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ローカル鉄道は都市圏鉄道に変身できるのか?

− 高 岡 の 近 郊 路 線 万 葉 線 & 氷 見 線 を 訪 問 し て −



TAKA  2006年10月01日





富山湾の名所「雨晴海岸」を走る氷見線


 今年8月の夏休みに 北越急行富山ライトレール を訪問しましたが、夏休みの1日しかない休みの中でせっかく富山まで言ったのでもう1箇所何処か廻りたい思っていた所、家で「せっかく富山に行くなら、美味しい魚介類でも買ってきて!」と言う意見も有り、その為に富山湾最大の漁港である氷見を訪問することにし、合わせて富山ライトレールとの比較の意味で廃止予定路線が第三セクター化された万葉線を訪問して見る事にしました。
 氷見線と万葉線に関しては、過去に他サイトのオフ会で約2年前の04年5月に富山・高岡を訪問していますので( 富山港線訪問記 参照)、初めての路線では有りません。その為今回のルートはその時のルートをなぞる形になっています。しかしその時には富山の話は纏めていましたが高岡の話は誰も纏めなかったので、今回その時の復習をかねて観光方々再度訪問して訪問記を纏める事にしました。

 万葉線も氷見線も高岡を基点にした路線であり、万葉線は高岡と富山新港に面した人口36,764人で産業都市の 旧新湊市 (今は合併で射水市になる)を結ぶ路線で、氷見線は高岡の外港で有り産業立地の多い伏木と漁港が有り「氷見ブリ・氷見うどん」で有名である人口55,067人の 氷見市 を結ぶ路線です。路線的にはどちらも富山県西部の中心都市である人口182,146人の 高岡市 と周辺都市を結ぶ路線であり、特に氷見線は「ローカル線」と呼ぶには違和感を感じる状況下を走っていると言えます。
 万葉線は全長12.8km・氷見線は16.5kmと言う規模であり路線延長も長くないので、沿線の人口密度からも合わせて考えると地方のローカル鉄道の中で考えると比較的効率よく運営できる要素があります。
 又運営主体は、万葉線は元々は加越能鉄道が運営していましたが赤字に耐え切れず02年4月に第三セクターの万葉線が運営を引き受けて居ます。氷見線はJR西日本が一貫して旅客運営をしています(高岡〜伏木間ではJR貨物も第二種の免許を保有している)しかし北陸新幹線の開業後平行在来線問題も絡み将来は不透明な状況に有ります。
 この様な点から考えれば、万葉線・氷見線共に公共交通利用客が減少しており自動車保有台数の多い富山県(参照: 富山高岡広域都市圏の社会状況 )なので楽観視出来ないですが、苦戦中の他のローカル鉄道に比べれば未だ恵まれている路線環境に有ると言えます。ではその様な内容を踏まえて今回訪問した万葉線・氷見線の状況について見てみたいと思います。

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 ☆ 万 葉 線 訪 問 記

 「万葉線 主要指標」
年度営業キロ輸送人員輸送密度資本金営業収益営業費用営業損益
H13年12.8km988千人1,154人/日100百万円198,058千円264,085千円▲66,027千円
H15年12.8km1,036千人1,188人/日499百万円176,313千円255,810千円▲66,903千円
※上記数値は「数字で見る鉄道2003・2005」より引用。平成13年は「加能越鉄道」平成15年は「万葉線」

 ・高岡の中心市街地を散策して

 富山での「富山ライトレール・富山地鉄富山市内線」の見学を終わった後、一寸贅沢をして特急サンダーバードに乗り富山〜高岡間をワープして高岡に着いたのは14:25でした。此処で先に氷見へ向う等して先を急ぎたかったのが本音でしたが、どうも電車が上手くかみ合わなかったので当初の予定通り15:00発の赤momoを待つ事にして、その間高岡の市街を歩ける範囲でブラブラしてみる事にしました。


  
左:高岡駅ビルと駅前広場  右:高岡駅前のメイン道路を走る万葉線(電車の後ろが駅前再開発ビル)

 今回は約30分で訪問できる「高岡市街地」と言う条件の下で、しかも30℃を大幅に超える真夏日だったので歩くのも限界があり(デブの私には暑さは天敵)取りあえず高岡駅周辺と万葉線に沿って高岡駅前〜片原町間を歩いて見ました。
先ずは高岡駅前です。高岡駅自体は周辺の再開発( 高岡駅前西第一街区地区市街地再開発事業 )により大きなビルが建っています。しかし人口18万の街の玄関口に有る再開発ビルに図書館や高校が入っているというのは驚きです。駅前の一等地ですから一般的には商業施設が入るのが一般的ですが・・・、敢て公共施設を入れたのか?商業施設が入らず仕方なく公共施設を持ってきたのか?私的には再開発ビルの構想についてその意図を知りたい所です。
 又JR西日本の高岡駅自体も写真に有る現在の駅舎・駅ビル(昭和41年竣工)の立て替えを含めた「 高岡駅前整備計画 」が有ります。この計画が完成すると万葉線も新駅ビル1階に取り込まれる事になり便利になります。
 高岡市は駅前再開発にしても駅周辺の再整備計画にしても、富山県呉西地域の中心都市と言っても人口が18万人しか居ない都市規模の割りに熱心で有ると言えます。この箱物再開発がどの様に効果をもたらすのか注目したい所です。

  
左:中心市街地の再開発ビルに有る大和百貨店  右:シャッターが閉まっている店の多い高岡中心市街地の商店街

 高岡駅前を見た後、駅前通り(主要地方道高岡停車場線)を万葉線に沿って片原町まで歩いてみます。片側2車線+単線の万葉線+アーケード付の歩道と言う幅員の広い道ですが、両側に商店が並んでいるものの空き店舗も多くシャッターの閉まった店が目立ちます。夏休みど真ん中の訪問日だったので休みの店も多かったのでしょうが、それでもシャッターが目立つ感じがします。
 暫く歩くと右側に百貨店の 大和高岡店 が見えます。大和高岡店は「 御旅屋第1街区都市再開発 」のキーテナントとして出店した物で、店舗自体は富山店と違い近代的な感じがしています。しかし百貨店の周りですが、街の賑やかさがイマイチ感じられません。
 高岡は呉東の富山市以上に大型店舗が集積しています。街中には19,877㎡の大和高岡店以外に、駅の南に54,200㎡のイオン高岡ショッピングセンターと23,813㎡の高岡サティ、北に11,996㎡のジャスコ高岡ショッピングセンターと言う10,000㎡以上の大型ショッピングセンターが並んでいます。(参考資料: 大規模小売店舗の概要(平成16年6月1日現在) )中心市街地の購買層がそれらの郊外のショッピングセンターに流失している可能性は高いと言えます。
 特に駅南側には富山有数の大きさの大型のショッピングセンターが並んでいる為、比較的人口が集まっている高岡市北部・伏木地区・新湊市・氷見市方面から高岡駅前中心市街地をパスしてそれらのショッピングセンターへ購買層が流れているのかも知れません。そうでないと説明できないほど中心市街地・大和高岡店周辺の寂れた感じを説明できないと感じました。

 ・万葉線訪問記(高岡15:00→15:41越ノ潟15:45→新能町16:10)

高岡の中心市街地を散策したあと、万葉線に乗る為に駅前に戻り万葉線の乗り場に向います。万葉線は平成14年に加能越鉄道から第三セクターに移管された路線です。しかし現実としては「日本で一番小さい路面電車の有る都市」であり、都市鉄道のはずの路面電車がその様な所で運営されている為極めて厳しい状況に置かれています。今回はその状況を見てみたいと思います。

  
左:万葉線の最新車両「アイトラム」  右:高岡市のコミュニティバスと接続する万葉線乗り場

 万葉線乗り場は高岡駅の駅前広場に有り、写真を見て明らかな様に高岡市のコミュニティバスと同じ発着場所になっています。
 暫くすると駅前通をアイトラムが走ってきます。2年前に始めてアイトラムを見た時には低床車両・色・機能的デザイン等から「これが路面電車か?」と驚きましたが、これだけ日本中に各種各様のLRVが登場してくると車両自体は珍しくなくなりましたが、それでも「真っ赤の塗装」と言うのは街の何処からでも目立ち路面電車の存在をアピールでき大きなプラスで有ると思います。

  
左:万葉線車内利用状況@高岡駅前発車時点  右:万葉線車内利用状況@米島口
  
左:整備された本丸会館前電停  右:ジャスコ高岡ショッピングセンター隣接の江尻電停

 取りあえずは未だ先の有る道程なので、此処でアイトラムにのり万葉線の終点越ノ潟を目指します。夏休みのど真ん中の曜日であれども午後3時位で有るにも関わらず高岡駅前発車時点で乗客が10名程度と言うのは一寸寂しい感じがします。
 高岡駅前から単線の御世辞にも「整備している軌道」とは言えない軌道(只これから軌道整備工事が行われる予定)をゴトゴトと走りながら進んでいきます。只途中の区間からは軌道も良くなり乗り心地も改善されます。加能越鉄道時代から近代化補助で軌道の硬質構造化・重軌条化が行われており、全線の6割近い7.9kmの工事が完了しています。
 又写真の本丸会館前のように電停の改良が行われている場所も有ります。只電停の改良に関しては本丸会館前のように未だ一部の電停だけに過ぎない状況なので、雪国で有る事・路面電車の割りに運転間隔が15分毎と長い事を考えると、利用者確保の為にロードヒーター・屋根・壁付の電停を早急に整備する必要が有るのでは無いかと感じました。
 途中に高岡南部最大のジャスコ高岡ショッピングセンターと隣接した江尻電停があり、この電停からは高岡駅前以来の大量乗車が有り車内が20名程度にまで増えました。(結局江尻〜庄川口間が一番乗客が多かった)
 大ショッピングセンターであるジャスコの集客力と江尻電停⇔ジャスコ間の極めて近い距離を考えると、江尻電停の整備とソフト面でのジャスコ来訪客の獲得策が万葉線の利用客増加の為と考えると重要な方策です。高岡の市街地活性化との両立は難しい(今まで高岡駅前まで言っていた買い物客がここで降車しかねない。これは高岡中心市街地に取ってはマイナス)ですが、今は殆ど無策のように見えますのでハード・ソフト両面からの整備を考えるべきで有ると思います。

