このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

芭蕉の句


薬欄にいづれの花をくさ枕

出典は 『俳諧書留』

   細川春庵亭にて

薬欄にいづれの花をくさ枕
   翁

荻のすだれをあげかける月
   棟雪

鈴木与兵へ
爐けふりの夕を秋のいぶせくて
   更也

馬乗ぬけし高藪の下
   曾良

棟雪は細川春庵の俳号。

 元禄2年(1689年)7月8日(旧暦)、高田の医師細川春庵 を訪れた時の句である。

○八日 雨止。欲立。強而止テ喜衛門饗ス。饗畢、立。未ノ下刻、至高田。細川春庵ヨリ人遣シテ迎、連テ来ル。春庵へ不寄シテ、先、池田六左衛門ヲ尋。客有。寺ヲかり、休ム。又、春庵ヨリ状来ル。頓而尋。発句有。俳初ル。宿六左衛門、子甚左衛門ヲ遣ス。謁ス。

『曽良随行日記』

喜衛門は今町(直江津)の人。石塚氏。俳号左栗。

新潟県上越市の 五智国分寺割烹の宿対米館」 に句碑がある。

上越市の 北城神明宮 には2句が刻まれた碑がある。



薬欄にいづれの花をくさ枕

文月や六日も常の夜には似ず

『泊船集』『風羅袖日記』 には「藥園に」とある。

伊勢崎市 末広町 に句碑がある。

 天和3年(1683年)5月、 大淀三千風 は高田で20余日の間滞在。細川春庵棟雪のもてなしをうけている。

 細川春庵邸は、現在の上越市仲町4丁目4番1号、高田駅前通りと仲町通りの交差点の東南の角にあるTAKADA556ビル付近にあったと考えられているそうだが、表示等はない。

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