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 南戸林道/ Nanto林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2018.05.02 / No.TO-093 
 [ 所在地 ]三宅村 [ 状態 ]完抜鋪装 [ 接続林道 ] 雄山環状林道  [ 分岐林道 ] 清水林道
 全線鋪装なれど、眺める海の景観は素晴らしくて火山噴火の痕跡スポットも存在する林道!

豆諸島の未だ見ぬ林道を求めて三宅島へと渡海、三宅島での記念すべき初林道となったのが南戸林道です。東京竹芝桟橋を昨夜22:30に出港した東海汽船の橘丸が三宅島で寄港したのは「阿古(あこ)」地区にある錆ヶ浜港(さびがはま)ですが、到着時刻は早朝の午前5時。通常の観光客ならば、宿へのアーリーチェックインで仮眠して朝食をとって時間をつぶすのが一般的なのですが、しかしそこはオフバイク持参の強みで、三宅島上陸後はすかさず南戸林道へと向かいました。というわけで錆ヶ浜港から都212号線を「伊ヶ谷(いがや)」方向へと進んで途中で村道阿古線へと右折、その先の高台となった阿古地区の家並みの中に林道への入口を発見! 道標や案内板が設置されているのですぐに分かります。
→ 振り返る!
→ 道標を眺める!
→ 阿古付近案内図を眺める!
面から眺めた南戸林道への入口です。しかし、ここは林道への入口であって起点ではありません。南戸林道の起点はここから600メートルほど進んだ地点に位置しており、それが証拠に林道入口を示す道標こそ設置されていますが、林道標は設置されていないんですね。ちなみに三宅島の林道はハイキングコースを兼ねているものが多く、そのため入口脇には「阿古ジオトレッキングルート」を示す案内板が設置されていたりもします。
→ 阿古ジオトレッキングルート案内板を眺める!
いうわけで、さっそく村道阿古線から左折して南戸林道へと向かいますが、出迎えてくれたのは連続して途切れることのない登り坂。しかしそれもそのはずで、三宅島は標高775mの「雄山(おやま)」を島の中心とした円錐形をしているため、海岸から内陸へと向かうにつれて標高が上がるんですね。ちなみに林道への入口地点は海抜は55mほどですが、南戸林道終点の標高は382m。これから標高差327mを一気に登り詰めていくことになります。
く途切れることのない鋪装された坂道を駆け登って標高100mほどの地点に到達。入線直後は鬱蒼と生える森の木々しか見えませんでしたが、この地点から道すがらに展望が望めるようになってきます。さっそく立ち止まってガードレール越しに景色を眺めてみますが、最初に見えてきたのは林道への入口のあった阿古の家並みでした。
→ 展望を眺める!
手に阿古地区の家並みを眺めつつさらに登っていくと、再び山中の森の中へと進んでいきますが、早くも三宅島が火山の島であることを教えてくれる景観が! 林道開設時に切り崩されて露出したと思われますが、あからさまに「溶岩」を思わせる地層剥き出しの斜面が路肩に続きました。静岡県の富士山周辺の林道でもこれと似た景観が見られますが、ただの岩壁ではなくて、溶岩質であることに「おお!」っと興奮してしまいます。
→ 路肩を眺める!
の後、右手に下っていく工事中らしき簡易鋪装の分岐が現れますが、これは島内に無数に建設された砂防ダムへと続くその管理道。林道ではないのでパスして先へと進もうとしたところ、分岐の右手の樹林の中に「コシキ火山」なる場所を発見! そこには「ジオスポット」と記された案内板が立っていました。ちなみにジオスポットとは地質的な名所のことで、三宅島では特に「火山」を実感できる場所なんですね。せっかくなので立ち寄ってみます。
→ ジオスポット「コシキ火口」案内板を眺める!
→ コシキ火口を眺める!