  
左:米島口の万葉線の車庫  右:新湊貨物線を超える跨線橋
  
左:路面ペイントだけの吉久電停  右:万葉線最大の庄川鉄橋

 万葉線は米島口の車庫・本社の先から専用軌道に入り新湊を目指します。昔はこの米島口から直進して伏木港まで行っていた軌道線がありましたが昭和46年に廃止されていて、新湊に向う鉄道線(厳密に言えば鉄軌分岐点は六渡寺駅)だけが残る形になっています。
 実際JR新湊貨物線を跨ぐ跨線橋を渡ると新吉久・吉久と単線の軌道区間に戻ります。この区間は単線で片側1車線の道路が有るだけで歩道もなく電停も「ペイント電停」です。車の通行量が多くないので路面電車の走行には支障は有りませんが、この様な解消できない路上からの直接乗車と言う環境が残っているのでは、逆に搭乗性の向上の為に低床車導入が重要で有ると思います。
 六渡寺を過ぎ鉄道区間に入ると万葉線最大のインフラ施設である庄川鉄橋を越えて(射水市の)新湊地区に入ります。良く地方鉄道では「インフラ施設が疲弊して廃止」と言う例が多々有りますが、万葉線の場合再構築に一番費用が掛かる庄川鉄橋が未だ程度が比較的言いと言うのが路線が残るのに大きな影響が有ったと思います。(他には問題ありだが・・・)

  
左:コミュニティバスと接続の新湊庁舎前電停  右:一部列車が折り返す中新湊(帰りに撮影)

 新湊市内に入っても沿線に住宅地は多く利用の根元たる潜在需要は存在している地域で有ると言えます。又昔の新湊市役所の有った新湊庁舎前電停では 新湊コミュニティバス との接続拠点となっています。新湊コミュニティバスは万葉線と中伏木以東の各駅で接続していますが、新湊庁舎前がターミナルとなっています。公共施設・コミュニティバス・万葉線が一箇所でまとまっている拠点と言うのは交通結節点としては優れていますが、特に万葉線の駅舎は殆ど整備されていません。地域の拠点と言う側面から考えるともっと核の駅として整備する必要が有ると言えます。
 新湊市街の中新湊で上り線と交換した後は越ノ潟まで棒線になっており、1列車が折り返すだけです。昔は新湊〜越ノ潟間は富山地鉄で富山地鉄射水線経由で富山に繋がっていましたが、富山新港建設で分断・加能越鉄道への譲渡・富山新港口のフェリ−連絡と言う現行の形態になってしまいました。
 新湊市街地の中新湊以東には年間90万人が訪れる「 海王丸パーク 」を控えた海王丸駅や県営フェリーとの接続口である越ノ潟が控えていますが、乗客は目だって減る区間です。中新湊〜越ノ潟間を廃止すると運用を1つ減らすことが出来ますし、海王丸〜越ノ潟を廃止すると折返し時間に余裕を持つ事が出来ます。現在は越ノ潟で県営フェリーと接続していて東岸と接続しているので必要な公共交通と言えますが、 臨港道路富山新港東西線 が開業するとフェリーが廃止になり越ノ潟は完全に末端の盲腸線になります。
 今になっては万葉線の対岸との連絡は意味が有りません。対岸との連絡や臨港道路経由の富山への公共交通等は路線バス・コミュニティバスに任せておけば良い話です。少なくともフェリー廃止時に越ノ潟〜海王丸間は廃止しても言いのでは無いでしょうか?又海王丸〜中新湊間を存続させるのならば、今は殆ど対策をしていないと思われる年間90万人の来訪客が有る海王丸パークへのアクセス輸送を考えるべきでしょう。(往復キップ等は簡単に出来る方策だろう)そうでないと存続の意味は有りません。万葉線末端区間の状況は其れほどにまで落ち込んでいると言えるのではないでしょうか?


