このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

芭蕉の句碑


川上とこの川下や月の友

江東区常盤に史跡展望庭園がある。


平成24年(2012年)3月、 史跡展望庭園 の入口左側に芭蕉の句碑が再建された。



   深川の末五本松といふ所に舟をさして

川上とこの川下や月の友

出典は 『続猿蓑』

小名木川五本松と芭蕉の句

松尾芭蕉は、延宝8年(1680)冬より小名木川と隅田川が合流する辺りにあった 深川芭蕉庵 に住んでいました。「奥の細道」の旅を終えた芭蕉は元禄6年(1693年)、50歳の秋に小名木川五本松のほとりに舟を浮かべ、「深川の末、五本松といふ所に舟をさして」の前書きで「川上とこの川下や月の友」の一句を吟じました。この句は、「今宵名月の夜に私は五本松のあたりに舟を浮かべて月を眺めているが、この川上にも風雅の心を同じゅうする私の友がいて、今頃は私と同様にこの月を眺めていることであろう」の意で、老境に入った芭蕉が名月を賞しながら友の事を想う心が淡々と詠まれています。 「五本松旧跡」 (猿江2丁目16番 小名木川添い)とは、江戸時代、丹波綾部藩九鬼家の下屋敷の庭にあった五本の松の大木のことで、徳川三代将軍家光公がその小名木川の川面に張り出した立派な老松を激賞したことから、「小名木川五本松」として、又、月見の名所として一躍江戸市民の人気を博しました。この芭蕉句碑は、その地にあった住友セメントシステム開発株式会社が創立20周年を祝して平成20年12月4日に社屋の敷地に建立したもので、今回同社屋の移転の伴いご寄贈いただき、ここに再建立いたしました。

芭蕉の句碑 に戻る


このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください