新撰組異聞　〜　緑の桜　〜


〜　改訂版　〜


今は春。


ここは、京の町。


一重の桜は散り始め、八重桜の咲く姿が見られるようになった。


ここは、たくさんの桜が綺麗に咲く場所。


少女は桜を微笑んで見ている。

沖田総司は少女を微笑んで見ている。


沖田総司は少女に心配そうに話し出す。

「最近は遅れそうになる日が多くてごめんね。」

少女は沖田総司を見ると、微笑んで話し出す。

「総司さんは遅れていません。私は一人で待っていても大丈夫です。」

沖田総司は少女に心配そうに話し出す。

「もし待ち合わせに余りに遅れた場合は、私に気兼ねせずに帰って良いからね。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さんが私と逢う約束をした大事な日です。帰れません。」

沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女は軽く息をはくと、桜を微笑んで見た。

沖田総司が少女に心配そうに話し出す。

「鈴ちゃんの家を出てから、歩くか立ったままだから疲れたよね。少し休もう。」

少女は沖田総司を見ると、微笑んで話し出す。

「大丈夫です。」

沖田総司は少女を心配そうに見た。

少女が辛そうな表情で倒れそうになった。

沖田総司は少女を慌てた様子で抱きとめた。

少女は沖田総司に申し訳なさそうに話し出す。

「総司さん。すいません。」

沖田総司は少女を抱きながら、心配そうに話し出す。

「鈴ちゃん。少し休もう。」

少女は沖田総司に辛そうな表情を見せながらも、微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を抱きながら、心配そうに様子を見た。

少女は辛そうに息をはくと、ゆっくりと目を閉じた。

沖田総司は少女を抱きながら、心配そうに話し出す。

「鈴ちゃん。大丈夫？」

少女は辛そうな表情で目を閉じたまま、ぐったりとした様子になった。


それから少し後の事。


ここは、京の町。


沖田総司と少女の居た場所の近くに在る寺。


寺に在る一室。


少女は床に横になったまま、辛そうに眠っている。

沖田総司は少女を心配そうに見ている。


少女は床に横になったまま、ゆっくりと目を開けた。

沖田総司は少女に心配そうに話し出す。

「ここは、寺の部屋だよ。熱があるのに直ぐに気付いてあげられなくてごめんね。」

少女は床に横になったまま、沖田総司に微笑んで小さく首を横に振った。

沖田総司は少女に心配そうに話し出す。

「鈴ちゃん。起きるのは辛いと思うけれど、家に帰ろう。」

少女は床から辛そうに体を起こした。

沖田総司は少女を心配そうに支えた。

少女は床の上に体を起こしたまま、沖田総司を辛そうな表情ではあるが微笑んで見た。

沖田総司は少女を支えながら、心配そうな表情ではあるが微笑んで頷いた。


それから数日後の事。


ここは、京の町。


屯所。


斉藤一の部屋。


沖田総司は斉藤一の部屋を不安そうに訪れた。


斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に不安そうに話し出す。

「斉藤さんにお願いがあります。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に不安そうに話し出す。

「数日前に、鈴ちゃんが熱を出して倒れました。鈴ちゃんの容態を家の人に毎日のように確認していますが、体調が悪いままです。明日は鈴ちゃんの容態を確認しに行くのは無理なようです。斉藤さんに鈴ちゃんの容態の確認をお願いしたいと思いました。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に申し訳なさそうに話し出す。

「いつもお願いばかりで申し訳ありません。」

斉藤一が沖田総司に普通に話し出す。

「気にするな。」

沖田総司は斉藤一を申し訳なさそうに見た。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司は美鈴さんに直接に会って見舞っているのか？」

沖田総司は斉藤一に心配そうに話し出す。

「私は体調が悪いです。私が鈴ちゃんに直接に逢って、鈴ちゃんの身に何かが起きたら困ります。鈴ちゃんには逢わずに帰っています。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「美鈴さんに渡したい物はあるのか？」

