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2003夏 北海道ソロツーリング(その3)

最終更新日 2004.3.4

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真ん中の山の間に支笏湖が見えるのだが・・・
(美笛峠にて)
8月28日(木)
6:30起床。今朝もちょっと肌寒い。外は曇っているようだ。
テレビの天気予報によると天気は下り坂らしい。

昨日、苫小牧のコンビニで買っておいたおにぎりとパンで、軽めの朝食を済ませた。

7:30一足先にママチャリダーのおじさんが樽前荘を出発するというので見送りをした。

小さな自転車に、小さな小さな家財道具一式を慣れた手つきで黙々とくくりつけているおじさんを見ていたら、胸がキュンとなった。
「おじさん、元気で旅を続けてくださいね・・・」と心の中でつぶやいた。

今日のルートは、途中の白老(しらおい)までおじさんと同じルートだった。
途中でおじさんを抜かす事になるだろう。
「いってらっしゃ〜い!また、あとで〜!!」

8:30ママチャリダーおじさんより1時間遅れて樽前荘を出発!
樽前荘管理人さん、お世話になりました〜。

9:00R276の美笛峠パーキングでひと息つく。
この峠からも、山と山の間に支笏湖が少しだけだが見えた。
さらば、支笏湖!

きのこ汁が¥100の道の駅「フォレスト276」
(道の駅「フォレスト276」)
美笛峠を越え、美笛トンネルを抜けたところで、ママチャリダーのおじさんに追いついた。

アクセルを緩め「追いつきましたね〜。では、お元気で〜!」と手を振りながら声を掛けた。
今度は本当にお別れだ。

バックミラーに小さく映るチャリンコを確認し、もう一度大きく手を振った。

9:10道の駅「フォレスト276」に寄った。
この道の駅の特徴は、世界最大のログハウスと、一杯¥100の”きのこ汁”だ。
そして後で知ったが、なんと総工費1億円のトイレがあるそうだ。

なんとも豪華な道の駅だが、売店のお弁当やおみやげは格安、種類も豊富であくまで庶民の味方の道の駅だった。ブラボ〜!!

R276から洞爺湖方面へ続くR453へ。
そして、大滝村から山間部をつき抜け白老市街に続く”道道86”へ。

せっかくだからと、大滝村の三階滝を見学。
その脇にあった甘露法水という名水を見つけ、ペットボトルに汲んだ。

道道86は、山と山の間に橋を架け、カーブと急坂の続く、とてもスリルのある道だった。
遠くに太平洋が見えた。目指す白老市街はその辺りだ。

アイヌ民族古式舞踏のようす
(ポロトコタン・アイヌ古式舞踏のようす)
白老町には「ポロトコタン(アイヌ語で”大きな湖の村”の意味)」というアイヌ文化を学べる施設があると知り、今回の旅で是非行ってみたいと思っていた。

緊張して走った道道86を抜け、ようやく白老市街に入った。

10:20ポロト湖の隣にお目当ての「ポロトコタン」はあった。

駐車場は有料らしいので、湖の空き地にバイクを停めてから入場した。
(入場料・大人¥750)

入口を入るとすぐに首長だろうか、大きな像が立っていた。
”チセ”と呼ばれるアイヌの住居で、アイヌ古式舞踏が始まると聞いて見学した。

それから、ここではアイヌ文化の体験学習ができるようになっていた。
私はアイヌの伝統楽器”ムックリ”の自作体験に申し込んだ。
完成品も¥500で売っているが、自作体験も同じ値段なので、どうせなら自分で作ってみたい。

20代前半と思われるアイヌの女の子に、マンツーマンで指導してもらった。
彫刻刀で長さ15cm、幅2cmほどの竹の板に溝を彫り、タコ糸を結べば完成だ。
1時間弱で”マイムックリ”の完成!

