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新撰組異聞 〜 道明寺で大騒動 〜


〜 第三版 〜


ここは、京の町。


葉桜を見る機会が増えてきた。

桜の季節が終わりに近付いているのが分かる。


そんなある日の事。


ここは、沖田総司と子供達が良く訪れる寺。


一室。


沖田総司と子供達は、文字の勉強をしている。

斉藤一は部屋の隅に座りながら、沖田総司と子供達を普通の表情で見ている。

斉藤一の傍には包みが置いてある。


斉藤一は部屋の外に静かに出て行った。


それから僅かに後の事。


ここは、境内。


境内の桜は葉桜になろうとしている。


斉藤一は普通に来た。


斉藤一は桜を普通の表情で見た。


沖田総司と子供達の明るい声が、境内に聞こえてきた。

「今日の文字を書く勉強は、これで終わります!」

「総司お兄ちゃん! ありがとうございました!」


沖田総司と子供達が賑やかに片付ける音が、境内に聞こえてきた。


斉藤一は普通に歩きだした。


ちょうど同じ頃。


ここは、一室。


沖田総司と子供達が居る。


子供達は沖田総司に笑顔で話し出す。

「総司お兄ちゃん! 片付けが終わりました!」

沖田総司は子供達に笑顔で話し出す。

「斉藤さんを呼んでくるね!」

子供達は沖田総司に笑顔で頷いた。


沖田総司は障子を笑顔で開けた。


斉藤一が縁に普通に居る姿が見える。


沖田総司は斉藤一に笑顔で声を掛ける。

「斉藤さん! 子供達が待っています! 早く来てください!」


斉藤一は部屋の中に普通に入ってきた。


沖田総司は障子を笑顔で閉めた。


子供達は沖田総司と斉藤一を笑顔で見た。

斉藤一は子供達を普通の表情で見た。

沖田総司は子供達に笑顔で話し出す。

「みんなで道明寺を食べようね!」

子供達は沖田総司に笑顔で話し出す。

「はい!」

斉藤一は沖田総司と子供達を普通の表情で見た。

沖田総司は子供達に笑顔で話し出す。

「これからみんなに道明寺を配るから待っていてね!」

子供達は沖田総司に笑顔で話し出す。

「はい!」

沖田総司は包みを笑顔で取った。

子供達は沖田総司を笑顔で見た。


沖田総司は包みを持ちながら、子供達に道明寺を笑顔で配った。

子供達は沖田総司から道明寺を笑顔で受け取った。

斉藤一は沖田総司と子供達を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に包みを渡すと、笑顔で話し出す。

「斉藤さんと私の分の道明寺です!」

斉藤一は沖田総司から包みを受け取ると、普通に話し出す。

「総司。俺は出掛ける前に要らないと・・・」

沖田総司は斉藤一の話の途中で、斉藤一と子供達に笑顔で話し出す。

「いただきます!」

子供達は道明寺を持ちながら、沖田総司と斉藤一に笑顔で話し出す。

「いただきます!」

斉藤一は包みを持ちながら、沖田総司と子供達を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん!道明寺を食べましょう!」

斉藤一は包みを持ちながら、沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は道明寺を包みから笑顔で取ろうとした。

