このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
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宮崎県酒販(株)
が販売している商品に『宮崎県の焼酎セット』というのがあります。県内の焼酎蔵の銘柄を100ml25度の小瓶に詰め、8本セットで売るといった形態。県内蔵元の数も多いので、フルコンプを目指すとなると、A〜Cの3セットの購入が必要となるという代物です。
この商品については、2000年に
シーガイア
の宮崎コンベンションビューロー(現シーガイアコンベンションセンター)で開催された九州・沖縄サミット外相会合を記念して発売されたのを初見という形で記憶しております。
その後も
宮崎空港
や
県物産館
などで販売されているのを見たことがあるのですが、商品として売りづらい面もあるのか、酒販店によってはバラ売りで販売しているのを見たことがあります。
ただ、マニア的には興味深い商品でして、
京屋酒造さん
の“
かんろ
”のラベルが漢字表記の古い物であったり、25度の製品であるが上に、
松の露酒造さん
の“
松の露
”のラベルも度数に合わせた図案になっていたり・・・と非常に心くすぐられます。
そんなこんなでせいぜい10年ほどの歴史の商品と思っていたのですが、それだけではこのような形でコンテンツにはまとめません。実はこのようないきさつがあったのです。 というのも、私の知人が実家の倉庫を整理していた際、ほこりを被った焼酎の詰め合わせの箱が出てきたと言うのですよ。
知人は私が飲めないクセして飲酎文化にどっぷり浸かっているのを存じ上げておりまして、「持っていてもしょうがないから、有効活用してくれる人に・・・。」と譲ってくださったのです。私はと言えば上記の様な認識でおったので、現品を確認してびっくりしました。
外山酒造の“南蛮”に門下酒造の“銀滴”、
井上酒造
の“櫻泉”だとぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
まぁ、こんな感じで「!!!」が自重しないのであるが、私の認識を大きく遡る事案であったために腰を抜かしたのである。瓶詰めは昭和59年2月〜4月で行われており、現在では見ることのできないラベルに衝動が抑えきれない(爆)。
“
明月
”や“天照”、“
松露
”、くり焼酎“三代の松”のラベルが現代のそれと大きく変化していないことにもびっくりするのであるが・・・。 外箱のデザイン、瓶のサイズ・・。・と基本構成が今と変わっていない。本当に息の長い商品である。
今よりも焼酎蔵元の数があった昭和59年の宮崎焼酎セットは果たして3セットで収まったのだろうか・・・と妄想が楽しかったりするのだ。
さて、ちょっと考察。
昭和59年と言えば、上に書いた様なサミットの如く、特に宮崎で全国から人が集まる大きなイベントがあった訳ではない。ただ、GWにはみやざきフラワーフェスタが開催されており、今よりも日南海岸や高千穂を巡る観光客も多かったと思われるのでこのような焼酎セットの需要があった物と考えられる。
今の感覚では持ち運びに・・・な印象を持つが、県内の焼酎が8本も入ったセットは土産物として埴輪などの宮崎定番の品と共に喜ばれたのではないだろうか。
それにしても、長い間継続して販売されている商品。買い続けていれば宮崎の焼酎の変遷という物を知ることができたのでしょうね。
貴重な品をいただきましてありがとうございました。今は無い銘柄については近日中に“
絶版録
”の方へもupいたします。 (11.08.12)
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