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新撰組異聞 〜 小春の頃 蜜柑の香り 〜
〜 改訂版 〜
今は初冬。
ここは、京の町。
日中は寒さを感じなくても、夕方になると少しずつ寒さを感じる日が増えた。
ここは、屯所。
近藤勇の部屋。
沖田総司は微笑んで訪れた。
近藤勇が普通に居る。
土方歳三も普通に居る。
近藤勇は沖田総司を微笑んで見た。
土方歳三も沖田総司を微笑んで見た。
沖田総司は近藤勇と土方歳三に微笑んで軽く礼をした。
近藤勇は沖田総司に微笑んで話し出す。
「総司。楽しい内容を頼みたい様子に感じる。遠慮せずに教えてくれ。」
沖田総司は近藤勇と土方歳三に微笑んで話し出す。
「近藤さん。土方さん。蜜柑湯に浸かりたいです。」
土方歳三は近藤勇を見ると、近藤勇に微笑んで話し出す。
「近藤さん。蜜柑湯は蜜柑の皮が必要だ。蜜柑は健康に良いといわれる。蜜柑湯も健康に良いといわれる。隊士達に良い影響を与える。近い内に、蜜柑をたくさん用意して、みんなで蜜柑を食べよう。みんなで食べた蜜柑の皮を日干しして、蜜柑湯に浸かろう。」
近藤勇は土方歳三と沖田総司に微笑んで話し出す。
「分かった。蜜柑湯を用意しよう。」
沖田総司は近藤勇と土方歳三に笑顔で話し出す。
「ありがとうございます!」
土方歳三は近藤勇に微笑んで話し出す。
「任務などの関係を考えると、隊士達が数回に分けて蜜柑湯に浸かる方法が良いと思う。」
近藤勇は土方歳三に微笑んで頷いた。
沖田総司は近藤勇と土方歳三に笑顔で話し出す。
「近藤さん! 土方さん! 蜜柑湯の準備を含めてお願いします!」
近藤勇は沖田総司に微笑んで頷いた。
土方歳三は沖田総司に微笑んで頷いた。
沖田総司は部屋を笑顔で出て行った。
数日後の事。
ここは、屯所。
一室。
大量の蜜柑が置いてある。
屯所内。
隊士達が数個の蜜柑を笑顔で持つ姿が見える。
近藤勇の部屋。
近藤勇は微笑んで居る。
沖田総司はたくさんの蜜柑を笑顔で持っている。
沖田総司はたくさんの蜜柑を持ち、近藤勇に笑顔で話し出す。
「近藤さん! 全ての日の蜜柑湯に浸かりたいです!」
近藤勇は沖田総司に微笑んで話し出す。
「一番風呂は決まった人物が浸かる。二番風呂か三番風呂より後ならば、全ての日の蜜柑湯に浸かって良い。」
沖田総司はたくさんの蜜柑を持ち、近藤勇に笑顔で話し出す。
「近藤さん! ありがとうございます!」
近藤勇は沖田総司に微笑んで頷いた。
沖田総司はたくさんの蜜柑を持ち、部屋を笑顔で出て行った。
僅かに後の事。
ここは、屯所。
斉藤一の居る部屋。
沖田総司はたくさんの蜜柑を持ち、部屋の中に笑顔で入ってきた。
沖田総司はたくさんの蜜柑を持ち、斉藤一を笑顔で見た。
斉藤一は普通に居る。
机に数個の蜜柑が置いてある。
沖田総司はたくさんの蜜柑を持ち、斉藤一に笑顔で話し出す。
「斉藤さん! 蜜柑を一緒に食べましょう!」
斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。
沖田総司は蜜柑を机に笑顔で置いた。
斉藤一は沖田総司と蜜柑を普通の表情で見た。
沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。
「蜜柑湯には日干しした蜜柑の皮が必要です! 近藤さんから蜜柑を少し多く分けてもらいました! 蜜柑が更に増えました!」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「健康増進と蜜柑湯に使用する蜜柑の皮の用意を兼ねて、蜜柑を食べると聞いた。蜜柑は今日中に食べると聞いた。蜜柑を今日中に全て食べられるのか?」
沖田総司は斉藤一を真剣な表情で考えながら見た。
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は斉藤一に慌てて話し出す。
「鈴ちゃんに蜜柑を一緒に食べたいと誘います!」
斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。
沖田総司は斉藤一に慌てて話し出す。
