新撰組異聞　〜　夏の名物を巡って大騒動　再び　〜


〜　第三版　〜


ここは、京の町。


暑い日が続く頃。


今日も暑い日になっている。

今日も青空が広がっている。


ここは、屯所。


縁。


沖田総司は笑顔で居る。

斉藤一は普通に居る。


沖田総司は斉藤一に楽しく話し出す。

「暑い日が続く今の時期も美味しい物がありますね！　斉藤さんは何を食べたいですか？！」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「無い。」

沖田総司は斉藤一を苦笑して見た。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司は物凄く食べたい物が有るのだろ。」

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「はい！　西瓜を食べたいです！」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司は持ち合わせが無くて苦労する日が続く。今回の総司は西瓜を奢って欲しいのか。」

沖田総司は斉藤一に恥ずかしく話し出す。

「斉藤さんの想像どおり、持ち合わせに余裕が有りません。西瓜は食べたいですが、持ち合わせの件で悩む日々が続きます。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「美鈴さんに西瓜が物凄く食べたいと話してみろ。」

沖田総司は斉藤一に慌てて話し出す。

「鈴ちゃんに催促する状況になります！　鈴ちゃんに西瓜が食べたいと話せません！」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司の話の内容は、俺が総司に西瓜を奢る行為を、または、俺が総司に西瓜を奢る人物を探す行為を、遠回しに頼んでいる。美鈴さんにも遠回しに西瓜についてたくさん話せ。」

沖田総司は斉藤一に慌てて話し出す。

「鈴ちゃんは理解力のある子です！　鈴ちゃんは気配りの出来る子です！　鈴ちゃんに遠回しに西瓜についたたくさん話したら、次に逢う時には西瓜を用意します！　鈴ちゃんに迷惑を掛ける訳にはいきません！」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司は西瓜を物凄く食べたいのだろ。」

沖田総司は斉藤一に慌てて話し出す。

「西瓜は物凄く食べたいですが、鈴ちゃんに迷惑を掛ける訳にはいきません！」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。


翌日の事。


ここは、屯所。


近藤勇の部屋。


近藤勇は微笑んで居る。

土方歳三も微笑んで居る。


土方歳三は近藤勇に微笑んで話し出す。

「近藤さん。暑い日が続く。気分転換と親睦を兼ねて、みんなで西瓜を食べないか？」

近藤勇は土方歳三に微笑んで話し出す。

「良い考えだと思う。」

土方歳三は近藤勇を微笑んで見た。


部屋の外から、山南敬助の穏やかな声が聞こえた。

「山南です。入っても良いですか？」


近藤勇は部屋に向かって微笑んで声を掛ける。

「遠慮せずに入ってください。」


山南敬助が部屋の中に微笑んで入ってきた。


近藤勇は山南敬助を微笑んで見た。

山南敬助は近藤勇に微笑んで軽く礼をした。

土方歳三は山南敬助に微笑んで話し出す。

「近藤さんに、暑い日が続くので、気分転換と親睦を兼ねて、みんなで西瓜を食べたいと話していました。」

山南敬助は土方歳三に微笑んで話し出す。

「みんなは喜ぶと思う。良い考えだと思う。」

近藤勇は山南敬助と土方歳三に微笑んで話し出す。

「近い内に、みんなで西瓜を楽しんで食べよう。」

山南敬助は近藤勇に微笑んで軽く礼をした。

土方歳三は近藤勇に微笑んで頷いた。

近藤勇は山南敬助と土方歳三に苦笑して話し出す。

「みんなの食欲は毎回のように予想を上回る。山南さん。歳。用意する西瓜の数を含めて一緒に考えて欲しい。」

土方歳三は近藤勇に考えながら話し出す。

「予想より多く用意しても足りないと騒ぐ気がする。」

山南敬助は近藤勇と土方歳三を考えながら見た。

近藤勇も山南敬助と土方歳三を考えながら見た。


数日後の事。


ここは、屯所。


庭。


数人の隊士が、大きな桶を運びながら楽しく歩いている。

沖田総司は嬉しい様子で居る。

斉藤一は普通に居る。


沖田総司が斉藤一に笑顔で話し出す。

「西瓜が届く時間が近付いていますね！」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に不思議な様子で話し出す。

「斉藤さん。嬉しくないのですか？」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「普通。」

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「私は楽しみです！　斉藤さんも楽しみましょう！」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一を笑顔で見た。


僅かに後の事。


ここは、屯所。


庭。


たくさんの西瓜が置いてある。


黒色の一色の西瓜が多い。

緑色の一色の西瓜と緑色と黒色の縞模様の西瓜は、数が少ない。


数人の隊士が、大きな桶の中に西瓜を丁寧に入れていく。

数人の隊士が、大きな桶の中に水を注いでいく。

隊士達は笑顔で待っている。

沖田総司は嬉しく居る。

斉藤一は普通に居る。


沖田総司は大きな桶の中の西瓜を見ながら、斉藤一に微笑んで話し出す。

「黒色の西瓜がたくさん集まると不思議な感じになりますね。」

斉藤一は大きな桶の中の西瓜を見ながら、沖田総司に普通に話し出す。

「黒色の西瓜の他に、僅かだが、緑色の西瓜と緑色と黒色の縞模様の西瓜が有る。普通だ。」

沖田総司が斉藤一を見ると、斉藤一に嬉しく話し出す。

「斉藤さん！　私は緑色と黒色の縞模様の西瓜が食べたいです！」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。


暫く後の事。


ここは、屯所。


庭。


西瓜は大きな桶に張った水の中で冷えて食べ頃になっている。


隊士達は笑顔で居る。

沖田総司は嬉しく居る。

斉藤一は普通に居る。


原田左之助が笑顔で来た。


原田左之助は沖田総司と斉藤一に嬉しく話し出す。

「西瓜が食べ頃だな！」

沖田総司は原田左之助に嬉しく話し出す。

「はい！」

斉藤一は沖田総司と原田左之助を普通の表情で見た。

原田左之助は沖田総司と斉藤一に嬉しく話し出す。

「俺は西瓜を近くで選ぶ！　俺は先に行く！」


原田左之助は嬉しく居なくなった。


沖田総司は斉藤一の手を掴むと、斉藤一に嬉しく話し出す。

「斉藤さん！　私達も早く行きますよ！」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。


沖田総司は斉藤一の手を掴み、嬉しく歩き出した。

斉藤一は普通に歩き出した。


僅かに後の事。


ここは、屯所。


庭。


たくさん西瓜が水を張った大きな桶の中で食べ頃となっている。


手伝いの人達が西瓜を切っている。

多くの隊士達が西瓜の周りに笑顔で集まっている。


隊士達は手伝いの者に西瓜の切り方を笑顔で指示する。

手伝いの者は隊士達の指示どおりに西瓜を切っていく。


直後の事。


ここは、屯所。


縁。


山南敬助は小さく切った数個の西瓜を持ち、微笑んで来た。

藤堂平助も小さく切った数個の西瓜を持ち、微笑んで来た。


山南敬助は小さく切った数個の西瓜を微笑んで脇に置いた。

藤堂平助は小さく切った数個の西瓜を微笑んで脇に置いた。


土方歳三は小さく切った数個の西瓜を持ち、微笑んで来た。


山南敬助は土方歳三を微笑んで見た。

藤堂平助も土方歳三を微笑んで見た。

土方歳三は小さく切った数個の西瓜を微笑んで脇に置いた。

藤堂平助は山南敬助と土方歳三に微笑んで話し出す。

「西瓜を大きく切る指示を出す隊士が多いです。」

山南敬助は藤堂平助に微笑んで話し出す。

「みんなが楽しむ様子が伝わる。」

藤堂平助は山南敬助と土方歳三に微笑んで話し出す。

「西瓜を多く切ってもらいました。足りるでしょうか？」

山南敬助は藤堂平助に微笑んで頷いた。

土方歳三も藤堂平助に微笑んで頷いた。

藤堂平助は山南敬助と土方歳三を微笑んで見た。

山南敬助は小さく切った西瓜を微笑んで美味しく食べ始めた。

土方歳三も小さく切った西瓜を微笑んで美味しく食べ始めた。

藤堂平助も小さく切った西瓜を微笑んで美味しく食べ始めた。


直後の事。


ここは、屯所。


縁。


井上源三郎は小さく切った西瓜を持ち、微笑んで来た。

近藤勇は半月形に切った数個の西瓜を持ち、微笑んで来た。


井上源三郎は小さく切った西瓜を持ち、近藤勇に微笑んで軽く礼をした。

近藤勇は半月形に切った数個の西瓜を持ち、井上源三郎に微笑んで頷いた。

井上源三郎は小さく切った数個の西瓜を微笑んで傍に置いた。

近藤勇は半月形に切った数個の西瓜を微笑んで傍に置いた。

近藤勇は半月形に切った西瓜を微笑んで美味しく食べ始めた。

