このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
「海無し県」という言葉は皆さんよくご存じだろう。周囲を陸で囲まれた県のことで、関東の群馬県、栃木県、埼玉県、中部の山梨県、長野県、岐阜県、関西の滋賀県、奈良県が「海無し県」だ。
では、「フェリー無し県」はいったいいくつあるのだろうか。前述の海無し県を除いた「海有り県」の中で、定期フェリーを持たない県は、東北の岩手県、福島県、北陸の富山県と石川県の5県だ。その他の県には、何らかの形でフェリーが就航している。
日本のフェリー分布を見てみると、天気予報ではないが「西高東低」であることは一目瞭然だ。多くの島を持ち、昔から船が生活に深く関わってきた瀬戸内と、島が点在し、三方を陸に囲まれた雲仙・天草地区があるからだ。これらの地区では、近距離・短時間運航の「渡船」の香りを色濃く残す航路が点在している。
東北にフェリーが少ないのは意外といえば意外だが、北海道の対岸・青森県と、長距離フェリーのみが発着する仙台港、最近新日本海フェリーが寄港を始めた秋田港の他には、宮城県石巻市と気仙沼市から短い航路が出ているだけだ。日本海側には飛島、粟島などの島があるが、フェリーは就航していない。石川県にも舳倉島があるが、ここも旅客船のみが就航している。車で訪れても乗るだけの場所がないのか、あるいはフェリーを就航させるだけの需要がないのか。それはさておき。
「フェリー有り県」の中でも、長距離航路のみが発着する県が多い。東京都、茨城県(大洗港)、福井県(敦賀港)、京都府(舞鶴港)など。また、鳥取県(境港)、佐賀県(呼子港)など、唯一の港から出る航路が他県に行くもののみ、という県もある。いろいろ調べてみると、それぞれに特徴があっておもしろいものだ。
さらに興味深いのは、「海なし県」に「フェリー」が存在するということ。埼玉県と群馬県の間を流れる利根川を渡る渡船が存在しているのだ。人しか乗れない「渡し船」ではなく、バイクまで乗ることの出来る渡船で、ふぇりい倶楽部の定義では立派な「フェリー」である。海があるのにフェリーがない県や、海がないのにフェリーがある県があるというのは、実におもしろいものだ。
詳しく調べるのに欠かせないのが、「全国フェリー・旅客船ガイド」。ふぇりい倶楽部の「バイブル」として一冊どうぞ!
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