このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
山頭火献詠 | |
トンネルいくつ | |
おりたところが木の芽の雨 | |
ここからお山のさくらまんかい | |
たたずめば山氣しんしんせまる | |
春雨の石仏みんな濡れたまふ | |
石段のぼりつくして | |
ほつと水をいただく | |
人聲もなく散りしいて白椿(薬師院) | |
霧雨のお山は濡れてのぼる | |
お山しづくする真実不虚(ふこ) | |
山の青さ大いなる御佛おはす | |
水があふれて水が音たてゝしづか | |
山霧のふかくも苔の花 | |
ずんぶりぬれてならんで | |
石佛たちは | |
水が龍となる頂ちかくも | |
水音の千年万年ながるゝ | |
石だん一だん一だんの水の音 | |
霽れるよりお山のてふてふ | |
漂白の俳頭陀山頭火昭和十四年 | |
四月廿二日当山に拝登して賦吟を貽せり | |
今茲五十年忌辰に値い之を録して奉納す | |
昭和六十三年十月十一日 | |
三河知多山頭火の会 |
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