このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
白雄の句碑
人恋し火とぼしころを桜ちる
上田市二の丸に
上田城跡公園
がある。
上田城三櫓
平成6年(1994年)、復元。
上田城跡公園入口の道路沿いに加舎白雄の句碑があった。
人恋し火とぼしころを桜ちる 加白雄
安永元年(1772年)春、
加舎白雄
が吉野に花見した折の作「
もの恋し灯ともしころをちる桜
」を後日改案したものだそうだ。
白雄(1738〜1791)は本名を加舎吉春といい、
与謝蕪村
とならび称される天明時代の俳人である。元文3年、上田藩士の次男として江戸深川に生まれ、鳥酔、烏明に俳諧を学んで蕉風俳諧の復興、定着に生涯をかけた。上田は白雄のふるさとであるばかりでなく、俳人としての出発をこの地で飾り、広く信州の庶民文化を啓発した。ここに自筆による代表作を刻し、永くその遺徳、功績を後世に伝えるものである。
平成2年10月吉日
加舎白雄顕彰保存会
鳥酔は
白井鳥酔
。元禄14年(1701年)上総国埴生
(はぶ)
郡に生まれる。烏明の師。烏明は松露庵烏明。
平成2年(1990年)は白雄の二百回忌。
混声合唱曲「加舎白雄四季の秀句」がある。
加舎白雄の句碑の脇に「四季のうたメロディー装置」があって、上田グローリア合唱団の演奏した四句が順次流れるそうだ。
春 ひと恋し火とぼしころを桜ちる
夏 さうぶ湯やさうぶ寄くる乳
(ち)
のあたり
秋 名月や眼
(まなこ)
ふさげば海と山
冬 捨てられぬものはこころよ冬籠
句碑の下に小さな句碑がある。
「人恋し火とぼしころを桜ちる」は加舎白雄の代表作で、東京都墨田区の
白鬚神社
にも句碑がある。
「さうぶ湯やさうぶ寄くる乳
(ち)
のあたり」は、安永3年(1774年)上田滞在中に詠んだ句。この時加舎白雄は別所
北向観音堂
に芭蕉句碑を建てている。
上田城跡公園入口 から二の丸通りを行くと、
「
加舎白雄ゆかりの
加舎家跡」
がある。
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