全員総出で乗り越えた崩落地点
難所を一つ抜けほっとするが、実際の所幾つかある難所のその一つにしかすぎない。
コレより大峠の自然の猛威は更に強めていく。
気を引き締めて先へと進まねばならない。
と、思ったら後で荷物崩れかけ。
今にもバックがずり落ちそう。
MR氏に指摘され気付いたのだが、こんな所で落し物なんかしたら目も当てられない。
つーか、回収にもどってくるのヤダw
・・・しかし、この後実際に「落し物」をしてしまうのだが。
進むべき道は極上の廃国道。
倒木や籔、落石が行く手を阻む。
この画像の所は一時期、上部からずり落ちてきた大木が横たわり、二輪ですら進む事ができなかった。
しかし、2008年秋の時点ではその大木は切断され人一人通る分には問題ない状態になっていた。
かなり大掛かりな作業をしなければ、切断・撤去は難しい状況だったので、恐らく個人有志と言うよりも、山林管理者、もしくは電力会社が鉄塔管理道の整備の為に退かしたと思われる。
コテンパンにされたR121だが、一応舗装路なので意外と足元はしっかりしている。
しかし油断していると、大きめの岩なんかが転がっていたりして谷側に弾かれヒヤッとしたりする。
のんきに紅葉なんて見ている余裕なんざありません。
またしても大規模崩落。
やはり此処も全員停車で事前調査
そして総力戦にて難敵に挑む。
繊細なコントロールで崩落地点を抜ける熊五郎氏。
倒木・落石が散乱し、更に沢が横切っているいる為、うっかりしていると谷側へと持っていかれる可能性がある。
慎重な運転かつ堅実なルートを探して前進しなければならない
「足ついたっていいじゃない、セローだもの」
二輪二足がセローの正しいスタイルです。
後ろで大変不安気な目で見守る熊五郎氏。
難所一つ突破しても、続けざまその手を緩める事無く次々と障害を織り込む大峠。
此処は断崖路横の法面が崩れ有効走行ラインが限りなく狭められている。
更にそのライン上にも大量の木の根や幹が混ざった土砂に覆われており非常に危険なポイントだ。
谷側へと倒れぬようアシストをつけるが、その役割担う人も背後に崖を背負う事になる。
トライする方も、手助けする方も互い気を張り詰めながら一歩一歩進めていく。
あずさ、危険ポイントへ進入。
倒木群に嵌って走行不能。
総出で救助されるの図。
深山奥地で廃道と格闘する男たち。
つーか この画像、報道写真みたいでお気に入りです。
此処に写っている自分自身はどーにもならなくなってオロオロしているカッコ悪い状況なんですがw
崩落点を抜けると激籔。
雑草や低木は数m先の視界すら奪う。
しかし、晩秋だからこそまだ植生の密度が低く前進すべき道筋がまだ見える。
これが夏場だったりすればそれこそ濃緑の壁と化して徒歩で一歩進む事すら困難となるだろう。
ふと足元を良く見れば路面はいつの間にやらダートへ。
元・・・、と言うか一応現役国道ゆえダートでも良く踏み固められてはいるが、そのまま地面には違いないので舗装路より自然に帰るのは早い。
強引に草木を押しのけ先へと前進。
籔が途切れ前方の視界がクリアーに。
路面は苔生し、殆ど人の出入りが無い事を今更ながら思い知らされる。
そして、これより先の進行方向先を望むと、なにやら赤錆びた鉄骨のような物が見えた。
・・・ついに来たか・・・。
大峠のラスボス。
守護神は破壊神へと堕ちた。
続く。