このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

オランダ買い物講座

カード地獄!?
オランダ流食器の洗い方
お引越し
オランダ買い物講座
オランダで服を買う
銀行・郵便局のシステム
●概論●

オランダはキリスト教の影響が強いのか、日曜日は基本的に全ての商店が休業となる(飲食店はこの限りではない。彼らは日曜に営業するかわりに月曜に休業する)。夜間の営業も法律で禁止されているらしく、大きなスーパーマーケットなどを除き、大抵の店が午後6時頃になると閉店してしまう。夏の日が長い頃(夏至の頃はサマータイム制のせいもあって日没は午後10時半頃になる)などは、まだ日が高いからなどど思っていると時刻は既に5時過ぎだったりして、その日は買い物が出来なかった、などということはしょっちゅうである。

さて、日曜日は買い物が出来ない、夜間の買い物も出来ないとなると、仕事を持つ人々にとって買い物をする時間と言うのは全くなくなってしまう。そこで、そういう人たちのためにオランダには週に一度の"Koopavond (Shopping night)"というものが存在する。市によって曜日は違うのだが、大抵木曜日か金曜日の夜6時から8時または9時まで、ほとんどの店と行政機関(市役所、郵便局など)が営業する。これは非常に便利である。また、フローニンゲンでは時々"Koopzondag (Shopping Sunday)"というものが企画される(基本的に1,2,7,8月を除いた月の第一日曜日。11月や12月はプレゼントシーズンなので第一日曜日以外にもお店が開くことがある)。

他のヨーロッパ諸国のように「貴族」のような上流階級の人というのが歴史的にも存在しなかったオランダでは、いわゆる「高級品」を扱う店というものもほとんどない。オランダで「デパートメントストア」と呼ばれる店も、私には「生鮮食品を売らないダ○エーかイトー×ーカドー」のように見える。その代わり中古品(本、洋服、家具など)を扱う店は沢山ある。

●特講1 スーパーで買い物をする●

まずスーパーに入る前に、吸いかけのたばこを終わらせなければならない。吸い殻はスーパーの入り口脇にある灰皿に捨て、店内に入る。"Gebruik van Winkelwagen of Mandjes Verplicht(かごを必ず使ってください)"の表示があるスーパーでは、例えコーヒー1パックしか買う予定がなくても店に備え付けのかごを使った方が無難である。手元に50セント(昔は1ギルダーでした)硬貨があれば、カートを使うことも可能である。別に「カート使用料」を取られる、というわけではないのだが、使用済みのカートを顧客が所定位置に戻すように、「カートにコインを入れてロックをはずし、使用後は再びロックをかけてコインを取る」というような仕組みになっているのである (写真)

野菜売り場には必ずはかりが置いてあるので、まず欲しいだけ野菜を取り(大抵袋がそばにおいてある)、そのはかりで重さを量る。はかりの上にそれぞれの野菜の絵が描かれたボタンがあるので、それを押す。すると画面に値段が表示される。その後「BON」と書かれたボタンを押すと値段が書かれたシールが出てくるので、それを袋に、または野菜に直接貼る。キャベツや白菜などのちょっと大きめな野菜はボタンがない場合がある。この場合は、それは量り売りではなく1個いくら、となっている。

ところで、最近重さを量って値段が書かれたシールを取ってから更に野菜を袋に入れる、という人が多いため、とりあえずはかりは野菜売り場においてあるがシールは出てこず、レジで重さを量るようにしている、というスーパーが増えてきた。これは概して大き目のスーパーに多い。だから、もし「BON」を押してもシールが出てこない場合、レジで重さを量ってくれるはずなので慌てる必要はない
(写真)

買いたいものをすべてかごに入れたらレジへ向かい、順番を待つ。自分の順番が近づいてきたらかごから商品を出し、レジのベルトコンベアの上に並べる。日本のようにかごごとのせたりはしない。順番になるとレジの人が商品のバーコードを一つ一つスキャンし、スキャンし終えた商品を脇においていくので、それを自分の袋に詰めていく。日本のようにとりあえずスーパーの買い物かごに入れてとりあえずレジを離れ、レジの後ろにあるテーブルで袋に詰めよう、などと思っていると、レジの後ろにテーブルのないスーパーもあったりするので要注意(そもそもカートならともかく、レジを離れてまでスーパーの買い物かごを持っているとちょっと変な目で見られる。買い物かごはレジのベルトコンベアに商品をならべた時点で所定の位置に返却されているはずなのだ)。袋を持ってくるのを忘れた場合はレジで買う(15セント〜35セント)。運が良ければ店にある使用済みのダンボール箱を手に入れることも出来る。

最後に「XXのカードを持っていますか(「 カード地獄!? 」参照)と聞かれるので、もし持っているならそれもスキャンしてもらう。持っていなければ「No」と言えば良い。お釣の小銭を少なくするために「スタウバー(5セントのこと。stuiver)を持っていませんか」「デュッベルチャ(10セントのこと。dubbeltje)を持っていますか」などと聞かれることもあるが、それを持っていない時も「No」ですませればOK(レジで何かを聞かれて、それが聞き取れなかった場合、「No」と言えばそれで8割方問題ない)。それが全て終わったら代金を支払う。当然PINで支払うことも可能である(「 銀行・郵便局のシステム 」参照)。以上で終わりである。

●特講2 マーケットで買い物する●

マーケットの質というのは場所によって差があるようだが、概して悪くはないのではないだろうか。以下フローニンゲンのマーケットについて述べるが、マーケットでは主に野菜・果物・肉・魚といった生鮮食品を扱っている。スーパーに比べると値段は随分安い。半額近くになるものもある。鮮度もスーパーのものに比べて良いようである。チーズなどは、スーパーと比べたらその品揃えも味も格段に違う。卵屋さんでは、卵の空きパックを持っていくと5〜10セントほど割引してくれる。また、スーパーには売っていないようなエスニックな食材もマーケットでは簡単に手に入る。というわけで私は買い物は基本的にマーケットで、マーケットで買えないもの(洗剤とかジュースとか)をスーパーで買う、というようにしている。

以上、マーケットの良いところについて述べたが、当然悪いところもある。まずマーケットはスーパーのように毎日は開いておらず、決まった曜日にしかやってこない。従ってある程度計画的な買い物をしなくてはならない。英語が話せる店員さんもいることはいるが、やはりオランダ語が話せた方がいい。それから八百屋や果物屋では「4 X 1/2 Kilo2EURO(=要するに2キロで2ユーロ)」などと言うややこしい表記が沢山あるので、慣れないうちは結構戸惑う。また、私も今では慣れてしまったが、肉屋で「1Kilo5Euro」という表記を見た時は、「肉1キロって、それが最小単位なんだろうか。でもそれってものすごく量が多いのでは…(・_・;)」と焦ってしまった。でも実はちゃんとグラム単位でも売ってくれるのでご心配なく。

補講 1セントと2セント硬貨

2004年9月以来、オランダでは1ユーロセントと2ユーロセント硬貨は使用されないことになり、現金で支払う場合は5セントまたは10セントの切捨て・切り上げされることになった(デビットカードやクレジットカードなどでの支払いは切り捨て・切り上げされない)。

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