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新撰組異聞 〜 白木蓮と雪柳 〜


〜 第三版 〜


今は春。


ここは、京都の町。


寒い日より暖かい日が増えてきた。


ここは、屯所。


近藤勇の部屋。


近藤勇は机に普通に向かっている。

机の端に、文が置いてある。


斉藤一は部屋を普通に訪れた。


近藤勇は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤。待っていた。」

斉藤一は近藤勇に普通の表情で軽く礼をした。

近藤勇は斉藤一に微笑んで話し出す。

「今日はお雪の家で逢う約束をしている。急な用事が入ってしまったので、到着時間が遅れる。お雪に私の話を伝えて欲しい。お雪に文を渡して欲しい。」

斉藤一は近藤勇を普通の表情で見た。

近藤勇は斉藤一に困惑して話し出す。

「本当に急な用事だ。本当に外せない大事な用事だ。本当に変な用事ではない。」

斉藤一は近藤勇に普通に話し出す。

「念を押す程の大切な用事なのですね。」

近藤勇は斉藤一に困惑して話し出す。

「斉藤。誤解しないでくれ。」

斉藤一は近藤勇を普通の表情で見た。

近藤勇は斉藤一に困惑して話し出す。

「斉藤。今回の件は受けてくれるのだろ。」

斉藤一は近藤勇に普通の表情で軽く礼をした。

近藤勇は文を取ると、斉藤一に普通に渡した。

斉藤一は近藤勇から文を普通の表情で受け取った。

近藤勇は斉藤一に普通の表情で頷いた。

斉藤一は文を持ち、近藤勇に普通の表情で軽く礼をした。

近藤勇は斉藤一を普通の表情で見た。

斉藤一は文を持ち、近藤勇に普通に話し出す。

「直ぐに出掛けます。」

近藤勇は斉藤一に普通の表情で頷いた。

斉藤一は文を懐に普通に仕舞った。


斉藤一は部屋を普通に出て行った。


暫く後の事。


ここは、お雪の家。


玄関。


斉藤一は普通に訪ねた。


お雪は微笑んで来た。


斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。

お雪は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤様。お久しぶりです。」

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。

お雪は斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一はお雪に普通に話し出す。

「近藤さんからの伝言です。今日は急な用事が入った関係で、到着時間が遅れます。」

お雪は斉藤一に微笑んで話し出す。

「近藤先生には、私を気にせずに、焦らずにお越しください、とお伝えください。」

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。

お雪は斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一はお雪に普通に話し出す。

「近藤さんから文を預かりました。」

お雪は斉藤一に微笑んで話し出す。

「ありがとうございます。」

斉藤一は懐から文を出すと、お雪に文を普通に渡した。

お雪は斉藤一から微笑んで文を受け取った。

斉藤一はお雪に普通に話し出す。

「失礼いたします。」

お雪は文を持ち、斉藤一を僅かに驚いた表情で見た。

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。

お雪は斉藤一に少し慌てて話し出す。

「斉藤様。少しお待ちください。」

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。

お雪は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤様は、いつも直ぐに帰られますね。以前に、斉藤様に話そうとしたら、既に帰られていた時がありました。今日は声を掛けられました。」

斉藤一はお雪に普通に話し出す。

「長居は迷惑になるため、直ぐに帰っていました。次回から気を付けます。」

お雪が斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤様は来られる度に直ぐにお帰りになるので、私か手伝い者に至らないところがあると思い、心配になっていました。斉藤様のお話しを聞いて安心しました。私や手伝い者に遠慮しないでください。」

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。

お雪は斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一はお雪を普通の表情で見た。

お雪は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤様。お時間に余裕があれば、一緒に行きたい場所があります。大丈夫でしょうか?」

