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新撰組異聞 〜小正月 小豆粥と小正月の訪問者 〜


ここは、京の町。


沖田総司達が京の町に着てから初めて年を越した。

何日か経つと小正月になろうとしている。


季節は春だが、冬のような寒さが続いている。


そんなある日の事。


ここは、沖田総司と少女が良く訪れる寺。


寺の中。


沖田総司と少女が居る。


沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「正月は行う行事がたくさんあって、逢う時間が少なくなってしまったね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女に恥ずかしそうに話し出す。

「良く考えたら、鈴ちゃん家に正月の挨拶に出掛けていたね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女に恥ずかしそうに話し出す。

「正月の行事が終わったら、鈴ちゃんとたくさん逢いたいな。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「お釈迦様に一緒に願い事をしようか。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女はお釈迦様に手を合わせると、微笑みながら目を閉じた。

沖田総司はお釈迦様に手を合わせると、微笑みながら目を閉じた。


沖田総司はお釈迦様への願い事を終えると、少女を微笑んで見た。

少女はお釈迦様に目を閉じて手を合わせながら、微笑んで願い事をしている。

沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女はお釈迦様への願い事を終えると、沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。願い事の時間が長かったね。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「お釈迦様にたくさんお願いしていたので、時間が掛かってしまいました。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんもたくさんの願い事をするんだ。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さんが小正月の朝に召し上がる小豆粥を作って差し上げたいです。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんの作った小豆粥が食べたいな。」

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女に残念そうに話し出す。

「でも、小正月の朝に鈴ちゃんの家で小豆粥を食べる時間は作れないかも知れない。」

少女は沖田総司に寂しそうに見た。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。正月なのに寂しい想いをさせてしまってごめんね。元気を出して。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を微笑んで見た。