子供達は道明寺を笑顔で食べようとした。

沖田総司は包みを見ながら、大きな声を出した。

「あ〜!!!」

子供達は道明寺を持ちながら、沖田総司を驚いた表情で見た。

斉藤一は包みを持ちながら、沖田総司と子供達を普通の表情で見た。

沖田総司は包みを見ながら、斉藤一に動揺した様子で話し出す。

「斉藤さん。何もありません。気にしないでください。」

斉藤一は包みを持ちながら、沖田総司に普通に話し出す。

「先程の総司の様子を見て気にしない人物は一人も居ない。」

沖田総司は斉藤一を見ると、動揺した様子で話し出す。

「斉藤さん。私を気にせずに道明寺を食べてください。」

斉藤一は包みを持ちながら、沖田総司に普通に話し出す。

「先程の総司の様子を見て道明寺を味わって食べられる人物も一人も居ない。」

沖田総司は子供達を動揺した様子で見た。

子供達は道明寺を持ちながら、沖田総司を心配そうに見た。

沖田総司は斉藤一を見ると、困惑した様子で話し出す。

「斉藤さん。既に気付いていると思いますが、道明寺が一個だけ足りません。」

斉藤一は包みを持ちながら、沖田総司に普通に話し出す。

「道明寺が足りないのは一個だろ。俺は出掛ける前に総司に道明寺を食べないと言った。道明寺の数は合う。動揺する必要はないだろ。」

沖田総司は斉藤一を困惑した様子で見た。

斉藤一は沖田総司に包みを普通に渡した。

沖田総司は斉藤一から包みを困惑した様子で受け取った。


斉藤一は部屋を普通に出て行こうとした。


子供達は道明寺を持ちながら、斉藤一の傍に心配そうに来た。


斉藤一は部屋を出るのを止めると、子供達を普通の表情で見た。


子供は斉藤一に道明寺を差し出すと、申し訳なさそうに話し出す。

「僕が突然に来たから道明寺が足りなくなったと思います。僕は要りません。はじめお兄ちゃん。道明寺を食べてください。」

斉藤一は子供に普通に話し出す。

「俺は甘い物が苦手なんだ。俺に遠慮せずに道明寺を食べろ。」

子供は斉藤一に道明寺を差し出すと、申し訳なさそうに話し出す。

「僕も突然に遊びに来ました。僕も道明寺の数が足りなくなった原因になっていると思います。はじめお兄ちゃん。道明寺を食べてください。」

斉藤一は子供に普通に話し出す。

「俺は甘い物が苦手なんだ。出掛ける前に総司に道明寺を食べないと話した。俺に遠慮せずに道明寺を食べろ。」

子供達は道明寺を持ちながら、斉藤一を心配そうに見た。

斉藤一は子供達を普通の表情で見た。


沖田総司は包みを持ちながら、斉藤一と子供達の傍に心配そうに来た。


子供達は沖田総司と斉藤一を心配そうに見た。

斉藤一は沖田総司を見ると、普通に話し出す。

「総司。話しがある。」

沖田総司は包みを持ちながら、斉藤一に心配そうに頷いた。

斉藤一は子供達を見ると、普通に話し出す。

「俺と総司は部屋の外に出る。俺と総司が部屋に戻るまで帰らずに待っていろ。」

子供達は道明寺を持ちながら、斉藤一に心配そうに頷いた。


斉藤一は部屋を普通に出て行った。

沖田総司は包みを持ちながら、部屋を心配そうに出て行った。


それから僅かに後の事。


ここは、縁。


斉藤一は普通に来た。

沖田総司は包みを持ちながら、不安そうに来た。


斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「道明寺は子供達が来る人数より多く買ったのだろ。」

沖田総司は包みを持ちながら、斉藤一に困惑した様子で話し出す。

「はい。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司。先程の子供達の様子から考えると、全員で道明寺を食べないと、誰も道明寺が食べられないまま帰る時間になってしまう。幸いにも足りない道明寺は一個だ。後は総司が決めろ。」

沖田総司は包みを持ちながら、斉藤一に考え込んで話し出す。

「分かりました。」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は包みを持ちながら、考え込んだ。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見ている。

沖田総司は包みを持ちながら、斉藤一を見ると、微笑んで話し出す。

「斉藤さん。考えがまとまりました。戻りましょう。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。


沖田総司は包みを持ちながら、微笑んで歩き出した。

斉藤一は普通に歩き出した。


それから僅かに後の事。


ここは、部屋の中。


子供達は道明寺を持ちながら、心配そうにしている。


沖田総司は包みを持ちながら、部屋の中に微笑んで入った。

斉藤一は部屋の中に普通に入った。


子供達は道明寺を持ちながら、沖田総司と斉藤一を心配そうに見た。

沖田総司は包みを持ちながら、子供達を心配そうに見た。

斉藤一は沖田総司と子供達を普通の表情で見た。

沖田総司は包みを持ちながら、斉藤一を心配そうに見た。

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は包みを前に置くと、道明寺を微笑んで取った。

子供達は道明寺を持ちながら、沖田総司を不思議そうに見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は道明寺を微笑んで割った。


