このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 高瀬石仏 
高瀬石仏
大分県大分市高瀬にある、数少ない石窟(せっくつ)形式の磨崖仏で、国の史跡(1924年1月22日指定)に指定されています。 道路沿いに駐車場もあり、舗装された坂道を少し上れば石窟があるので、 身体の不自由な方でも比較的アクセスが良い石仏です。 ただし、石窟の中を覗くには、写真の通り階段があります。

霊山山麓の伽藍迫(がらんさこ)の凝灰岩を彫り込んだ石窟は、高さ1.8m、幅4.4m、奥行き1.5mで、 この中に五像が彫りだされています。 石窟内に彫られているため、保存状態が良好で彩色も良く残っています。
五像は左から深沙大将、大威徳明王、胎蔵界大日如来、如意輪観音、馬頭観音 と配置されています。

深沙大将(じんじゃだいしょう)は、 逆立った真っ赤な頭髪に、太い眉と見開いた大きな目、 口周りには髭が描かれています。 左手には蛇をつかみ、その左手と両足には蛇が絡み付いています。 首周りには大きな玉(髑髏)の首飾り、赤い下帯と虎の皮の股引きを見につけています。 またお腹にはおかっぱの女(少女)の顔が描かれ、両足の太もも横にはつり上がった目が描かれています。

大威徳明王(だいいとくみょうおう)は、六面六臂六脚で、神の使いであるスイギュウにまたがっており、 背後に鮮やかな火炎が着色されています。 日本では脚が多数ある仏尊は他にほとんど無く、大威徳明王の際立った特徴となっています。

五像の中央に鎮座する胎蔵界大日如来は、 ふくよかな顔と肩にまでついた豊かな福耳で、袈裟の衣と光背には赤い着色がされています。 大日如来には金剛界と胎蔵界の二種類がありますが、手の位置と形から胎蔵界であることが分かります。 実際には手の形は劣化の為分かりませんが、手の位置は現在でも判別できます。

 ▲ 高瀬石仏入口

 ▲ ここから徒歩すぐ

 ▲ 高瀬石仏

 ▲ 高瀬石仏説明

 ▲ 高瀬石仏

 ▲ 左から深沙大将、大威徳明王、胎蔵界大日如来

 ▲ 左から大威徳明王、胎蔵界大日如来、如意輪観音

 ▲ 左から胎蔵界大日如来、如意輪観音、馬頭観音

 ▲ 深沙大将

 ▲ 大威徳明王

 ▲ 胎蔵界大日如来

 ▲ 如意輪観音、馬頭観音
如意輪観音は、右足を立てた坐像で、6本の手を持っています。

馬頭観音は、一般的に三面三目八臂とする像が多いのですが、 この像は手は6本に見えますので、恐らく三面六臂の観音様だと思われます。 手には剣、斧、槍の様な物を持っており、身体には 赤い首飾りと袈裟が描かれ、背後には炎が描かれています。

高瀬石仏の大きな石窟の近くにも、小さな龕があり、(恐らく)3体の磨崖仏が彫られていますが、 風化が激しく、左端の像は見て取れますが、それ以外は全く分かりません。

 ▲ 高瀬石仏の大きな石窟の近くある
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高瀬石仏 DATA
住所大分県大分市高瀬901-1
電話番号097-537-7043(大分市観光課)
営業時間
公式HP
備考

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last visited : 2012/08/19

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