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「空港比較シリーズ:その2」 香 港 国 際 空 港 を 見 る



TAKA   2008年 01月 24日




 ☆ ま え が き

 今回08年の正月旅行で上海・香港の2都市を訪問した為、上海(浦東国際空港)・香港(香港国際空港)・東京(成田空港)の東アジアでもメジャーな3空港を利用しました。
 という訳なので、弊サイト「 TAKAの交通論の部屋 」で今回各空港の「空港&アクセス」について「空港比較シリーズ」として纏める事にしました。

 第二弾は香港国際空港です。香港に関しては「アジアの中の英国」という特殊な環境が長く残っていた「アジア最後の植民地」であり、その特殊性から前から訪問したいと思っていましたが、その「私の夢」が適う前に「鄧小平の夢」である香港返還が実現して、中国領になってしまいました。「中国領になった香港に魅力はない」とその後約10年完全に足が遠退いていましたが、今回「やはり一度は訪問した方が良い」と思い、今回思い切って訪問する事にしました。
 ここ2〜3年の旅行のテーマは「交通関係を見る事」がメインになっている中で、今回は交通の面では何を見ようかな?と考えていましたが、「香港国際空港は素晴らしい」という話を聞いていました。という事で今回の旅行では、香港国際空港と他の利用空港と交えて「空港比較シリーズ」を行う事にしました。

「香港国際空港概要」
空   港都心への距離滑  走  路乗り入れ都市数乗入航空会社利 用 客 数貨物取扱量備      考
香港国際空港約34km3800m*2 (オープンパラレル)約150都市(国内約60都市)約85社約4327万人(世界5位)約358万トン(世界1位)参考資料 (1) (2)空港利用客満足度世界一


 ☆「空港&アクセス訪問記(1)」 12月31日AM 香港国際空港⇒香港市街地(香港エアポートエクスプレス香港駅)

 今回は香港国際空港から香港都心までのアクセスです。忙しい行程を組んだ旅行で、上海は僅か1泊滞在時間20時間強で第二の目的地香港への移動です。今度は朝早く(1)の行程の逆ルートを辿り、龍陽路駅6:45発の始発トランスラピットで上海浦東空港に向かい、8:40発香港ドラゴン航空KA831便で香港国際空港を目指します。
 ドラゴン航空KA831便は定刻に香港国際空港に到着しました。窓側席を取った為、着陸〜タキシング時に見えた香港国際空港のターミナル・スポットの規模の大きさは「流石だな!」と思いました。ターミナルは十分だが滑走路と誘導路が不十分な成田や、第二ターミナル建設中で屋外乗機も未だ多数存在する上海浦東とは大違いです。流石に世界最大の貨物取扱量・アジア最大の旅客利用量を誇る香港国際空港ですが、その需要に十分対応できる空港インフラを最初の段階から造り上げていたのは流石です。香港国際空港は「イギリスの置き土産」といわれますが、当初は「お荷物になるか?」といわれてましたが、今では「(国際都市香港に取り)最高の置き土産」に変身している事は間違い有りません。

  
左:東アジア最大級の空港? 香港国際空港  右:空港内の施設も大きさにも余裕が有る? 香港国際空港

 私の乗ったKA831便は空港ターミナルビルからY字に伸びているボーディングピアの真ん中位のスポットに到着します。場所的には「遠くも無く近くも無い」場所ですが、ボーディングピアの遠い所にはAPM(Automated People Mover)と呼ばれる 無人シャトル が有るので、無人シャトルでなく動く歩道で移動するKA831便の到着スポットは意外に不便でした。飛行機を降りて途中から上下に分かれるボーディングブリッジを渡り降機客用の下階の通路を一路ターミナルビルを目指します。
 ターミナルビルの到着フロアには吹き抜けも有り、空間的に余裕を演出しているのと同時に免税店等もありトランジットの人達への配慮も十分行われているようです。本当は免税店を覗けば良かったのですが(香港でのタバコの値段を見たら・・・後悔しました)先を急ぐので、「検疫・入国審査・税関」という恒例の3点セットを早めに通過する事にします。これは到着時間等にも左右されますが、一番時間が掛かり行列の出来る入国審査でも行列は有りましたが5分程度で通過できたので、緊張はしましたがイライラを感じる事は有りませんでした。

