このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

大野林用軌道 4

〜驚くべき道床〜

 

 

 

(2008年2月撮影)

国道288号線を進むと「玉の湯」と「湯守玉林房」と言う温泉宿が見える。

 

その湯守玉林房の裏手に流れる野上川の対岸を見ると、意味不明な石垣の橋台が見える。

 

軌道跡?と思ったのだが、林用軌道は「 」のレポートからこの地点までに野上川を渡っていない。

 

この地点に何がしかの橋があっただろう事は間違いないが、林用軌道のものかどうかは不明だ。

 

 

 

 

 

 

更に30m程先にはコンクリート製の橋台のようなもの…

 

対岸に道路らしきものは見当たらない。

 

一体これは…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

?石垣?

 

温泉宿から200m程行った所の野上川の対岸には石垣が見える。

 

川面からの高度は7〜8m程だろうか。

 

何故このような場所に石垣が組んであるのか?

 

緑に阻まれ全容が掴みにくい。

 

 

 

 

 

(2008年2月撮影)

雪が積もり、白に染まった山肌に軌道跡が浮かび上がった。

 

画面中央に見える一本の筋が軌道跡である。

 

軌道敷きの幅は以外に広そうだ。画像の地点ならば軌道跡上を歩く事も出来るだろう。

 

事実、相互リンク先「 HMRSのヘタレ趣味の部屋 」のHMRS氏は以前軌道跡を仕事で歩いたと言う。

 

 

 

 

 

 

軌道は野上川の流れを忠実になぞり、上流に登って行く。

 

軌道はこのような石垣道床のまま、終点手前まで進んでいたものと想像される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上の画像より数百m上流の地点の様子である。

 

野上川とほぼ一定の高度を保ちながら軌道が築かれている。

 

石垣は道床の形成だけではなく、法面の補強にも使用されていたようだ。

 

場所によっては2段構造に見える場所もある。

 

 

 

 

 

 

 

石垣道床の延長は地図上で見ると3km以上に及ぶ。

 

木材を搬出する為に大規模な工事が行われたのだろう。

 

しかしながら軌道跡がこのように国道沿いから見える事は少ない。

 

夏場ともなれば一面の緑に隠されその存在は秘匿される。

 

道床そのものが崩壊して痕跡が認められない場所の方が多いようだ。

 

 

 

 

 

国道288号線は急速に高度を上げながら田村市へ進む。

 

画像右手の勾配を上りきれば田村市都路町に入る。

 

一方、軌道の方はと言えば、国道には付き合わずに野上川と共に左に分岐して大熊町旭ヶ丘地区へと向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上の画像の分岐点付近から対岸を見ると、石垣道床が僅かに認められた。

 

そして、これ以降終点推定地まで軌道の痕跡は見当たらなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大熊町旭ヶ丘。山間に囲まれた一角に平地が広がる。

                                                                          

ここが私の推定した大野林用軌道の終点推定地である。

 

ここに木材を集積し、大野駅に向けて搬出していたものと思われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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