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京築交通,西鉄グループ,方向幕

 

 

北九州から南へ下る国道10号線。

かつては小倉〜中津間の都市間バスが活躍していた経路です。

 

時は流れ、行橋や築城、椎田、中津から出ていた西鉄のローカル路線も壊滅(コミュニティ転換)。

分社化された二豊交通と京築交通は会社ごと歴史から消え、

10番は行橋ではなく、恒見方面の系統に番号を譲り、

同地区の路線は、行橋〜福岡高速をメインに、わずかな地域輸送が残るのみとなりました。

 

かつて地方交通の担い手は「バス」だった頃、多様な系統と栄光が詰まった、方向幕の数々です。

 

 

 ●更新日 :2015年6月14日 

 ●掲載地区:行橋市、中津市、みやこ町、

       豊前市、吉富町、苅田町等

 ●担 当 :行橋・京築交通

 ●地域特性:地方都市、ローカル

 ●沿線要所:今井祇園、胸の観音、築城基地

 ■もくじ(ページ内にジャンプします)

 

▼日豊急行

▼10番 中津〜小倉線

▼1番簑島線・2番長井線・3番宮ノ下線・12番稲童線

▼15番 岩丸線・17番 寒田線・21番 祓郷線

 

▼20番 伊良原線

▼22番 23番 犀川循環線・24番 稗田線

▼33線 宮の杜線・36番 岩熊線・37番 入覚線・38番白川線

 

▼34番 田川〜行橋線

▼その他(北九州空港、臨時コマ)

▼昔の10番の方向幕(行橋営業所)

 

  日 豊 急 行

日豊急行,方向幕,行橋

小倉と行橋、そして中津を結んでいた無番急行。

通称「日豊急行」

都市高速の2段書き標記からもお察しになる通り、

バーコード式になる前、検知穴式時代のものです。

他に各停10番も付いていたことから、カマボコかハンペンの赤バスあたりに付いていた幕でしょうか??

 

▼左:この幕の最南端は行橋まで。

苅田駅前止め、小波瀬止めも健在のバージョンです。

 

▼左下:都市高速を通らず、三萩野経由のバージョン。

昔から都市高速系統と別に走っていたんですね。。

 

▼下:北九州での方向幕販売会で、「急行 苅田駅」と書いてあった横幕。

差し迫る購入制限時間のなか、中身を確かめる術もなく購入した1本です。

・・開けてみると、この1コマのみ(涙)

都市高速の色が青みがかった珍品(色あせ?)と自分に言い聞かせつつ

大切に保管しています。

BusField.jpg

bus

苅田駅

 

 

中津急行,西鉄バス,日豊急行

こちらは58MC初期車の横幕。

上下寸法の狭さからも、58代の二段窓青バス(急行車)に付いていた物でしょうか?ただしこちらはバーコード式。

 

▼左:中津急行のコマが残っています。

「大手町」と「曽根バイパス」は、細い丸ゴシック系のフォントで書かれていて、違和感を覚えます。

 

▼左下:「小波瀬」に代わる前は、一体どんな行先コマだったのか??

行橋〜中津間の区間便急行のコマです。

 

▼右下:こちらは下道経由のコマ。

「小波瀬」はちゃんと最初からプリントされています。

 

 

中津営業所,西鉄バス,日豊急行

日豊急行,西鉄バス,曽根バイパス

 

 

  10番  中津〜小倉 線

10番,中津〜小倉,西鉄,廃止路線

北九州伝統の系統「10番」。

今では恒見発着に残るだけですが、かつては小倉〜中津間を闊歩する多頻度長距離の一大系統でした。当時の威光を感じされるコマです。

 

▼左:小倉(浅野)〜中津間のコマ。

小倉行、中津行きとも2コマづつ用意されており、途中で方向幕を切り替えていたようです。

この辺りの芸の細かさは、さすが西鉄。

 

▼左下:小倉、中津、それぞれからの行橋止め。小倉からの曽根営業所止。

 

▼右下:間合いでしょうか、17番の弥生が丘系統のコマも入っています。

 

▼左下下:曽根営業所が無くなった後に追加されたコマでしょうか。

小倉〜中津間の表記違いのコマ。2段書きが多用されるようになりました。

 

▼右下下:こちらも間合い?15番の沼団地系統が登場します。

曽根営業所の代わりに、曽根新田のコマが追加。

BusField.jpg

曽根営業所,西鉄バス

沼団地,西鉄バス方向幕,廃止路線

 

sceneBmaku_keichiku_nihou201505_035.JPG

西鉄バス,廃止路線,中津

 