 税関を過ぎて到着ロビーに出る自動ドアを通ると・・・、何と一番手前に一番近い所に「エアポートエクスプレス&オクトパスカード」売店が有り、到着客に美しい女性が一生懸命売っています。「商売熱心だな〜さすが香港!」と思いながら此処でオクトパスカードを購入します。何故此処で必死に売っているか?それは到着ロビーに出て分かりました。
 到着ロビーに出てみると、何と!出た直ぐ先には「Trains to city」と書いた看板がド〜ンと出ています。到着ロビーを出ればエアポートエクスプレスの乗車口は直ぐ目の前です。自動改札も無く切符の券売機も脇に有るだけです。先ほどの出入口の販売所で切符orオクトパスカードを購入していれば、自動改札も階段も何も無く到着ロビーを出てから僅か1分でホームドアの前に並ぶ事が出来ます。う〜ん、これは確かに素晴らしい。到着ロビーから鉄道ホームまでのアクセスでは世界最短かもしれません。
 日本でも中部国際空港が出来た時には「素晴らしいユニバーサルデザインだ!」といわれており、 私も素晴らしいと感激 しましたが、香港国際空港を見てしまうと中部は霞んでしまいます。世界最大級の規模の空港で此れだけ使いやすいのですから・・・驚くばかりです。今まで使って記憶の有る国際空港の中で「一番便利な空港」です。

  
左:到着ロビーに出てみると・・・ 眼の前にはアクセス列車の乗り口が有る  右:到着ロビーからは改札も無くフラットでエアポートエクスプレスに乗車可能

  
左:広くて利用しやすいエアポートエクスプレス乗車ホーム  右:香港都心側のターミナルも利用しやすい?@エアポートエクスプレス香港駅

 本当はもう少し空港を見たかった所ですが、香港内で見て廻る予定が多数有り此処で時間を費やして居る訳にも行かず、エアポートエクスプレスのホームを目指します。ホームに着くと前の列車は出発したばかりで、次の列車まで7〜8分ほど待ちます。
 エアポートエクスプレスの空港駅は3面2線で、香港行きの乗車ホーム⇔到着ロビー・空港着の到着ホーム⇔出発ロビー(両方)という形でホームを上下構造に分ける事でフロアを揃えており、それが空港利用客に取りエアポートエクスプレスが使いやすい理由になっています。その為エアポートエクスプレスは博覧館(AsiaWorld-Expo)駅まで空港島内にもう一駅引上線兼用の駅を造り(駅として開業したのは2005年12月)、其処で折り返す事で空港駅での利用しやすい配線を造り出しています。此れだけ大規模な施設は最初から造らないと難しいです。この様な使いやすい構造を最初に考えて置く事が、インフラ構築では重要で有る事を改めて感じさせられました。

 暫く待ち列車に乗って香港を目指します。エアポートエクスプレスの乗車率は座席の4分の1〜3分の1が埋まる程度で、そんなに混んでません。毎時5本の頻度と8両編成(1両荷物車)という輸送力が大きいのかもしれません。エアポートエクスプレスは空港を出た後ランタオ島の北岸沿いを高速で一路香港を目指します。最高速度は135km/hとの事ですから「日本の特急よりチョット速い」程度ですが、さすがに新線で線形も良く高速運転も苦にはなりません。エアポートエクスプレスはランタオ島から橋を渡ると青衣に停車し、その後九龍半島に渡ると前は一緒の路線を走ってたMTR東涌線が分離してエアポートエクスプレス専用の路線となり、九龍地区へのアクセスとなる九龍に停車してその後終点の香港駅に到着します。
 流石にエアポートエクスプレス速いです。券売所に「24 minutes to city」という広告が出ていただけの事はあります。殆ど広告に偽り無く到着しました。しかも香港駅は香港等の中心中環(セントラル)に近く、地上に上がれば香港上海銀行・中国銀行・長江集団と言う英国資本・中国資本・華僑資本のトップの本社ビルが眼前ある最高の立地です。しかもホームに降りて自動改札を抜けた直ぐ先のコンコースの向かいにホテル巡回バスとタクシーのブースがあります。此れは荷物を抱えた客やビジネスマンには非常に便利です。私も利便性にひかれて此処から遠くないホテルまでタクシーで向かう事にしました。