 ☆ 氷 見 線 訪 問 記

 ・氷見線を能町〜氷見〜高岡で利用する(能町16:20→16:41氷見・氷見18:02→18:32高岡)

 万葉線を越ノ潟まで試乗した後、今回の富山訪問で数少ないの観光目的一つである氷見での御土産購入の為氷見へ移動する事にしました。越ノ潟〜氷見の移動の方法は「中伏木〜如意の渡し〜伏木」「高岡で氷見線乗換」「万葉線新能町〜徒歩〜氷見線能町」と言う3つの経路が有りますが、如意の渡しは過去に利用した事が有るし、高岡まで戻るとロスが大きく氷見での滞在時間が減るので、新能町〜能町間を徒歩で乗り換える事にしました。
万葉線新能町で降りると、氷見線能町へは万葉線の走る幹線道路から脇道を入って行く形になります。田んぼと住宅が混在する道路を数分距離にして200〜300m位歩くと氷見線の踏切が見えて南側に大きな貨物ヤードと能町の駅が見えます。

  
左:能町駅に入線する氷見行き氷見線キハ47  右:伏木駅周辺の工場専用線

 能町の駅は昔はJR貨物のヤードがあり此処からはJR貨物の新湊線が分岐しています。元々新湊・伏木地区は港湾都市であると同時に工業都市であり、伏木港周辺には東亜合成・日本製紙・中越パルプ・日本重化学工業の工場があり、能町駅周辺にも日本曹達・日本ゼオンなどの工場があり、紙・化学製品の一大工場になっています。
 この地域は貨物輸送が比較的盛んな紙・化学製品の工場が並んでいる地域の為、氷見線はJR貨物の新湊線と並んで臨港線的な使われ方をしています。又各工場への専用線も有り正しく工業地帯の路線そのものと言う雰囲気です。その為能町駅周辺も住宅と言うよりかも物流拠点的な雰囲気が雰囲気が強い感じがします。

  
左:氷見線車内状況@伏木〜雨晴  右:氷見線の終点氷見駅
  
左:氷見線と雨晴海岸  右:高岡に停車中の氷見線キハ47

 しかし氷見線も高岡市の外港たる氷見を過ぎると風景が一変します。工場地帯から伏木の市街地を抜けた後、いきなり車窓に富山湾と雨晴海岸が拡がり、観光路線の風情になります。雨晴海岸の風景はトップの写真で使いましたが、本当に「海の間近」を走る場所であり乗って風景を見るだけで観光になる路線で有ると言えます。しかし問題はその様な所に使用する車両はキハ47と言うのはチョット観光には合いません。その点は商機を逃していると言えます。
 能町から乗った氷見線列車は学生や日常利用の客が主体の利用で観光客は少ない感じです。伏木で10人/両程度下車しただけで、雨晴・島尾などでは数人の降車客が有るだけで、15名/両以上の客が氷見まで乗車していきます。夏休みと言うあまり参考にならない時期ですが夕方ラッシュ時前の下り列車でこれだけ乗っていれば御の字でしょう。人口5.5万人の氷見市の求心力を感じます。
 氷見に到着すると乗客は街中に三々五々消えていきます。氷見の駅前はロータリーが有りますが此処より先に行くバスが接続している気配はなく、氷見駅の駅勢圏は駅周辺の徒歩・自転車で駅に来る事の出来る市街地と周辺に限られていると言えます。

 1時間20分ほどの氷見で観光の買い物を済ました後、東京に戻る特急に乗るために氷見線で高岡に戻ります。駅に戻ると高岡からの列車が丁度着いた所で40人位の人が列車から降りてきます。やはりコンスタントにこれ位の乗客が有る様です。
 流石に夕方の上り列車だけ有って高岡行きは10名/両程度の乗客です。行きの半分位しか乗っていません。その後島尾・雨晴でも数人の乗車が有りましたが以外に少なかったのは伏木で、伏木からも数人の乗車しか有りませんでした。しかし伏木で交換した氷見行きは「立ち客チラホラ」と言う程度の乗車が有ったので、やはり氷見線は「高岡の近郊線」と言う要素が強いといえると考えます。(参考資料: 県内JR北陸本線・ローカル線の各駅ごとの旅客輸送状況
 列車が高岡に着くと、北陸本線特急から降りた時に比べるとちょっと違う感じです。高岡駅の氷見線ホームは駅舎の脇にあり、メインの北陸本線ホームからは留置線を挟んで離れた所にあります。将来的には高岡駅改修の計画が有りますが、その時にはもう少し乗換等がしやすいようにコンパクトに纏めて欲しい物です。

