このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

  林道探索入門 step1[はじめに]〜今日もどこかで林道ざんまい〜          
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ガス欠は心がけ次第でほとんど避けられる
 [1] 林道とは
 [2] 林道探索とは
 [3] なにで林道探索するか
 [4]ガス欠について
 [5] パンクの心配
 [6] 林道走行にテクニックは必要か
 [7] 林道に単独で行くとあぶないか
 [8] 林道探索の装備について
 [9]
自己責任とは
林道でガス欠…なんともイヤな響きであり、初めて林道へと出かけるビギナーにとっては大きな不安要素の一つです。林道でのガス欠は一般道で発生した場合よりも悲惨であり、ネットでもたまにガス欠体験談を見かけたりします。でも林道でのガス欠は心がけによってほとんど避けられる事態です。当然ながらこれまでに一度も経験したことがない方もいますし、おおよそ次のことを心がけてさえいれば、まず林道でのガス欠は避けられます。

1 給油はこまめに! 林道へと入る前にこまめには必ず給油する。
2 林道を何キロ走行したかではなく、ガスの残量そのものを気にしておく。
3 「空になったら給油する」は危険!

林道へと入る前に必ず給油する
できれば直前がベストですが、なるべく最寄りのGSで林道へと入る前に満タンとしておきます。林道でのガス欠の対処法法はこれに尽きますが、GSそのものの数が減少しつつある現状では、林道のあるような田舎や山間部ではその数も少なく、営業していても夕方5時にはもう早々と閉店していたり、さらに日曜はお休みとなっている場合もよくあること。また、持参の地図に載っていたGSが廃業していたというケースもありがちです。

と、ここまでは誰でも考えることですが、実際問題として初めて出かける知らない場所で、そのGSが営業しているとか廃業しているかまで事前に知ることは難しいです。問い合わせるという方法もありますが、そこまでやるのは面倒臭いです。遠方の林道へと出かける際は、まず街中で一度給油しておき、もしも林道の近くに給油できるGSがあれば、そこで再度満タンにしておきます。これならば林道そばのGSで給油できなかったとしても安心です。

林道によっては、最寄りのGSから入口までかなり離れていることもよくあります。したがって手間はかかりますが、この方法を怠ると、林道入口に到着した時点でガス算量に不安を覚えることになりがちです。その結果、GSまで延々と引き返して再び戻ってくるという、時として往復数十キロにもなる無駄な走行と時間を浪費してしまうわけですね。また、ガソリン価格を気にして給油を後延ばしにしておくと、よくこの状況に陥ります。僅かな金額をけちると、逆により多くのお金と貴重な探索時間を失う結果となりがちなので注意してください。

そして最もよくないのは、そのような状況でありながら「なんとかもつだろう」と、そのまま林道へと入ってしまうことです。延長距離が短い林道であればそれでも大丈夫ですが、初めて探索するロングダートでは最悪なんとかならない場合もあります。おそらく、林道でガス欠に陥る原因の多くはそれでしょう。たとえガス欠には至らなくても、それが気になって林道探索の楽しさが半減してしまいます。

そしてもう一つ注意しておかなければいけないのが、GSで給油できるガソリンの種類。地方の小さな町や村のGSでは「レギュラー」と「軽油」しか販売していないことがけっこうあります。したがって、ハイオク仕様のオフロードバイクでは給油するタイミングがより重要となり、「次のGSを当てにせず給油できる時にしておく」ことが命となります。これを怠ると、GSはあるのにガス欠という目も当てられない最悪の自体に陥ります。

走行距離やメーターでガスの残量そのものを気にしておく
林道へと入る前に満タン状態としておけば、いくら数十キロにおよぶ長距離のロングダートといえども、走り抜けるだけのガス残量についてはまず心配はないですが、林道ではいつも通り抜けられるとは限りません。途中の予期せぬ障害、もしくは出口でゲートに阻まれてしまい、今来た道を延々と引き返さなければならない事態もあったりします。なので、「この林道は延長距離が○○キロだから大丈夫!」ではなく、「ガス残量はこれだけなのであとこれだけ走れるな」と考えることが林道探索では重要です。

繰り返しとなりますが、林道は最寄りのGSから入口もしくは出口からかなり離れている場合もよくあります。そのような林道では、途中で見かけた支線探索や、遊びに夢中となって予定外のガスを消費した時にはガスの残量そのものに注意していないと、林道はなんとか走り切れても、林道を退出してから最寄りのGSまでがもたなかった、というトホホな事態が発生するのでこれも要注意! なお、先述した「あとこれだけ走れる」の中には、林道退出後の最寄りのGSまでの距離も含んでいることは言うまでもありません。

また、林道を何本も乗り継ぐ場合も同様です。一々、途中で給油するのは面倒臭くて余計な時間もかかるので、その気持は分かりますが、林道を乗り継いだことである程度メーターが減ってきたら、「まだ大丈夫」と.思われても給油しておくべきでしょう。給油で時間は消費しますが、気持的にはとても楽になります。林道へと入る前に給油はちゃんとしたはずなのにガス欠になったというのは、たいていは林道を乗り継ぐ場合のケースですね。

その他のガス欠対策として
こまめな給油を心がけてさえいれば、まず林道でのガス欠は避けられますが、それでも気になるのであれば、ガソリン携行缶を持参するという対策法もあります。最寄りのGSまで遠く離れた長距離林道を支線巡りも含めて隅々まで探索する…といった本格的な林道探索では有効な手段となりますが、通常の林道探索であれば、早め早めの給油を心がけていればはっきり言ってそこまでの必要はありません。無用なかさ張る荷物となってしまいます。

それでも万が一、林道でガス欠になってしまった時には、通りがかりの車両からガソリンを分けてもらうという最終手段があります。ただし、ただでさえ通行量の少ない林道で、仲間同志ならともかく、見ず知らずの人相手ではそううまくことが運ぶとは限りません。また、それには燃料コックやタンクからガソリンを移すホースが必要であり、それを携行していた場合はガソリンを分けてもらえることもあるでしょうが、相手がオフロードバイクであった場合は、その行動予定にも影響をおよぼし多大な迷惑をかけてしまいます。

基本的にガス欠は自分次第で避けられる事態であるだけに、「最悪ガス欠になったら通りがかりの林道ライダーに…」といった同情を期待した予定で行動するのは避けたいものです。そしてもちろん、ガス欠時にガソリンを分けてもらえなかったとしても文句は言えません。そのためにもやはりこまめな給油を心がけておきましょう。

次回 [ パンクの心配

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