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新撰組異聞 〜 青嵐の頃 〜


〜 第三版 〜


今は初夏。


ここは、京の町。


心地良い風が吹いている。

青空が広がっている。


沖田総司は微笑んで歩いている。

藤堂平助も微笑んで歩いている。


藤堂平助は沖田総司に微笑んで話し出す。

「沖田さん。良い天気ですね。」

沖田総司は藤堂平助に微笑んで話し出す。

「空も青くて、心地良い風が吹いて、気持ちが和む日だね。外を歩くのが楽しいね。」

藤堂平助は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

沖田総司は藤堂平助を微笑んで見た。

藤堂平助も沖田総司を微笑んで見た。


爽やかな風が吹いた。


風が顔に当たると、気持ち良い。


沖田総司は気持ち良さそうに風を受けた。

藤堂平助も気持ち良さそうに風を受けた。


沖田総司は空を微笑んで見た。

藤堂平助も空を微笑んで見た。


青空が広がっている。


藤堂平助は沖田総司を微笑んで見た。


沖田総司は、微笑むような、寂しそうな、不思議な表情で空を見ている。


藤堂平助は空を不思議そうに見た。


青空が広がっている。


藤堂平助は沖田総司を見ると、不思議そうに話し出す。

「沖田さん。何かありましたか?」

沖田総司は藤堂平助を見ると、微笑んで話し出す。

「何も無いよ。平助。心配を掛けてごめんね。」

藤堂平助は沖田総司に微笑んで話し出す。

「沖田さんは私に謝る言動はしていません。私への気遣いはしないでください。」

沖田総司は藤堂平助を微笑んで見た。

藤堂平助も沖田総司を微笑んで見た。


それから少し後の事。


ここは、京の町。


心地良い風が吹いている。

青空が広がっている。


沖田総司は微笑んで歩いている。

藤堂平助は沖田総司を見ながら歩いている。


藤堂平助は沖田総司に言い難そうに話し出す。

「沖田さん。突然ですが、質問しても良いですか?」

沖田総司は藤堂平助に不思議そうに頷いた。

藤堂平助は沖田総司に言い難そうに話し出す。

「沖田さんは斉藤さんと話す時に怖く感じないのですか?」

沖田総司は藤堂平助に不思議そうに話し出す。

「斉藤さんは怖い人ではないよ。斉藤さんと話すのは、とても楽しいよ。」

藤堂平助は沖田総司を不思議そうに見た。

沖田総司は藤堂平助に不思議そうに話し出す。

「斉藤さんは、余り話さなくて、冷静沈着だから、誤解されるのかな?」

藤堂平助は沖田総司に不思議そうに話し出す。

「そうですか。」

沖田総司は藤堂平助に不思議そうに話し出す。

「平助には斉藤さんが怖く感じるのかな?」

藤堂平助は沖田総司に言い難そうに話し出す。

「私は斉藤さんと話す機会がほとんどありません。斉藤さんは怖い印象があります。」

沖田総司は藤堂平助に不思議そうに話し出す。

「平助には斉藤さんが怖く感じるんだ。」

藤堂平助は沖田総司を困惑した様子で見た。

沖田総司は藤堂平助に微笑んで話し出す。

「刀を持つと怖いものが無いと喩えられる平助だけど、怖いものがあったんだ。」

藤堂平助は沖田総司を苦笑しながら見た。

沖田総司は藤堂平助に苦笑しながら話し出す。

「斉藤さんを怖いものと喩えるのは失礼だね。」

藤堂平助は沖田総司を苦笑しながら見ている。

沖田総司は藤堂平助に苦笑しながら話し出す。

「斉藤さんが、俺は怖いものなのか? と怒ってしまうね。」

藤堂平助は沖田総司を苦笑しながら見ている。

沖田総司は藤堂平助を見ながら考え込んだ。

藤堂平助は沖田総司を不思議そうに見た。

沖田総司は藤堂平助に微笑んで話し出す。

「平助。話を少し戻すね。斉藤さんは私が話すと返事をしてくれるから、斉藤さんは余り話さない人なのを、すっかりと忘れていたよ。」

藤堂平助は沖田総司に不思議そうに話し出す。

「斉藤さんは沖田さんにはたくさん話すのですか?」

沖田総司は藤堂平助に微笑んで話し出す。

「斉藤さんの話す時間より、私の話す時間の方がかなり多いよ。」

藤堂平助は沖田総司を不思議そうに見た。

沖田総司は藤堂平助に微笑んで話し出す。

「斉藤さんと話すと、いろいろな出来事が起きる時があるけれど、とても楽しいよ。」

藤堂平助は沖田総司に微笑んで話し出す。

「沖田さんだから、斉藤さんと楽しく話せると思います。私には無理だと思います。」

沖田総司は藤堂平助に微笑んで話し出す。

「平助も斉藤さんとしっかりと話しをすれば、私と同じように感じるよ。」

藤堂平助は沖田総司に苦笑しながら話し出す。

「斉藤さんは、私に必要な内容しか話しません。斉藤さんと話す時は、とても緊張します。沖田さんと同じように感じるのは無理だと思います。」

沖田総司は藤堂平助を不思議そうに見た。

藤堂平助は沖田総司に微笑んで話し出す。

「沖田さんが、斉藤さんと話す時、斉藤さんについて話す時は、とても楽しそうです。」

沖田総司は藤堂平助に微笑んで話し出す。

「斉藤さんと話す時は楽しいよ。斉藤さんについて話す時も楽しいよ。」

藤堂平助は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司も藤堂平助を微笑んで見た。

藤堂平助は空を微笑んで見た。

沖田総司も空を微笑んで見た。


綺麗な青空が広がっている。


藤堂平助は沖田総司を見ると、微笑んで話し出す。

「沖田さん。斉藤さんが戻る日は、今日ですよね。」

沖田総司は藤堂平助に笑顔で話し出す。

「斉藤さんがやっと戻ってくるね! 置いてきぼりは寂しいよね! 私達も一緒に行きたかったよね!」

藤堂平助は沖田総司に苦笑しながら話し出す。

「私は、今回の出掛けた方達と長く一緒に居ると、気疲れしそうです。帰りを待つ方が良いです。沖田さんだから、一緒に出掛けたいと思うのではないでしょうか?」

沖田総司は藤堂平助を不思議そうに見た。

藤堂平助は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は藤堂平助に不思議そうに話し出す。