 ・氷見の漁港・市街地で観光&散策をする

 氷見線で氷見に到着したあと、高岡行きで折返すまでの1時間21分と言う限られた時間を使い、氷見ではせっかく富山に着たので富山に相応しい御土産購入に時間をつぎ込む事にしました。
 富山の観光のお土産と言うと色々有りますが、やはり日本海側有数の漁場である富山湾の海産物です。寒ブリ・岩牡蠣・白海老・ホタルイカ・紅ズワイガニ等々有名な富山湾の海産物は色々有りますが、訪問した8月中旬は丁度岩牡蠣がメインでその岩牡蠣を求めて簡単に買える氷見のフィッシャーマンズワーフに向かう事にしました。
  道の駅「氷見」氷見フィッシャーマンズワーフ海鮮館 は、氷見漁港の隣に有り魚屋を中心とする物販店・飲食店・富山湾遊覧船の乗り場等が備わっていて、一番簡単に氷見の御土産が買える店と言う事が出来ます。
 此処で本当は磯焼きを食べようと思ったのですが時間が遅く終了していたので、中の「 さかな工房 鮮 」で食事をした後(割鮮丼を食べようと思ったが「夏休みで定食しかやっていない」と言われ定食を食べたが味はイマイチだった)何件か有る店の中で「漁師の店」と言う触れ込みの「 鎌岩漁業部 」で岩牡蠣を試食したら実も大きく非常に美味しかったので、岩牡蠣や石ダイ等を御土産で購入しクール宅急便で送りました。
 旅行の定番は「御土産」ですが、この様に「道の駅」で簡単に御土産を買える施設が有るというのは非常に便利な話です。又海鮮館までは氷見駅から シャトルバス が運行されているので鉄道利用者にも不便では有りません。「海の幸」を売り物にする観光地ならではの配慮で有ると言えます。究極を言うと観光地は「如何にして遠方からの来訪客に楽しく気持ちよく過ごしてもらいお金を落としてもらうか」と言うのが大切です。その点氷見は2回目の訪問(2回とも1時間程度の滞在だが)になりますが、此処を拠点に何回か訪問しても良いかな?と思わせる要素は有ると言えます。

  
左:氷見漁港のフィッシャーマンズワーフ  右:フィッシャーマンズワーフ内の魚屋
  
左:からくり噴水  右:氷見の中心市街地

 海鮮館訪問後、行きは駅からタクシーで直行したので、帰りは海鮮館〜氷見駅まで氷見市街地を散策してみる事にしました。氷見自体は「観光地」と言うには目玉になる施設がなく、「海産物」が目玉として有る程度です。その中で市街地には数少ない観光名所のひとつ「 湊川リバーウォーク 」と言う川にからくり噴水等が有る散策路が有ります。私が行った時にはチョロチョロとしか噴水が出ていない状況でしたが、海鮮館からも歩いて近いので観光ルートに組み合わせても面白いのかもしれません。
 湊川リバーウォークを見た後、氷見市の中心街を貫く国道415号線を氷見駅方面に歩いて行く事にしました。流石にこの地域は氷見の中心市街地だけ有り歩道がアーケードになっており銀行の支店等の出先機関が有ると一緒に食品・衣料品を中心とした商店が並んでいます。人口約5.5万人の地方都市の中心市街地としては「寂れている」とは言えないし「栄えている」とも言えない状況です。郊外・都心にショッピングセンターが有る地域の中核都市高岡市と微妙に離れている都市間関係が氷見中心市街地にそれなりの集客力をもたらしていると言えます。


 ☆ 万葉線と氷見線を訪問して −両線は高岡の近郊路線として脱皮できるか?−

 今回04年5月に続いて2回目となる万葉線・氷見線訪問でしたが、極めて短時間の訪問でありましたが色々な点を見ることが出来たと思います。一連の訪問記の結論に変えまして、私が今回の高岡訪問で感じた「万葉線・氷見線」の今後の存続・発展にとって必要なことについて見たいと思います。

 ・万葉線は速やかな車両と軌道の近代化が生存の必要条件?

 先ずは万葉線ですが、万葉線は02年4月の加能越鉄道廃止→万葉線㈱開業と言う第三セクターへの転換後、地域自治体等の協力の下で近代化が進んでいます。その様な「万葉線近代化」の象徴が今回試乗した「アイトラム」です。「アイトラム」は新潟トランシス製の低床LRVで富山ライトレール・岡山電気軌道でも導入されている「世界標準レベルの車両」と言える最新型のLRVと言える車両です。現在平成16年度に1編成当り2億2千万円の費用を投じて導入された2編成が運行しています。
 万葉線に導入された「アイトラム」は正しく「万葉線近代化」の象徴と言える車両です。しかし「アイトラム」は平成17年度・平成18年度にも1編成ずつ導入するはずでした。しかし平成16年度のアイトラム導入直後に発生した脱線事故を起こし約半年間休車状態に置かれた事が影響し第三編成の導入予定が平成18年度導入予定と遅れています。
 現在運行されている車両はアイトラムを除く10両全てが1960年代に作られた車両で、既に新製から40年近くが経過している車両ばかりであり加えて冷房車両はその内2両しか無いと言う極めて低レベルで遅れている状況に有ります。しかし代替え導入のアイトラムは上述の脱線事故のため導入が進んでいない状況に有ります。
 又元々加能越鉄道時代に「赤字路線で欠損補助を受けていた」と言う状況に有ったこともあり、車両も老朽化が進んでいますが軌道も同じ様な状況に有り、特に専用軌道区間では軌道も30kgレール+木枕木+痩せたバラストと言うレベルの区間も残っています。

