このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
大井川鉄道の旅その2
新金谷は、起点の金谷駅よりはるかに大きな駅である。
車庫には京阪などの電車の他に、色んなSLの姿も見える。
駅のそばには大きなお土産店があり、ちょっとした鉄道博物館
もある。弁当が売っていたが
(そういえば、SL車内で弁当売ってたよなあ)と思い、そこでは
購入せず、車内販売をアテにすることにした。
お土産を購入したり、展示物を見学したりしながら駅に戻ると
SLに乗るとおぼしき人々が集まり出していた。
保安上の関係で、発車時間近くまでは改札が閉められていて
ホームには上がれない。子供が早くSLを見たいのでぐずったり
している。
しばらく入口のベンチで待っていると、「ボォーーッ!」という
勇ましい汽笛の音が聞こえ、待っている人々が一斉に声をあげた。
改札が開けられると、次々とホームに人が集まりSLはどこだと
視線をあちこちに向ける。
やがて、シュッシュという音が近づいてきた。
C11がホームに入ってくると、一斉にカメラを構える人で
いっぱいになる。
早速乗り込むと、レトロ調に新調されたのではなく、昔ながら
の客車の味わいに感動する。
夏休みも過ぎた平日なのに、車内は満席になった。
SLが動き出すと、気分はますます高揚する。
あまりスピードを出さないのんびり旅だが、場所によっては
シュシュシュシュシュと、動輪の回転が上がる。
そしてボオーーーーッ!!汽笛が鳴る。
私の後に座っていた男性がポツリと
「こんな風にスピードを出して一生懸命東海道線を走っていた
のかと思うと涙が出るよ。」と感慨深げに言う。
思わず私も心の中でウンウン、その気持ちすごーーく分かる!
とキュンとなった。
SLの勇ましさは、外見だけでなく、スピードを出した時にこそ
強く感じられる。実際に乗車してみて改めてそう思った。
SLは、トンネルに入る時には窓を閉めなければならない、と
親に聞いていたので(煤が入るから)結構トンネルがあったから
面倒だなあと思っていたら、アナウンスで
「今の煤煙装置は優れていますので、窓をお閉めにならなくても
大丈夫です。気になる方は閉めて下さい。」
と言われたので、開けたままにしてみた。すると
トンネルに入っても、多少煤の匂いや、細かい煤は入ってくるが
汚れる、というほどでもないし息苦しくもならない。
ほんとだ、すごい!と思いながら快適なSLの旅を続けた。
車内販売の声が聞こえてきた。
売り子さんに「SL弁当下さい。」と言うと
「すいません、売り切れてしまいました。」
あの・・・・・・・・・・
メシ・・・・・・・・・・・・・・・
俺のメシーーーーーー!!!!(号泣)
もうやけくそでストイックな旅を満喫することに。
隣の家族が幸せそうに豪華な駅弁を食べている横で
今や非常食となったクッキーとポッキーをぽりぽり貪る。
涙が出るぜ…というか自分が悪いんだけども。
SLは終着駅の千頭に到着。ここからは井川線という
元々はダム建設の為に造られた鉄道に乗り込む。
はずだったのだが・・・・・・・・・・・
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大井川鉄道の旅その1
大井川鉄道の旅その3
大井川鉄道の旅その4
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