このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

青鹿毛
あお か げ
柳田酒造(名) 宮崎県都城市

(2006.12.04)
ある日、西都城駅前にある さいしょ酒店 さんに焼酎を買いに行った。

レジで支払いを済ませようとしたところ、テーブルの上に置かれていた『新製品のご案内』な予約用紙に釘付けとなったのである。地元都城市の 柳田酒造 が出す2銘柄の焼酎の紹介でして、一つが今年蒸留した麦焼酎“ ”のヌーヴォーである“亥(い)”。銘柄の紹介文によると、『国産二条大麦“ニシノホシ”を使用。酒質の調整のための古酒のブレンドを一切していないため、純粋に今年産の焼酎の風味を楽しめる。』とのことである。そして、もう1銘柄が 以前 よりイベントにて試作バージョンの披露がなされていた常圧蒸留の麦焼酎“青鹿毛”であった。

柳田酒造の焼酎と言えば、主力銘柄“駒”の「減圧の麦焼酎」というイメージが強かった。一昨年の“杜氏”柳田正さんの意欲作である“ 赤鹿毛 ”(減圧と常圧の中間温度で蒸留した麦焼酎)の発売は宮崎県下唯一の麦焼酎専業蔵としての面目躍如ではなかっただろうか。中間温度による蒸留“中圧”という概念は、焼酎ファンにとって新しい麦焼酎のあり方として真っ赤なラベルと同じくらいに新鮮に映った。その後、“赤鹿毛”は年々進化を重ね、蒸留温度も当初製品よりもやや常圧の側に傾いているという。

買った焼酎の代金を手渡しながら、入荷日を確認したところ「近日中です。」とのこと。とりあえずその場は「(お店も家から近くだし、もうちょっと日をおいて買いに来れば良いか。」と判断してチラシだけもらって帰ったのである。だが結局、その2〜3日後にはやっぱり売り切れが不安になってばっちり店頭予約の人となる(爆)。

で、11月27日の月曜日。無事にお店から引き取って参りました。その日、店頭には“青鹿毛”の姿は見えず、非常に安堵したのですね。

さて、この“青鹿毛”だが、その“赤鹿毛”の「延長線上にある」という位置づけにある。最大の特徴は上記の通り、常圧蒸留であること。そのため、香ばしさや麦焼酎特有の甘苦さが全面的に立っている。そして、平成17年4月に蒸留してから1年以上経ていることによるまろやかさが特徴として挙げられる。

冬場と言うこともあり、お湯割りを中心に飲んでいたが、それ以上驚いたのが知人より教えてもらった直燗である。これには非常に参った。思わず飲み過ぎた(爆)。

ただ、惜しいのは限定品であることか。実は、この銘柄。和水と濾過を行った時の風味を確認するために貯蔵タンクから少量原酒を取り出したのものを製品化したそうである。その関係もあってか、販売も一部店舗に限るとのこと。

原酒はもうしばらくタンクの中で眠り続け、平成20年春に満を持しての発売となるようである。その際、酒銘は変わっているかも知れないとのことであるが、今回購入できなかった方はこの酒がどのような貌を見せてくれるのか今から楽しみにしましょうね(爆)。
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