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。

お雪は斉藤一に微笑んで話し出す。

「よろしくお願いします。」

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。


少し後の事。


ここは、白木蓮が咲く落ち着いた雰囲気の場所。


白木蓮の花が綺麗に咲く様子が見える。


白木蓮の咲く木の傍。


斉藤一は普通に居る。

お雪は微笑んで居る。


お雪は白木蓮の花を見て、斉藤一に微笑んで話し出す。

「綺麗ですね。」

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。

お雪は斉藤一を見ると、斉藤一に微笑んで話し出す。

「白木蓮とは違う印象ですが、綺麗に咲く白色の花があります。」

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。

お雪は斉藤一に微笑んで話し出す。

「白木蓮の花の他に見たい白色の花があります。ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんが、少しお付き合い頂けますか?」

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。


お雪は微笑んで歩き出した。

斉藤一は普通に歩き出した。


少し後の事。


ここは、雪柳の花が咲く静かな場所。


雪柳の花が、背の低めで白い波のように広がってたくさん咲いている。


お雪は微笑んで来た。

斉藤一は普通に来た。


お雪は雪柳を微笑んで見た。

斉藤一はお雪と雪柳を普通の表情で見た。

お雪は斉藤一を見ると、斉藤一に微笑んで話し出す。

「雪柳です。雪柳の花の咲く様子が白い波のように見えます。綺麗だと思いながら見ます。」

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。

お雪は斉藤一に微笑んで話し出す。

「今の居る場所は、私のお気に入りの場所で、私の秘密の場所です。」

斉藤一はお雪を普通の表情で見た。

お雪は斉藤一に微笑んで話し出す。

「今の居る場所を近藤先生に教えたら、私以外の誰かを連れて来るように思いました。近藤先生には秘密の場所になっています。」

斉藤一はお雪を普通の表情で見た。

お雪は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤様ならば、教えても安心です。斉藤様に一緒に来て頂きました。私と斉藤様の秘密の場所になりました。」

斉藤一はお雪を普通の表情で見ている。

お雪は斉藤一に微笑んで話し出す。

「秘密の場所は、誰にも教えないか、教える人物が限定されます。私の好きな物を誰かと一緒に見ながら楽しみたいと思うようになりました。近藤先生には教えられないと思ったので、斉藤様と一緒に来ました。斉藤様と一緒に、雪柳の花が綺麗に咲く場所を見られました。嬉しかったです。」

斉藤一はお雪を普通の表情で見ている。

お雪は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤様にご迷惑をお掛けした場合は、遠慮なく教えてください。謝ります。」

斉藤一はお雪に普通に話し出す。

「迷惑に感じません。綺麗な光景を見られました。感謝します。」

お雪は斉藤一に微笑んで話し出す。

「秘密の場所を安心して教えられる人物は限られます。斉藤様に喜んで頂けました。更に嬉しいです。」

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。

お雪が斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤様と話す間に思い出した出来事があります。」

斉藤一はお雪を普通の表情で見た。


数日後の事。


ここは、屯所。


縁。


斉藤一は普通に歩いている。


斉藤一の後ろから、沖田総司の明るい声が聞こえた。

「斉藤さん〜!」


斉藤一は立ち止まると、後ろを普通の表情で見た。


沖田総司が笑顔で走っている。


斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。


沖田総司は斉藤一の傍に笑顔で来た。


斉藤一は沖田総司を普通の表情で見ている。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 予定が無ければ、私と斉藤さんで出掛けましょう!」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「出掛ける場所は決まっているのか?」

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「決めていません! 斉藤さん! 出掛けたい場所があるのですか?!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 案内をお願いします!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。


沖田総司は笑顔で歩き出した。

斉藤一は普通に歩き出した。


少し後の事。


ここは、雪柳の花が咲く静かな場所。


雪柳の花が、背の低めで白い波のように広がってたくさん咲いている。


沖田総司は微笑んで来た。

斉藤一は普通に来た。


沖田総司は雪柳を笑顔で見た。

斉藤一は沖田総司と雪柳を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一を見ると、斉藤一に笑顔で話し出す。

