このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
現在、プノンペン市は花盛りです。街路樹から庭の草木、垣根の花に至るまで、花が咲き乱れています。香りまではお届けできませんが、美しい花々をご紹介します。これが第2回目です。 |
ナンバンサイカチの並木道(2009年3月9日撮影) |
チェコスロバキア通りのナンバンサイカチ。英語名は「Golden Shower Tree」である。確かに、金の水がシャワーのように流れて落ちてくるような印象である。クメール語では「Lerng Reach(王の黄色)」というそうだ。 |
この木は街の至るところで見ることができる。花が多く、しかも、派手な黄色なので、華やかな印象を与える。中にはピンク色の花を咲かせる種類もあるという。 |
この花は街路や公園など、公共の場所に植わっている。バンコク市内・シリキット公園には、何本ものナンバンサイカチの木が植わっており、まさに、ゴールデンシャワーである。ちなみに、この木はタイの国の木に指定されている。 |
王宮前のコウエンボク(2009年2月28日撮影) |
この木は庭園用の樹木として人気があり、大きな日陰を作ることと、花も鑑賞に値することから、好んで栽培されている。原産地はマレーシアの海岸地域とされている。どんな環境にもよく耐えるので、大通り沿いや公園内に日陰を作るために植えられることが多いという。英語名は「Copperpod Tree」、花のあと、3〜4個の種子が入った扁平で赤褐色(銅色)の莢がたくさん現れることに由来する。 |
シクンシ(RUSSIAN BOULEVARD) 2009年2月28日撮影 |
シクンシは東南アジア原産の成長の早い木性ツル植物で、垣根や塀などを飾っているのをよく目にするものである。英語では俗にドランケン・セイラーズ(酔っぱらった船乗り)と呼ばれることもあるが、これは花が激しい風に吹かれて、上下に揺れる様子が似ていることに由来すると考えられる。 一年に数回、または絶え間なく、芳香を放つ小さな花を房状に咲かせ、その色は初めは白色だが、年とともに、ピンクあるいは深紅色に変わってゆく。 |
カエンボク(チェコスロバキア通り)2009年2月28日撮影 |
この樹木は観賞用として街路樹や庭園樹によく用いられているという。その魅力は直径8cmにもなる大型のチューリップ形の真っ紅な花である。それぞれの花は散るまで数日かかり、その後、また次の花が咲く。花が咲き終わると、長い舟型の莢が現れる。この莢の中には、羽根を付けた種子がたくさん隠れており、莢が割れると、種子は飛んでいく。 カエンボクの原産地は、熱帯アフリカ地域である。成長は非常に早いが、木質が柔らかくてもろい。枝は激しい風で折れやすいので、注意が必要である。 |
デイコ 2009年2月28日撮影 |
いわゆる「240番通り」(上)とSOS病院前の通り(下)で撮影。 |
デイコ属には約65種類あり、南北アメリカ原産のものと、オーストリア、アフリカ、東アジア原産のものがあるという。沖縄の県の花にしてされており、沖縄では「デイゴ」という。 |
ブーゲンビレア 2009年2月28日撮影 |
この植物は「イカダカズラ」が正式な和名であるが、ブーゲンビレアという名称のほうが一般的に用いられている。この名称は、フランスの航海家、ルイ・アントワーヌ・ド・ブーゲンヴィルが18世紀にブラジルでこの植物を発見したことに由来するという。ブーゲンビリアという呼称は誤りである。 「花」と呼ばれる部分は、実は、色のついた部分は「葉」が変化したものである。この「葉」の中に、白い本物の花がついている。この「花弁」の色は多種存在する。紫色や赤紫色が最も一般的だが、純白、オレンジ、深紅などもある。また、一本の木に2色を有するものもある。 |
ブーゲンビレアはクメール語で「Derm Phkar Krordas(紙の花)」と言う。マレー語でも「Bunga Kretas」、紙の花である。 |
このページの作成するにあたり、参考にした図書は以下の通りである。 ウィリアム・ウォーレン著、七里久美訳『熱帯アジアの花:Tropical Flowers』チャールズ・イー・タトル出版1998年 |
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |