香月営業所 (香月・中間〜福岡高速)
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2003年夏より季節運行として運行が開始された中間高速。(現:なかま号) 運行開始当初は、まさかの転属をしたS型の旧グリル車も最後の走りを見せていました。 幕のイメージカラーは紫。 香月営業所の近所にある「吉祥寺」が藤の名所であることから、花の色にちなんだ色彩でしょうか。 この幕は運行開始後の初期のもの。 薄紫色に黒文字の配色は、日中なら差し支えないのですが、夜間の照明点灯時や悪天候の暗い時間帯では、全く文字が見えなくなるという問題が発生。 しばらくの後、文字色が白抜きに変わりこの幕は用済みとなってしまいました。 | |
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行橋営業所 (行橋〜福岡高速)
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北九州市の東南部の住宅街、工業団地の並ぶ苅田町、行橋市を結ぶ高速バスの幕です。 ご覧の通り、B型高速の前面幕。 路線車の前幕と同じサイズで「高速」表記には違和感を感じてしまいます。 2002年に三菱B高が大量投入され、B高速車率100%を達成しますが、その際に作成された物だと思われます。 行橋発の福岡ドーム行きの幕も、しっかり入っています。 | |
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福岡〜小倉線(なかたに、ひきの、いとうづ) 標準タイプ
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福北ラインの代表格。福岡〜小倉線。3系統が存在します。 ●なかたに号(中谷経由) 九州自動車道を小倉南ICまで走り、その後国道322号線を北上して小倉市街地に至る路線です。路線カラーは『緑』。 モノレール沿いの住宅街や小倉競馬場、北九州大学経由であることから、平日は通勤通学客、休日は行楽客でにぎわう非常に乗客が多い路線です。 ●ひきの号(引野口経由) 九州自動車道を八幡ICまで走ったのち、接続する北九州都市高速を経由して小倉市街地に至る路線です。路線カラーは『黄色』。 途中黒崎インターで高速を降り、引野口バス停に停車。引野〜小倉間の区間利用でも賑わう系統です。最近は更新の「いとうづ号」に役目を譲り、本数を減らしています。 ●いとうづ号(引野口・到津経由) 2000年のダイヤ改正でデビューした、福北ラインでは新参者です。途中まではひきの号と同じ経路。大谷インターで高速を降り、中央町、到津等、昔の電車通りをメインに走り、時間をかけて小倉市街地に向かいます。 | |
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北九州高速営業所 各種(福岡・福岡高速〜小倉線・臨時高速線)
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福北ラインの主力となる「福岡〜小倉線」のほとんどを担当する北九州高速営業所。この「北高」には、様々なコマを積んだ車が在籍しています。 ●(右)古めの幕『ノンストップ なかたに号』 1998年、天神バスセンターの降車場が開業した際のダイヤ改正まで、なかたに号はノンストップを名乗っていました。「高速」ひきの号と比較し、中洲や若宮IC、直方PAにも停車していませんでした。 朝の小倉行には、天神北ランプから都市高速に乗る便も。当時の次の停留所は「流通センター東(福岡市東区)」でした。。 それ以降「高速 なかたに号」用のコマが切り継ぎされています(右下) ●(下)古めの幕『古賀IC経由 ひきの号』 福岡都市高速が粕屋ランプまで開通する90年代後半まで、ひきの号は、都市高速香椎東ランプ〜3号線バイパス〜古賀インターの経路で運行されていました。そのため、福岡インター経由とわざわざ表記した幕と2タイプが存在します。未だにひきの号福岡行の幕には、福岡ICを書く名残が残っています。 ちなみに1998年改正までは、福北ラインは博多駅発着でした。 ●(下右)『いとうづ号(初期幕)』 いとうづ号の初期幕は、文字色が黒色でした。昼間はまだしも、夜に裏から光を当てると水色の色が濃くなり、文字の判読が困難になります。すぐに上でご紹介した現行幕(文字色=白)に変更されます。 | |
