このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください






- 木曽路を行く -
(2001年11月01日〜02日)

【2/3】 妻籠宿・奈良井宿


◆木曾川沿いの宿場┃妻籠宿

 12時過ぎに妻籠に到着。と、いきなり観光バスでやってきたおばさん軍団と遭遇。こんな平日に観光している学生たちを彼女らはどう見ているのだろうか。別に見てないか。妻籠は平坦で歩きやすいから、年配の人にも訪ねやすいのかもしれない。

 今歩きやすいと書いたが、実は車もよく通る。多くは地元の人のようだ。やはり車の恩恵にあやからないとやっていけないわけで、本当に昔とまったく変わらない風景があるわけではない。

 そろそろ腹時計が鳴ってくるころになったのでメシ屋を探した。木曽路はそばと五平もちで有名だが、これは同時に他にたいした物がないということでもある。先生いわく、
 「ここらの食堂には三つしかメニューがないんだけど、何かわかる?」
 「えーと、五平もちと…」
 「『そば』と『五平もち』と『そばと五平もち』だよ。」
というから凄まじい。少し歩いて適当に入ったが、果たしてそこにはその三つしかなかった。とりあえず安いそばを頂く。それなりにうまい。



団体様が多い
▲妻籠のメインストリート


小宮先生撮影
▲木曽川の紅葉

◆駅のある宿場町┃奈良井宿

 妻籠からバスで南木曾(なぎそ)駅へ、そこから再び中央線で奈良井宿へと向かう。美しく紅葉した山々を横目に列車に揺られること1時間14分、奈良井駅に到着。乗降客はまばらであった。

 馬籠、妻籠と違い、奈良井は旧街道沿いに駅がある。そのためか車の交通量はわりあい多い。生活の中にある宿場町といった感じである。全体的な雰囲気は妻籠とよく似ている。

 ところで、前の馬籠宿、妻籠宿もそうであるが、これらの町並みにはいくつか特徴がある。それは電柱がないこと。いや、正確に言えばあるのだが、家の裏などに隠されていて、少なくともメインストリートには一本もない。江戸時代っぽい雰囲気を作るにはやはり電柱があってはマズいということなのだろう。だったら車も通行禁止にすればいいものだが…。この辺が地元の人とよそ者の意見が食い違うところでもある。

 そしてもうひとつの特徴は、宿場町というのに宿屋が減っていることである。多くは土産屋かそば屋に転業したらしい。今ではちょっと車で立ち寄るという人が多いから、やはり観光客相手の土産屋の方が効率がいいということか。残された宿屋さんにはぜひがんばってもらいたいものである。

 この日はその残された宿屋のひとつ「津ち川」に泊まった。連休前の平日だから他に誰もいないだろうと思っていたが、他にもお客さんがいるとのこと。その人は音楽活動をなさっているそうで、結構有名な人らしい。残念ながらわたしは知らなかったのだが、小宮先生は早速話に花を咲かせ始めた。すぐに饒舌な小宮節が始まり、私たちは話に入る余地もなく、ただせっせと口に物を運ぶ。うまい。地元の山菜がうまい。



駅前はいきなり旧街道
▲中央本線・奈良井駅


手前右が小宮先生
▲奈良井宿
(なんとなくキタノ・ブルーな色調)


浮世絵にも登場する橋
▲奈良井にある木曾の大橋
 - 1日目の旅の経路 -
大船→(東海道本線・ムーンライトながら)→名古屋→(中央本線)→中津川=(バス)=馬籠宿=妻籠宿=南木曽→(中央本線)→奈良井(宿泊)

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