道明寺は大きさが違う状態で割れた。


沖田総司は道明寺を驚いた表情で見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見ている。

子供達は道明寺を持ちながら、沖田総司を不思議そうに見ている。

沖田総司は小さく割れた道明寺を持ちながら、斉藤一に大きく割れた道明寺を笑顔で差し出した。

斉藤一は小さく割れた道明寺を普通に取った。

沖田総司は大きく割れた道明寺を持ちながら、斉藤一を慌てた様子で見た。

斉藤一は小さく割れた道明寺を持ちながら、子供達に普通の表情で頷いた。

子供達は道明寺を持ちながら、沖田総司と斉藤一を微笑んで見た。

沖田総司は大きく割れた道明寺を持ちながら、斉藤一と子供達に笑顔で話し出す。

「いただきます!」

子供達は道明寺を持ちながら、沖田総司と斉藤一に笑顔で話し出す。

「いただきます!」

斉藤一は小さく割れた道明寺を持ちながら、沖田総司と子供達に普通の表情で頷いた。

子供達は道明寺を美味しそうに食べ始めた。

沖田総司大きく割れた道明寺を持ちながら、斉藤一を笑顔で見た。


斉藤一は小さく割れた道明寺を持っていない。


沖田総司は大きく割れた道明寺を持ちながら、斉藤一に不思議そうに話し出す。

「斉藤さん。道明寺を食べ終わったのですか?」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は大きく割れた道明寺を持ちながら、斉藤一を不思議そうに見た。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「少し出掛ける。総司と子供達が帰るまでに戻る。もし総司と子供達が帰るまでに俺が戻らなければ、遠慮せずに先に帰ってくれ。」

沖田総司は大きく割れた道明寺を持ちながら、斉藤一に不思議そうに頷いた。


斉藤一は部屋を普通に出ていった。


沖田総司は大きく割れた道明寺を持ちながら、障子越しの斉藤一に微笑んで呟いた。

「斉藤さん。ありがとうございます。」

子供達は道明寺を美味しそうに食べている。

沖田総司は大きく割れた道明寺を美味しそうに食べ始めた。


それから少し後の事。


ここは、一室。


沖田総司は微笑んで居る。

子供達も微笑んで居る。


斉藤一は小さい包みを持ちながら、部屋の中に普通に入ってきた。


沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。お帰りなさい。」

子供達は斉藤一に微笑んで話し出す。

「はじめお兄ちゃん。お帰りなさい。」

斉藤一は小さい包みを持ちながら、沖田総司と子供達に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。買い物をしてきたのですか?」

斉藤一は沖田総司に小さい包みを差し出すと、普通に話し出す。

「少し前に近くで受け取った包みだ。総司。受け取れ。」

沖田総司は斉藤一から小さい包みを不思議そうに受け取った。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「部屋の外で包みの中身を確認しろ。今日は何が起きるか分からない。包みの中身が気に入ったら直ぐに楽しめ。」

沖田総司は小さい包みを持ちながら、斉藤一に不思議そうに頷いた。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。