 ☆「空港&アクセス訪問記(2)」 1月2日PM 香港市街地(香港エアポートエクスプレス香港駅)⇒香港国際空港

 さて香港に来た以上帰らなければいけません。帰国の飛行機は1月2日の最終のキャセイパシフィックCX508便(16:25/21:25)を選択したので、帰国日も半日以上香港滞在を楽しむ事が可能です。16:25発と言う事は少なくとも15時台前半には空港に着く必要が有ります。という事で午前中は新界地区を廻りホテルを12時にチェックアウトして香港島内で昼食を取った後、エアポートエクスプレスで空港に向かいチェックインと出国手続きをした後空港内で時間調整をする事にしました。
 金鐘(アドミラリティ)のホテルをチェックアウト後、灣仔(ワンチャイ)で飲茶と粥で昼食を取り、地下鉄に乗り中環(セントラル)で降りてエアポートエクスプレスの香港駅を目指します。地下鉄の中環(セントラル)とエアポートエクスプレス香港駅は動く歩道付の地下道で結ばれていて、徒歩約5分掛かります。香港島でも中環(セントラル)に居れば香港駅まで苦も無く移動出来ますが、チョット離れた金鐘(アドミラリティ)・灣仔(ワンチャイ)・銅鑼灣(コーズウエイベイ)からのアクセスとなると中環(セントラル)⇔香港駅間の移動が少し面倒です(九龍駅⇔旺角から尖沙咀の彌敦道(ネーザンロード)に沿った九龍市街中心地のアクセスはもっと面倒?)。しかしビジネスの中心街から徒歩でアクセスできる香港駅は、ターミナルの立地としては上海トランスラピットの龍陽路駅や京成上野・日暮里に比べて全然いい立地です。

  
左:エアポートエクスプレス香港駅に有るチェックインカウンター  右:出発90分前までなら都心でチェックインが可能な広大な香港駅チェックインカウンター

 香港駅では駅でのチェックインを試す事にします。エアポートエクスプレスでは香港・九龍の2駅でチェックインが可能です。早速香港駅1階に上がりチェックインを行う為に自動改札を入ります。今回はキャセイ便の為一番行列の出来ているキャセイのカウンターに並びます。並んだ時点で係員がチケットを確かめに来ました。聞くと出発90分前まで香港駅でチェックインが可能の様です。私がチェックインに並んだのが14:40頃なのでギリギリで有る事は間違いありません。しかしカウンターが多い事もあり行列も直ぐに流れ、比較的に簡単にチェックインが出来ました。チェックイン後再びゲートを出て地下のエアポートエクスプレスのホームを目指します。
 地下のコンコースに降り改札を行いホームで待って居ると、三々五々乗客が集まってきます。空港から香港に向かった時に比べて手荷物を持っている人が心持ち少ない気がします。やはり香港駅でチェックインして手ぶらで空港を目指す人が多い感じです。
 暫くするとエアポートエクスプレスが入線します。香港駅は1面1線の単純な折返し駅の構造で、乗降客がドアの廻りで交錯します。「何を優先するか?」という中で「ホームとコンコース間の動きやすさ」を優先した結果の配置で、この狙いは成功ですが、香港駅をエアポートエクスプレス専用のターミナルとして割り切ったから出来る配置だと思います。只将来的にエアポートエクスプレスの増発時に、乗降に時間を要する香港駅の配線はネックになるかもしれません。

