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新撰組異聞 〜 残暑の頃の宴です 〜


〜 第三版 〜


秋になった。


ここは、京の町。


夏の名残の暑さが続いている。


ここは、酒を提供する店。


一室。


芹沢鴨は杯の酒を普通の表情で飲んでいる。


ふすまが僅かに勢い良く開いた。


芹沢鴨は杯の酒を飲みながら、ふすまの開く様子を普通の表情で見た。


土方歳三の普通の表情の姿が現れた。


土方歳三は芹沢鴨に普通の表情で軽く礼をした。


土方歳三は部屋の中に普通に入ってきた。


芹沢鴨は杯の酒を飲みながら、土方歳三を僅かに不機嫌に見た。

土方歳三はふすまを普通に閉めた。


土方歳三は芹沢鴨の前に普通に座った。


芹沢鴨は杯の酒を飲むのを止めると、土方歳三に僅かに不機嫌に話し出す。

「土方。俺と共に酒を飲む気は無いだろ。何故、来た?」

土方歳三は芹沢鴨に普通に話し出す。

「壬生浪士組の若い隊士達を連れ回して、明るい内から酒を飲むのを止めてください。」

芹沢鴨は杯の酒を飲むと、土方歳三を僅かに不機嫌に見た。

土方歳三は芹沢鴨を普通の表情で見た。

芹沢鴨は杯の酒を飲みながら、土方歳三に僅かに不機嫌に話し出す。

「普通以下の内容の話だ。つまらない。」

土方歳三は芹沢鴨に普通に話し出す。

「普通以下の内容の話ではありません。大事な内容の話です。」

芹沢鴨は杯の酒を飲みながら、土方歳三に僅かに不機嫌に話し出す。

「大事な内容の話だと、肯定する内容に該当しない。」

土方歳三は芹沢鴨に普通に話し出す。

「芹沢さんが明るい内から若い隊士達を連れ回すので、任務に支障が出る時があります。非常に困っています。」

芹沢鴨は杯の酒を飲みながら、土方歳三に意地悪い笑顔で話し出す。

「確かに、非常に困るな。」

土方歳三は芹沢鴨に普通に話し出す。

「俺の話す内容を分かっているのですね。今後は自重してください。」

芹沢鴨は杯の酒を飲みながら、土方歳三に意地悪い笑顔で話し出す。

「若い者と一緒に酒を飲む。楽しい時間だ。優秀な隊士と一緒に酒を飲む。更に楽しい時間だ。俺は止めたくない。」

土方歳三は芹沢鴨に普通に話し出す。

「今の壬生浪士組に、優秀な隊士の人数は多くないです。例の二人は、特に優秀な隊士です。芹沢さんも、例の優秀な隊士の能力を認めているから連れ回していると考えています。」

芹沢鴨は杯の酒を飲みながら、土方歳三に意地悪い笑顔で話し出す。

「俺の想像する人物と土方の話す人物。違う可能性がある。念のために、教えてくれ。」

土方歳三は芹沢鴨を普通の表情で見た。

芹沢鴨は杯の酒を飲みながら、土方歳三に意地悪い笑顔で話し出す。

「返事が無い。土方も俺と同じ考えだと理解する。」

土方歳三は芹沢鴨を普通の表情で見ている。

芹沢鴨は杯の酒を飲みながら、土方歳三を微笑んで見た。

土方歳三は芹沢鴨に普通に話し出す。

「帰ります。」

芹沢鴨は杯の酒を飲みながら、土方歳三に素っ気無く話し出す。

「もしかして、例の二人の優秀な隊士を心配して、俺に話しに来たのか?」

土方歳三は芹沢鴨に微笑んで話し出す。

「今の壬生浪士組は、隊士の人数が少ないです。今の壬生浪士組は、優秀な人物が更に少ないです。例の優秀な二人を近藤さんと俺の元に戻すために、芹沢さんに話しに来ました。」

芹沢鴨は杯の酒を飲みながら、土方歳三に意地悪い笑顔で話し出す。

「土方。話の内容を曲解せずに受け取って良いのかな? 他の内容を含む話として受け取る方が良いのかな?」

土方歳三は芹沢鴨に微笑んで話し出す。

「話した内容のとおりです。」

芹沢鴨は杯の酒を飲みながら、土方歳三に納得しない表情で話し出す。

「ふ〜ん。」

土方歳三は芹沢鴨に微笑んで話し出す。

「ご不満ならば、芹沢さんが納得する内容で受け取ってください。」

芹沢鴨は杯の酒を飲みながら、土方歳三を苦笑した表情で見た。

土方歳三は芹沢鴨に微笑んで話し出す

「芹沢さん。失礼します。」

芹沢鴨は杯の酒を飲むのを止めると、土方歳三に普通の表情で頷いた。

土方歳三は芹沢鴨に普通の表情で軽く礼をした。


土方歳三は部屋を普通に出て行った。


芹沢鴨は杯の酒を飲むと、不思議な笑顔で呟いた。

「土方。どちらの思いで俺に話しに来た?」

芹沢鴨は杯の酒を微笑んで飲んだ。


数日後の事。


ここは、京の町。


空が橙色から紺色へと変わり始めている。


ここは、屯所。


縁。


沖田総司は笑顔で居る。

斉藤一は普通に居る。


沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 今夜は予定が有りますか?!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で首を横に振った。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「芹沢さんに一緒に酒を飲みに行こうと誘われました!」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「何人で酒を飲みに行く予定だ?」