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福岡空港と小倉を結ぶ「福岡〜小倉線」の兄弟分です。 従前は毎時3本程度が運行され、お盆や正月の繁忙期には臨時便が10分間隔で運行されるほど活況を呈した時期もありましたが、2006年に北九州空港が移転開業し、スターフライヤーの就航など本数が大幅に増加すると、福岡空港までの乗客は大きく減少。現在では毎時1本程度が運行されています。 ●(右上)引野口経由/中谷経由 ひきの号と同じく、引野口経由がメインでしたが、中谷経由も数便運行されていました。 90年代半ばまででしょうか、「古賀インター〜3号線バイパス〜都市高速香椎東ランプ経由」がメインルートでした。 しかし朝ラッシュ時には福岡インター経由の速達系統も運行。上の2コマ、引野口経由の福岡空港行の経由地に「福岡IC」の表記があるものがわざわざ作られているのは、その為と思われます。 この福岡IC経由の便ですが、一度太宰府インターを空港に向かって北上している姿を見たことがあります。。迂回だったのでしょうか?? ●2000年頃?福岡空港国際線ターミナル延伸後の幕。 空港発着の高速バスが強化され、多くの空港止めの高速バスが、国際線まで運行されるようになりました。その際に作られたコマです。 ・(右)高速の下に引野口・中谷を表記する独特のデザインです。 この4コマの切り継ぎコマが作成され、既存の幕に切りつがれています。 ・(下左右)国際線延伸後に作られた幕。 それぞれ小倉行の幕も一緒に収録された6コマ連続のバージョンです。B高の最初期のバス等に搭載されていた種類です。 ★余談:「高速」標記は右側か?左側か? ご紹介した幕のうち、高速標記の位置が右のものと左の物があります。 答えは、右側=前・横幕・左側=後ろ幕。 西鉄バスでは、系統番号や種別など、まず判読が必要な標記が「歩道側」に来るように統一されていました。そのため高速バスでは、種別表記の左右が異なる幕が作られました しかし、この小倉〜福岡空港国際線の幕ができたあたりから、備品共通化のためか、種別が右側に来るものしか作られなくなりました。 ・・西鉄の幕づくりへの熱意を感じ取れる、細やかな親切心でした。 | |
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北九州各地発の臨時高速バスで用いられる幕です。 ●(左)野球観戦やコンサート開催の福岡ドーム、サッカー等スポーツ競技開催時の博多の森、毎年11月の大相撲九州場所(国際センターで開催)、正月や冬の太宰府天満宮臨時などフルで掲載されているバージョンです。 ●高速千代ニュータウン止めは、朝ラッシュ時の高速千代NT→砂津の送り込み運用が一時期存在したとのこと。お詳しい皆様より教えていただきました。 ●(下左)1995年頃に作成された福北ライン用S型高速車の幕。マリンメッセが青地になっているバージョンです。左のものと比べ、「博多の森」が省略され、大相撲会場は国際センターに標記を改められています。 ●(下右)さらに異なるバージョン。B型高速が北九州高速で増備されてしばらくの2003年頃の幕と思われます。 マリンメッセのフォントがポップ帳に、そして福岡ドームが角ゴシックに変更されています(ローマ字は従来通りの丸ゴシック)。 太宰府も掲載されなくなってしまいました。 この中間、1998年頃のバージョンでは、太宰府がピンク、高速千代ニュータウンが黄緑に塗られ、かつ出島号・九十九島号・ぎんなん号の幕まで搭載されたスペシャルバージョンの方向幕を搭載された車もあったようです。 | |
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【余談】 浅野営業所の波動輸送用のS型高速車に登載されていた幕です。 (左)高速車ですが、門司競輪や総合体育館など、北九州市内の臨時バスのコマも登載されています。 また「博多の森」の表記も独特の逸品。 あえて「陸上」を付け、その上2段書き。 コマ数は少ないのですが、これに引かれて買ってしまった幕です。 (右)朝夕のフェリー発着に併せて運行される阪九フェリー輸送も、なかなか出てきませんでした。上は北九州市立美術館臨時ですが、高速車にも登載されていたのですね。 | | |
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北九州高速営業所 (通称 : 新フォント)
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西鉄エムテックでの方向幕製造が終了し、 2008年から登場した「通称:新フォント」の幕です。 目立つのはフォントが細めで、より丸みの強調されたものに変わった事。 他に微妙なレイアウトや字間、コマとコマとの間の色部分が繋がっている等、微妙な変化が随所に見られます。 昔からの幕に見慣れた身としては、違和感がまだまだ抜けません。 コマの内容としては、上でご紹介した従来タイプの幕より、より一層コマ数を削減した内容です。 | |
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小倉〜福岡空港線の幕に、高速千代ニュータウン止めの区間便用の幕です。 ご覧の通り、「高速」の緑色や、 経由地表記の赤文字の色が薄くなりました。 | |