  
左:エアポートエクスプレス車内  右:2層構造になっていて到着・出発ロビーとほぼフラットにアクセス可能なエアポートエクスプレス空港駅

  
左:エアポートエクスプレスのホームから緩やかなスロープで出発ロビーへ簡単にアクセス可能  右:中部国際空港もびっくり!端が見えない程大規模な香港国際空港内のショッピングモール

 エアポートエクスプレスは座席の2割程度の乗客を乗せて発車します。その後九龍・青衣と停車して乗客を乗せますが、九龍で少し乗るだけで青衣では殆ど乗車しません。最終的には座席の2割5分程度の乗車率で空港を目指します。利用率が低いのは時間帯の問題なのでしょうか?エアポートエクスプレスは2005年に7両⇒8両に増結をしていますから、全般的には需要旺盛なのでしょう。そう考えると時間帯の問題かもしれません。
 空港に着くと出発時と同じように広いホームがあります。香港国際空港は第一・第二ターミナル二つある為に到着列車のみ両方のドアが開きます。第二ターミナルビルは2007年に開業したビルですが、このターミナルはボーディングブリッジの無いターミナルで 地下を結ぶ無人シャトルで第一ターミナル側に移動してから搭乗 する不便なターミナルです。しかしこのターミナルにエミレーツ・タイ国際航空というメジャー航空会社も移動しているので、意外に利用客が多いのかもしれません。
 第一ターミナル側のホームに降りて傾斜の緩いスロープを登ると広大なチェックインカウンターがあります。チェックイン済みの私はその脇をすり抜けてセキュリティエリアを目指します。チェックインカウンターの奥には広大なショッピングエリアが広がっており、端が見えない程の大きさは驚きです。もう少し速く空港に来て見て廻れば!と後悔しましたが後の祭りです。仕方無く出国審査を受けて中に入る事にします。チョット混んでいましたが10分掛からず出国審査・ボディチェックを通過して中に入れました。しかし中にも多くの飲食・物販店が有ります。此処で「最後の香港ドル消化」の為に、香港最後の食事後買い物をして、短い待ち時間を有効に使いました。全ての意味で規模の大きい空港は、色々な点で設備・施設が整っていて便利だと改めて感じました。

「香港国際空港のアクセス概要」
アクセス比較都心への距離今回のアクセスタイム比較区間今回のアクセスタイム運賃運転間隔評価備考
香港(行き)約34km空港内ボーディングブリッジ⇒エアポートエクスプレス香港駅改札約59分100香港ドルエアポートエクスプレス12分毎手荷物機内持込
香港(帰り)約34km香港駅チェックインカウンター前⇒空港内身体検査終了時約63分100香港ドルエアポートエクスプレス12分毎チェックイン待ち時間を含む


 ☆ 「(香港) 感想編」 全てがトータルで考えられたベストな形? 香港国際空港施設&アクセス

 上海の空港・トランスラピットという「共産主義的象徴的な巨大インフラ」が中国の一つの特性であれば、それに「英国の風」がベストミックスで入ったのが香港です。香港は「中国の中の英国」として1842年から1997年まで155年間大英帝国の植民地だった歴史を持ち、大英帝国の東アジア唯一の植民地としての存在が、香港を自由都市に造り上げ、地域の経済・金融の中心地としての今の発展を演出しました。
 その「大英帝国の置き土産」が今の香港国際空港です。香港国際空港は元々香港中心部上空をアプローチする特徴的な空港であり、都市に近いが面積が狭く能力的に限界に達していた香港啓徳空港の代替空港として、1992年に着工して1998年に開港したのが現在の香港国際空港です。この空港は約200億ドルを投じて造られたギネスブック認定「世界一高価な空港」で、投資金額の大きさから97年の香港返還で香港を受取る立場の中国が、最初は建設に反対したという空港ですが、その「英国の置き土産」が今や香港に大きな利便性をもたらして居ます。