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出そうとした。


沖田総司は話し出す前に、後ろから羽交い絞めにされた。


沖田総司は後ろを困惑して見た。


芹沢鴨が沖田総司を笑顔で羽交い絞めにしている。


斉藤一は芹沢鴨と沖田総司を普通の表情で見ている。

沖田総司は芹沢鴨を困惑して見た。

芹沢鴨は沖田総司を羽交い絞めにして、沖田総司と斉藤一に楽しく話し出す。

「今日は、空の色が変わり始めているから、文句は言われない! 楽しんで酒を飲みに行ける! 総司! 斉藤! 嬉しいだろ!」

沖田総司は芹沢鴨を困惑して見ている。

斉藤一は沖田総司を一瞥しながら、芹沢鴨に普通に話し出す。

「総司には予定があります。」

芹沢鴨は沖田総司を羽交い絞めにして、斉藤一に楽しく話し出す。

「総司は俺と酒を飲みに行く約束をした! 俺の約束より大事な約束があるのか?!」

斉藤一は芹沢鴨に普通の表情で話し出す。

「総司に確認してください。」

芹沢鴨は沖田総司を羽交い絞めにして、沖田総司を楽しく様子を見た。

沖田総司は芹沢鴨を困惑して見ている。

芹沢鴨は沖田総司を羽交い絞めにして、斉藤一を見ると、斉藤一に楽しく話し出す。

「総司からの返事が無い! 俺との約束が一番に大事になる!」

沖田総司は芹沢鴨を困惑して見ている。

斉藤一は芹沢鴨を普通の表情で見た。

芹沢鴨は沖田総司を羽交い絞めにして、沖田総司と斉藤一に楽しく話し出す。

「暗くなり始めた! 酒を飲みに行くぞ!」

沖田総司は芹沢鴨に困惑して話し出す。

「はい。」

斉藤一は芹沢鴨に普通の表情で軽く礼をした。

芹沢鴨は沖田総司を羽交い絞めにするのを止めた。

沖田総司は芹沢鴨を困惑して見た。

芹沢鴨は沖田総司の腕を笑顔で掴んだ。


芹沢鴨は沖田総司の腕を掴んで、笑顔で歩き出した。

沖田総司は困惑して歩き出した。

斉藤一は普通に歩き出した。


同じ頃。


ここは、屯所。


縁。


芹沢鴨、沖田総司、斉藤一が話す場所から、少し離れた場所。


近藤勇は、芹沢鴨、沖田総司、斉藤一、を困惑して見ている。

土方歳三は、芹沢鴨、沖田総司、斉藤一、を僅かに困惑して見ている。


土方歳三は、芹沢鴨、沖田総司、斉藤一、を見ながら、僅かに呆れて、軽くため息をついた。

近藤勇は土方歳三を見ると、土方歳三に苦笑して話し出す。

「今回は、芹沢さんなりに気を遣った様子が分かる。」

土方歳三は近藤勇を見ると、僅かに困惑して、ため息をついて頷いた。


芹沢鴨の姿は見えなくなった。

沖田総司の姿も見えなくなった。

斉藤一の姿も見えなくなった。


近藤勇は静かに居なくなった。

土方歳三も静かに居なくなった。




*      *      *      *      *      *




ここからは、後書きになります。

この物語は既に掲載している物語の再改訂版です。

改訂前の雰囲気や展開を出来るだけ残して改訂しました。

改訂前の物語を掲載するのは止めました。

以上、ご了承ください。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正して書きます。

芹沢鴨さんと土方歳三さんが、お酒を飲む席で話しています。

土方歳三さんは芹沢鴨さんが一人の時を狙って話します。

芹沢鴨さんが一人で居る機会は少ない雰囲気があるので、このような展開にしました。

お酒を飲んでぶっきらぼうというか素っ気無い態度の芹沢鴨さんに、土方歳三さんはお酒を飲まずに必要な内容のみを話して去ります。

土方歳三さんは、芹沢鴨さんに、沖田総司さんと斉藤一さんを連れ回すなと話します。

物語の設定時は、壬生浪士組に優秀な人材は少なかったと思います。

物語の設定時は、既に、沖田総司さんは剣の能力が、斉藤一さんは剣の能力と性格が、他の隊士達より抜群に秀でていたと思います。

優秀な人材は、近藤勇さんと土方歳三さん側、芹沢鴨さん側、共に必要だったと思います。

この物語の中の土方歳三さんは、沖田総司さんと斉藤一さんを心配して話したのか、他の理由も含んで話したのか、全く別な理由のために話したのか、皆様のご想像にお任せいたします。

芹沢鴨さんは、沖田総司さんと斉藤一さんを連れ回す状況は続いています。

芹沢鴨さんの真意と土方歳三さんの真意は、何処にあるのか、という状況になっています。

芹沢鴨さんと土方歳三さんの二人のみの不思議な雰囲気の宴です。

この物語の最後の場面以降の芹沢鴨さんと沖田総司さんと斉藤一さんは、普段と同じ雰囲気でお酒を飲む状況になりそうな可能性が高い雰囲気になっています。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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