このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
芭蕉の句
猶見たし花に明行神の顔
出典は
『笈の小文』
。「
葛城山
」と前書きがある。
貞亨5年(1688年)の句。
『泊船集』
には以下のように詞書がある。
やまとの國を行脚して葛城山のふもとを過るによめの花はさかりにて峯々はかすみわたりたる明ほのゝけしきいとゝ艶なるに彼の神のみかたちあしゝと人の口さかなく世にいひつたへ侍れは
その昔、役の行者が葛城山と芳野山に橋を渡そうとして神々を集めた時、葛城山の一言主神は自分の容貌が醜いことを恥じ、夜のみ出て働いたという。
葛城山の麓を過る
猶見たし華に明行神の顔
岩橋の夜の契も絶ぬへし。明るわひしき葛城の神、此詠によれる歟。葛城の神は美目あしゝと世の人の口さかなく云傳へ侍れハ、隠すものハ猶見たしといふ俳諧のおかしミならん。花ハ其山の景物にして、岩橋ハ優婆塞の故事也。
『芭蕉句解』
茨城県常総市の
水海道天満宮
長野県松本市の
野々宮神社
石川県七尾市の
住吉神社
山口県山陽小野田市の
杵築神社
高知県高知市の
高知八幡宮
に句碑がある。
水海道天満宮の句碑
杵築神社の句碑
釣船神社の句碑
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