それから僅かに後の事。


ここは、おまさの家。


玄関。


原田左之助が笑顔で訪ねてきた。


おまさは原田左之助の前に不思議そうに現れた。


原田左之助はおまさに微笑んで話し出す。

「おまさちゃん。こんにちは。もう少し経つと小正月だろ。」

おまさは原田左之助に不思議そうに頷いた。

原田左之助はおまさに微笑んで話し出す。

「小正月には小豆粥を食べるだろ。特に小正月の朝に小豆粥を食べるだろ。」

おまさは原田左之助に不思議そうに話し出す。

「小正月に小豆粥を食べるというより、上元だから小豆粥を食べるのよね?」

原田左之助はおまさに苦笑しながら話し出す。

「おまさちゃん。詳しいね。」

おまさは原田左之助に不思議そうに話し出す。

「詳しい内容の話になるの?」

原田左之助はおまさを苦笑しながら見た。

おまさは原田左之助に不思議そうに話し出す。

「左之助さん。もしかして、私に小豆粥を作って欲しいと言いに来たの?」

原田左之助はおまさに慌てた様子で話し出す。

「まさか! 忙しいおまさちゃんに失礼な話しは出来ないよ!」

おまさは原田左之助に不思議そうに話し出す。

「屯所で小豆粥を食べないの?」

原田左之助はおまさに困惑した様子で頷いた。

おまさは原田左之助に普通に話し出す。

「小正月の日に左之助さんの分の小豆粥を作ってあげる。食べに来る時間が分かったら早く教えて。」

原田左之助はおまさに申し訳なさそうに話し出す。

「おまさちゃん。ごめんね。」

おまさは原田左之助に普通に話し出す。

「小正月のために小豆粥を作るから、一人分を余分に作るのはたいした手間ではないわ。」

原田左之助はおまさに笑顔で話し出す。

「おまさちゃん! ありがとう!」

おまさは原田左之助に普通に話し出す。

「左之助さん。小正月に小豆粥を食べる望みが叶って良かったわね。」

原田左之助はおまさに大きな声で話し出す。

「俺はおまさちゃんと話したくて逢いに来たんだ! おまさちゃん! 誤解だよ!」

おまさは原田左之助を驚いた表情で見た。

原田左之助はおまさに申し訳なさそうに話し出す。

「大きな声を出してしまった。ごめん。」

おまさは原田左之助に普通に話し出す。

「左之助さんはいつもがさつだから、気にしていないわ。安心して。」

原田左之助はおまさを苦笑した表情で見た。

おまさは原田左之助に普通に話し出す。

「寒くなったから、家の中に入っても良い?」

原田左之助はおまさに微笑んで話し出す。

「小豆粥の話しだけで終わって悪かったな。」

おまさは原田左之助に普通に話し出す。

「気にしていないから安心して。」

原田左之助はおまさに微笑んで話し出す。

「おまさちゃん。また来るよ。今日はありがとう。」

おまさは原田左之助に普通の表情で頷いた。

原田左之助はおまさを微笑んで見た。


おまさは家の中へと普通に入っていった。


原田左之助は元気良く歩き出した。


それから僅かに後の事。


ここは屯所。


沖田総司は微笑んで歩いている。

斉藤一は普通に歩いている。


土方歳三が沖田総司と斉藤一の傍に微笑んで来た。


沖田総司は立ち止まると、土方歳三を微笑んで見た。

斉藤一は立ち止まると、土方歳三に普通の表情で軽く礼をした。


土方歳三は沖田総司と斉藤一に微笑んで話し出す。

「総司。斉藤。小正月の朝に小豆粥を食べる準備をしている。」

斉藤一は土方歳三に普通の表情で軽く礼をした。

沖田総司は土方歳三を複雑な表情で見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

土方歳三は沖田総司に不思議そうに話し出す。

「総司。嬉しくないのか?」

沖田総司は土方歳三に寂しそうに話し出す。

「嬉しいです。」

土方歳三は沖田総司を不思議そうに見た。

沖田総司は土方歳三に寂しそうに話し出す。

「斉藤さんと話しがしたいので失礼します。」

斉藤一は土方歳三に普通の表情で軽く礼をした。

土方歳三は沖田総司と斉藤一に不思議そうに頷いた。


沖田総司は寂しそうに歩き出した。


斉藤一は普通に歩き出した。


土方歳三は沖田総司を不思議そうに見た。


それから少し後の事。


ここは、屯所。


斉藤一の部屋。


沖田総司と斉藤一が居る。


沖田総司は斉藤一に寂しそうに話し出す。

「斉藤さん。小正月が近付いてきましたよね。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に寂しそうに話し出す。

「小正月には小豆粥を食べますよね。鈴ちゃんが私のために小豆粥を作りたいと話しました。私も鈴ちゃんの作った小豆粥が食べたいです。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司。屯所で小正月の朝に小豆粥を食べる準備をしているから、落ち込んでいるのか?」

沖田総司は斉藤一を複雑な表情で見た。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「屯所で小豆粥を食べた後に、美鈴さんの家に出掛けて小豆粥を食べれば良いだろ。総司はたくさん食べるから、屯所で食べる小豆粥の量を調整すれば、美鈴さんの作った小豆粥も食べられるだろ。」

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「さすが斉藤さんです!」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「さすがという内容の話ではないだろ。」

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! ありがとうございます! 鈴ちゃんに話してきます!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。


沖田総司は部屋を元気良く出ていった。


それから僅かに後の事。


ここは、屯所。


縁。


原田左之助は普通に歩いている。


土方歳三は原田左之助の傍に微笑んで来た。


原田左之助は立ち止まると、土方歳三に不思議そうに軽く礼をした。


土方歳三は原田左之助に微笑んで話し出す。

「左之助。小正月の朝に小豆粥を食べる準備をしている。」

原田左之助は土方歳三を複雑な表情で見た。

土方歳三は原田左之助を不思議そうに見た。

原田左之助は土方歳三に複雑な表情で軽く礼をした。

土方歳三は原田左之助に不思議そうに頷いた。


原田左之助はため息をつきながら歩き出した。


土方歳三は原田左之助を不思議そうに見た。


その翌日の事。


ここは、おまさの家。


玄関。


原田左之助は普通に訪れた。


おまさは原田左之助の前に普通に現れた。


原田左之助はおまさに残念そうに話し出す。

「屯所で小正月の朝に小豆粥を食べるんだ。おまさちゃんの家で小豆粥が食べられないかも知れない。」

おまさは原田左之助に不思議そうに話し出す。

「左之助さん。小正月の朝の内に小豆粥を食べにくるつもりだったの?」

原田左之助はおまさを不思議そうに見た。

おまさは原田左之助に不思議そうに話し出す。

「左之助さんは新撰組の組長さんよね。屯所でみんなと小豆粥を食べないと、部下に示しが付かないわよね。左之助さんは都合の良い時に小豆粥を食べにくると思っていたの。」

原田左之助はおまさを驚いた表情で見た。

おまは原田左之助に普通に話し出す。

「小正月は仕事などの予定がないの。小豆粥は作っておくから、都合の良い時に来て。」

原田左之助はおまさに笑顔で話し出す。

「おまさちゃんありがとう!」

おまさは原田左之助に微笑んで話し出す。

「どういたしまして。」

原田左之助はおまさを笑顔で見た。

おまさは原田左之助を微笑んで見た。

原田左之助はおまさに笑顔で頷いた。


おまさは家の中に微笑んで入っていった。


原田左之助は元気良く走り出した。


それから何日か後の事。


小正月の朝を迎えた。


ここは、京の町。


青空が広がっている。


ここは、屯所。


縁。


斉藤一は普通に歩いている。


沖田総司は斉藤一の傍に嬉しそうに来た。


斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 小豆粥を早く食べに行きましょう!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。