次にムックリの鳴らし方を習う。
竹の板を口にそっとあてるようにして、板に結んである糸を横に引くと”ビヨ〜ン、ビヨ〜ン”と口の中で音が響く仕組みだが、なかなか難しい。
それでも5分くらいで、どうにか鳴るようになった。

約2時間掛けて、アイヌの文化を学んだ。
とても充実した2時間だった。

虎杖浜温泉「ホテルほくよう」
(虎杖浜温泉「ホテルほくよう」)
白老市街からは、太平洋に沿って続くR36を室蘭方面に下った。
途中から雨が激しく降り出した。
大きな土産屋の駐車場でカッパを着た。

お腹も空いてきたのでそろそろ昼食にしよう。
どこか食堂はないかと国道沿いをきょろきょろ。
途中、「松尾ジンギスカン」(注:北海道にあるジンギスカンのチェーン店)の看板を見つけたが、通り過ぎてしまった。

結局、JR登別駅まで来たが適当な店が見つからず、再びR36をUターンし、先に白老町の虎杖浜(こじょうはま)温泉でひと風呂浴びる事にした。

13:00虎杖浜温泉で日帰り入浴できる宿はいくつかあったが、露天風呂が大きいという「ホテルほくよう」に行ってみることにした。(入浴料・大人500)

施設はちょっと古かったが、内湯も露天風呂も広く、しかもほぼ”貸切り”で入れた。

相変わらず雨は激しく降っていた。
朝食は軽く済ませただけだったので、お腹はペコペコ。
無性にジンギスカンが食べたくなっていた。

思わぬプレゼントに感激した「松尾ジンギスカン」
(白老町R36沿い「松尾ジンギスカン」)
14:30先ほど通り過ぎてしまった「松尾ジンギスカン」へ。
頭の中はすでに、肉、肉、肉・・・。

お客は自分ひとりだけだった。昼時はとっくに過ぎているからなぁ。
おやじさんとおばさんの2人で店を切り盛りしているようだ。

「特上ラム肉定食」(¥900)を頼んだ。安いなぁ。
しばらくして、大盛りのもやしとタレに漬け込まれたラム肉が運ばれてきた。

さて、どうやって焼くんだっけ??
ジンギスカン用の鉄板に肉を1枚、もやしをひとつまみ乗せて焼いてみた。

すると店のおばさんが「あ〜、肉と野菜をこうやっていっぺんに乗せて焼いてください」と、”正しいジンギスカンの焼き方”を教えてくれた。

あ〜、そうだったんだ〜。あははっ。

ラム肉はタレがよくしみ込んでいて柔らかく、とても美味しかった。
もやしも肉汁がしみ込んでとても美味しかった。

心もお腹も幸せな気分でいっぱいになったところで、先ほど通り過ぎて登別まで行って、またこの店に引き返してきた話をした。

店のおばさんは「まあ、わざわざ戻って来てくれたの!」と、とても喜んでくれた。

今日は登別に泊まると言ったら、「そういえば、”くま牧場”の券があるから・・・」とチケットを一枚頂いた。
割引券かと思ったらなんと招待券だった。

「ご馳走様でした〜!また、寄らせていただきますね〜!!」とお礼を言って、今日の宿泊地・登別温泉に向かった。

登別温泉・共同浴場「さぎり湯」
(登別温泉・共同浴場「さぎり湯」)
15:30登別温泉の東側には、クッタラ湖という丸い湖があるというので寄ってみた。

道道2号から細い1車線の山道をくねくねと上っていくと湖はあった。
雨が降っているせいか、観光客もいない。売店も閉店するところだった。
写真を1枚だけ撮って宿に向かった。

16:10今夜の宿「金福YH」に到着。登別温泉街の南の端にYHはあった。
温泉街では、明日から”地獄祭り”というお祭りがあるそうだ。
雨はさらに激しく降っている。外出する気がおきない・・・。

17:30YHでは食事の提供はないので、外へ食べに行く事にした。
「北斗星」というレストランへ入った。
カツカレーを頼んだ。店の人と旅の話などしていたら、アイスコーヒーをサービスしてくれた。

北海道の人は、旅人に対して本当に優しい。

19:30バイクで温泉街をうろうろしてみたが、バイクを止める適当な場所が見つからず、YHに戻った。

「さぎり湯」という温泉銭湯の割引券をYHでもらったので、歩いて行ってみる事にした。

さぎり湯は、大きな観光ホテルの中にあった。なんだかリッチな気分。
泉質の異なる湯船が3、4つほどあり、ゆっくり楽しんだ。
コンビニで明日の朝食用のパンなど買ってYHに戻った。

21:30、8畳の和室に一人、電波の入りの悪い携帯ラジオを聴きながら、缶ビールを飲んで早めに寝てしまった。

(その4)へ続く
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