「私は斉藤さんに蜜柑を一緒に食べたいと誘いました! 私が鈴ちゃんと一緒に蜜柑を食べると、斉藤さんが一人で蜜柑を食べる状況になります!」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「美鈴さんは総司と共に蜜柑を食べる時間を喜ぶ。俺への気遣いは無用だ。総司は美鈴さんと共に蜜柑を食べろ。」
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。
「斉藤さん。一緒に行きましょう。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「総司と美鈴さんの二人で楽しめ。」
沖田総司は斉藤一に寂しく話し出す。
「鈴ちゃんは斉藤さんに逢いたいと話しています。良い機会です。一緒に蜜柑を食べましょう。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「機会が合えば逢う。今回は総司と美鈴さんの二人で蜜柑を食べろ。」
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。
「分かりました。私は鈴ちゃんと一緒に蜜柑を食べます。」
斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。
「斉藤さん。鈴ちゃんに逢う約束。忘れないでくださいね。」
斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。
「斉藤さん。行ってきます。」
斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。
沖田総司はたくさんの蜜柑を笑顔で持った。
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司はたくさんの蜜柑を持ち、部屋を笑顔で出て行った。
暫く後の事。
ここは、少女の住む家。
玄関。
沖田総司は包みを持ち、笑顔で訪れた。
少女は微笑んで来た。
沖田総司は包みを持ち、少女に微笑んで話し出す。
「鈴ちゃん。約束以外の突然の訪問。ご免ね。」
少女は沖田総司に微笑んで話し出す。
「総司さんに逢えます。嬉しいです。」
沖田総司は包みを持ち、少女に微笑んで話し出す。
「鈴ちゃん。蜜柑をたくさんもらったんだ。予定が無ければ、蜜柑を一緒に食べよう。」
少女は沖田総司ら微笑んで話し出す。
「総司さんと一緒に蜜柑が食べられるのですね。楽しみです。」
沖田総司は包みを持ち、少女を笑顔で見た。
少女は沖田総司を微笑んで見た。
少し後の事。
ここは、落ち着いた雰囲気の寺。
境内。
僅かに色付き始めた紅葉が植わっている。
本堂の縁。
沖田総司は包みを持ち、微笑んで来た。
少女は微笑んで来た。
沖田総司は包みを持ち、微笑んで座った。
少女は微笑んで座った。
沖田総司は傍に包みを置くと、少女に微笑んで話し出す。
「近い内に、みんなで蜜柑湯に浸かるんだ。」
少女は沖田総司に微笑んで話し出す。
「蜜柑湯は良い香りがします。蜜柑湯に浸かると温かくて気持ち良いです。楽しみですね。」
沖田総司は少女に微笑んで話し出す。
「蜜柑湯は日干しした蜜柑の皮を使うよね。みんなで蜜柑湯に浸かるために、みんなで蜜柑を食べる内容が決まったんだ。今日は屯所にたくさんの蜜柑が届いたんだ。みんなで今日中にたくさんの蜜柑を食べるんだ。」
少女は沖田総司を微笑んで見た。
沖田総司は少女に微笑んで話し出す。
「近藤さんから蜜柑を多く分けてもらったんだ。最初は、私が一人で全ての蜜柑を食べようと思ったんだ。近藤さんが、蜜柑湯の準備を早く始めるために、蜜柑を今日中に食べるように話したのを思い出したんだ。鈴ちゃんと一緒に蜜柑を食べたいと思ったんだ。鈴ちゃんと蜜柑を一緒に食べたくて、鈴ちゃんを訪ねたんだ。」
少女は沖田総司に微笑んで話し出す。
「私を思い出して頂いて嬉しいです。」
沖田総司は少女に残念な様子で話し出す。
「斉藤さんを誘ったんだ。斉藤さんは、都合が付かなくて、来られなかったんだ。今回も鈴ちゃんは斉藤さんに逢えなかった。ご免ね。」