原田左之助が沖田総司と斉藤一の傍に笑顔で来た。


沖田総司は原田左之助を笑顔で見た。

斉藤一は原田左之助を普通の表情で見た。

原田左之助は沖田総司に笑顔で話し出す。

「総司! 楽しみだな!」

沖田総司は原田左之助に笑顔で話し出す。

「はい!」

原田左之助は沖田総司と斉藤一に笑顔で話し出す。

「早く行こう!」

沖田総司は原田左之助に笑顔で話し出す。

「はい!」

斉藤一は沖田総司と原田左之助を普通の表情で見た。


原田左之助は笑顔で走り出した。

沖田総司も笑顔で走り出した。

斉藤一は沖田総司原田左之助を見ながら、普通に歩き出した。


それから少し後の事。


ここは、屯所


庭。


小豆粥が出来上がった。

小豆粥の入った鍋からは、温かい湯気が立ち上っている。


隊士達が笑顔で集まっている。


沖田総司は隊士達の一番前に来ると、準備する人に笑顔で話し出す。

「小豆粥をたくさんください! 粥柱も忘れずにたくさんください!」

原田左之助は沖田総司の横に来ると、準備する人に笑顔で話し出す。

「俺も総司と同じように頼むな!」

準備する人は沖田総司と原田左之助を苦笑しながら見た。


それから暫く後の事。


ここは、屯所。


和やか、賑やか、騒がしく、などの様々に表現できる小正月の朝食が終わった。

小正月の朝食のために用意した小豆粥は、全て無くなった。


ここは、斉藤一の部屋


斉藤一と沖田総司が居る。


沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! これから鈴ちゃんの家に出掛けます! 朝食の時間には何とか間に合いますよね!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「行ってきます!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。


沖田総司は元気良く部屋を出て行った。


それから僅かに後の事。


ここは、屯所。


縁。


原田左之助は普通に歩いている。

藤堂平助も普通に歩いている。


沖田総司が元気良く走る姿が見えた。


原田左之助は沖田総司を羨ましそうに見た。

藤堂平助は原田左之助に微笑んで話し出す。

「原田さん。早く任務の準備をしましょう。」

原田左之助は沖田総司を羨ましそうに見ている。

藤堂平助は原田左之助に微笑んで話し出す。

「原田さんの今日の任務は、かなり早く終わりますよね。私には、沖田さんも原田さんも羨ましいです。」

原田左之助は藤堂平助を見ると、不思議な微笑みで話し出す。

「平助に羨ましいを違う意味で言ってもらえるように努力するよ。」

藤堂平助は原田左之助を不思議そうに見た。

原田左之助は藤堂平助に笑顔で話し出す。

「平助! 先に任務の準備を始めるな!」

藤堂平助は原田左之助に不思議そうに軽く礼をした。


原田左之助は笑顔で走り出した。

藤堂平助は原田左之助を見ながら、不思議そうに歩き出した。


それから暫く後の事。


ここは、少女の家。


少女の部屋。


沖田総司と少女が居る。

沖田総司と少女の前には、食膳が置いてある。

少女の横には、厚い布を敷いた上には鍋が置いてある。


少女はお椀に小豆粥を微笑んで装った。

沖田総司は少女を笑顔で見た。

少女は沖田総司にお椀を差し出すと、微笑んで話し出す。

「お口に合うと良いのですが。」

沖田総司は少女からお椀を受け取ると、笑顔で話し出す。

「鈴ちゃんの用意した小豆粥は必ず美味しいから、思い切り口に合うよ!」

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女に笑顔で話し出す。

「いただきます!」

少女は沖田総司を微笑んで軽く礼をした。

沖田総司は小豆粥を美味しそうに食べ始めた。

少女は沖田総司を微笑んで見た。


沖田総司は小豆粥を笑顔で食べ終わった。

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女にお椀を差し出すと、笑顔で話し出す。

「お代わり!」

少女は沖田総司を驚いた表情で見た。

沖田総司はお椀を戻すと、恥ずかしそうに話し出す。

「ごめん。ごちそうさまでした。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「お鍋には小豆粥がたくさん入っています。遠慮しないでください。」