沖田総司は懐から文を取り出すと、斉藤一に不安そうに差し出した。

斉藤一は沖田総司から文を普通の表情で受け取った。

沖田総司は斉藤一に心配そうに話し出す。

「鈴ちゃんは体調が悪いですが、文は読めるそうです。」

斉藤一は文を持ちながら、沖田総司に普通に話し出す。

「美鈴さんに文は渡す。美鈴さんの体調などは、帰ってきたら伝える。」

沖田総司は斉藤一に心配そうに話し出す。

「よろしくお願いします。」

斉藤一は文を持ちながら、沖田総司に普通の表情で頷いた。


沖田総司は部屋を不安そうに出て行った。


その翌日の事。


ここは、京の町。


少女の家。


家の外。


斉藤一は少女の家から普通に出てきた。


少女の小さな声が、斉藤一の後ろから聞こえた。

「総司さん。」


斉藤一は立ち止まると、後ろを普通の表情で見た。


少女は、顔色が悪く、半纏を羽織っていて、調子が悪いと一目で分かる姿をしている。


斉藤一は少女を普通の表情で見た。

少女は微笑みながら、斉藤一に小さい声で話し出す。

「斉藤さん。総司さんはどこに居るのですか？」

斉藤一は少女に普通に話し出す。

「総司は用事のために来ていない。俺一人だけで訪ねた。」

少女は斉藤一を悲しそうに見た。

斉藤一は少女に普通に話し出す。

「長く起きていて辛くないのか？」

少女は微笑みながら、斉藤一に小さい声で話し出す。

「少しなら大丈夫です。」

斉藤一は少女に普通に話し出す。

「美鈴さん。無理をせずに早く横になった方が良い。」

少女は斉藤一に悲しそうに話し出す。

「総司さんは私の体調の確認をすると、私に逢わずに帰ります。私が直ぐに元気にならないから呆れてしまったのでしょうか？　もう逢ってはくださらないのでしょうか？」

斉藤一は少女に普通に話し出す。

「総司が美鈴さんに会わないのは、お互いの病気を心配しているからだ。総司が美鈴さん宛てに書いた文を、家の人に預けた。後で横になりながら、ゆっくりと読め。」

少女は斉藤一に心配そうに話し出す。

「総司さんはお体が悪いのですか？　それなのに私の家に毎日のように来ても大丈夫なのですか？」

斉藤一は少女に普通に話し出す。

「総司から何も聞いてないのか？」

少女は斉藤一に心配そうに頷いた。

斉藤一は少女に普通に話し出す。

「総司は、美鈴さんが総司に逢うために無理をしないかと心配している。美鈴さんの体調が更に悪くなるのが心配だから、念のために会うのを控えているだけだ。」

少女は斉藤一に安心した様子で話し出す。

「総司さんは無事なのですね？」

斉藤一は少女に普通の表情で頷いた。

少女は斉藤一を安心した表情で見た。

斉藤一は少女を普通の表情で見た。

少女は斉藤一に寂しそうに話し出す。

「総司さんに逢いたいです。」

斉藤一は少女を普通の表情で見た。

少女は辛そうな表情で倒れ掛かった。

斉藤一は少女を普通の表情で受け止めた。

少女は斉藤一に寂しそうに話し出す。

「総司さんに一目だけで良いから逢いたいです。」

斉藤一は少女を抱きながら、普通に話し出す。

「無理するなと言っただろ。更に体調が悪くなったら総司が心配するぞ。総司と会えるように手配するから、無理をせずに休め。」

少女は斉藤一に微笑んで頷いた。

斉藤一は少女を抱きながら、普通の表情で頷いた。


斉藤一は少女を支えながら、ゆっくりと家の中へと入って行った。

少女は斉藤一に支えられながら、ゆっくりと家の中へと入って行った。


それから暫く後の事。


ここは、屯所。


沖田総司の部屋。


斉藤一は普通に部屋を訪れた。


沖田総司は斉藤一に不安そうに話し出す。

「鈴ちゃんの具合はどうでしたか？」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司に凄く逢いたがっていた。」

沖田総司は斉藤一を悲しそうに話し出す。

「私の体調のために鈴ちゃんを見舞えません。鈴ちゃんが可愛そうです。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「美鈴さんに早く逢った方が良いな。」

沖田総司は斉藤一に困惑した様子で話し出す。

「良い方法があるのですか？」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「思い付いた方法がある。今から説明をする。」

