ゆうづる物語ゆうづる物語 常磐線の寝台特急と言えば「ゆうづる」でしょう。特別に東北・常磐に関係あるわけではないのですが、戦後の特急には鳥の名前が好んで付けられていますので、その延長線上にあるのでしょうか。常磐線唯一の寝台特急「ゆうづる」について書き記してみます。 １９６５(昭和４０)年１０月、上野・青森間に常磐初となる寝台特急としてデビューします。１年前に、東北初となる寝台特急「はくつる」が、急行「北上」の格上げでデビューしていますが、「ゆうづる」も同様に急行「北斗」の格上げで実現したのでした。
１・２等寝台特急ゆうづる時刻表
≪下り≫ ５レ上野 [21:30] ≪上り≫ ６レ青森 [21:00]
水戸 [23:22] 尻内 [22:42]
平 [00:43] 盛岡 [00:50]
仙台 [03:06] 一ノ関[02:19]
一ノ関[04:30] 仙台 [03:50]
盛岡 [05:53] 平 [06:12]
尻内 [07:45] 水戸 [07:35]
青森 [09:15] 上野 [09:25]
客車は２０系ブルートレイン、機関車は【上野】ＥＦ８０【水戸】Ｃ６２【仙台】ＤＤ５１【青森】です。
東北方面１桁列番は、１Ｄ・２Ｄ「はつかり」(常磐経由)、３レ・４レ「はくつる」です。
１９６８(昭和４３)年１０月、いわゆるヨン・サン・トオの大改正で電車化され、さらに急行「十和田」の格上げで１本増え、上下各２本体制となります。
寝台特急ゆうづる時刻表
≪下り≫ １号 ２号 ≪上り≫ １号 ２号
３Ｍ ２０２３レ ２０２４レ ４Ｍ
上野 [19:30] [23:00] 青森 [19:25] [21:10]
水戸 [21:11] [00:50] 浅虫 [19:40] レ
平 [22:25] [02:07] 三沢 [20:26] レ
仙台 [00:27] [04:24] 尻内 [20:47] [22:15]
盛岡 [02:35] [06:45] 盛岡 [22:15] [23:35]
尻内 レ [08:11] 仙台 [00:33] [01:41]
三沢 レ [08:30] 平 [02:57] [03:40]
浅虫 レ [09:17] 水戸 [04:14] [04:52]
青森 [05:00] [09:35] 上野 [06:00] [06:40]
電車は新鋭５８３系。東北線青森電化に合わせ、前年デビューした５８１系の改良型です。
客車寝台列車も、機関車に変更が生じ、【上野】ＥＦ８０【水戸】ＥＤ７５【青森】です。
１９７０(昭和４５)年１２月、再び急行「十和田」からの格上げで１往復追加され、上下３往復体制となります。
寝台特急ゆうづる時刻表
≪下り≫ １号 ２号 ３号 ≪上り≫ １号 ２号 ３号
３Ｍ ２０２５Ｍ ７レ ８レ ４Ｍ ２０２６Ｍ
上野 [19:40] [21:11] [23:05] 青森 [19:25] [21:10] [23:30]
水戸 [21:21] [22:54] [00:51] 浅虫 [19:40] レ レ
平 [22:37] [00:06] [02:06] 三沢 [20:25] レ レ
仙台 [00:38] [02:10] [04:26] 八戸 [20:45] [22:15] レ
盛岡 [02:45] [04:22] [06:53] 盛岡 [22:12] [23:35] [01:52]
八戸 レ レ [08:19] 仙台 [00:32] [01:41] [03:57]
三沢 レ レ [08:38] 平 [02:55] [03:42] [05:54]
浅虫 レ レ [09:25] 水戸 [04:13] [04:55] [07:08]
青森 [05:10] [06:50] [09:46] 上野 [05:50] [06:30] [08:53]
その後も「ゆうづる」は順調に本数を増やし続けます。
１９７２(昭和４７)年３月、電車３往復、客車１往復、計４往復
１９７２(昭和４７)年１０月、電車３往復、客車２往復、計５往復
１９７５(昭和５０)年３月、電車３往復、客車４往復、計７往復
この７往復体制が１９８０(昭和５５)年９月まで続き、「ゆうづる」の最多本数時期でした。
１９８２(昭和５７)年６月、東北新幹線開業に伴い、在来線は変化を余儀なくされ、「ゆうづる」も徐々に本数を減らし始めます。。
１９８８(昭和６３)年３月、客車寝台特急「ゆうづる」は消滅します。
１９９３(平成５)年３月、定期列車および季節列車として各１往復体制で運用の電車寝台特急「ゆうづる」が消滅します。
６レ 寝台特急ゆうづる 常磐線 取手〜我孫子 1968.7.29 | 