沖田総司は小さい包みを持ちながら、部屋を不思議そうに出て行った。


それから僅かに後の事。


ここは、縁。


沖田総司は小さい包みを持ちながら、不思議そうに来た。


沖田総司は小さい包みを不思議そうに広げた。


包みの中には、道明寺が一個だけ入っている。


沖田総司は道明寺を取ると、微笑んで話し出す。

「斉藤さんの話の意味が分からないけれど、斉藤さんの勘などは良く当たるよね。今の内に道明寺を食べよう。」


心地良い風が吹いた。


沖田総司は道明寺を美味しそうに食べ始めた。


それから僅かに後の事。


ここは、部屋の中。


斉藤一は普通に居る。

子供達は部屋の中を微笑んで確認している。


沖田総司は部屋の中に微笑んで入ってきた。


子供達は沖田総司を微笑んで見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は子供達に笑顔で話し出す。

「みんな! 今日はこれで終わりです!」

子供達は沖田総司と斉藤一に笑顔で話し出す。

「今日はありがとうございました!」

沖田総司は子供達に笑顔で頷いた。

斉藤一は子供達に普通の表情で頷いた。


子供達は部屋を笑顔で出て行った。

沖田総司は部屋を微笑んで出で行った。

斉藤一は部屋を普通に出で行った。


それから暫く後の事。


ここは、京の町。


沖田総司は微笑んで歩いている。

斉藤一は普通に歩いている。


沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。先程の道明寺は誰からの頂き物なのですか?」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「芹沢さんから受け取った。」

沖田総司は斉藤一を不思議そうに見た。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司が以前に食べたいと話していた道明寺だそうだ。」

沖田総司は斉藤一に何かを思い出した様子で話し出す。

「芹沢さんに何日か前に道明寺が食べたいと話しました。」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に不思議そうに話し出す。

「私が芹沢さんからの頂き物の包みを広げた時は、道明寺が一個だけでした。斉藤さんは道明寺を先に食べたのですか?」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「数日前の出来事になるが、芹沢さんが俺に道明寺を食べたいか尋ねた。俺は芹沢さんに遠慮すると返事をしたから、総司の分の道明寺だけを買ったそうだ。」

沖田総司は斉藤一を納得した様子で見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に不思議そうに話し出す。

「斉藤さんの勘などは良く当たるので、斉藤さんの言う通り道明寺を寺の縁で食べました。今日は何が起きる可能性があるのですか?」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「言った通りだ。」

沖田総司は斉藤一を不思議そうに見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。


芹沢鴨の機嫌の良い声が、沖田総司と斉藤一の後ろから聞こえてきた。

「総司! 斉藤!」


沖田総司は立ち止まると、後ろを不思議そうに見た。

斉藤一は立ち止まると、後ろを普通の表情で見た。


芹沢鴨は沖田総司と斉藤一の傍に笑顔で来た。


沖田総司は芹沢鴨に微笑んで軽く礼をした。

斉藤一は芹沢鴨に普通の表情で軽く礼をした。

芹沢鴨は沖田総司の肩を笑顔で抱いた。

沖田総司は芹沢鴨を困惑した様子で見た。

芹沢鴨は沖田総司の肩を抱きながら、沖田総司と斉藤一に笑顔で話し出す。

「総司! 斉藤! これから飲みに行く! 一緒に来い!」

斉藤一は芹沢鴨に普通の表情で軽く礼をした。

沖田総司は芹沢鴨を僅かに困惑した様子で見ている。

芹沢鴨は沖田総司の肩を抱きながら、沖田総司と斉藤一を笑顔で見た。


芹沢鴨は沖田総司の肩を抱きながら、笑顔で歩き出した。

沖田総司は芹沢鴨を見ながら、困惑した様子で歩き出した。

斉藤一は芹沢鴨と沖田総司を見ながら、普通に歩き出した。


この後に何が起きるのか?

今回は“葉桜なった桜のみが知る”という答えにしたいと思う。




*      *      *      *      *      *




ここからは後書きになります。

この物語は既に掲載している物語の再改訂正版です。

改訂前の物語の展開や雰囲気を出来るだけ残しながら改訂しました。

改訂前の物語を掲載するのは止めました。

以上の点、ご了承願います。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正して書きます。

今回の物語は「新撰組異聞 短編 道明寺にて」より遅い出来事として書きました。

道明寺は今回の物語の時間設定当時には比較的手に入りやすいお菓子でした。

京の町に着てから少しの間の沖田総司さん達は、裕福な生活とは言えない状況だったそうです。

子供達は、現在とは違い毎日のようにお菓子を食べる事はなかったと思います。

物語の設定時の沖田総司や子供達にとって、道明寺を食べるのは楽しみの中の一つだった可能性があるかなと思いました。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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