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  町でひろった日本語


町でひろった日本語(1)
 


(イ)いただいてほしいものがあるんです 2000.11.4.作成

 これは昨日の夜中のテレビ放送である。
2000年11月4日、午前1時 番組名「さんまのまんま」。
 これは明石屋さんまのトーク番組である。毎回、ゲストを迎えて、さんまが話を聞くという、お気楽番組である。
 その夜のゲストは30才(本人が自分で言っていた)の男性タレント。名前は知らない。たぶん、そこそこ有名なタレントなのだろう。そのゲストタレントが、さんまにおみやげを持ってきたを紹介して、「いただいてほしいものがあるんです」と言ったのである。
 本人は自然に言ってのけ、さんまさんもごく自然にお礼を言ってい
た。間違った日本語のようだな、という表情は見せなかった。
 さて、どこが間違っているのだろうか。また、どう言えばよかったのだろうか。

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(ロ) 基く 2000.11.4.作成

  私はいつも京浜東北線の蕨駅までバスに乗る。
 先日、バスに乗ったとき、なんとなく客への注意書き(車内での禁止事項です)を読んでいたら、こんなことが書いてあった。注意書きは全部で6項目あり、その第6番目にこう書いてあった。

(6)法令に基く、乗務員の制止・指示に反すること

 下線部分をよく見ていただきたい。この送りがな、変じゃありませんか。間違っていると思うのですが。
どう書いたらいいのでしょうか。また、その理由は?

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(ハ)  一万円からお預かりします    2003.03.22 更新

 スーパーマーケットのレジの店員さんの話す言葉は非常に機械的で冷たい感じがする。ご本人達は心を込めて言っているつもりだろうが、なにしろ、与えられたマニュアルを丸暗記、棒読みしているだけなので、心のこもりようがない。

 さて、これは旧聞に属することで、いまさらという感じがなきにしもあらずなのだが、あの「一万円からお預かりします」という表現である。この「○○円から〜」はいつごろから使われだしたのだろうか。ここ数年のことだと思うのですが、どうでしょうか。

 これは比較的若い店員さんが使うことが多い。いわゆる年輩のおばちゃんたちはあまり使わない。たぶん、これは「接客用語集」とか「接客用語マニュアル」のようなものがあって、これを若い人は丸暗記しているのだと思う。(おばちゃんたちはマニュアルを勉強していないとも言える)だれかが、ある時「○○円から〜」を使い始め、各スーパーがマニュアルのコピーをして、だんだん広まっていたものと推測される。

 すでにスーパーだけでなく、普通の商店やレストランなどでも「○○円から〜」は使われている。もちろん、個人商店ではなく、若いお嬢さん、お兄ちゃんたちを店員として雇っているところである。
  この「○○からお預かりします」という言い方はどうなんでしょうか。 



 この「から」について、朝日新聞の「三枝の笑ウインドウ」という囲み記事の中にこんな話が載っていました。

 ある時、電話で彼(注:三枝師匠の弟子の三象さんのことです。三象さんは言葉の研究家だそうです)に尋ねました。
 「コンビニでお金を渡した時、『千円からお預かりします』と言う千円からの【から】の使い方が気にいらんのやけどな。あれはどう考えても『千円をお預かりします』と違うか?」
 「それはコンビニのレジでお金を受け取った人が、その店のオーナーか、パートのバイトかによりますね」
 「どういうことや?」
 「もし、800円の物を買ったとします。バイトなら正式には『千円から私が800円お預かり致しまして、200円おつりをお返しします』と言うべきで、800円が抜けています。店のオーナーですと、その800円は自分のお金ですから、『千円からお預かりします』と、この【から】の格助詞は付けても間違いではありません」

 と、明解答が提示されています。

(2003年2月9日 朝日新聞 「三枝の笑ウインドウ」より引用しました)


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