TOYOHASHI SHIDEN
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

夕涼みの町から見えた市電

車掌回想
 豊鉄の故中木重治郎氏は昭和46年3月15日付の社内

報で次のように思い出を語っている。

 『思い出すのは豊橋電気軌道の開通です。当時のの

んびりムードの世相の中で、走り出してまもなく50年

近くになりますが、この開通を控えて毎日渥美電鉄の

畑中監督の指導を受けて勉強をしたものです。全車両

は6両でした。最初は豊橋駅前より赤門前の営業で、

それ以東の軌道の敷設も完了したのですが許可が下り

ないのです。これは道路幅がせまい為で沿線の両側の

軒下に二尺位のみぞがあるので一寸板を張ってその上

を歩行出来るようにしなくては許可がおりない等その

他種々の事情もあったと思います。当時車庫は現在の

大手橋そばの松井ゴム商会の所にあり、宿直は向側の

人家の二階を借用して勤務をしたものです。とにかく

市民の足として開通した電車もめずらしく重宝がられ

たものです。片道乗車券4種類、乗換券、回数券と合

計10種類の切符をもって勤務したものです。現在の乗

務員を思えば大変な仕事でしたね』


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伊奈彦定のイラストでつづる車両たち | 豊橋鉄道市内線の軌道変遷略図 | 伊奈 彦定

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