「そうかな?」

藤堂平助は沖田総司に微笑んで話し出す。

「私はそのように思います。」

沖田総司は藤堂平助を見ながら、考え込んだ。

藤堂平助は沖田総司を微笑んで見た。


爽やかな風が吹いた。


沖田総司は気持ち良さそうに風を受けた。

藤堂平助も気持ち良さそうに風を受けた。


沖田総司の視線の先に、斉藤一が遠くから普通に歩く姿が見えた。


沖田総司は斉藤一を見ながら、藤堂平助に笑顔で話し出す。

「平助! 斉藤さんが帰ってきたよ!」

藤堂平助は辺りを不思議そうに見た。


藤堂平助の視線の先に、斉藤一が遠くから普通に歩く姿が見えた。


藤堂平助は沖田総司を見ると、微笑んで話し出す。

「斉藤さんが帰ってきましたね。沖田さん。良かったですね。」

沖田総司は藤堂平助を見ると、笑顔で頷いた。

藤堂平助は沖田総司を微笑んで見た。


沖田総司は斉藤一に向かって笑顔で歩き出した。

藤堂平助は斉藤一に向かって普通に歩き出した。


斉藤一は沖田総司と藤堂平助を見ながら、普通に歩いている。


沖田総司は斉藤一の傍に笑顔で来た。


藤堂平助は斉藤一の近くに普通に来た。


斉藤一は沖田総司と藤堂平助を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! お帰りなさい!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

藤堂平助は斉藤一に普通に話し出す。

「斉藤さん。お帰りなさい。」

斉藤一は藤堂平助に普通の表情で頷いた。

藤堂平助は沖田総司と斉藤一に普通に話し出す。

「沖田さん。斉藤さん。用事を思い出しました。先に失礼します。」

斉藤一は沖田総司と藤堂平助を普通の表情で見た。

沖田総司は藤堂平助に残念そうに話し出す。

「平助は用事があるんだ。仕方が無いね。屯所に戻ったら、ゆっくりと話そう。」

藤堂平助は沖田総司と斉藤一に普通に軽く礼をした。

沖田総司は藤堂平助に微笑んで頷いた。

斉藤一は藤堂平助に普通の表情で頷いた。


藤堂平助は普通に歩き出した。


沖田総司は藤堂平助を微笑んで見た。

斉藤一は沖田総司と藤堂平助を普通の表情で見た。


藤堂平助の姿は見えなくなった。


沖田総司は斉藤一を見ると、笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 楽しい出来事はたくさんありましたか?!」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「何も無い。」

沖田総司は斉藤一に不思議そうに話し出す。

「本当に楽しい出来事は無かったのですか?」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。


爽やかな風が吹いた。


沖田総司は風を気持ち良さそうに受けた。

斉藤一は風を普通の表情で受けた。


沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す

「斉藤さん! 気持ちの良い風ですね!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は空を笑顔で見た。

斉藤一は沖田総司と空を普通の表情で見た。


綺麗な青色が広がっている。


青空の中を白い雲がゆっくりと動いている。


沖田総司は斉藤一を見ると、笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 早く戻りましょう!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。


沖田総司は笑顔で歩き出した。

斉藤一は普通に歩き出した。




*      *      *      *      *      *




ここからは後書きになります。

この物語は既に掲載している物語の再改訂版です。

改訂前の物語の展開や雰囲気を出来るだけ残しながら改訂しました。

改訂前の物語を掲載するのは止めました。

以上の点、ご了承願いします。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正して書きます。

この物語は、藤堂平助さんの初登場の予定で書きました。

そのため、物語も藤堂平助さんも出来るだけ爽やかな雰囲気になるように書きました。

しかし、いろいろとあって、別の物語が藤堂平助さんの初登場になりました。

この物語を書いた他の理由は、年下の雰囲気の場面が多い沖田総司さんが、年上として接する物語も書きたいと考え事もあります。

この物語では、斉藤一さんは誰かとどこかに出掛けています。

イメージした方達がいますが、今回は伏せさせて頂きます。

沖田総司さんは気にしない方達で、藤堂平助さんは気にする方達だと、想像してください。

藤堂平助さんは、ドラマ・映画・小説などでは、斉藤一さん同様に、沖田総司さんより年上としての登場が多いです。

藤堂平助さんを演じる俳優さんは、沖田総司さんを演じる俳優さんより、年上の方が演じたり、年上として演じたりする事が多いです。

史実の中の藤堂平助さんは、沖田総司さんより年下、または、沖田総司さんと同じ歳です。

「新撰組異聞」関連では、一般的に伝わる沖田総司さんより年下で登場しています。

史実の藤堂平助さんは、剣を持つととても怖い人、勇猛果敢、品の良い人、美男子、などと伝わっています。

この物語では、藤堂平助さんは戦っていないため、爽やかな雰囲気になっています。

「青嵐(“あおあらし”、または、“せいらん”)」は、「若葉の頃に吹く爽やかな風。初夏の青葉を揺すって吹き渡るやや強い風。」をいいます。

夏の季語です。

「青嵐」は、新撰組関連の小説などの題名に良く使用されているようです。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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