沖田総司は斉藤一に真剣な表情で頷いた。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。


その翌日の事。


ここは、少女の家。


斉藤一と沖田総司は、少女を見舞うために訪れた。


ここは、少女の部屋。


斉藤一は部屋の中に普通に入ってきた。


少女は床の上にゆっくりと体を起こすと、斉藤一を微笑んで見た。


少女の顔色は昨日とほとんど変わらないため、体調が悪いと一目で分かる。


斉藤一は少女に普通に話し出す。

「体調は昨日とほとんど変わらないようだな。」

少女は床の上に体を起こしたまま、斉藤一を困惑した表情で見た。

斉藤一は少女に普通に話し出す。

「先に用事を済ます。」

少女は床の上に体を起こしたまま、斉藤一に不思議そうに頷いた。


斉藤一は障子を普通に開けた。


少女は床の上に体を起こしたまま、斉藤一が障子を開ける様子を不思議そうに見た。


沖田総司が庭から、少女を笑顔で見ている姿が見えた。


少女は床から喜んで起き上がろうとした。

斉藤一は少女を普通の表情で止めた。

少女は床の上に体を起こしたまま、斉藤一を悲しそうに見た。


沖田総司は庭から、少女に心配そうに話し出す。

「鈴ちゃんを逢って見舞えなくてごめんね。寂しい思いをさせてごめんね。」


少女は床の上に体を起こしたまま、沖田総司に微笑んでゆっくりと首を横に振った。


沖田総司は庭から、少女に微笑んで話し出す。

「今日は庭から話しをするね。」


少女は床の上に体を起こしたまま、沖田総司に微笑んで小さく頷いた。


沖田総司は庭から、少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。早く元気になってね。たくさん逢って話しをしようね。いろいろな所に出掛けようね。楽しみに待っているからね。」


少女は床の上に体を起こしたまま、沖田総司に微笑んで頷いた。


沖田総司は庭から、少女を微笑んで見た。


少女は床の上に体を起こしたまま、斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一は少女を普通の表情で見た。

少女は床の上に体を起こしたまま、沖田総司と斉藤一を微笑んで見た。


斉藤一は障子の傍に普通に来た。


沖田総司は庭から、斉藤一に微笑んで軽く礼をした。


斉藤一は沖田総司に頷くと、普通に障子を閉めた。


少女は床の上で体を起こしたまま、斉藤一に微笑んで話し出す。

「早く元気になって、総司さんとたくさん逢ってお話しをしたいです。たまには我がまま言っても総司さんは許してくれますよね。」

斉藤一は少女に普通に話し出す。

「総司は美鈴さんが治るのに時間が掛かっても、今まで通り逢う。この程度で我がままと言ったら、総司は我がまましか言ってない事になる。」

少女は床の上に体を起こしたまま、斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一は少女を普通の表情で見た。

少女は床の上に体を起こしたまま、斉藤一に微笑んで話し出す。

「総司さんに伝えて欲しい話しがあります。お願いしても良いですか？」

斉藤一は少女に普通の表情で頷いた。

少女は床の上に体を起こしたまま、斉藤一を微笑んで見た。


それから少し後の事。


ここは、京の町。


沖田総司と斉藤一は、一緒に歩いている。


斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「美鈴さんが総司に伝えて欲しいと頼んだ内容を話す。緑色の桜が少し経ったら咲く。それまでに必ず元気になる。美鈴さんを呆れたり嫌いでなければ、緑色の桜を一緒に見たい。たまには我がまま言っても許してくれるだろうか。以上のような内容を話していた。」

沖田総司は斉藤一に悲しそうに話し出す。

「鈴ちゃんを呆れたり嫌いになるなんて出来ません。鈴ちゃんは私をいつも気遣ってくれます。今の話しの内容を我がままだと思う鈴ちゃんが可愛そうです。私は鈴ちゃんの気遣いを、感謝しながらも当たり前のように思っていたのかも知れません。鈴ちゃんに気を配っていたはずなのに、鈴ちゃんが無理しているのに気が付きませんでした。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司は忙しい。美鈴さんが総司に気を遣うのは仕方がない。」

沖田総司は斉藤一に悲しそうに話し出す。

「鈴ちゃんは私が待ち合わせの時間に遅れても笑顔で迎えてくれます。心配だし申し訳ないから、私が遅れたら先に帰るようにと言いながらも、鈴ちゃんが私を待つ姿を見ると、とても嬉しかったです。」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に悲しそうに話し出す。

「斉藤さん。なぜ鈴ちゃんは私のために無理をするのでしょうか？」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「俺に答えを聞くな。それより、総司は今まで美鈴さんの話しをきちんと聞いていたのか？」

沖田総司は斉藤一を不思議そうに見た。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司は美鈴さんの話しをしっかりと聞いていると思っているようだな。だったら、総司は美鈴さんの望みを聞いた事はあるのか？」

沖田総司は斉藤一に不思議そうに話し出す。

「鈴ちゃんに出掛けたい場所を尋ねても、私の出掛けたい所が良いと言います。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司はいろいろと話しをした後に、美鈴さんに尋ねていないか？　総司が言い方を変えれば、美鈴さんも自分の望みを言えたと思う。現に、先程の美鈴さんは、緑色の桜が見たいと俺に言っただろ。」

沖田総司は斉藤一に考え込みながら話し出す。

「私は鈴ちゃんの行動や会話を当たり前のように思っていたのですね。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「遅くても気が付いた。僅かだが進歩したな。」

