ってください。
楽しんで頂けると嬉しいです。
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