「林道標発見!」コシキ火口入口を過ぎて少し進むと、ブルーの長方形鉄板タイプと、円形をした2種類の林道標が設置された地点に到達。どうやらここが南戸林道の起点となっているようでした。三宅島を紹介するサイトやブログでは村道阿古線からの入口が林道の起点として紹介されていますが、厳密にはそうではなくてここが起点なんですね。村道からの入口には道標があるだけで、林道標が設置されていなかった理由もこれで納得できます。しかし、林道に特別興味のない一般人にそこまでの正確さを求めるのは大人げないかな。
→ 林道標を眺める!
いうわけで厳密には林道標設置地点からが南戸林道ですが、道すがらの景観的にはそれ以前も以後も特に変わりはなかったです。唯一の変化といえば、さらに標高が上がってきたことで、道すがらの路肩の斜面がより溶岩質っぽくなって、ますます火山的な地質に変わってきたことくらいでしょうか。火山島の林道らしい雰囲気が強くなってきます。
→ 斜面を眺める!
山島ならではの特徴的な地質を眺めつつさらに登坂、標高150m地点まで登ってきました。すると現れたのがこのビューポイントで、先ほどよりもより高い地点から太平洋に面した錆ヶ浜とその周辺の海岸を眺めることができました。ただし、訪れたのが三宅島到着直後の早朝ということもあって、曇り空模様であったのが少し残念! 景観的にはそれでも素晴らしかったですが、もちろん、その後の快晴時に再び訪れてみたのは言うまでもありません。
→ 展望 / 展望(快晴バージョン)を眺める!
→ 快晴時の同地点!
ラホラと林道沿いの木々の隙間から海を眺めつつ順調に登坂して進みます。いわゆる林道探索的には路面が鋪装されているので味気なさは否めませんが、ここでは三宅島という島の雰囲気と景観がそれを十分に補ってくれるでしょう。
続する急な勾配をガンガンに登っていきますが、ここから眺めた海の景観も大変素晴らしかったです。右手の眼下に錆ヶ浜港を間近に見下ろせる地点となっており、「阿古漁港」の併設された港の全景を眺めることができました。南戸林道を訪れないと、アングル的に他では望めない港と海を眺められる絶好の地点でもあるのでここはぜひ!
→ 展望 / 展望(快晴バージョン)を眺める!
→ 快晴時の同地点!
ヶ浜の港と沖合の三本嶽の素晴らしい景観を堪能したら先へと進みますが、現在地の標高はおよそ200m。探索開始からすでに150mも駆け登ってきましたが、南戸林道は相変わらずの坂道続き。舗装路を歩いて散策する観光客の姿がなかったのは言うまでもなく、ここは島内の非力なレンタルスクーターで登ったとしても亀の歩みでしょうなぁ・・・。
んな感じで進んでいくと、右急カーブの途中で左手に下る「NTT小手倉無線中継所」への管理道分岐を発見しました。ちなみにこの無線中継所ですが、東海汽船の橘丸が三宅島の錆ヶ浜港に入出港する時に、おそらく誰もが目にしている あの鉄塔 でもありますよ。
→ 無線中継所 / 無線中継所(快晴バージョン)を眺める!
→ 鉄塔を眺める!
線中継所入口を過ぎてさらに登坂。エンジンにものを言わせて一気に標高を稼いでいきます。狭い島の林道探索ではエンジン付きは不要、「徒歩や人力で十分である!」とも思ってしまいますが、実は逆だったりもします。伊豆諸島の場合は「島」という特殊な立地の林道探索では、走る距離は短くても勾配が酷いんですよね。
こはさらに登って標高250mほどの地点。落ち込むような斜面にへばり付くストレート区間が現れますが、ここも南戸林道では絶対に見逃せない素晴らしいビューポイント! 振り返れば(最上段画像を参照)海岸線へと至る三宅島最高峰「雄山」の密林に覆われた山裾が、そして路肩から右手を望めば山頂へと続く緑豊かな斜面を眺めることができるでしょう。
→ 景色 / 景色(快晴バージョン)を眺める!
→ 斜面を眺める!
→ 快晴時の同地点!
→さらに南戸林道を進む!
→探索中止!
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