| 定刻を10分ほど遅れて旭川を出発。今日は和寒まで行ったあ
と、普通列車で戻り、塩狩周辺で撮影する予定だった。「スー
パー宗谷」を撮りそこなった今となっては和寒まで行く用事も無
くなってしまったわけだが、塩狩に停車する列車を旭川で待っ
ているよりは、一駅戻った方が時間的にも早い。
列車の中で完全防寒の装備をととのえる。しかし、その格好で
は当然のごとく車内は暑すぎるわけで・・・。 |
| 列車は「永山」「比布」に停車のあと、「蘭留」を通過。いよいよ
塩狩峠にさしかかる。 |
| 「塩狩」を通過の際に、よいポイントを探すが、予想通りほとん
どが雪の壁となっており、なかなか厳しい状況。(写真は塩狩
峠に差し掛かる前のもの)
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| まもなく和寒に到着。切符を運転手さんに渡し下車する。先ほ
どと同じく、外へ出ると妙に涼しい気持ちよさ。予想に反して陽
も出ている。冬の弱弱しい日差しだが。手持ちの気温計でも0
度を少し下回る程度だった。上り普通列車までも大して時間
が無いので、駅周辺だけを少しぶらつく。和寒は北海道では
大きな方の町だと思う。駅周辺には商店がかなりあり人通りも
あった。駅の前に国道が走っているために車の行き来も激しい。
和寒駅
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| ほどなく、列車はやってくる。和寒駅を出発するとずっと登り勾
配だ。塩狩駅に到着。当然のごとく他に降りる人はだれもな
く、整理券と運賃を運転手さんに渡し、下車する。降りた瞬間、
先ほどの和寒とは気温がだいぶ違うことに気づく。陽も出てい
ない。一駅違うだけなのにこれほどまでに違うとは。万が一の
場合の避難所となる駅舎を確認。和寒駅はストーブがあった
が、ここにはない。それでも外と比べればずいぶん暖かい感じ
がした。 |
| 塩狩駅はあの有名な「塩狩峠」の舞台となったところ。近くに
作者の三浦綾子記念館があるが、冬季は開館していない。
塩狩駅
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| 一息ついてから撮影場所を探すが、先ほど列車から見たとお
り、なかなか撮影に適した場所は見当たらない。線路を歩い
て行く以外に道も無く、さらに雪も深く。結局、完全防寒、雪対
策の格好を武器に軌道に入らないように、腰近くまでの雪をか
きわけ進む。するとホームから数十メートルのところにポイント
があり、そこに少しのくぼみがあった。すかさずそこで撮影の
準備にとりかかる。息子は少し離れたところで雪で遊んでい
る。雪が降ったり止んだりしているが、時折陽もさす。まずまず
のコンディション。気温計はマイナス10度をさしていた。しか
し、その後急激に温度も下がってきた。時間がたつとさすがに
冷えてきたのか、息子は駅舎に退散してしまった。 |
| 自分はそういうわけにもいかず、カメラをマフラーでぐるぐる巻
きにし、雪や寒さから保護しながら列車を待つ。来た!!雪煙
をあげながら列車はやってくる。が、通過した瞬間、その雪煙
をかぶることは、考えればわかることだが、考えていなかった・
・・。カメラのレンズにも雪が付着してしまう。しかし、さすがに
北海道のパウダースノーはブロアブラシで飛ぶのだった。 |
| 1本列車が通過すると少し時間があく。完全防寒といっても長
時間屋外にいるとさすがに冷えてくる。自分も駅の待合室に
退散。しかし、待合室の中もマイナス3度。それでも外に比べ
ればずいぶん暖かい。先ほど和寒で買ってきた缶コーヒーを飲
もうとしたが凍っていた。完全に凍ってしまったわけではない
ので、プルタブをあけて飲む。こんな寒い中で飲むアイスコーヒ
ーもなかなかおつなものだ。(笑) 撮影の時以外は自分自身
も待合室に避難した。3時を過ぎるぐらいになると薄暗くなって
くる。これが冬の北海道だ。暗くなってくるとますます寒さも厳し
くなってきた。
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| ここで無理をしては残りの旅が台無しになるので、16:43発
にて旭川へ戻ることにする。この列車はこの駅で下り列車と交
換するので、その交換シーンが撮りたかったのだが、また別
の機会にすることにする。 列車の中は暖かく、急激に眠気が襲ってくる。うとうとしている
うちに旭川に到着した。旭川駅からホテルまでは徒歩で行くこ
とになるがメインの通りの歩道は雪が無く、湯気が上がってい
る。どうやら路面の下に温水を流して温めているようだ。それ
にひきかえ、車道は完全な圧雪アイス状態で、車線や横断歩
道が見える場所はない。
この日は名物の旭川ラーメンを夕食として食べる。ラーメン屋
の店主の方が言っていた。「こんなに寒いのは何年ぶりだろう
か・・・」(汗)
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