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佐々木味津三 (ささき・みつぞう) 1896〜1934。
 




右門捕物帖1・南蛮幽霊  (青空文庫)
短編。花見の余興の最中、虎に扮していた岡っ引き・長助が殺害された。捜査に乗り出した同心・近藤右門は、数日前に長助が博打の一味を検挙していたことを知る…。眠りの術を使うおでん屋の美人の正体は? 胸が小さすぎる!? 手下のおしゃべり伝六とのコンビで事件を解決するむっつり右門の活躍を描く人気シリーズ第1話。

右門捕物帖2・生首の進物  (青空文庫)
短編。名声を得たむっつり右門に敵愾心を抱く同心・あばたの敬四郎。「そうと聞きゃ男の意地だ! 勝つか負けるか、功名を争ってやろうよ」。就寝中の旗本・久之進の胸先に、生首が置かれるという奇怪な事件が発生。鷹匠から出世した久之進の旧罪と、姉妹による可憐で悲痛なる敵討…。右門対敬四郎、さて軍配は? 第2話。

右門捕物帖3・血染めの手形  (青空文庫)
短編。徳川の宿老・松平伊豆守の命令で、武州・忍藩へやって来たむっつり右門とおしゃべり伝六。虚無僧に変装し、奇怪な辻斬り事件を捜査する右門は、豊臣の残党による大それた陰謀を突き止めるが…。「女が恋を、一生一度の恋をいたしまするのは、おわるいことでござりましょうか!」。笑いあり、仕掛けあり、涙あり。第3話。

右門捕物帖4・青眉の女  (青空文庫)
短編。質屋の息子が誘拐された事件を調べる伝六。捜査に行き詰まった伝六は、右門に知恵を求めるが、後家の色気に屈した右門は、酔い潰れた挙句、監禁されてしまう…。「あの女は七、八つも年増じゃごわせんか。ちっとばかり、いかもの食いがすぎますぜ」。美丈夫・右門は年増好き? 金無垢の豆大黒の正体が何とも笑える。

右門捕物帖5・笛の秘密  (青空文庫)
短編。山王祭りの最中、牛若丸に扮した糸屋の若主人が毒死した。笛の吹穴に毒が塗ってあったのだ。色恋沙汰だと睨んだ右門は、伝六の妹・乃武江をおとりに使うが、捜査は行き詰まってしまう…。原っぱのまん中に建つ不気味な化け物屋敷の実体は? 「きさまがべっぴんで、女の子だったら、ひと苦労してみるがな」。第5話。

右門捕物帖6・なぞの八卦見  (青空文庫)
短編。むっつり右門の家に少女・お静が訪ねてきた。不審な入水自殺を遂げた父親の謎を解いてほしいという。お静は継母に折檻を受けていた…。「おじさんはおまえのいじらしい心根に、このとおり泣けているんだぜ」──。女スリ・くし巻きのお由の助けを借り、事件の真相を突き止めていく右門の活躍と人情味。シリーズ第6話。

右門捕物帖7・村正騒動  (青空文庫)
短編。徳川家が忌み嫌う妖刀・村正(むらまさ)が何者かに盗まれた。むっつり右門vsあばたの敬四郎、捕り物競争再び! 「恋しいおかたのためならば、身も恥も悲しみも、けっしていといませぬ」──。可憐な美少女・百合江の色香を利用して「村正」を探し出す「右門流」の吟味方法が面白い。捕物小説シリーズ第7話。

右門捕物帖8・卍のいれずみ  (青空文庫)
短編。「こりゃおれのなわ張りだからね。いらぬ手出しはやめにしてもらおうじゃねえか」。脱獄罪人の行方を追うむっつり右門の前に立ちはだかる、あばたの敬四郎。「おれがあばたのやつに負されるなんて、さるが木からおっこちたより、もっとおかしいよ」。今回の敬四郎は手強い! 右門vs敬四郎、第三弾! シリーズ第8話。

右門捕物帖9・達磨を好く遊女  (青空文庫)
短編。木の枝で首をつった若者・清吉を救い出したむっつり右門。「廓へはいる以上は遊ぶと決まっているじゃねえか」。遊郭・吉原の大門をくぐって行く右門にビックリのおしゃべり屋伝六。清吉を愛する花魁・薄雪はなぜ上方の絹商人の男に自ら進んで身請けされたのか? 操を守る遊女の話に右門も感動のシリーズ第9話。

右門捕物帖10・耳のない浪人  (青空文庫)
短編。「くまにやられた」という言葉を残して少年僧・黙山の兄・鉄山が殺された。兄の仇を討つため釣鐘を相手に剣術の稽古をする黙山に、心打たれたむっつり右門。女道楽の住職・熊仲が怪しいと睨むが…。姉の敵を討つため江戸へやって来た少年の無念さを晴らす右門の活躍。錣正流(しころせいりゅう)の居合い切り炸裂!

