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新撰組異聞 〜 鳴神月大騒動 〜
〜 改訂版 〜
今は夏。
ここは、京の町。
紫陽花の見頃は終わり掛けている。
今日は青空の中に白い雲がゆったりと浮かんでいる。
藤堂平助と原田左之助は、一緒に歩いている。
原田左之助は藤堂平助に苦笑しながら話し出す。
「少し暑いな。」
藤堂平助は原田左之助に微笑んで話し出す。
「はい。」
原田左之助は藤堂平助を苦笑しながら見た。
藤堂平助は立ち止まると、前を不思議そうに見た。
原田左之助は立ち止まると、藤堂平助の視線の先を不思議そうに見た。
藤堂平助は原田左之助を見ると、微笑んで話し出す。
「突然に立ち止まってしまって失礼しました。」
原田左之助は藤堂平助に不思議そうに話し出す。
「平助。何か見えたのか?」
藤堂平助は原田左之助を考え込みながら見た。
原田左之助は藤堂平助に確認するように話し出す。
「平助は立ち止まったんだぞ。何か見たんだろ?」
藤堂平助は原田左之助を困惑した様子で見た。
原田左之助は藤堂平助に詰め寄るように話し出す。
「平助! 何を見たんだ?! 早く言え!」
藤堂平助は原田左之助に困惑した様子で話し出す。
「以前に斉藤さんと梅の木の傍で話していた女の子が、男性と一緒に歩く姿を見ました。」
原田左之助は藤堂平助に詰まらなさそうに話し出す。
「総司や斉藤と一緒に歩いていても面白くないな。下手に話したら斉藤や総司に斬られそうだし、どちらにしても面白くないよな。」
藤堂平助は原田左之助に考え込みながら話し出す。
「女の子は沖田さんや斉藤さんとは別の男性と歩いていました。」
原田左之助は藤堂平助に詰まらなさそうに話し出す。
「総司や斉藤でなければ家族だろ。」
藤堂平助は原田左之助に考え込みながら話し出す。
「女の子と一緒に歩く男性は、沖田さんと同じくらいの歳に見えました。」
原田左之助は藤堂平助に楽しそうに話し出す。
「平助! 一緒に来い!」
藤堂平助は原田左之助を不思議そうに見た。
原田左之助は藤堂平助の手を取ると、嬉しそうに歩き出した。
藤堂平助は原田左之助に連れていかれるようにして、困惑した様子で歩き出した。
それから少し後の事。
ここは、少女と男性が話す場所から少し離れた場所。
藤堂平助と原田左之助は、少女と男性を隠れるようにして見ている。
藤堂平助と原田左之助からは、少女と男性が和やかに話している姿が見える。
原田左之助は少女と男性を見ながら、藤堂平助に不思議そうに話し出す。
「平助。総司や斉藤と仲が良い女の子に間違いないが、あの男性は誰だろうな? 少なくとも、家族や親しい親戚という雰囲気ではないよな。」
藤堂平助は少女と男性を見ながら、原田左之助に困惑した様子で話し出す。
「原田さん。今の様子をみんなに話すのですか? 沖田さんが今の様子を話しだけで知ったら、私達を含めた隊士達は必ず怖い目に遭いますよ。それに、話した内容が間違いだった時には、沖田さんか斉藤さんのどちらかに斬られますよ。」
原田左之助は藤堂平助を見ると、考え込みながら話し出す。
「でも、あの子が楽しそうに話す様子から考えると、興味深い状況ではあるよな。」
藤堂平助は原田左之助を見ると、困惑した様子で話し出す。
「原田さんの気持ちは察しますが、沖田さんに知られないように黙っていた方が良いと思います。」
原田左之助は藤堂平助に考え込みながら話し出す。
「みんなに言いたいが、総司や斉藤に斬られるのは嫌だよな。」
沖田総司の明るい声が、藤堂平助と原田左之助の後ろから聞こえてきた。
「二人して何をしているのですか?!」
藤堂平助は僅かに驚いた様子で後ろを見た。
原田左之助は驚いた様子で後ろを見た。
沖田総司は藤堂平助と原田左之助を笑顔で見ている。
原田左之助が藤堂平助に笑顔で話し出す。
「平助! 少し休憩していただけだよな!」
藤堂平助は原田左之助に焦りながら頷いた。
沖田総司は藤堂平助と原田左之助に微笑んで話し出す。
「本当に休憩していたのですか? もしかして、覗き見していたのではないですか?」
藤堂平助は沖田総司を驚いた様子で見た。
原田左之助は沖田総司を焦った様子で見た。
沖田総司は藤堂平助と原田左之助に微笑んで話し出す。