 

  行橋ローカル1番簑島線 ・ 2番長井線 ・ 3番宮ノ下線 ・ 12番稲童線

京築交通,西鉄バス,簑島

行橋を基点に、国道10号線より海側の各地域を結ぶ短距離系統です。

言わずもがな、全系統とも廃止されています。

 

 

▼1番:行橋駅から海側へ4キロほど進んだ簑島地区への路線です。

 

▼2番:行橋駅から南東方向へ進んだ長井地区への路線。

 

▼3番:2番から途中分岐して宮ノ下地区へ向かう路線。

 

▼12番:こちらは行橋を出たのち、国道10号線を新田原まで南下。

 そののち進路を東に変え、海辺の稲童地区まで走っていた路線です。

 

BusField.jpg

京築交通,行橋営業所,方向幕,宮ノ下,長井

京築交通,西鉄バス方向幕,稲童

 

 

 

  行橋ローカル15番岩丸線 ・ 17番寒田線 ・ 21番祓郷線

西鉄バス,京築交通,椎田,岩丸

行橋より南下した、築城・椎田地区の路線です。

昔は川沿いに各町村が分かれており、その町内ごとに海辺のJR駅から山へ向かう路線が伸びていました。

 

▼15番:椎田を基点に、岩丸まで向かう路線。旧椎田町の町内を走ります。

 

▼17番:築城を基点に、旧築城町内を山へ向かい、寒田(さわだ)まで向かう路線です。途中、上本庄や寒田を終点とする便もあったようで・・。

 

○昭和57年改正の時刻表によると、上寒田〜築城間の所要時間は47分。なかには中津まで足を延ばす便や、平日早朝1便のみ、中津発で築城をショートカット(越路経由)の上本庄行きも走っていたようです。

 

▼21番:行橋と築城を、内陸部の呰見(あざみ)や祓郷(はらいごう)、豊津経由で結んでいた路線です。途中はあざみ止の設定もあったようで・・。

BusField.jpg

上寒田,西鉄バス,上本庄,京築交通

西鉄バス,築城駅,京築交通

 

京築交通,方向幕,呰見,行橋営業所

 

ハンペン,53MC,方向幕,行橋営業所

▲左と右で、「呰」の字の作り方が大きく違っています。

 

  20番  伊良原線

京築本社,京築交通,西鉄バス,大村,行橋

行橋地区では中堅系統としてまとまった本数が運行されていた20番。

一時は豊津町内に京築交通が本社を置いていたことからも、重要度が察せられます。

また、京築地区では長い距離を走る路線として、山間部の末端ではかの有名な「西工謹製のパジェロバス」が走っていた路線としても有名です。

 

▼左:区間便用の幕でしょうか。「京築本社」行きなんてあったんですね!

 

▼左下:最深部の上伊良原、帆柱へ向かう系統。帆柱は英彦山にもほど近い山中です。既に行橋地区からの直通系統は無く、犀川地区の大村発着となっていた頃の幕のようです。

○昭和58年改正の時刻表によると、帆柱〜行橋間は一日4往復、所要時間は1時間14分と、短距離路線が多い京築地区においても堂々の系統だったようです。

 

▼右下:朝ラッシュ時の門樋経由の行橋駅行。行橋営業所をショートカット。

 

▼左右下下:八景山ニュータウン経由の幕です。

BusField.jpg

上伊良原,帆柱,パジェロバス,京築交通,行橋

行橋,門樋経由,西鉄バス

豊津役場,西鉄バス,京築交通,八景山,方向幕

行橋営業所,西鉄バス

 

  行橋ローカル 22番 23番 犀川循環線 ・ 24番 稗田線

犀川循環,京築交通,西鉄バス,廃止路線

20番の兄弟分22番・23番と、行橋市南部・旧勝山町を結んでいた24番です。

 

▼22番・23番:上述の20番と併せて豊津地区と行橋を結んでいた系統。木井馬場を南端に循環線を形成していました。

 

▼24番:20番よりも西側の稗田地区と行橋を結んでいた系統です。

 

BusField.jpg

西鉄バス,廃止路線,木井馬場

行橋,稗田,京築交通,西鉄バス

 

  行橋ローカル 33番 宮の杜線 ・ 36番 岩熊線 ・ 37番 入覚線 ・ 38番白川線

宮の杜ニュータウン,西鉄バス,廃止,岩熊

行橋から西方向への路線。

行橋市、旧勝山町、苅田町方面の4系統です。

 

▼33番:行橋駅から国道201号線沿いに西へ、前田が丘・宮の杜の住宅街を結んでいた路線のようです。資料が手元に無く、詳細不詳です。

旧勝山町の岩熊まで足を延ばす系統もあったのでしょうか??

二段書きの「ニュータウン宮の杜」は、昔を彷彿とさせるレトロな表記方法ですね。。

 

▼36番:国道201号線を西へ、新勝山から北へ曲がり、岩熊まで向かう所要時間30分ほどの路線です。

 

▼37番:国道201号線の北側を西へ、入覚へと伸びる路線です。終点は、採銅所へ抜ける県道64号線や、平尾台の麓に位置しています。

 

BusField.jpg

朝日が丘団地,行橋,西鉄バス,京築交通

入覚,西鉄バス,京築交通,廃止

 

白川線,谷,山口,京築交通,西鉄バス

▼38番:行橋駅から北西へ、苅田町の白川地区へ向かう路線。

終点は、西側の「谷」と、北側の「山口」に別れています。

 

BusField.jpg

 

  34番  田川〜行橋 線

西鉄バス,34番,新勝山

今では跡形もありませんが、国道201号線を経由して行橋と田川を結んでいた系統です。田川までの系統が35番、途中の旧勝山町内止めが34番という理解でよろしいのでしょうか??

一見、シンプルながらも、読み取れる終点の数は「新勝山」「新町入口」「新中哀トンネル」の3か所に加え、行橋側も駅止めと営業所行とあります。

 

○昭和58年改正の時刻表では、新中哀行が朝の1本、同発が朝の2本だけ設定されています。

 

▼右下:この一コマだけ、なぜか35番です。

注目は他にも、安川通り・門樋経由であること・・。

朝の国道10号線渋滞を避けるためでしょうか?駅の北側、反時計回りにぐるりと南東側に回り込み、駅に向かう経路があったんですね・・。

 

○同じく昭和58年改正の時刻表では、安川通・門樋経由について、行橋駅に平日の朝7時〜8時代に到着する、35番、36番、37番が各2本づつ、38番が3本の、計9本が設定されていたようです。

○田川直通の35番の方向幕に付いてはこちら→ 方向幕資料集 田川編

BusField.jpg

新中哀トンネル,西鉄バス,京築交通,廃止

西鉄バス,35番,行橋,安川通,門樋経由

 

 

  そ の 他

北九州空港,西鉄バス,方向幕

▼左:北九州空港〜小倉駅線は、一時期浅野の京築交通持ちが存在しました。

スペースランナーに搭載されていた幕です。

 

▼臨時コマです。昔の水色枠囲みが味を醸し出しています。

胸の観音(黒田)・・胸の病気にご利益があるとされる、旧勝山町の寺。

 詳しくは みやこ町ホームページ をご参照ください。

 

今井祇園・・約750年の歴史を持つ伝統行事。

 上でご紹介した3番、宮の下終点前にある今井津須佐神社の神事です。

 詳しくは 福岡県ホームページ をご参照ください。

 

 

BusField.jpg

胸の観音,西鉄バス,京築交通,臨時,行橋,今井祇園

胸の観音寺,行橋,西鉄バス,臨時バス

 

 

  昔の10番の方向幕 (行橋営業所所属)

ハンペン,カマボコ,西鉄バス,方向幕

2011年正月に砂津チャチャタウンで行われた、

西鉄バスの方向幕販売イベント。

ここでは、北方線代替バスやよかトピア幕など、由緒ある方向幕がまとまった数出品されました。

その際に入手できた、行橋営業所所属の昔の10番方向幕です。

 

〜みどころ〜

▼懐かしの○番号

34番、35番も搭載されています。

10番快速(中津快速)も搭載!所要時間は2時間強、日中30分間隔で運行されるなど、今では信じられない運行系統です。

▼曽根営業所も健在

1番簑島線や、20番伊良原線の豊津役場折返しのコマも搭載

▼臨時幕は、上でご紹介した「胸の観音」「今井祇園」のほかに、「長井海水浴場」も入ってます

 

・・中身を確認するまもなく勘で購入し、開いてみたらビックリ。

さらに開いてみたら同じものを2本買っていてさらにビックリ。

 

中津快速,10番,西鉄バス,北九州,行橋,廃止路線

西鉄バス,方向幕,快速,行橋,中津,廃止

 

豊津役場,簑島,方向幕,西鉄バス

胸の観音寺,行橋,今井祇園,長井海水浴場

 

 

 

 

  

 

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・・大変貴重な資料を提供して頂きましたBus-Field様に、この場を借りて御礼を申し上げます。。

 

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