沖田総司は少女に恥ずかしそうに話し出す。

「屯所で既に小豆粥を食べたんだ。鈴ちゃんの家に出掛ける最中に、鈴ちゃんの用意する小豆粥について考えていたら、急にお腹が空いてきたんだ。実際に鈴ちゃんの用意した小豆粥を食べたら美味しくて、ついお代わりを頼んでしまったんだ。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さんに褒めて頂けて嬉しいです。」

沖田総司は少女を恥ずかしそうに見た。

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。小豆粥を装います。遠慮しないでお代わりをしてください。」

沖田総司は少女にお椀を微笑んで差し出した。

少女は沖田総司からお椀を受取ると、鍋から小豆粥を微笑んで装った。

沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女は沖田総司にお椀を微笑んで差し出した。

沖田総司は少女からお椀を笑顔で受け取った。

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は小豆粥を美味しそうに食べ始めた。


それから暫く後の事。


ここは、おまさの家。


玄関。


原田左之助は笑顔で訪れた。


おまさは原田左之助の前に普通に現れた。


原田左之助はおまつに笑顔で話し出す。

「おまつちゃん! こんにちは!」

おまさは原田左之助に普通に話し出す。

「早かったのね。」

原田左之助はおまさに心配そうに話し出す。

「来るのが早かったのか?」

おまさは原田左之助に普通に話し出す。

「私の想像する時間より早かったから不思議に思っただけなの。気にしないで。」

原田左之助はおまさを安心した表情で見た。

おまさは原田左之助に普通に話し出す。

「家の中へどうぞ。」

原田左之助はおまさに微笑んで頷いた。

おまさは原田左之助を微笑んで見た。


原田左之助は家の中に笑顔で入っていった。

おまさは家の中に微笑んで入っていった。


それから暫く後の事。


ここは、京の町。


空の色が僅かずつだか変わり始める気配を見せ始めた。


ここは、屯所。


斉藤一の部屋。


斉藤一は普通に居る。


沖田総司は笑顔で訪ねてきた。


斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 鈴ちゃんの作った小豆粥は美味しかったです!」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見ている。

沖田総司は斉藤一を笑顔で見た。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司。美鈴さんへ感謝の気持ちを表すために、小正月の訪問者になれ。」

沖田総司は斉藤一に困惑した様子で話し出す。

「私は少し前まで鈴ちゃんの家に居ました。私は上手に仮装する自信がありません。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「先ず、美鈴さんや家族の人は、総司が小正月の訪問者として訪れたら、喜んで出迎えるはずだ。次に、総司は仮装をしなくても充分に小正月の訪問者だ。」

沖田総司は斉藤一に不思議そうに話し出す。

「最初の話しの意味は何となく分かりますが、次の話しの意味は分かりません。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司は今から美鈴さんのために小正月の訪問者になる。途中まで付き合う。安心しろ。」

沖田総司は斉藤一に不思議そうに話し出す。

「はい。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。


小正月には、小豆粥を食べる。

一年中の疫病が避けられるように想いを込めながら、小豆粥を作る。

小正月には、小正月の訪問者が訪れる。

小正月も小豆粥と小正月の訪問者という楽しみな行事がある。




*      *      *      *      *      *




ここからは後書きになります。

「小正月(こしょうがつ)」についてです。

一月一日から七日までが「大正月(おおしょうがつ)」です。

陰暦の一月十五日、または、陰暦の一月十五日を前後数日ほど含んだ日が、小正月です。

現在では、現在の暦の一月十五日を小正月とする場合が多いです。

本来の「松の内」は元日から小正月までになるそうですが、現在の「松の内」は一月一日から一月七日を差す事が多いです。

現在でも小正月までを松の内とする地域があるそうです。

小正月の別名に「二番正月」があります。

松の内に忙しく働いた主婦をねぎらう意味で「女正月」と呼ぶ地方もあるそうです。

「小豆粥(あずきがゆ)」についてです。

「小豆を入れて煮たお粥」です。

小豆粥の別名に「桜粥(さくらがゆ)」があります。

「上元(じょうげん)」の日に小豆粥を食べると、一年中の疫病が避けられるといわれているそうです。

小正月の朝に小豆粥を食べる習慣があります。

小正月に食べる小豆粥は、お餅も入れて食べる事が多いそうです。

この「お餅」を「粥柱(かゆばしら)」と呼ぶそうです。

「小正月の訪問者(こしょうがつのほうもんしゃ)」についてです。

「小正月の夜に家々を訪れて祝言を述べて回る年神に扮装した人」です。

小正月の訪問者の一つに「なまはげ」がいます。

ちなみに、沖田総司さんも斉藤一さんも含めた今回の物語の登場人物達は、誰も変装をしていません。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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