「やはり覗き見していたのですね。土方さんに言い付けますよ。」
原田左之助は沖田総司に焦りながら話し出す。
「隊士の誰かが怠けていたように見えたから、確認のために隠れて覗いていたんだ! 結果は俺と平助の見間違いだったよ!」
藤堂平助は沖田総司に僅かに焦りながら話し出す。
「土方さんに見間違いで覗き見していたと知られると、隊士の区別が付かないのかと説教されると思います。沖田さん。土方さんには秘密に願います。」
沖田総司は藤堂平助と原田左之助に不思議そうに話し出す。
「分かりました。土方さんに伝えるほどの出来事ではないので話しはしません。」
原田左之助は沖田総司を安心した様子で見た。
藤堂平助も沖田総司を安心した様子で見た。
沖田総司は藤堂平助と原田左之助に微笑んで話し出す。
「では、私は今日の任務が終わったので、これから出掛ける所が・・・」
原田左之助は沖田総司の話しの途中に笑顔で話し出す。
「総司! 早く約束の所に行った方が良いぞ!」
沖田総司は話しを止めると、藤堂平助と原田左之助を不思議そうに見た。
原田左之助は沖田総司の手を笑顔で取った。
沖田総司は原田左之助を不思議そうに見た。
原田左之助は沖田総司の手を掴みながら、笑顔で歩き出した。
藤堂平助は僅かに落ち着かない様子で歩き出した。
沖田総司は藤堂平助と原田左之助を見ながら、不思議そうに歩き出した。
その翌日の事。
ここは、京の町。
永倉新八と井上源三郎が、一緒に歩いている。
井上源三郎は立ち止まると、前を不思議そうに見た。
永倉新八は立ち止まると、井上源三郎の視線の先を不思議そうに見た。
井上源三郎は永倉新八を微笑んで見た。
永倉新八は井上源三郎を見ると、不思議そうに話し出す。
「何かありましたか?」
井上源三郎は永倉新八に微笑んで話し出す。
「何もありません。」
永倉新八は前を普通の表情で見た。
井上源三郎は永倉新八を微笑んで見た。
永倉新八は前を見ながら、井上源三郎に不思議そうに話し出す。
「井上さん。総司と仲の良い子が見慣れない男性と二人で歩いていますね。」
井上源三郎が永倉新八に微笑んで話し出す。
「私の見間違いかと思ったのですが、当人だったのですね。楽しそうに話しながら歩いていますね。」
永倉新八は井上源三郎を見ると、心配そうに話し出す。
「同伴者の男性は見慣れない人物ですが、危険は感じなので、後を追う必要はないですよね。総司が知ったら騒ぐはずなので、伝えない方が良いですよね。」
井上源三郎が永倉新八に微笑んで話し出す。
「私も永倉さんの意見に賛成です。」
永倉新八は井上源三郎を普通の表情で見た。
沖田総司の明るい声が、永倉新八と井上源三郎の後ろから聞こえてきた。
「こんにちは! 二人して何をしているのですか?!」
井上源三郎は僅かに驚いた様子で後ろを見た。
永倉新八は普通の表情で後ろを見た。
沖田総司は永倉新八と井上源三郎を笑顔で見ている。
井上源三郎は沖田総司に僅かに慌てた様子で話し出す。
「総司。任務はどうしたのですか?」
沖田総司は井上源三郎に微笑んで話し出す。
「土方さんに頼まれた用事が終わったら、今日の任務は終了です。」
永倉新八は沖田総司に普通に話し出す。
「立ち話をしていたら、目的地に着けないから、土方さんに頼まれた用事が終わらないぞ。歩きながら話しをしよう。」
沖田総司は永倉新八に微笑んで話し出す。
「はい。」
井上源三郎は沖田総司を安心した様子で見た。
沖田総司は微笑んで歩き出した。
井上源三郎は沖田総司の様子を気にしながら歩き出した。
永倉新八も沖田総司の様子を気にしながら歩き出した。
その翌日の事。
ここは、京の町。
沖田総司、藤堂平助、原田左之助が、一緒に歩いている。
沖田総司は原田左之助に不思議そうに話し出す。
「原田さん。数日ほど前から、外で話し掛けると、慌てた様子で別な所に行こうと言われる時が増えました。何かあるのでしょうか?」
原田左之助が沖田総司に僅かに動揺した様子で話し出す。
「俺には分からないな。」
藤堂平助は沖田総司を僅かに緊張した様子で見た。
沖田総司は藤堂平助と原田左之助を不思議そうに見た。
藤堂平助は立ち止まると、前を不思議そうに見た。
原田左之助は立ち止ると、藤堂平助の視線の先を不思議そうに見た。
沖田総司は立ち止まると、藤堂平助と原田左之助を不思議そうに見た。
