このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

イタリア5 カフェ・フローリアン編

 ドゥカーレ宮殿を見終ったのは11時過ぎ。昼食にはまだ早いので、カフェに入ることにした。

 せっかくだから由緒あるカフェ、ということで、 サン・マルコ広場 にある カフェ・フローリアン に入った。下の写真は、 サン・マルコ寺院 の入口前から撮ったサン・マルコ広場だが、カフェ・フロリアンはこの左側の建物(新政庁)の1階に位置する。

サン・マルコ広場
左側建物の1階

 カフェ・フローリアンの歴史は古い。創業はなんと1720年12月29日だ。ホームページによると、バイロン、ゲーテ、プルースト、ディケンズ、ルソーといった錚々たる面々が客として訪れている。映画「旅情」の舞台としても有名だそうだが、残念ながら見たことがない。
 それにしても、1720年といえば日本では江戸時代。暴れん坊将軍である徳川吉宗の治世だ。親子丼で有名な人形町の 玉ひで が1760年創業だが、老舗大国の日本のことだから、もっと古い店がありそうだ。

入口入口周辺

 入口の雰囲気からして、歴史を感じさせる。壁のくすんだ感じが何とも言えない。右上の写真にテラス席が写っている。サン・マルコ広場を眺めながらコーヒーを飲めるのだが、当日は寒かったこともあり、また内装を見たかったこともあり、店内に入った。

 内部は意外に広い。小さい部屋がいくつもつながっている。壁には絵画が展示されている。

 左上の写真で、白いタキシードを着ているのがウェイターである。「ヨーロッパの正統的な紳士」といったスタイルのウェイターがキビキビとした動作で働いていた。

内部

 伝統の重みを感じつつも、二人で席に座る。妻はホットチョコレート、僕はコーヒー(290周年記念ブレンド)を飲んだ。ひょっとしたら哲学者や文豪が座ったかもしれない席で飲むコーヒーは、実においしかった。

左: ホットチョコレート
右: コーヒー(290周年記念ブレンド)



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