 世界的に「便利で使いやすい空港」といわれるのがアムステルダムのスキポール国際空港・シンガポールのチャンギ国際空港です。オランダ・シンガポールは国土が大きくないものの、立地の良さから海運の中心地として栄えた国で「流動が集まるから栄える」という事を身に染みて分かっている国です。その点は香港も同じです。香港は宗主国が世界最大の海運国で七つの海を支配した大英帝国で、大英帝国の清国への玄関口として発展の基盤を作った都市です。其処から地理的なポイントに加えて海運の窓口として栄えたという点でオランダ・シンガポールと似た特色を持って居ます。ですから香港も「流動が集まるから栄える」という事が分かっているのです。
 だからオランダ・シンガポール・香港共に、国際的な物流・流動の拠点の国際都市として、人々に選ばれる為に必要な来る客に快適な利便性を提供するホスピタリティの心が有るからこそ、現代の物流・国際流動の拠点で有る空港に力を注ぎ、使いやすい世界的に評価の高い空港を造り出したのです。それは空港の国際評価でもスキポール・チャンギ・香港国際が上位に出てくる事でも示しています。
 世界の成長センター中国の牽引車の一つで有る華南経済圏を背景に抱えている香港は、現在国際流動・物流の拠点としての重要性を増して居ます。その拠点性は企業集積と金融市場の充実という経済的側面と国際港としての港の整備・国際旅客流動の核としての空港の整備という物流・流動の側面が支えています。その中で規模・利用者・貨物取扱量で世界最大級の空港を持つ事は華南経済圏の玄関口としての香港の地位を不動にしましたし、その成功は中国が鄧小平の「南巡講和」で高度経済成長路線にアクセルを踏んだ1992年の段階で、世界最大級で世界一高価な空港建設を決断した英国の判断がもたらした事は間違いありません。

 実際新しい空港を造れば、大量の旅客を裁けて利便性の高い空港を造る以上大きな空港になります。巨大な空港を建設するには、香港啓徳空港のような「都市内空港」を造る訳には行きません。しかも面積が狭く平地が少ない香港では必然的に空港が造れる場所は限られます。その様な制約の中でベストな空港を造ったのが香港国際空港の素晴らしさです。
 利便性の高い空港インフラ施設を造る為に広大な土地を求め、広大な土地を造る為に都心から離れたランタオ島突端の海上を埋め立てて建設予定地を造り出し、都心から遠いハンデを解消する為に利便性の高い空港で使いやすくすると同時に都心への速達性の高いアクセス手段を作り、コストは掛かっても便利な空港を造る事で多くの航空会社を受け入れ航空ネットワークのハブとなり、それで乗継客を含めて多くの客を集め、客が集まる事で都市も魅力を上げて、それで又航空会社と客が集まり都市も栄える「空港整備のもたらす善の循環」を造り出せたのが香港国際空港の凄さだと思います。
 昔の「香港だけに便利な啓徳空港」なら、2004年に大規模新空港を造った広東省の広州白雲国際空港へ華南経済圏の航空旅客・物流は流れていたかもしれません。広州白雲国際空港の機先を制して香港国際空港が開業して、華南経済圏の中で不動の地位を築けた事と、空港内施設・空港アクセス共に利便性が高い施設を造り、ハード・ソフト共に最高の空港を造った事が香港の勝利の要因です。
 今や香港国際空港は非常に高い評価を得て「 空港利用客の満足度、シンガポールと香港がトップ 」という高評価を得てますが、此れは一面を示す結果に過ぎません。この高評価も「多層デザインの複雑な建物であるが、シンプルな利用客の流れを可能にしている。最新鋭の列車サービスやセキュリティチェック通過後の幅広いショッピングのオプションが用意されており、スタッフが親切」という様に、インフラの素晴らしさが香港国際空港の高評価に繋がって居ますが、此れだけが香港国際空港の成功ではありません。今まで述べてきたような歴史的流れと為政者の決断と戦略が今の成功をもたらした一端で有る事は間違い無いでしょう。そういう点からも香港国際空港は「全てがトータルで考えられたベストな国際空港」といえるのではないでしょうか?




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