このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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昔の温泉群 馬

沢渡温泉「まるほん旅館」
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 関越自動車道の高崎ICから県道27号で国道406号に入る。榛名山の麓を烏川に沿っていく。倉淵村権田を過ぎて右折し、県道58号中之条吾妻線に入る。吾妻川を渡り、上沢渡川に沿って北上して、県道55号中之条草津線に出る。草津に向かって県道55号中之条草津線を行く。

途中に沢渡温泉がある。


その発見は古く、建久2年(1191年)と云われているそうだ。

 沢渡温泉は東北自動車道渋川伊香保ICから吾妻線に沿って国道353号を来た方が速い。だが、温泉ドライブとしては高崎ICから県道27号で国道406号を走る方が面白い。

村営駐車場に車を停めて坂道を上り、沢渡の温泉街を行く。

坂道の途中に 共同浴場 がある。


「まるほん旅館(HP)」 は共同浴場の隣。 日本秘湯を守る会 会員の旅館。

日帰り入浴は700円。

泉質はカルシウム・ナトリウム−硫酸塩・塩化物温泉。

 よくわからないが旧泉質名で言うと含食塩−石膏泉。「一浴玉肌(たまはだ)になる」といわれる美人の湯だそうだ。混浴内風呂、女内風呂、家族風呂と3つのお風呂がある。

混浴内風呂は、2つある浴槽の中央を階段で下りていく。

階段の上から小さい浴槽の写真を撮ってみた。


 浴槽のわきがそのまま脱衣所になっている。混浴と言っても、女性はとても入れない。

 檜張りで、洗い場も無い。ただゆっくり湯船につかる。本当の温泉好きのための温泉だ。

 明治41年(1908年)8月22日、 長塚節 は沢渡温泉から暮坂峠を越えて 入山 に入る。

 明治43年(1910年)6月上旬、東洋大学の創設者井上円了は 四万温泉 から沢渡温泉を訪れている。

 四万より草津までは山路10里、1日の行程に過ぐるをもって、途中、沢渡温泉丸本旅館に1泊す。その地狭隘にしてなんらの風致なく、むしろ俗地なり。

 大正11年(1922年)10月20日、 若山牧水 は暮坂峠を越えて沢渡温泉に着いた。

峠を越えて約三里、正午近く沢渡温泉に着き、正栄館というのの3階に上った。

牧水はいろいろに迷ったが、終に四万へ行くことにきめたのである。

 昭和43年(1968年)9月、 富安風生 は沢渡温泉「まるほん旅館」を訪れている。

   沢渡温泉、まるほん旅館

夜長なる湯室(ゆむろ)は幾何の美に工(たく)

   上つ毛路

削懸(きりかけ)を負ふひとつ家も秋蚕飼ふ

『米寿前』

まだ時間が早いので、国道353号に出て、私も 四万温泉 に行く。

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