沖縄電気鐵道 浦添線 -ATC研究室-        
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

ATC研究室 〜自動往復運転回路の研究〜

 

注)偉そうな口調ですが、ちょっと「シッタカー(知ったかぶり)」したいだけです。突っ込まないで下さいね。(笑)
 

1.終端での自動停止

運転をコントロールの上で、最初に重要な事は「止める」事でしょう。

特に「終点」や「留置線」の車止めへ衝突事故やオーバランは、まず避けたいものです。
そこで、確実に車両を止める方法は、電源を「切る」事でしょう。
普通はパワーパックの速度つまみを「最小」にするか、電源または方向切替えスイッチを「オフ」にします。
それを「ダイオード」一個で自動的に止めるのです。

「ダイオード」は、下図のとおり、「アノード」から「カソード」への一方向しか電流を通さない性質があります。

   
    ダイオードの性質   

従って、「アノード」側からマイナスの電流を流しても、「カソード」側には電流が流れません。

この性質を利用して、下図の様に「ギャップ(電気的切断部)」を跨いでダイオードを設置し、終端側への電流を止める事で、電気的に車両を止めてしまう訳です。
終端側での設置場所は、手前に通常「プラス」のフィーダをもってくるので、1か2の方法がとれます。設置場所とダイオードの向きに注意して下さい。
停止後、電流の向きを逆転し、手前を「マイナス」、奥を「プラス」にすると、ダイオードの先まで電流が流れ、車両も逆方向に進行を始めます。(2の場合は、終端側の車両を通して電流が通る事で、ダイオードの先でも通電します。)

なお「ギャップ」の位置で、車両(動力車のみ)の停車位置が決まりますので、その位置には十分注意して下さい。
特に「長編成」の場合は、要注意です。どちらかと言えば、ミニレイアウトで「短編成」か「単行」の時に効果的かもしれません。
また、速度が速い場合、「ギャップ」通過後、急停止しますので、その速度は適度に落としておいた方が、スムーズな停車に見えます。

   
    終端での設置方法   

応用として、上図の様にギャップとダイオードを連続して設置する事で、徐々に減速しながら停止し、逆方向へは、徐々に加速する事が出来ます。
これは、ダイオード1個を通る事で、約0.7Vの電圧が落ちるためで、図の場合、ギャップを跨ぐことで約1.4V、約2.8Vと電圧が降下し、車両が減速し、最後のギャップで停止します。
この電圧降下を利用して、次章では 「車両の位置検出」 を行なう実験をして行きます。

  

  

 参考文献:
    鉄道模型レイアウト/ホビーテクニック15 長 真弓(著) 日本放送出版協会
    とれいん/No.273(1997.09) p58-p62 自動往復運転への誘い(1) 秋元 宏
  

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