  
左:今時非冷房の万葉線旧型車両  右:木枕木でバラストも痩せている万葉線軌道
  
左:バラストが入替えられている万葉線軌道@吉久〜中伏木  右:待合室が改修された庄川口駅

 けれども万葉線㈱は改善の努力をしていないわけでは有りません。加能越鉄道時代から万葉線㈱の時代の間、国土交通省の 近代化補助 を受け併用軌道の硬質軌条化・専用軌道の重軌条化が行われていて、富山県の「 軌道近代化対象外補助金 」と合わせて7.9kmの区間の整備と行き違い分岐器の交換等が行われています。
 加えて広小路電停・本丸会館前電停の改良(上屋・ロードヒーティング付バリアフリー電停化)や庄川口駅の待合所新設等、乗客の乗降に直接関わる電停の改良等も誠意行われており、改良が行われた電停はかなり進んだレベルに有ると言えます。

 しかし万葉線の問題点は「施設・設備の一部はかなりのレベルに有るのだが・・・平均点が低い」と言う点に有ると言えます。車両は既存車両とアイトラムの間には「天と地」の差がありますし、軌道も改良が行われている所と行われていない所ではやはり大きな差が有ります。この施設の落差に問題が有ると言えます。
特に非冷房車両の存在と特に射水市内の専用軌道区間の劣悪な軌道インフラの存在は早急に改善する必要が有ると言えます。高岡とて夏は30℃を越えるのですから冷房車は必需品ですし軌道未改善区間の乗り心地は極めて良くないと言えます。これはサービスレベルと言う点で見れば大きな問題で有ると言えます。
 富山県は自動車普及率全国トップクラスの「自動車県」です。と言う事は必然的に自動車は公共交通の万葉線のライバルと言えます。そのライバルの自動車交通には今や「クーラーの無い自動車」は殆ど皆無と言えますし、乗り心地の悪い未舗装道路は幹線道路では殆ど存在しないと言えます。その様な状況で非冷房・未整備軌道の万葉線が自動車からの転移を狙うと言うのは厳しい事です。
 その様な状況でどうするか?幾ら第三セクター化で国・自治体の支援が期待できると言えども、既存車両全てをアイトラムに更新すると約22億円の費用が掛かります。それだけでも極めて重い投資負担ですし、今まで着々と進めてきた軌道更新もこれからかなりの費用と時間を費やさなければならないと言えます。
 
 万葉線では北陸信越運輸局等が主体となり「 LRTを活用した万葉線と高岡・新湊のまちづくり活性化プログラム 」と言う検討が行われ「LRVの導入・運行所用時間短縮(坂下町〜江尻間への電車優先信号導入などで現行42分→34分へ)・運行本数の増加(通勤通学時間帯に高岡〜米島口間の運行本数倍増へ・中伏木と射水市新湊庁舎前に交換設備新設)乗換利便の向上(高岡駅前電停駅ビル乗り入れ・2線化)」等が検討されています。これだけの方策が行われれば万葉線の利便性が向上する事は間違い有りません。
 けれどもその様な改善策が行われるには先ず第一には車両・軌道のレベル向上が必要で有ると言えます。特に運行速度の向上に対しては車両更新と軌道改善は絶対必要で有ると言えます。万葉線が生き残る方策が「運行レベル向上による利便性向上」で有るあらば先ず生き残る為には車両・軌道レベルの全般的な向上は必要で有ると言えます。
 今まで自治体・万葉線㈱等が行った地道に行ってきた各種施設改善に関してはその努力を評価しなければならないと思います。しかし過去がひどすぎた事も有り全般的なレベル向上には未だ多大なる努力が必要で有ると言えます。困難で有れども国・自治体・運営主体が協力してここ数年の内に車両・軌道のより一層の更新に力を注ぐ事が出来るか?この点に万葉線のより一層の発展と将来はかかっているのでは無いかと考えます。

 ・氷見線は万葉線との「一体運営」で大化けするか?