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博多営業所
B
型高速 前幕 (福岡〜小倉線 等)
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路線バスと同じ前面を持つ「B型高速」の方向幕です。 幅は160cm超。実車で見ても目立つ存在ですが、 家庭で見るとより一層大きさに驚かされます。 (西鉄バスの大型路線車の前幕と同じ幅です) 内容としては、博多営業所所属用の方向幕のため、 深夜便や、小倉発の臨時コマ、福岡空港〜小倉線の幕等が搭載されておらず、 シンプルな内容です。 | |
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博多営業所 (福岡〜小倉・戸畑・若松線 等)
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1990年代半ばのものでしょうか? 少し古めの、博多営業所担当の福北ライン専用車の幕です。 ●(左)博多営業所らしく、深夜バスが無いのはもちろん、なかたに・ひきの共に天神止のコマが搭載されていません。 ・・天神で行われたバスイベントで、「市内線」の方向幕売場に紛れ込んでいたこの一本。「ノンストップなかたに」の文字が透けた瞬間、思わず心でガッツポーズ!博多駅交通センターの2階が高速バスだった時代に戻れるような、とても懐かしい幕でした。 ●(左下)福岡〜黒崎・戸畑・若松高速線の幕です。 上で紹介した小倉線の幕と続きで入っており、共通運用出来るようになっていたのでしょうか。 大半は中央町経由でしたが、朝の戸畑・若松方面行と、夕方の福岡行にはスペースワールド経由便が設定。福岡〜スペースワールド間の流動も見られました。 当時のJR鹿児島本線は、スペースワールド駅が開業する前でしたので枝光駅からスペースワールドまでの徒歩連絡が必要でした。 ●(右下)福岡行です。やはり天神止めのコマはありません。 ちなみにこの下には、ノンストップ「させぼ号」が搭載されています。 福北ラインカラーで佐世保まで行った車はあったのでしょうか?? | |
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【余談】上の幕と続きではありませんが・・。 福岡高速営業所が福北ラインを担当していた頃の幕では、鳥栖プレミアムアウトレット〜福岡線のコマを搭載していました。 | |
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戸畑営業所 (福岡・福岡空港〜黒崎・戸畑・若松線)
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2000年春のダイヤ改正で、いとうづ号の新設と引き替えに廃止された、福岡〜引野口〜黒崎〜中央町(一部スペワ経由)〜戸畑・若松の高速バス。 小倉行と比較すると、確かに元気が無く、減便傾向の続いてた路線でしたが、それでも廃止間際でも30往復近い本数があったかと思います。 以前は天神〜黒崎の区間便や、ノンストップ「わかと号」など賑やかだっただけに、廃止のニュースは衝撃的でした。 ●90年代半ばの全盛期には、ノンストップ「わかと号」も運行されていました。 黒崎ICをそのまま素通り。黒崎市街を都市高速でスキップし、大谷インター経由で中央町から市街地に入る経路でした。またスペースワールド経由の系統も運行されていた時期もありました。 乗客減少のためか、末期は福岡行の2本だけが生き残り、通常の高速系統よりも一足早く路線廃止となります。 ●戸畑・若松からも福岡空港行きの高速バスが運行されていました。 こちらも末期は早朝の1本が細々と残るだけになり、廃止されています。 ●これらの幕は、砂津チャチャタウンで開催された方向幕販売会で入手できたものですが、筆者のものは、なぜか通常の高速路線では「戸畑行」がもともと無く、「ノンストップわかと」はスペースワールド経由の戸畑・若松行が無いなど、やや中途半端な内容のものでした。。 ・・完品物を手にされたコレクターさんもごく数名いらっしゃいましたが、山口県の秋芳洞行高速バスのコマなど、超レア物が入っていました・・(涙) | |
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久留米京町営業所 (北九州〜久留米線)