原田左之助は藤堂平助を見ると、僅かに緊張した様子で話し出す。
「平助。何か遭ったのか?」
藤堂平助は原田左之助を見ると、微笑んで話し出す。
「何もありません。」
沖田総司は藤堂平助に微笑んで話し出す。
「平助。本当は何かあるんだろ。隠し事はいけないんだぞ。」
藤堂平助は沖田総司に僅かに慌てた様子で話し出そうとした。
沖田総司は前を笑顔で気にしながら見た。
原田左之助は沖田総司を僅かに焦った様子で見た。
藤堂平助は沖田総司を僅かに緊張した様子で見た。
沖田総司は前を見たまま、緊張した表情で動きを止めた。
原田左之助は沖田総司を僅かに焦った様子で見た。
藤堂平助は沖田総司を僅かに緊張した様子で見た。
沖田総司は原田左之助を見ると、胸ぐらを掴んで、大きな声で話し出す。
「原田さん! 彼女と一緒にいる人は誰ですか?!」
原田左之助は沖田総司に困惑した様子で話し出す。
「総司が知らない人物を俺が知る訳がないだろ。」
沖田総司は原田左之助の胸ぐらを掴んだまま、大きな声で話し出す。
「原田さん! なぜ彼女は楽しそうにしているのですか?!」
原田左之助は沖田総司に困惑した様子で話し出す。
「総司が理由を知らないのに、俺が知る訳がないだろ? 総司。少し落ち着け。」
沖田総司が原田左之助の胸倉を掴んだまま、大きな声で話し出そうとした。
斉藤一が、沖田総司、藤堂平助、原田左之助の元に、普通に現れた。
沖田総司は原田左之助の胸ぐらを離すと、斉藤一に大きな声で話し出す。
「斉藤さん! 彼女と一緒に居る人は誰ですか?! なぜ彼女は楽しそうなのですか?! 彼女と一緒に居る人は絶対に怪しいですよね!」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
原田左之助は斉藤一に小さい声で話し出す。
「斉藤。後は頼んだぞ。」
斉藤一は藤堂平助と原田左之助を普通の表情で見た。
原田左之助は焦りながら去って行った。
藤堂平助は落ち着かない様子で去って行った。
沖田総司は斉藤一に大きな声で話し出す。
「斉藤さん! 余所見をしないで私の話を聞いてください!」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は斉藤一に大きな声で話し出す。
「斉藤さん! 鈴ちゃんが私の知らない人と楽しそうに話しています! とても怪しいです! 斉藤さんは鈴ちゃんと一緒に居る怪しい人を知っていますか?!」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「総司と美鈴さんは、友達なんだろ。美鈴さんが誰と親しくしていても構わないだろ。」
沖田総司が斉藤一に大きな声で話し出す。
「鈴ちゃんはとても大切な友達です! 私は鈴ちゃんを守らないといけません! 私の知らない人が鈴ちゃんに気軽に話し掛けているのは、納得がいきません!」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は斉藤一に大きな声で話し出す。
「今から鈴ちゃんに話し相手の確認をしてきます!」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出そうとした。
沖田総司は斉藤一が話し出す前に、物凄い剣幕で走り出した。
ちょうど同じ頃。
ここは、少女と男性が話している場所。
少女と男性は、穏やかに話している。
沖田総司は少女と男性の傍に、凄い剣幕で走ってきた。
少女は沖田総司を僅かに驚いた様子で見た。
男性も沖田総司を僅かに驚いた様子で見た。
沖田総司は男性に睨みながら話し出す。
「お前は何者だ?」
男性は沖田総司を僅かに驚いた表情で見ている。
少女も沖田総司を僅かに驚いた表情で見ている。
沖田総司は男性を睨みながら話し出す。
「お前は何者かと訊ねているんだ。私の質問に早く答えろ。」
男性は沖田総司に不思議そうに話し出す。
「申し訳ありませんが、あなたの名前を教えてください。」
沖田総司は男性を睨みながら話し出す。
「お前は怪しい。お前が名乗るまで、私は名乗らない。」
少女は男性に心配そうに話し出す。
「この方が総司さんです。」
男性は沖田総司に微笑んで話し出す。
「お久しぶりです。沖田さん。私を覚えていますか?」