 続いては氷見線ですが、氷見線16.5kmの沿線に高岡の外港の工業都市伏木と人口約5.5万人の都市伏木を抱えている為、12.6kmの路線で人口約3.6万人の新湊を結ぶ万葉線と比べるとかなり恵まれた条件下に有ると言えます。
 まして駅別乗降客数を見ると始発駅高岡から比較的遠い伏木(高岡から7.3km 629人/日)氷見(高岡から16.5km 1,133人/日)までかなりの人が利用してくれるので、ローカル線の中では比較的希望が持てる利用状況であり、今のJR西日本の放置プレイ(旧型気動車で昼間は毎時1本程度の運転)を改めれば、やり方次第では「高岡都市圏の基幹公共交通」として成立の余地は有ると言えます。実際氷見線に並存して加越能鉄道のバスが高岡〜氷見間毎時2〜3本・高岡〜伏木間毎時約2本に運行されているほどの需要がありますから、高岡〜伏木〜氷見間に公共交通の動脈が成立する要素は十分有ると言えます。
 その為には一つの方策として「万葉線・氷見線の結節強化」に依る利便性向上と言う方策が有ると言えます。具体的には氷見線能町で万葉線・氷見線を結節させて対面接続を実施する事で、万葉線に高岡駅への速達性を付加すると同時に氷見線には高岡中心市街地へのアクセス向上を付加させる事で、全体の利便性を向上させると言う方策です。

  
左:万葉線と新湊貨物線の交差地点  右:氷見線と新湊貨物線の分岐地点@能町駅北側
  
左:広大な能町駅構内  右:能町駅南側の空き地(手前が氷見線・奥に万葉線が走りその間は空き地)

 具体的には万葉線の能町口〜旭ヶ丘間で路線を移設し、新湊貨物線を通り能町駅に乗り入れ能町駅を2面4線で対面接続を可能な総合駅建設の上、駅構内で氷見線・万葉線を平面交差した上で再び日本曹達元貨物線を使い旭ヶ丘駅で現万葉線路線に戻ると言うルートに移設する事で、能町の貨物駅跡地に氷見線・万葉線の接続拠点を作ると言う案です。
 この案はスペース的には十分可能な案で有ると考えます。上記の写真の様に万葉線〜新湊貨物線の接続は新湊貨物線跨線橋の改良で接続線建設は可能ですし、能町駅は貨物駅廃止で大きなスペースが出来ています。又能町〜旭ヶ丘間の接続線も今の段階であると未だ土地が開いている為用地を取得すれば簡単に建設可能です。その点から考えれば「今であれば建設可能な案」と言う事が出来ます。
元々能町〜高岡駅間で市街地を走る万葉線と越中中川経由で走る氷見線の何らかの形での連携は色々な所で意見が出ていますし、能町に接続の総合駅を作る案は私も参加した2年前の某サイトでの高岡・富山オフ会の時に エル・アルコン様 が提示された案であり( リンク先サイト の過去ログに有る)、私もその時に賛同した記憶が有ります。
 その時から2年今の段階で見るとより一層必要性が有るプロジェクトで有ると言えます。昔は万葉線の「北陸新幹線新高岡駅までの延伸」と言う構想が打ち出されていましたが、高岡市が打ち出した「 高岡駅前整備計画 」では、万葉線→駅ビル1階へ乗り入れ・氷見線→氷見線ホーム移設と城端線との直通運転可能な配線変更実施と謳われています。加えて「 北陸新幹線新高岡駅周辺整備計画調査報告書 」では城端線新駅建設と城端線のアクセス活用を逓減しています。その為高岡都市圏北部の氷見・新湊・伏木から北陸新幹線新高岡駅へのアクセス手段は氷見線と言う位置付けが明確になっています。その為新湊からの北陸新幹線アクセスを考えると如何なる形であれど万葉線と氷見線の接続を考える必要が出てきたと言えます。高岡市は「万葉線からの北陸新幹線アクセスは高岡駅乗換」と言う考えでしょうが、私は市北部の能町に接続駅を作ると言うのも選択肢の一つであると考えます。

