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鉄道ニュース12月号





●JR北海道、2002年ダイヤ改正概要発表(12/3)
JR北海道は2002年3月16日に実施するダイヤ改正の概要を発表した。旭川〜札幌〜新千歳空港間の空港アクセス関連を中心とした改正で、特急「スーパーホワイトアロー」車両の増備や所要時間の短縮などを実施する。旭川〜札幌〜新千歳空港間の直通列車は、現在旭川〜札幌間を特急「ライラック」、札幌〜新千歳空港間を快速「エアポート」として運転しているが、改正後は旭川〜札幌間を特急「スーパーホワイトアロー」に変更した上で最高速度を130km/hに向上させ、所要時間も10分短縮の2時間1分とする。直通列車の運転本数も現行より1往復多い11往復とする。特急「スーパーホワイトアロー」は旭川〜新千歳空港間直通列車に新製車両を7両投入して5両化を図り、現在は半車指定席となっている「uシート」を1両すべて「uシート」とする。

●急行「ちどり」・急行「たいしゃく」廃止へ(12/15)
JR西日本広島支社は、2002年3月23日に実施するダイヤ改正の概要を発表した。今回は、西日本管内の赤字路線の合理化と山陽本線の輸送力増強に焦点が当てられる。広島支社の合理化線は、岩徳・小野田・宇部・芸備(三次以降)・福塩線が対象になる。また芸備線に現在走っている急行「ちどり」「たいしゃく」はすべて急行「みよし」(広島〜三次間)に統一され4往復体勢になる。山陽本線では、朝・夕の時間帯にさらに4本の快速列車を広島〜岩国間に走らせる。また広島〜五日市間には、下り2本・上り1本の列車を新たに増便する。

●JR西日本、2003年秋に「のぞみ料金」撤廃へ(12/15)
JR西日本は14日までに、山陽新幹線の「のぞみ」に加算している「のぞみ料金」の撤廃について、2003年秋のダイヤ改正に合わせて実施、同時にのぞみに1編成(16両)5両程度の自由席車両を導入する方針で調整に入った。大幅な減収になるが、のぞみの料金値下げにより新幹線全体の利用増が見込まれ、一時的な減収にとどまる見通しだという。のぞみの値下げについては、JR東海がすでに表明しているが、具体的な値下げ幅は示しておらず、両社は年明けにも、統一方針決定のための詰めの協議に入る。現在、山陽新幹線の新大阪—博多間で、のぞみの利用は、8両編成の「ひかりレールスター」に比べ横ばい状態。ひかり・こだまの料金に上乗せされるのぞみ料金(970円)に、割高感があるためだという。JR西西日本は「のぞみの加算料金を残すことは、利用客の納得を得難い」とし、加算料金の完全撤廃を実施、合わせて自由席を導入することが、のぞみの利用増に結びつくと判断した。ところでJR東海の葛西社長は、これまでのぞみとひかりの料金一本化を表明、具体的な値下げ幅については〈1〉のぞみ、ひかりのどちらかの料金に近づける〈2〉中間の額にする——などの案を示してきた。

●JR九州、ダイヤ改正の概要を発表(12/15)
JR九州は、来年3月23日に実施するダイヤ改正の概要を発表した。全体で普通36本を増発。福岡・北九州両都市圏内の改正が中心で、激化する一途の高速バスや私鉄との競争を意識している。博多—小倉の朝のラッシュ時に普通2本を増発。夕方にも快速2本を増発し、普通3本を延長運転する。博多—久留米は午前に快速を7本増発し、原田駅にすべての快速を停車させる。特急列車では、特急「有明」(博多〜熊本間)を一本増発。通勤特急になっている「ソニック」(博多—中津)の上下2本をいずれも大分まで延長し、「にちりん」はすべて杵築駅に停車させる。豊肥線では「大分大学前駅」(大分市)を開業する。

●JR西日本、ダイヤ改正概要発表②(12/17)
2002年3月23日のダイヤ改正に伴い、山陰本線の特急「北近畿」のスピードアップが図られる。現在の最短所要時間は「北近畿9号」の2時間33分だが、改正後は「北近畿7号」が大阪〜城崎間が2時間28分で運転される。紀勢本線では、特急「くろしお」が夜間帯に増発される。増発されるのは新大阪発紀伊田辺行きの「くろしお33号」で、ダイヤは新大阪21:04発紀伊田辺着23:18、白浜発天王寺行きの「くろしお32号」は新大阪行きに変更する。また、「くろしお」「スーパーくろしお」「オーシャンアロー」の西九条駅停車を2002年夏に実施予定。停車本数は和歌山方面行きが8本、和歌山方面発が5本。また伯備線の特急「スーパーやくも」も所要時間を短縮。最速2時間19分(岡山〜松江)で運転する列車を3本から5本に増強する。 北陸本線では現在、福井〜金沢間に運転されている通勤特急「おはようエクスプレス」を富山〜金沢間でも運転を始める。ダイヤは富山7:45→金沢8:26。全車自由席。

●JR四国、快速「サンポート号」運転開始へ(12/18)
JR四国は2002年3月23日に実施するダイヤ改正の概要を発表した。予讃線の端岡・鴨川駅に待避設備が完成、これに伴い快速「サンポート」が運転を開始する。快速「サンポート」は高松〜観音寺間・高松〜琴平間に設定され、データイムは高松発毎時0分が観音寺行き、毎時30分が琴平行きのパターンダイヤを採用。列車の前面にはヘッドマークも取り付けられる。所要時間は現行と比較した場合、観音寺方面が9分、琴平方面が26分短縮される。また特急「南風」「しまんと」の分割併合作業を行う駅を多度津駅から宇多津駅に変更する。高知地区ではパターンダイヤ化を進める。データイムには高知駅の発車時刻が上り特急「南風」が毎時1分発、普通列車が10分発と40分発とし、後免駅は下り普通列車が毎時0分発と29分発、土佐山田駅で毎時20分発とする。また、来年7月1日に開業予定の土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線にも今回のダイヤ改正で対応する。同線から土讃線に乗り入れて高知まで直通する列車は32本が予定されているが、このうち12本は開業までJRの列車として運行し、残り20本は運休扱いとする。これにより後免〜高知間の運転本数は1本増え、ごめん・なはり線開業後では21本の増加となる。一方で土佐山田〜後免間は7本削減される。

●2002年度予算、整備新幹線は減額へ(12/18)
政府・与党は、2002年度予算の整備新幹線建設費(国費)を今年度当初予算の750億円から50億円削減し、700億円とする方向で調整に入った。政府は、8月の概算要求で、公共投資関係費を1割削減する方針を打ち出した。しかし、国土交通省は、整備新幹線の建設は経済波及効果が大きいなどとして、今年度当初予算と同額の750億円を要求して調整が難航していた。整備新幹線の建設費は昨年12月、2001年度予算の編成で「安定的な財源見通しを確保した上で新たな着工を行う」ことで合意、扇運輸相(当時)は2002年度以降の予算額は「2001年度当初予算の750億円確保が前提」とし、“聖域”を維持する方向で政府・与党に了解を得ていた。

●山陽新幹線0系2006年度全廃へ(12/18)
新幹線開業以来、「丸鼻」のデザインで親しまれた0系車両が06年度までに全廃することが分かった。山陽新幹線の「こだま」などで0系を唯一運行しているJR西日本が、0系を全廃し、最新の700系など省エネタイプに切り替える方針を固めた。JR西日本は「省エネタイプの導入で、増発などによる今後の電気消費量増大に対応したい」としている。また、重さが1台平均約60トンと、300系以降と比べ16トン重い。ブレーキも車輪部分で発生する摩擦熱をそのまま大気中に発散するため、環境面で問題がある。100系登場以降、次々と廃車され、昨年度末現在、188台(約24%)を保有している。 新たに配置する省エネ車両は、車体が軽量のアルミ製で床下や側面などが平らで空気抵抗が少ない。また、ブレーキ時の摩擦熱を電気エネルギーに転換、再利用する。このため、新大阪−博多間で電気消費量が約10%も節約できる。山陽新幹線の年間走行距離は、増発や増車で過去5年間に9・4%伸びているが、年間電気エネルギーは7・7%減っており、省エネ車両の導入が効果を上げている。

