このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

昔の温泉群 馬

伊香保温泉「千明仁泉亭」
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予報では天気が良くないので、遠出はできない。

そこで、とりあえず伊香保温泉に行くことにした。

 関越自動車道渋川伊香保ICから県道33号渋川松井田線で伊香保温泉に向かう。

今日は途中で県道15号前橋伊香保線に入り、 水沢観音 に立ち寄る。

 伊香保温泉 「千明(ちぎら)仁泉亭(HP)」 のお風呂に入ろうと思うが、「千明(ちぎら)仁泉亭」の日帰り入浴は12時から、ただし露天風呂は14時から。

「千明仁泉亭」の 辺り を歩いてみる。


「千明仁泉亭」は文亀2年(1502年)創業の伝統の宿。


 文亀2年(1502年)、 宗祇 は伊香保温泉「千明仁泉亭」に泊まっている。

 同じき国に伊香保といふ名所の湯あり。中風の為によしなど聞きて宗祇は其方に趣きてふたかたけなりぬ。


徳冨蘆花が『不如帰』を執筆した宿として知られている。

 上州伊香保千明の障子を開きて、夕景色を眺める婦人。年は18、9。品よき丸髷に結いて、革色の紐つけしい小紋縮緬の被布を着たり。

蘆花は「千明(ちぎら)仁泉亭」をこよなく愛し、常宿にした。

館内あちこちに徳冨蘆花の書簡が展示されている。


 大正7年(1918年)11月12日、 若山牧水 は「千明仁泉亭」から奥さんに絵葉書を出している。

 千明といふのは、たしか「不如歸」の場面に出て来る宿ではないか、たしかさう思ふ、大きな、割に静かな宿だ、

日帰り入浴は1時間で1,000円。

仁乃湯(めぐみのゆ)


水深は約1メートル。湯量はたっぷり。

伊香保のお湯は鉄分を多く含んで、茶褐色をしてる。

源泉名は総合湯(混合泉)。

 泉質はカルシウム・ナトリウム−硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉(中性低張性温泉)。PH6.4。

泉温は40.9℃。浴槽は41℃というから加熱しているのだろう。

露天風呂は14時からのはずだが、14時30分からだと言われ、入れなかった。

 昭和14年(1939年)5月6日、 与謝野晶子 は伊香保温泉に遊び、「千明仁泉亭」に泊まっている。

夜のさびし伊香保の町の流水の調子に秋の雨のそぐはず

湯の川へ温泉町の裏岸が秋の夜すがら落す水音

『白桜集』

 昭和46年(1971年)、 水原秋桜子 は「千明仁泉亭」を訪れている。

   伊香保、千明 二句

山椒喰に明けぬとしるす欲泉記

かさなれる岨に躑躅の岨ひとつ

『緑雲』

「千明仁泉亭」から見る空


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