沖田総司は斉藤一に考え込みながら話し出す。

「これからは鈴ちゃんへの気配りをしっかりとします。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司は余りに気を遣いすぎると、行動や発言がぎこちなくなる。総司は基本的には今まで通りで良いと思う。時折、美鈴さんの話しをしっかりと聞いて、美鈴さんの望みをしっかりと叶えて、美鈴さんにしっかりと感謝をすれば良いと思う。」

沖田総司が斉藤一にふてくされた様子で話し出す。

「斉藤さん。今の言い方は酷いです。」

斉藤一が沖田総司に普通に話し出す。

「美鈴さんはしっかりとしているから、総司が美鈴さんを上回るのは無理だ。総司が気を遣うと、美鈴さんは更に気を遣う。無理のない程度に美鈴さんに気を遣え。」

沖田総司は斉藤一に僅かに拗ねた様子で話し出す。

「分かりました。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「ぜひそうしろ。」

沖田総司は斉藤一を苦笑しながら見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。鈴ちゃんが早く元気になると良いですね。緑色の桜を一緒に見るのが楽しみですね。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一を微笑んで見た。


それから数日後の事。


ここは、京の町。


八重桜がたくさん咲く場所。


緑色の八重桜の咲く木の傍。


沖田総司と少女は、一緒に居る。


少女は緑色の八重桜を微笑んで見ている。

沖田総司は少女に心配そうに話し出す。

「鈴ちゃん。無理していない？　疲れたら遠慮せずに直ぐに言ってね。」

少女は沖田総司を見ると、微笑んで話し出す。

「無理していません。大丈夫です。疲れたら総司さんに直ぐに言います。」

沖田総司は少女に心配そうに話し出す。

「本当に遠慮しないで直ぐに言ってね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「こちらこそ、迷惑を掛けてすいませんでした。」

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司も少女を微笑んで見た。

少女は緑色の八重桜を微笑んで見た。

沖田総司は緑色の八重桜を見ると、少女に不思議そうに話し出す。

「本当に緑色の桜だね。何度見ても珍しく感じる。」

少女は沖田総司を見ると、微笑んで話し出す。

「珍しくて綺麗な八重桜ですよね。」

沖田総司は少女を見ると、微笑んで話し出す。

「珍しくて綺麗な桜だよね。斉藤さんにも見てもらいたかったよね。」

少女が沖田総司に不思議そうに話し出す。

「斉藤さんは予定があったのですか？」

沖田総司が少女に微笑んで話し出す。

「今日は任務に就いているよ。だから予定があるという答えになるのかな？」

少女は沖田総司に不思議そうに話し出す。

「斉藤さんは緑色の八重桜を見に行く日が今日だと知らなかったのですか？」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「斉藤さんには出掛ける日が今日だと話しをしたよ。斉藤さんの返事は、“そうなんだ。美鈴さんが元気になって良かったな。”と言っただけで居なくなったんだ。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「今回の件では、斉藤さんにもご迷惑をお掛けしました。斉藤さんにお礼を言いたいです。斉藤さんにも緑色の八重桜を見てもらいたいです。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「そうだよね。斉藤さんには感謝だよね。私も斉藤さんに緑色の桜を見て欲しいな。私から斉藤さんに鈴ちゃんの思いを伝えるよ。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「斉藤さんの予定が合わなければ、お二人で一緒に見てください。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「斉藤さんに私も鈴ちゃんも三人で見たいと思っていると伝えるね。」

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は緑色の八重桜を見ると、微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。緑色の桜の名前は何と言うの？」

少女は沖田総司に話し出す。

「“御衣黄”と言います。」

沖田総司は少女を見ると、微笑んで話し出す。

「ぎょいこう。威厳を感じる名前だね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を微笑んで見た。


御衣黄は沖田総司と少女の想いを受けて、ゆっくりと花を咲かせていく。




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ここからは後書きになります。

この物語は既に掲載している物語の改訂版です。

改訂前の展開や雰囲気を出来るだけ残しながら改訂しました。

改訂前の物語を掲載するのは止めました。

以上の点、ご了承願います。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正しながら書いていきます。

今回の物語に登場する「緑色の八重桜」は、実際にあります。

「御衣黄（ぎょいこう）」という名前です。

珍しい桜だと思います。

今回の物語の時間設定時は、沖田総司さんは自分の体調について鈴ちゃんに説明をしていない事として書きました。

そのため、鈴ちゃんは沖田総司さんの体調については、鈴ちゃんが感じた範囲でしか分からない状況になっています。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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