井上源三郎は近藤勇に微笑んで話し出す。

「豪快に食べますね。近藤さんらしいです。」

近藤勇は半月形に切った西瓜を食べながら、井上源三郎を微笑んで見た。

井上源三郎は小さく切った西瓜を微笑んで食べ始めた。


直後の事。


ここは、屯所。


縁。


永倉新八は大きく切った西瓜を普通の表情で食べている。

永倉新八の傍には、大きく切った西瓜の皮が数個ほど置いてある。


永倉新八は大きく切った西瓜を普通の表情で食べ終えた。

永倉新八は庭を見ると、普通の表情で呟いた。

「今ならば、西瓜のお代わりが出来るな。」


永倉新八は普通に居なくなった。


直後の事。


ここは、屯所。


庭。


たくさん西瓜が水を張った大きな桶の中で食べ頃となっている。


手伝いの人達が西瓜を切っている。

多くの隊士達が西瓜の周りに笑顔で集まっている。

原田左之助は嬉しく居る。


原田左之助は手伝いの者に嬉しく話し出す。

「俺も永倉さんと同じく、大きく西瓜を切ってくれ！　たくさん切ってくれ！」

手伝いの者は原田左之助の指示どおりに西瓜を切り始めた。

原田左之助は手伝いの者が西瓜を切る様子を嬉しく見た。

手伝い者は西瓜を切り終わった。

原田左之助は大きく切った西瓜を嬉しく見た。

手伝いの者は原田左之助に大きく切った数個の西瓜を微笑んで渡した。

原田左之助は手伝いの者から大きく切った数個の西瓜を嬉しく受け取った。


原田左之助は大きく切った数個の西瓜を持ち、嬉しく居なくなった。


僅かに後の事。


ここは、屯所。


縁。


大きく切った西瓜の皮が数個ほど置いてある。


永倉新八は大きく切った数個の西瓜を持ち、普通の表情で来た。


永倉新八は大きく切った西瓜を普通の表情で傍に置いた。

永倉新八は大きく切った西瓜を普通の表情で食べ始めた。


直後の事。


ここは、屯所。


縁。


原田左之助は大きく切った数個の西瓜を持ち、嬉しく来た。


原田左之助は大きく切った数個の西瓜を嬉しく傍に置いた。

原田左之助は大きく切った西瓜を笑顔で美味しく食べ始めた。

原田左之助は大きく切った西瓜を食べながら、嬉しく話し出す。

「西瓜は大きく切って食べると美味さが増す！　みんなで賑やかに食べるのは良いけれど、一人ならば落ち着いて食べられる！」

原田左之助は大きく切った西瓜を笑顔で美味しく食べ続けた。


直後の事。


ここは、屯所。


庭。


たくさん西瓜が水を張った大きな桶の中で食べ頃となっている。


手伝いの人達が西瓜を切っている。

多くの隊士達が西瓜の周りに笑顔で集まっている。

沖田総司は嬉しく居る。

斉藤一は普通に居る。


沖田総司は手伝いの者に嬉しく話し出す。

「西瓜は半月形でたくさん切ってください！」

手伝い者は沖田総司の指示どおりに西瓜を切った。

沖田総司は手伝いの者が西瓜を切る様子を嬉しく見た。

手伝いの者は沖田総司に半月形に切ったたくさんの西瓜を微笑んで渡した。

沖田総司は手伝いの者から半月形に切ったたくさんの西瓜を嬉しく受け取った。

手伝いの者は沖田総司を微笑んで見た。


沖田総司は半月形に切ったたくさんの西瓜を持ち、嬉しく居なくなった。

斉藤一は普通に居なくなった。


僅かに後の事。


ここは、屯所。


縁。


沖田総司はたくさんの半月形に切った西瓜を持ち、嬉しく来た。

斉藤一は普通に来た。


沖田総司は、沖田総司と斉藤一の間に半月形に切ったたくさんの西瓜を置くと、斉藤一に嬉しく話し出す。

「斉藤さん！　大きく切った西瓜をたくさん用意しました！　早く食べましょう！」

斉藤一は沖田総司と半月形に切ったたくさんの西瓜を普通の表情で見た。

沖田総司は半月形に切った西瓜を持つと、斉藤一に半月形に切った西瓜を笑顔で渡した。

斉藤一は沖田総司から半月形に切った西瓜を普通の表情で受け取った。

沖田総司は半月形に切った西瓜を持つと、嬉しく声を出す。

「いただきます！」

斉藤一は半月形に切った西瓜を持ち、沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は半月形に切った西瓜を笑顔で美味しく食べ始めた。