少女は沖田総司に微笑んで話し出す。
「みなさん。お仕事で忙しいです。次の機会を楽しみに待ちます。」
沖田総司は少女を安心した表情で見た。
少女は沖田総司を微笑んで見た。
沖田総司は少女に微笑んで話し出す。
「蜜柑を食べずに話しを続けていた。蜜柑を食べよう。」
少女は沖田総司に微笑んで話し出す。
「はい。」
沖田総司は包み微笑んで広げた。
少女は沖田総司と包みを微笑んで見た。
包みの中には、たくさんの蜜柑が入っている。
沖田総司は少女を微笑んで見た。
少女は沖田総司を見ると、沖田総司に微笑んで話し出す。
「美味しい蜜柑の様子が伝わります。ありがとうございます。」
沖田総司は少女に笑顔で話し出す。
「鈴ちゃん! 遠慮せずに蜜柑を食べて!」
少女は沖田総司に微笑んで話し出す。
「はい。」
沖田総司は少女に蜜柑を笑顔で渡した。
少女は沖田総司から蜜柑を微笑んで受け取った。
沖田総司は蜜柑を笑顔で取った。
少女は蜜柑を持ち、沖田総司に微笑んで話し出す。
「いただきます。」
沖田総司は蜜柑を持ち、少女に笑顔で話し出す。
「いただきます!」
少女は蜜柑を持ち、沖田総司を微笑んで見た。
沖田総司は蜜柑を笑顔で美味しく食べた。
少女は蜜柑を微笑んで食べた。
数日後の事。
沖田総司達が蜜柑湯に浸かる日になった。
ここは、屯所。
庭。
沖田総司は嬉しく居る。
斉藤一は普通に居る。
沖田総司は斉藤一に嬉しく話し出す。
「蜜柑湯の一番風呂に浸かります! 嬉しいです!」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「総司。希望が叶った。良かったな。」
沖田総司は斉藤一に嬉しく話し出す。
「はい!」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
直後の事。
ここは、屯所。
縁。
近藤勇は沖田総司と斉藤一を微笑んで見ている。
土方歳三も沖田総司と斉藤一を微笑んで見ている。
近藤勇は土方歳三に微笑んで話し出す。
「総司の嬉しい様子が離れていても分かる。」
土方歳三は近藤勇に微笑んで頷いた。
近藤勇は土方歳三に微笑んで話し出す。
「歳。総司の立場の許せる範囲で、みんなが不満をもたないように、調整したのだろ。大変だったと思う。」
土方歳三は近藤勇に微笑んで話し出す。
「近藤さんが想像するより大変ではない。」
近藤勇は土方歳三を微笑んで見た。
土方歳三も近藤勇を微笑んで見た。
暫く後の事。
ここは、屯所。
風呂場。
沖田総司は蜜柑湯に笑顔で気持ち良く浸かっている。
蜜柑の皮の入る袋が湯船にゆったりと浮かんでいる。
沖田総司は蜜柑湯に浸かり、蜜柑の皮の入る袋を笑顔で持った。
蜜柑の香りがとても心地良い。
沖田総司は蜜柑湯に浸かり、蜜柑の皮の入る袋を持ち、気持ち良く呟いた。
「気持ち良いな〜 明日も蜜柑湯に浸かるぞ〜 でも〜 明日は一番風呂の蜜柑湯に浸かれない〜 残念だな 〜」
沖田総司は蜜柑湯に浸かり、蜜柑の皮の入る袋を風呂に笑顔で戻した。
蜜柑の皮の入る袋は湯船にゆったりと浮かんだ。
沖田総司は蜜柑湯に浸かり、笑顔で考え事をした。
暫く後の事。
ここは、屯所。
縁。
沖田総司は笑顔で気持ち良い様子で歩いている。
土方歳三の姿が見える。
斉藤一の姿も見える。
沖田総司は笑顔で来た。
土方歳三は沖田総司を微笑んで見た。
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は土方歳三に嬉しく話し出す。
「土方さん! 蜜柑湯の一番風呂を頂きました! ありがとうございます!」
土方歳三は沖田総司に微笑んで頷いた。
沖田総司は土方歳三に嬉しく話し出す。
「蜜柑湯はとても気持ち良かったです!」
土方歳三は沖田総司に微笑んで話し出す。
「総司は一番風呂に浸かれる人物に含まれる。総司は蜜柑湯の一番風呂に喜んで浸かった。総司の喜ぶ姿を見られた。近藤さんも俺も、嬉しい。」
沖田総司は土方歳三を嬉しく見た。
土方歳三は沖田総司に微笑んで話し出す。
「総司。蜜柑湯の効能の一つに、美肌効果がある。知っているか?」