「真っ白な波に見えます! 綺麗ですね!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 近くで見ましょう!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。


沖田総司は笑顔で歩き出した。

斉藤一は普通に歩き出した。


雪柳の花が、背の低めで白い波のように広がってたくさん咲く姿に近付いた。


沖田総司は笑顔で立ち止まった。

斉藤一は普通に立ち止まった。


沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「雪柳がたくさん咲いていますね! 真っ白で綺麗ですね!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司が斉藤一に笑顔で話し出す。

「一面に雪が積もる様子に見えます! 不思議な感じですね!」

斉藤一が沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は雪柳を笑顔で見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一を見ると、斉藤一に不思議な様子で話し出す。

「斉藤さん。雪柳がたくさん咲く場所を、誰かに教えてもらったのですか?」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「お雪さんに教えてもらった。」

沖田総司が斉藤一を不思議な様子で見た。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「先日、用事を頼まれて、お雪さんの家に出掛けた。お雪さんが出掛けたいと話した。お雪さんが出掛ける時の供をした。今の居る場所は、お雪さんの秘密の場所で、総司にも見てもらいたいと話していた。総司を連れてきた。」

沖田総司は斉藤一に不思議な様子で話し出す。

「お雪さんが秘密の場所を見せても良い人物に、私を選んだのですか?」

斉藤一が沖田総司に普通に話し出す。

「お雪さんは、今の居る場所を見た時に、総司の喜ぶ姿を想像したそうだ。お雪さんは近藤さんに教えていない秘密の場所だと話していた。今の時点では、お雪さんと俺と総司の三人の秘密の場所になる。」

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんが今の居る場所の光景を見たら喜びます。鈴ちゃんに教えても良いのでしょうか?」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「お雪さんは、総司にとって大切な人物で、更に、総司にとって信頼できる人物ならば、教えて良いと話していた。」

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんは、私にとって物凄く大切な友達で、信頼できる友達です。近い内に一緒に出掛けます。」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司が斉藤一に微笑んで話し出す。

「お雪さんに会った時にお礼を言います。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は雪柳を微笑んで見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一を見ると、斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。再び一緒に見に来ましょう。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 白木蓮も見に行きたいです!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。


沖田総司は笑顔で歩き出した。

斉藤一は普通に歩き出した。


微かな風が吹いた。


一面に咲く雪柳が、ゆっくりと揺れ始めた。




*      *      *      *      *      *




ここからは後書きになります。

この物語は、既に掲載している物語の再改訂版です。

物語の展開や雰囲気を出来るだけ残して改訂しました。

改訂前の物語を掲載するのは止めました。

以上、ご了承願います。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正して書きます。

この物語には「白木蓮(はくもくれん)」と「雪柳(ゆきやなぎ)が登場します。

白木蓮も雪柳も、開花と見頃が重なります。

雪柳は、たくさんの花が集まって、枝いっぱいに白い花が咲きます。

葉は柳の葉に似ていて細長いです。

風が吹くと、真っ白な波のように揺れて、綺麗な姿を見せてくれます。

雪柳の花の白さは、歩いていても目が留まります。

雪柳は、枝に花の咲く様子が、雪が積もったように見えるところから付いた名前だそうです。

お雪さんが斉藤一さんに秘密の場所を教えます。

斉藤一さんは秘密の場所を教えてもらったとしても、他人に気軽に話す性格ではないので、お雪さんも安心して教えたと想像してください。

斉藤一はさんは、お雪さんの話を受けて、沖田総司さんに教えます。

お雪さんは近藤勇さんには秘密の場所を教えていない設定にしました。

お雪さんが近藤勇さんに秘密にする理由は、お雪さんが僅かに話す場面があります。

白木蓮の花の白さと雪柳の花の白さが、お雪さんの雰囲気と重なりました。

沖田総司さんと斉藤一さんが、一面に咲く雪柳の中に居る姿も想像しました。

春ですが、白色を連想する物がたくさん登場する物語です。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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