斉藤一は半月形に切った西瓜を持ち、沖田総司を普通の表情で見ている

沖田総司は半月形に切った西瓜を食べながら、斉藤一に不思議な様子で話し出す。

「斉藤さん。西瓜を食べないのですか？」

斉藤一は半月形に切った西瓜を普通の表情で食べ始めた。

沖田総司は半月形に切った西瓜を笑顔で美味しく食べた。


暫く後の事。


ここは、屯所。


隊士達は用意した西瓜を全て食べ終わったので、各自の任務に戻っている。


庭。


たくさんの西瓜の皮が、大きな桶の中に入っている。


手伝いの者達は、大きな桶を洗う、大きな桶を乾かす、西瓜の皮を片付ける、など、忙しく動いている。

近藤勇は大きな桶の中の西瓜の皮を感心した様子で見ている。

土方歳三も大きな桶の中の西瓜の皮を感心した様子で見ている。


土方歳三は近藤勇を見ると、近藤勇に感心して話し出す。

「西瓜が一切れも残らなかった。」

近藤勇は土方歳三を見ると、土方歳三に感心して頷いた。

土方歳三は近藤勇に微笑んで話し出す。

「みんなが楽しんで西瓜を食べていた。良かったな。」

近藤勇は土方歳三に微笑んで頷いた。

土方歳三は近藤勇を微笑んで見た。


翌日の事。


ここは、京の町。


青空が広がっている。


ここは、落ち着いた雰囲気の寺。


本堂。


縁。


沖田総司は嬉しく居る。

少女は微笑んで居る。


沖田総司は少女に嬉しく話し出す。

「近藤さんがみんなのために、西瓜をたくさん用意してくれたんだ！　みんなで一緒に西瓜を食べたんだ！　美味しかったよ！」

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女に笑顔で話し出す。

「私と斉藤さんは、半月形に切ってもらった西瓜を食べたんだ！　斉藤さんと一緒に西瓜が食べられて、とても楽しかったよ！」

少女は沖田総司を僅かに寂しい表情で見た。

沖田総司は少女に心配して話し出す。

「西瓜を食べた話を聞いても楽しくないよね。気付かなくてご免ね。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さんの話を聞くと、とても楽しい時間だと分かります。みなさんが羨ましく思ってしまいました。」

沖田総司が少女に笑顔で話し出す。

「いつか、私と鈴ちゃんと斉藤さんで、美味しい西瓜をたくさん食べよう！　西瓜は冷えた方が美味しいから、時間を掛けてしっかりと冷やして食べようね！　月を見ながら西瓜を食べたら、もっと美味しくなるよね！　楽しみだね！」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

沖田総司は少女に笑顔で話し出す。

「鈴ちゃん！　今の話を忘れないでね！　約束だよ！」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

沖田総司は少女を笑顔で見た。

少女は沖田総司を微笑んで見た。




＊　　　　　　＊　　　　　　＊　　　　　　＊　　　　　　＊　　　　　　＊




ここからは後書きになります。

この物語は既に掲載している物語の再改訂版です。

改訂前の物語の展開や雰囲気を出来るだけ残して改訂しました。

改訂前の物語を掲載するのは止めました。

以上、ご了承願います。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正して書きます。

「西瓜（すいか）」についてです。

花は、夏の季語です。

実は、秋の季語です。

現在は、西瓜というと、「秋」より「夏」を連想する方が多いと思います。

当時の暦から考えると、「夏の名物」ではなくて「秋の名物」になると思います。

そのため、「夏の名物」の題名にしました。

ご了承ください。

西瓜は、西域から伝わったという事で、「西瓜」になったといわれます。

十七世紀中期に日本に着たと伝わっています。

それ以前の記録や歌などに、西瓜の歌や絵などがある話もあるそうです。

そのため、西瓜は平安時代後期に作られていたのでは、との説があるそうです。

現在の西瓜は、緑色と黒色の縞模様を良く見掛けます。

緑色と黒色の縞模様の西瓜は、昭和時代初期以降になってから広まったそうです。

それまでは、黒皮や無地などの西瓜が一般的だったそうです。

江戸時代頃は、西瓜は果肉が赤いという事で、気味悪がられていたらしく、広く食べられていなかった話があるそうです。

本格的に西瓜が栽培されるようになるのは、明治時代末期からの事になるそうです。

この物語は、沖田総司さん達が、京の町に着た初めての秋（現在の暦では、夏の時期・夏の感覚、になると思います。そのため、現在の夏を想定して書きました。）を想像して書きました。

楽しんで頂けると嬉しいです。





←前 　　　　　　　　　　 目次 　　　　　　　　　　 次→