沖田総司は土方歳三を不思議な様子で見た。
土方歳三は沖田総司に微笑んで話し出す。
「あの子は蜜柑風呂に絶対に浸かっている。」
沖田総司は土方歳三を赤面して見た。
土方歳三は沖田総司に意地悪い微笑みで話し出す。
「総司。赤面している。何か遭ったのか?」
沖田総司は土方歳三に赤面して話し出す。
「何も無いです。」
土方歳三は沖田総司に意地悪い微笑みで話し出す。
「あの子は蜜柑湯に浸かっているから肌も綺麗だと思う。」
沖田総司は土方歳三を赤面しながら睨んだ。
土方歳三は斉藤一を僅かに困惑して見た。
斉藤一は土方歳三の耳元に普通の表情で囁いた。
「今回の件は、土方さんのみで対処してください。」
土方歳三は斉藤一を僅かに困惑して見ている。
斉藤一は土方歳三に普通の表情で軽く礼をした。
斉藤一は普通に居なくなった。
土方歳三は沖田総司を僅かに困惑して見た。
沖田総司は土方歳三を赤面しながら睨んでいる。
土方歳三は沖田総司を困惑して見た。
土方歳三の周りと沖田総司の周りに、不思議な雰囲気が広がっている。
今の時点で後の展開が分かる人物は、斉藤一のみかも知れない。
* * * * * *
ここからは後書きになります。
この物語は既に掲載している物語の改訂版です。
改訂前の物語の展開や雰囲気を出来るだけ残して改訂しました。
改訂前の物語を掲載するのは止めました。
以上、ご了承願います。
ここからは改訂前の後書きを加筆訂正して書きます。
「風呂」についてです。
江戸時代には銭湯をたくさんの人達が利用していました。
現在とは違い「蒸し風呂」のようになっていて、「戸棚風呂」と呼ばれる形だったそうです。
熱くなっている小石の上に水を掛けて蒸気を出していたそうです。
浴槽には膝の高さほどのお湯しかありませんでした。
下半身はお湯に浸して、上半身は小石から出る蒸気で温めていたそうです。
蒸気が逃げないようにするために、「石榴口(ざくろぐち)」が考えられたそうです。
天井から低く板を下げて、蒸気を逃げないようにしていました。
風呂に入る人達はこの板をくぐって、風呂場の中へと入っていったそうです。
現在でいう風呂に近い、深く浸かる風呂も江戸時代に出来ました。
「据え風呂」というそうです。
「慶長年間の末頃」に出来たそうです。
井戸水などから沸かすお風呂だったそうです。
一般の庶民の家に広まったそうです。
普及していたのは「鉄砲風呂」や「五右衛門風呂」だったそうです。
「鉄砲風呂」は、鉄の筒に燃えている薪を入れてお湯を温める風呂です。
鉄の筒でやけどをしないように、筒を遮るように柵で防護していたそうです。
「鉄砲風呂」の形の風呂は、江戸で主流になっていたそうです。
「五右衛門風呂」は、下の鉄釜を熱して温める風呂です。
こちらはやけどをしないように、「釜板、兼、底板」を下に敷いて風呂に入ったそうです。
「五右衛門風呂」の形の風呂は、関西で主流になっていたそうです。
「蜜柑湯(みかんゆ)」についてです。
蜜柑の皮を日陰干しします。
日陰干しした蜜柑の皮を布袋に入れて、浴槽に浸してお風呂に入ります。
現在の一般的な浴槽ならば、20個前後の皮が有ると良いそうです。
血行が良くなり、保湿効果があるそうです。
蜜柑の皮の成分によって、美肌効果もあるといわれます。
効能を含めた詳細は、各自でご確認をお願いします。
「蜜柑(みかん)」についてです。
江戸時代の末期には、既に「蜜柑」を食べていました。
現在は、「蜜柑」といえば、「温州みかん(うんしゅうみかん)」を想像する方が多いと思います。
当時は、「温州みかん(うんしゅうみかん)」より、「紀州みかん(きしゅうみかん)」を良く食べていたそうです。
最初は、「蜜柑」といえば、「紀州みかん」でした。
「温州みかん」は「紀州みかん」より後に出来た「蜜柑」です。
当初、「温州みかん」は余り広まらなかったようです。
「小春(こはる)」についてです。
「初冬に穏やかで暖かい春のような日和が続く事を表す言葉。陰暦十月の異称。」をいいます。
楽しんで頂けると嬉しいです。
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