沖田総司は男性に怪訝そうに話し出す。
「私はあなたを知らない。何を企んで彼女に近づいた?」
男性は沖田総司に苦笑しながら話し出す。
「沖田さん。少し冷静になってください。」
少女は沖田総司に心配そうに話し出す。
「総司さん。この方は・・・」
沖田総司は少女の話しを遮ると、男性に睨みながら話し出す。
「私は冷静だ。私はあなたを知らない。絶対に怪しい。」
男性は沖田総司を苦笑しながら見た。
沖田総司は男性を睨みながら、刀に手を掛けようとした。
沖田総司は突然に後ろから手を掴まれた。
男性は沖田総司と後ろを苦笑しながら見た。
少女は沖田総司と男性を心配そうに見た。
沖田総司は後ろを不機嫌そうに見た。
斉藤一が沖田総司の手を普通の表情で掴んでいる。
沖田総司は斉藤一に不機嫌そうに話し出す。
「斉藤さん! なぜ止めるのですか?!」
斉藤一は沖田総司の手を掴みながら、普通に話し出す。
「なぜと言われると、返事に困るな。しいて言えば、俺が困るから止めた。」
沖田総司は斉藤一に不機嫌そうに話し出す。
「自分が何者かを隠す人物のために、斉藤さんが困る理由を教えてください!」
斉藤一は沖田総司の手を掴みながら、普通に話し出す。
「総司の質問に答えられないのは、凄い剣幕で怒っているからだろ。」
沖田総司は斉藤一を不機嫌そうに見た。
男性は斉藤一に苦笑しながら話し出す。
「ずっと近くに居るのは分かっていたけれど、助けてくれないからどうしようかと思ったよ。話し通り沖田さんは凄すぎだな。」
沖田総司は斉藤一に不思議そうに話し出す。
「斉藤さんの知り合いですか?」
斉藤一は沖田総司の手を掴みながら、普通の表情で頷いた。
沖田総司は男性に申し訳なさそうに話し出す。
「あの、つい、すいません。」
斉藤一は沖田総司の手を普通の表情で放した。
少女は、沖田総司、斉藤一、男性を、安心した表情で見た。
男性は沖田総司に微笑んで話し出す。
「私は気にしていないので謝らないでください。ただ、美鈴さんが驚いています。美鈴さんには謝った方が良いかと思います。」
沖田総司は少女に申し訳なさそうに話し出す。
「鈴ちゃん。怖がらせてごめんね。」
少女は沖田総司に微笑んで話し出す。
「私は大丈夫です。」
沖田総司は少女を安心した表情で見た。
少女は沖田総司を微笑んで見た。
沖田総司は男性を見ると、申し訳なさそうに話し出す。
「私は沖田総司と申します。実は、いろいろと考えているのですが、私はあなたと会った記憶がありません。おそらく会った時の出来事を忘れてしまった可能性が高いと思います。申し訳ありません。」
男性は沖田総司に微笑んで話し出す。
「私は山口廣明と申します。子供の頃に、姉の勝と弟の一と一緒に、沖田さんと僅かな時間ですが逢いました。覚えていますでしょうか?」
少女に話し掛けていた男性は、斉藤一の兄の山口廣明だった。
沖田総司は山口廣明に驚いた表情で話し出す。
「斉藤さんのお兄さんだったのですか?!」
少女は沖田総司に微笑んで話し出す。
「私は斉藤さんと山口さんから、簡単な話しですが既に聞いています。」
山口廣明は沖田総司に微笑んで話し出す。
「京の町には用事があって何回か来ています。斉藤に頼んで美鈴さんに京の場所などを教えてもらっていました。美鈴さんは説明や教えるのが上手なので、勉強になります。」
少女は山口廣明に恥ずかしそうに話し出す。
「勉強になると言われると恥ずかしいです。」
山口廣明は沖田総司に微笑んで話し出す。
「もう暫く京の町に居る予定です。美鈴さんにもう暫くの間になりますが、案内をお願いしたいと思います。よろしいでしょうか?」
沖田総司は山口廣明に恥ずかしそうに話し出す。
「私と鈴ちゃんは、仲の良い友達です。鈴ちゃんの説明や教え方を褒められるのは、私も嬉しいです。山口さんは斉藤さんのお兄さんです。私は構いません。」
山口廣明は沖田総司に微笑んで話し出す。
「これからは斉藤共々よろしくお願いします。」
沖田総司は山口廣明に微笑んで話し出す。
「こちらこそ、これからもよろしくお願いいたします。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「総司。せっかくの機会だから、美鈴さんと出掛るか家まで送れ。」
沖田総司は少女に笑顔で話し出す。