右門捕物帖11・身代わり花嫁  (青空文庫)
短編。呉服店「生島屋」の家宝である雪舟の名画が盗まれた。犯人である鳶頭(とびがしら)の金助を捕まえた八丁堀同心・近藤右門は、生島屋の跡目に関する奇妙な家憲と、それを利用した悪事を知る…。右門と目が合い、娘のように初々しく頬を赤らめる美男子・陽吉(生島屋の新当主)の性の秘密…。捕物シリーズ第11話。

右門捕物帖12・毒色のくちびる  (青空文庫)
短編。「おいどんが負けでごんす」。上覧相撲の結びの一番は、江戸錦の試合放棄という意表の結果に。江戸錦に命取りの鉄砲を食らわせようとした秀の浦が何者かに殺害された。江戸錦を逮捕し、鼻高々なあばたの敬四郎だが…。「むっつり右門も今度はびっくり右門になったようだな」。主家横領を企んだ男の悪事を描く第12話。

右門捕物帖13・足のある幽霊  (青空文庫)
短編。左手の親指と人差し指だけが切り取られるという奇怪な連続傷害事件を捜査するあばたの敬四郎だが、あっさり犯人にさらわれてしまう。敬四郎の救出に乗り出した右門は、足のある幽霊のような歩き方をする犯人の意外な正体と、嫉妬にまみれた老絵師のむごい仕打ちを知る…。「お情けないお腕まえ」の敬四郎って一体…。

右門捕物帖14・曲芸三人娘  (青空文庫)
短編。手裏剣を投げつけてきた少年を捕まえたむっつり右門。軽業一座の女親方を殺害した犯人として、少年の姉が右門の名を騙る男に逮捕されたと知った右門は…。「バカ者めがッ。かたる者に人をかいて、このむっつり右門に化けるとはなにごとだッ」。松平伊豆守の推薦で右門の手下に加わった善光寺辰、初登場! 第14話。

右門捕物帖15・京人形大尽  (青空文庫)
短編。入水自殺した娘・お妙の供養を、まるで狂人のようにする両替屋の主人・勘兵衛。手代の弥吉とお妙の結婚に勘兵衛が反対したために起きた悲劇だと知った右門は…。「ほほう、これはすばらしくおめでたいことになってきたぞ」。錠のかかった金蔵から三千両を盗んだのは誰か? その方法は? 意表のラスト。心温まる人情話。

右門捕物帖16・七化け役者  (青空文庫)
短編。参勤交代の道中、品川に着いた尾州徳川家だが、尾州侯のお部屋様が、怪しの駕籠のくせ者大名に毒矢で殺害されてしまう。捜査に行き詰まったむっつり右門は、松平伊豆守に協力を仰ごうと考えるが、逆に吟味差し止めの命令を受けてしまう…。「伝六。床を敷け」「世の中があじけなくて、生きているのもこめんどうになったから、早く敷いて寝かしてくれよ」──。犯人の犯行動機が面白い。女の変わり身の早さには気を付けろ!

右門捕物帖17・へび使い小町  (青空文庫)
短編。江戸の小町娘は気をつけろ、比丘尼小町にみな食われちまうぞ──。へび使いの美人行者・比丘尼小町にさらわれた三人の小町娘。七百両もの大金をこしらえるため、人の迷信に付け込んで、祈祷料をだまし取る比丘尼小町の犯行動機は一体? 「もう、うるせえや! 恋とご幣かつぎは、昔から思案のほかと相場が決まっているじゃないか」。登場人物たちの威勢のいいべらんめえ口調がいつもながら楽しい。シリーズ第17話。

右門捕物帖18・明月一夜物語  (青空文庫)
短編。今川古流の指南役・北村大学が金に窮して質入れしていた将軍家の能面が紛失。番頭の十兵衛が怪しいと、質屋の若後家から聞いたむっつり右門は、十兵衛を尾行するが…。「これだから、伝六太鼓はあてにならんよ。あめえがあんまり陰にこもった鳴り方させたんで、ついうっかりおれも調子につり込まれてしまったが、とんだ眼ちげえだぞ」──。くし巻きのお由、再登場! いつもよりコンパクトでさらっと読める。シリーズ第18話。

右門捕物帖19・袈裟切り太夫  (青空文庫)
短編。御家人・井上金八が役目で留守中、金八の妻が小柄(こづか)で刺殺された。刀道楽と血染めの杖から、下手人は按摩の仙市だと思われたが…。「来世はもっとぶおとこに生まれて来なよ。ろくでもねえやつが、つらばかりりっぱだって、それこそ顔負けがするんだからな」。伝六太鼓、今日もいい音出してます(笑)。第19話。



<< 主な登場人物の紹介 >>
 むっつり右門……………本名・近藤右門。八丁堀の同心。黙り屋という設定だけど結構よく喋る印象(笑)。
 おしゃべり伝六…………右門の手下の岡っ引き。とにかくよく喋ります。右門との掛け合いが絶妙。
 あばたの敬四郎…………準レギュラー。右門と同じ八丁堀の同心。右門に敵対心を抱くも連戦連敗…。
 松平伊豆守信綱…………時の老中。知恵伊豆。右門のよき理解者。
 善光寺辰(たつ)………松平伊豆守の推挙で右門の手下に。残念ながらキャラ立ちできず…。



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