  ●JR九州、博多〜小倉間の土休日特急増発へ(12/20)
2002年3月23日に実施するダイヤ改正で、日豊本線では特急「ひゅうが」を1往復増発する。ダイヤは7号:延岡15:04・宮崎空港16:21、8号:宮崎空港13:36・延岡14:53。久大本線の特急「ゆふいんの森」は運転時間を見直し、利用が少ない5号の大幅繰り上げと上り列車の繰り上げを行う。また特急「ゆふ」については由布院〜別府間運転の101・102号を廃止し、5・6号は1時間ほど繰り上げる。鹿児島本線博多〜小倉間では土休日に特急「きらめき101号」(小倉18:54→博多19:30)と「きらめき102号」(博多17:45→小倉18:34)を増発するほか、「有明46号」を小倉まで延長運転する。

●浜松市、JR東海にひかり停車要望(12/20)
北脇浜松市長、長谷川浜北市長、中山浜松商工会議所会頭が、東京都中央区のJR東海本社を訪れ、03年秋のJR品川駅開業による大幅なダイヤ改正に向け、JR浜松駅への新幹線「ひかり」の停車本数増加などを要望した。両市長らは、上下線とも原則として、同駅停車の「ひかり」を、1時間に1本の割合で運転するよう要望。具体的には「空白」の時間帯になっている上りの15、〜17時台、下り17、18時台に同駅に停車するよう求めた。また、午後10時ごろ同駅を通過する岡山発の上りの「ひかり」も停車させ、東京に夜遅く移動できるよう要請。あわせて、東京駅22時7分発の静岡行きの下り「こだま」を浜松行きに変更し、新幹線で東京から県西部に戻れる時刻を約30分遅らせるよう依頼した。 一行には、吉川直利運輸営業部長が応対。「地域の産業集積度、現在の浜松駅の乗降客数からすれば、『ひかり』の停車本数は少ない」との認識を示す一方、「ダイヤは積み重ねでできているので、現在はギリギリ。平成15年の品川新駅開業の際には、よいダイヤになるよう検討したい」と話したが、個別の要望への具体的回答はなかったという。要望後、北脇市長は「品川新駅開業後は、期待がもてる話し合いだった」と話した。ところで2003年10月、東海道新幹線は白紙ダイヤ改正を実施する。新幹線品川駅の開業に伴う刷新ダイヤ改正でこれまでにのぞみが1時間当たり7、こだま3、ひかり2の運転が始まる。またのぞみとひかり・こだまの料金が一本化され、のぞみに自由席が設けられる。ひかりは現在よりも停止駅が増え利便性が向上する。ひかりの停止駅増加はこれまでに新尾道・三原駅のひかり停車を沿線自治体がJRに要望している。

●東広島市、JR西日本に「ひかり」停車を要望(12/27)
東広島市商工会議所は、JR西日本広島支社を訪れ2003年10月のダイヤ改正で「ひかり」を東広島駅に停車するように要望を提出した。広島中央圏の重要性を強調し、企業の経済活動や大学の研究活動に支障が出る恐れがあるとして要望を提出した。ひかりは1997年11月28日のダイヤ改正を期に東広島に停車しなくなった。これで03年改正を巡り、静岡・新尾道・三原・東広島などの沿線自治体がひかり停車を要望したことになる。

●特急「しおじ」・「やくも」・急行「鷲羽」、0系ひかりリバイバル運転へ(12/28)
JR岡山支社は、来春、岡山駅などで開催する山陽新幹線岡山開業30周年の記念イベントの概要を発表した。3月16・17日が中心で、開業前後に活躍した列車の復活運行がメーン。0系「ひかり」を岡山—新大阪で1往復走らせるほか、EF58形電気機関車に展望車を連結した特別列車や、山陽線の特急「しおじ」、急行「鷲羽」、キハ181系の伯備線特急「やくも」などを運行する。しおじは平成13年7月29日に山陽本線下関開通100周年記念イベントとして新大阪〜下関間を一度リバイバル運転をし、大好評を得た。また鷲羽は、宇高連絡船接続列車として昭和55年10月まで大阪〜宇野間を 駆けめぐった。

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