「鈴ちゃん! 斉藤さんと山口さんの許しがもらえたから、鈴ちゃんに予定がなければ、どこかに出掛けよう! 後で鈴ちゃんの家まで送るから安心して良いよ!」
少女は沖田総司に微笑んで頷いた。
沖田総司は少女を笑顔で見た。
少女は山口廣明と斉藤一に微笑んで軽く礼をした。
沖田総司も山口廣明と斉藤一に微笑んで軽く礼をした。
斉藤一は沖田総司と少女に普通の表情で頷いた。
山口廣明は沖田総司と少女に微笑んで軽く礼をした。
沖田総司と少女は、楽しそうに話しながら去って行った。
山口廣明は斉藤一に微笑んで話し出す。
「とても楽しくて面白い経験が出来たよ。でも、もう少し早く止めて欲しかったな。本当に斬られると思ったよ。」
斉藤一は山口廣明に普通に話し出す。
「ぎりぎりまで待ってみた。」
山口廣明は斉藤一を苦笑しながら見た。
斉藤一は山口廣明を普通の表情で見た。
山口廣明は斉藤一に苦笑しながら話し出す。
「話しは変わるが、一に良い仲間がいて嬉しいし安心したよ。」
斉藤一は山口廣明を普通の表情で見た。
山口廣明は斉藤一に微笑んで話し出す。
「人の行動は時に算術より面白くなる。恋愛が絡んだ感情は、予想外の行動をとる機会が増えて更に面白い。恋愛に関する感情に気付いていない人のとる行動は、更に面白い。」
斉藤一は山口廣明に普通の表情で頷いた。
山口廣明が斉藤一に微笑んで話し出す。
「今日は時間に余裕があるんだ。面白い所を知らないか?」
斉藤一は山口廣明に普通に話し出す。
「知らない。」
山口廣明は斉藤一を苦笑した表情で見た。
斉藤一は山口廣明を普通の表情で見た。
山口廣明は斉藤一に微笑んで話し出す。
「少し早いけれど、飲みに行こう。手頃な値段のお勧めの店に案内してくれ。」
斉藤一は山口廣明に普通の表情で頷いた。
山口廣明と斉藤一は、酒を飲みに行くために出掛けて行った。
ちょうど同じ頃。
ここは、京の町。
沖田総司と少女は、一緒に歩いている。
沖田総司は少女に恥ずかしそうに話し出す。
「物凄く騒いだから怖かったよね。」
少女は沖田総司に微笑んで話し出す。
「少し驚きましたが、大丈夫です。」
沖田総司は少女を恥ずかしそうに見た。
少女は沖田総司に微笑んで話し出す。
「総司さんが私を気遣う想いが伝わってきました。嬉しかったです。」
沖田総司が少女に微笑んで話し出す。
「いつもいろいろと気を遣ってくれてありがとう。」
少女は沖田総司を微笑んで見た。
沖田総司は少女を笑顔で見た。
沖田総司と少女は、楽しそうに話しをしながら歩き続けた。
* * * * * *
ここからは後書きになります。
この物語は既に掲載している物語の改訂版です。
改訂前の展開や雰囲気を出来るだけ残しながら改訂しました。
改訂前の物語を掲載するのは止めました。
以上の点、ご了承願います。
ここからは改訂前の後書きを加筆訂正しながら書いていきます。
何人かの隊士が、鈴ちゃんが見知らぬ男性と一緒に居る場面を見掛けます。
鈴ちゃんと一緒に居た男性は、斉藤一さんのお兄さんの山口廣明さんという設定です。
山口廣明さんは、斉藤一さんより一つ年上といわれています。
沖田総司さんより一つ年下という事になります。
山口廣明さんは、数学が得意だったらしく、明治時代以降は数字に関係する仕事に就いていました。
物語の設定当時の山口廣明さんの行動について確認を取っていません。
今回の物語では、山口廣明さんは京の町を何度か訪れていて、斉藤一さんが美鈴さんに京の町の観光も含めて案内を頼んだ事になっています。
題名の「鳴神月大騒動」は、沖田総司さんの行動が予想の範囲を超えてしまったという意味で考えました。
「鳴神月(なるかみづき)」は、「陰暦六月の異称」です。
雷鳴が多い月という事で付いた別名だそうです。
今回の物語は、沖田総司さんの行動を「鳴神」に重ねて考えたので、「陰暦六月」を余り意識せずに書きました。
そのため、改訂前の物語は、現在の暦の六月を意識して書きました。
改訂した物語は、現在の暦の六月から七月初め頃を想定しながら書きました。
ちなみに、山口廣明さんは、「新撰組異聞 短編 雨月の頃」「新撰組異聞 短編 雨月の闇」に登場している男性とは別人です。
楽しんで頂けると嬉しいです。
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