このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

芭蕉の句碑


山中や菊は手折らぬ温泉の匂ひ

群馬県利根郡片品村東小川の丸沼に 丸沼温泉・環湖荘」 がある。


丸沼温泉の千明別荘前に芭蕉の句碑があった。


山中や菊は手折らぬ温泉の匂ひ

出典は『奥の細道』。

 元禄2年(1689年)7月27日(陽暦9月10日)、芭蕉は山中温泉を訪れ、8月6日(陽暦9月19日)まで 「和泉屋」 に逗留。

   温泉に浴す。其功有明に次と云。

山中や菊はたおらぬ湯の匂

『奥の細道』

「有明」は 有馬温泉 のこと。

慶応3年(1867年)5月、一田・雪童建立。

 再転三転のあげくここ利根郡片品村菅沼山の家前にころがされているこの碑を見ると、奥の細道の長旅に疲れて加州山中の湯にたどりついた芭蕉もかくやと痛々しい。慶応三年一田・雪童建立とあり、一田は東小川 千木良邸の句碑 にも関与している老俳なのに、不覚にも石面の作者銘〝翁〟とすべき処を〝翁塚〟としてしまったのは、いわゆる過ちの功名か、今後処を得て再建の暁には、地方色満点の芭蕉塚として天下一品の評判請合。

『上毛芭蕉塚』(本多夏彦著)

「処を得て再建」されたが、知る人は少ない。

 「安政四年戌正月上州利根郡東小川村」と題した俳句の巻があり、一田の句が収録されている。

前うしろ同じ明りや春の月   一田

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