 又この案は一歩進めて高岡都市圏の地域鉄道で有る「万葉線・氷見線・城端線」の一体経営と言う事も考えられると思います。能町で対面接続をして一体輸送をするとなると同一経営母体・同一運賃形態と言うのが望ましい形態ですし、北陸新幹線開業後は平行在来線でもないが孤立する盲腸線なのでその処遇が問題になります。加えて似たような例で身近にJR西日本からの経営分離で成功した例として、北陸新幹線建設と富山駅高架化工事施工の為に分離されLRT化された同じ県内富山市の富山ライトレールが有りますが、この「二匹目のドジョウ」を狙うと言う方策が取れるのでは無いかと思います。
 富山ライトレールは「LRT化で成功した」と言われますが、そのバックボーンには富山市の決意と同時に「総事業費58.6億円の内富山駅連続立体化事業補償金33億円・JR西日本からの街造り寄付金13.9億円(JRの施設売却額3.9億円のバック+純粋な寄付10億円)」と言う潤沢な資金が有ったからです。JRからの寄付金には「北陸新幹線開業時の平行在来線でない盲腸ローカル線の先行処理」「今後垂れ流す赤字の一括処理」と言う側面も有るのでしょうが、この「寄付金」狙いで積極的に両線を引き取ると言うのも一つの方策で有ると思います。
 城端線と氷見線を万葉線㈱が引き取った場合、富山港線は「全長8.0kmで10億円(資産譲渡に関するバックを除いた純粋分)の寄付金=1km当り1.25億円の寄付金」をJR西日本から受けていますので、城端線29.9km+氷見線16.5kmで58億円の寄付金を受けれる事になります。この寄付金を持参金にして万葉線が氷見線・城端線を引き受けると言う方策です。氷見線・城端線はインフラに関しては殆ど手を加えなくて良い状況なので、高岡駅改良・能町統合駅建設を自治体負担にしてくれれば、今 高岡鉄道部 にある28両の気動車の代替で済みます。普通の第三セクター使用の気動車で 約1両1.2億円 ですし、新型を導入して運用を効率化すればもう少し使用車両数も減らせるでしょう(同じ車両数でも新型導入と効率化・高速化で増発可能である)。28両購入したとして28両*1.2億円=33.6億円+その他の準備費用≒35億円〜40億円で済むでしょう。
 初期投資の必要費用がその中間の38億円としても、城端線・氷見線・万葉線の三路線を運営する万葉線㈱に20億円の基金が積める事になります。20億円の基金が有れば利回り3%としても6000万円の配当を得られます。これは大体万葉線の赤字を穴埋めしてペイする金額です。加えて万葉線より期待が持てる城端線・氷見線( 城端線・氷見線の利用実績 )を引き受けLRT的な低コスト運営が出来れば、3線トータルで見て今の万葉線の赤字より赤字額が減る可能性も有ります。又増えても基金の補填が6000万円有るので、自治体の赤字補填額は少なくて済む可能性が高まります。
 又新型車両導入時に昔札幌市に有り今は ニュージャージートランジットで使用 されている様な 気動車系のLRV を導入すれば能町経由で氷見線⇔万葉線の直通も可能になりますし、電化費用を出さなくても富山港線のようにLRT化をする事が出来ますし、普通鉄道よりLRTの方が運行コストを落とせるのは明らかです。又LRT化をすればLRT化・バリアフリー化を口実に国や自治体から各種補助を貰えLRT化で増える初期投資の一部を減らすことが出来ます。

 その様な点から考えると、北陸新幹線金沢延伸・新高岡駅開業と高岡駅改良をきっかけとした、第三セクターの万葉線㈱を軸にした高岡都市圏ローカル鉄道再編と言う意味で城端線・氷見線・万葉線の一体化と言うのは、「チョット突拍子も無いかな?」とは思いつつ、作戦としては一つの方策で有ると考えます。
 高岡都市圏の公共交通輸送は加能越鉄道の廃止問題→第三セクター化による万葉線の成立で改革が進んだと思います。しかし上述のように未だ他にも氷見線・城端線の様な問題も未だ残っています。しかしその良い前例が富山県では今回富山ライトレールとして出来たので、この前例に真似をすると言う事も必要では無いでしょうか?今の氷見線や城端線は正しく「鶏肋」の状況であり捨てるには惜しい路線です。未だ改善すればもっと良くなるのなら積極的な改善が必要では無いかと思います。

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 今回高岡を2年ぶりに訪問して改めて感じた事は「高岡都市圏の公共交通の可能性」です。富山の場合「富山ライトレール」は一気呵成に変身し一気にLRT化を達成しましたが、高岡の万葉線は第三セクター化達成してからの4年間で徐々に改善が行われ現在もインフラ面を中心に進行中の状況です。
 只その改善が行われてきていても市民団体を中心とした当初の熱気が感じられず、今や富山市主体で既存改善・新構想が進む富山の方が遥かに進んでいる状況になってしまいました。少なくとも高岡の万葉線の状況は全国に伝わらない状況になってしまっています。
 しかし高岡の公共交通の次の課題は明らかになっています。其れは「北陸新幹線と新幹線新高岡駅開業」に伴う高岡都市圏のローカル線再編問題です。平行在来線は県主体で責任を持つ事になる筈なので良いですが、平行在来線に付帯する盲腸ローカル線は如何すればいいのか?この問題に地域が主体となり対応しなければなりません。
 その中で「地域が主体」と言えども、御約束のように「万葉線存続」が決まった段階で高岡の公共交通に関する市民活動は失速してしまったと感じます。その中で今や旗をふれるのは高岡市を中心とする地方自治体しか有りません。その対応策は色々な方策が有りますが、今回述べた氷見線・城端線・万葉線の一体運営化・DCのLRVを用いた氷見線・城端線のLRT化・これ等の方策による高岡都市圏の主軸となる公共交通確立も一つの方策で有るとは思います。
 外部は幾ら方策を考えられても、実際実現させるとなると地元の人々や自治体でなければ実現させられません。日本有数の自動車県である富山県で「LRTをツールとした中心市街地活性化によるコンパクトシティ」を目指す富山市に次ぐ、公共交通を主体とした都市圏を高岡市が作る事が出来るのか?高岡市は分岐点に差し掛かっているのかも知れません。2年前に続く2回目となる今回の訪問でその様な事を改めて感じさせられました。





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