このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

  林道探索入門 step1[はじめに]〜今日もどこかで林道ざんまい〜          
 [5]パンクの心配  もどる  


可能性は常にあるけど必要以上に恐れることはない
 [1] 林道とは
 [2] 林道探索とは
 [3] なにで林道探索するか
 [4] ガス欠について
 [5]パンクの心配
 [6] 林道走行にテクニックは必要か
 [7] 林道に単独で行くとあぶないか
 [8] 林道探索の装備について
 [9]
自己責任とは
二輪の構造上、その発生を確率的にゼロとすることができず、林道探索ビギナーにとって最大の不安要素となるのが林道でのパンクです。林道ライダーならば誰でも一度は経験をする…と脅かしたいところですが、必ずしもそうとは限りません。長年林道に通っていてもパンクしない方は一度もしないし、逆にする方は何度もパンクを経験します。誤解を恐れずはっきり言えば、運に左右されるところが大きいといったところでしょうか。

実際問題として、林道走行で誰でも等しく頻繁にパンクするのであれば、恐くて誰も林道へなど出かけられません。むしろ、一般道での釘踏みパンクの方が多いような気がします。ネットでは悲惨な林道でのパンク体験や修理体験がしばし紹介されたりしていますが、基本的にそれはパンクを経験してかつネットで報告したという一部の方の話。誰もかれもというわけではなく、当然ながら未経験な方もそれなりにいるはずでしょう。ここでなにが言いたいのかといえば、パンクが不安で林道に出かけられないと言うほどタイヤはヤワではないということです。林道をカッ飛ばしていたり、路面も極端に過激な場合を除いて、パンクを引き起こす直接の原因となるほどのものはほとんどありません。普通に走行していれば、さほど林道でのパンクを恐れることはないと思います。

ただし、パンクに対する備えが必要か不必要かは別問題であり、先述したように林道でのパンク発生率をゼロにすることができないのもまた事実です。そこでパンクに対する心構えとしては次の2つが考えられます。

 (1)万一に備えてパンク修理キット(工具も!)を持参する
 (2)その時はその時でとくに何も持参しない


(1)の場合だと気持的に「安心感」が得られますが、パンク修理ができる技術を持ち合わせていることが前提となります。熟練者を含めたグループで林道探索するのであれば、パンク修理の良い経験となりますが、単独の場合は林道でぶっつけ本番でのパンク修理は難しいかもしれません。通りがかりの林道ライダーに助けてもらえることもある、とはよく言われますが、現実問題としてそれはあまり期待しない方がよいでしょう。通りがかりのライダーがパンク修理の技術を持っていることが前提であり、そもそも林道ではその日一日だれも通らないことも珍しくはありません。つまり、パンク修理キットを持参する場合には、その技術も練習(どこで誰に教わるかという問題もありますが…)するなりして身に付けておく必要があるということです。もしも知り合いに教えてくれる方がいない場合は、バイクショップなどでお願いしてみるしかないでしょう。

それでもパンク修理キットを携帯しておくことは、持参していないよりも好ましいに決まっています。さらに、いざ有事の際には林道で完全に直そうと考えずにあくまで林道を退出するまでの応急処置と考えておくことが大切です。また、どのような林道へと出かけるかにもよってくるでしょう。遠方の人里遠く離れた山奥の林道へと出かけるのであればともかく、近場のちょっとした林道の場合は、修理キットの持参は正直邪魔となるだけかもしれません。その兼ね合いは林道経験を積むにしたがって自然と分かってくるものですが、より「安心感」が欲しいという方は、やはり持参しておくべきだと思います。

(2)の場合はパンク修理キットを持参しない分だけ身軽ですが、まさかのパンク発生時にはどうしようもありません。そのままベコベコ状態で戻るか、手押しや徒歩による林道退出というリスクがともないます。それにもかかわらず持参しない方もいますが、それはその林道ライダーの経験に基づいた林道で遭遇するパンクの頻度や身軽さを考えて、単純に「いちいちそんなの持っていけない」という考え方です。もしくは、はなからパンクそのものを想定していない場合ですね。

その時はその時で何も持参しないというのは、決して好ましい状況ではなく、また、声高々にも言えないことなので、ネットでそのような告白がなされることはほとんどありません。しかし、だからといって林道ライダー全てが林道探索する際には必ずパンク修理キットを携帯するわけではなく、やはり持参しない林道ライダーもいます。おそらく過去に林道でのパンク経験のない方がほとんどですが、個人の問題なのでそれが良いか悪いかは別として、実際の林道探索ではそれでもけっこう通用してしまうということです。ただし、一度でも林道で地獄を経験した場合は(1)へと変わる可能性を常に含んではいますが…。

次回 [ 林道走行にテクニックは必要か

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