このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

9. ゲゲゲの鬼太郎(その1)  



 2003年7月20日(日)の午前8時。僕は鳥取県米子市の米子駅のホームに立っていた。

 振り返ってみると、今年の前半は忙しかった。あっという間に半年が過ぎ、気付いたら7月だったというのが、実感である。その証拠に、今年の前半の旅行といえば、4月の出張ついでの 京都 と、6月の出張ついでの 長良川鵜飼 の2回だけである。自分で目的地を決めて、スケジュールを立て、安いビジネスホテルを予約した旅行は、昨年末の 四国 以来行っていない。もちろん海外もご無沙汰である。
 
 こんなことでは、「アナタ休ミノ日ナニシテル?」などとフィリピンパブのお姉さんに水割りの入ったグラスを渡されながら聞かれたときに、「旅行かな。」などと答えることはとても出来ない。「オウ、最近ドコニ行キマシタカ?」などと畳み掛けられたら、答えられないではないか。このままではフィリピンパブのお姉さんと会話がつながらず、話題を変えなければならない。旅行者失格である。
 
 今年の1月から、ずっと掛かりっきりになっていた仕事も6月には一応片付いた。今年の後半はもっと積極的に各地を探訪しなければならない。そう決意し、7月の3連休はとにかく出掛けることにした。まず、狙いは
である。日本に江戸時代から残っている天守閣は、わずか12しかない。そのうちの10ヶ所は既に行っているので、残りは2ヶ所。今回は岡山県高梁市の備中松山城に狙いを定めた。まず、目的地を決めた後で、周囲の観光スポットを探す。目に付いたのが鳥取県の境港市である。

 はたして、境港市に何があるのか、賢明な読者の皆様はご存知だろうか?鳥取県境港市は、漫画家水木しげる先生の出身地である。境港市は、郷土の英雄を称えるべく、彼の代表作である「ゲゲゲの鬼太郎」で町おこしをしているのだ。駅前からの商店街には鬼太郎関連の銅像がずらっと並んでいる。昨年石巻市で 「サイボーグ009」 の人形の写真を撮ってから、境港にはずっと行きたいと思っていたのだ。
 30歳をとうに過ぎたサラリーマンが「ゲゲゲの鬼太郎」を見に行きたい、というのは人間として何か間違っている気がしないでもない。しかし、無駄なことに情熱を傾けるのも人間の証ではないだろうか。
 
 期待を胸に米子駅の改札を抜けて、境線のホームに行ったところ、停まっていた列車がこれである。

米子→境港の列車 ライトが目玉おやじになっていることに注目。
鳥取県米子市
境線 米子駅

 ますます期待が膨らむと言うものだ。列車の中に入ってみたら、やはりそこにも一面に鬼太郎が描かれていた。

列車の内部

 実際に境港の銅像は実に見応えがあった。あまりにもじっくり見過ぎて時間がなくなってしまい、昼食を取り損ねることとなってしまった。慌てて米子に戻る列車に乗ろうとしたところ、そこには違うデザインの列車が停まっていた。

境港→米子の列車
鳥取県境港市
境線 境港駅

 次回からは鬼太郎関連の銅像をご紹介したい。


 

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください