このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

新年の旅日記

医王寺〜「芭蕉塚」〜
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四国中央市土居町入野に医王寺という寺がある。

七寶山醫王寺


臨済宗 東福寺派の寺である。

本堂の左手に「芭蕉塚」があった。


物云へは唇寒し秋の風

出典は 『芭蕉庵小文庫』 (史邦編)。

『蕉翁句集』 (土芳編)は「元禄四未ノとし」とする。

安永元年(1772年)、山中時風建立。

山中時風は暁雨館の主。 松木淡々 に師事していた。

宝暦11年(1761年)11月2日、半時菴淡々は88才で歿。

「芭蕉塚」の左に「半時菴朝水居士発句塚」があった。


かりのよや畑の夕月朝みとり

寛政7年(1795年)1月8日、一茶は暁雨館に泊まっている。

 廿五日、入野の暁雨館に泊る。

 廿六日、野辺を逍遥す。折から住吉に詣て

   楽書の一句拙し山ざくら

 廿七日、雨天なれば恭(泰)山和尚と共に土居の人々を訪ふ。乙春亭にて、

   春雨や独り法談二はいかい

   忌明の伽に来る日ぞ春の雨

   雨かすむ貴(木)地のあの山めづらしや

 三風士に相見して帰る


泰山和尚は医王寺の住職。北海坊秋几と号す。

 一茶は医王寺を訪れ、「春や昔月や此碑の朝みどり」の句を詠み、短冊を山中家に書き残しているそうだ。



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