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最近元気のない久留米〜小倉線です。(→廃止されました) 1990年代半ば年ほど前までは、日祝日ダイヤの方が増便されるという行楽向けのダイヤ設定がなされていました。 B型高速になるまでは、ひのくにカラーの旧S型グリルや、トイレ付きの新高速カラー車。青高速が末期まで残るなど、珍車の宝庫だった時代がありました。 ●上でご紹介した北九州高速営業所担当車の幕とは異なり、 久留米京町の幕では、西鉄に「( )」が付いています。 非常に些細な差異ですが・・。 ●京町営業所の高速幕です。(上:S型横幕/下:S型後ろ手動幕) 久留米〜北九州線に加え、久留米〜福岡空港線でも運用できるようになっています。 注目は久留米発のスペースワールド行き高速幕。 新日鐵の工場跡地の再活用として注目を集めたテーマパーク「スペースワールド」。工業都市から観光都市への移行を遂げる象徴として大変な注目を集めました。 宇宙への夢を抱かせる素敵な場所でしたが、リピーターの確保に苦戦していたようで、残念ながら事業内容を一般ウケするものに再編し、運営母体を変えながら園自体は存続してます。 全盛期は、福岡・久留米・筑豊から高速・特急バスが走っていましたが、全て消滅してしまいました。 ○余談ですが、当時のスペースワールド周辺はまだ新日鐵の工場群や、工場を無くした後の広大な草原(空き地)が広がっており、「沢山の工場や煙突を見ながら狭い道路を走っていく」なんて日本離れした光景の中を高速バスが走っていました。 | |
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北九州高速営業所
S
型旧グリル「弁当箱」(福岡・福岡空港〜小倉線)
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初期のS型高速車、通称「旧グリル」。 銀メッキや太く短いヒゲに社紋が収まったがっちりとした印象から、一部では「ライオン」と呼ばれていたとも。。 この旧グリルのうち、1985年から1989年式の車は、 バンパーとフロントガラスの間に『(通称)弁当箱』と呼ばれる、 大きな方向幕BOXが取り付けられていました。(右写真参照) 幅は他の標準的な高速幕と同じですが、上下寸法が拡大され、とにかく目立つ仕様です。 西鉄高速バスの躍進期にデビューし、多くの路線展開を支えたタイプであるため、ファンの間からは人気の高い車種!・・特にS型旧グリルの青特急カラーは『これが西鉄高速バス』という印象をお持ちの方も少なくはないかと思います。 その貴重な旧グリル幕。販売会で紛れ込んでおり、偶然手にすることが出来ました。写真では上手く表現できませんが、普通の高速幕とは、迫力が違います。。 | |
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大相撲会場・高速千代ニュータウンには、 何故かローマ字表記が付いていません。 文字が上下に引き伸ばされ、より一層特異なコマとなっています。 | |
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| 2000年の夏休みに臨時運行されたスーパーノンストップ便。 日中を中心に30分間隔程度で運行されていたかと思います。 最初は紙張りの幕でしたが、途中からオレンジ色の専用幕が用意されました。 90年代初旬まで走っていた「スーパーノンストップひびき号」とは異なり、高速千代ニュータウンにも停車していました。 ・・停留所の設定もさることながら、感動したのが車輌運用。 当時廃車の時が刻刻と迫っていた、FUKUHOKU-LINE用に新製された3列シート車(座席にラジオスピーカーが内蔵されたタイプ)がこのノンスト運用に集結。 年式は廃車直前とはいえ、本当は小倉線など短距離路線で運用するには、余りにもバブル過ぎた車に、ほぼ必ず乗れるという特典! ・・S型旧グリルを「古い」として敬遠して乗車しなかった当時の自分が本当に悔やまれます。 残念ながらワンシーズンで運行は終了しますが、その後なかたにの増便というカタチで臨時運行の成果を残しました。 |
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次々やって来るカラフルなバスに、カラフルな方向幕。 西鉄バスの中で、存在感を誇る福北ライン。 近距離高速バスの中で真っ先に新車が投入される分、 車輛の出入りも激しい路線です。 以前は下のようにS型が勢揃いする姿は、 ありふれた日常でしたが、純正の相次ぐ新車導入で、 B型高速すら数を減らしつつあります。 様々な幕を付けて営業所に集う福北ラインの姿。 この先、LEDになるまで、どれくらい見続けられるでしょうか・・。 | |
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■サイト内関連ページ
●西鉄バス方向幕資料集 ハイウェイーショートディスタンス編(佐賀・日田・荒尾など)
●西鉄バス方向幕資料集 筑豊エクスプレス編(飯塚・後藤寺など)
●西鉄バス方向幕写真集 ハイウェイロングディスタンス編(福岡高速・北九州高速など)
●バス模型編第7弾 福北ラインカラーのC型など
●主催バスツアー
第8弾 「福北ラインよ山を越せ」ツアー
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