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17区パリ北西部17区。
この区間はサンチュールが出来る以前の昔から、Auteuilオートゥイユ線としてサン・ラザール駅と17区・16区の高級住宅街を結んでいました。
完全にRER−C線として再生されています。RERの列車の窓から地下トンネルの壁を見ると、石組み造りの旧サンチュールの溝跡がはっきり見えます。
この項ではRER−Cとして使われている部分を一つにまとめたため、16区のAvenue Henri-Martinも含めています。
これらの駅は旧駅舎をそのまま再利用しており、昔のサンチュールのローカル駅舎のつくりを知ることが出来ます。RER−C線のパリ北西部の出口の駅。 Avenue de Crichy アヴニュー・ド・クリシー
(現駅名: Porte de Crichy ポルト・ド・クリシー)
現在はモダンなビルの駅舎となり、RER−Cとメトロが立体的に乗り入れて使われています。その裏にひっそりとサンチュールの線路が延びています。もちろんサン・ラザール駅より伸びる幹線線路にはちゃんと繋がっていて、数年に一度走るサンチュールファンのための特別列車は、ここからサンチュールに入っていくようです。
数年後に新トラムがサンチュール上を走る計画がありますが、この計画の北部案の始点駅として、多くの幹線線路および近接のガレージと繋がっているこのPorte de Crichy駅が選ばれています。ここからは高級住宅街の沿線にあわせて、石造りの立派な駅が並びます。 Courselles-Levallois クルセル・ルヴァロワ
(現駅名: Perreire-Levallois ペレール・ルヴァロワ)
現在はRER−C線の駅として今なお使われ、線路は地下化されて地上部は公園や駐車場、テニスコートなどに土地活用されています。広場を挟んで駅の向かい側、RER−C地下線路の上は小さな公園になっていて、その入り口にはかつて19世紀に鉄道を建設したぺレール兄弟の記念プレートがあります。 今はPerreire-Levalloisの反対側の出口として使われていますが、昔は独立した一つの駅でした。 Courselles-Ceinture クルセル・サンチュール
写真の建物は旧駅の跡地に作られた幼稚園で、歴史的には関係ありません。ここからPorte de Crichyに行く線と、St-Lazare駅に行く線とに分かれます。
Perreire-LevalloisからPont Levalloisまでの短い区間は、つい最近まで国鉄の市内線が走っていました。 Place de Wagram ワグラム広場
近郊線のような中距離ではなく、たった1駅間をむすぶ連絡線でしたが、今では廃線となり杭が打たれています。
路線途中のワグラム広場の下を通る旧サンチュール線路の跡。今でもNanterreへの近郊線が走る駅です。 Pont Cardinet ポン・カルディネ
1834年フランスで最初の鉄道がSt Lazare駅からSt Germain en Laye まで敷かれた時から存在する、小さいながら歴史ある駅です。サンチュールの使われていたホームは、今では列車は止まりませんが降りることは出来ます。 このサンチュール用ホームは、1934年にサンチュールが廃止された後もActeuil線として1985年まで使われました。
Acteuil線はメトロと同じく第三軌道を電源に走る路線でしたが、廃止後この駅からたった一駅Perrere-Levalloisまでが架線で電化され、1996年までバンリューが走っていました。ちなみにこの駅はメトロの路線図には載っていないこともありますが(メトロはRATPで国鉄SNCFとは会社が違うため)、ゾーン1に属する駅なのでもちろんサン・ラザール駅までならパリ市内のカルネで乗車できます。
メトロ1番線Porte Maillot駅と繋がるRER−C線の駅。 Neuilly-Porte Maillot ヌイイ=ポルト・マイヨー
駅舎の後ろの高層ビルは、国際会議場パレ・デ・コングレ。19世紀の建築である駅舎との対比が面白い写真になりました。
1900年、パリ万博にあわせてメトロ1号線が開通しました。その始発駅となったのがここPorte Maillotと、Porte de Vincenneです。(現在はLa Defence〜Chateau de Vincenneまで延長されています)
その後メトロが発展するにつれ、外周を回る汽車よりも市内へどこでも直接いける地下鉄へと交通の需要が移っていったのは、時代の流れでしょう。凱旋門のあるシャルル・ド・ゴール=エトワール広場よりブーローニュの森へと延びる大通りと、Porte Dauphineに面した駅。 Avenue du Bois de Boulogne アヴニュー・デュ・ボワ・ド・ブーローニュ
(現駅名: Avenue Foch アヴニュー・フォーシュ)
駅舎正面は細かな獅子の彫刻がいくつも彫られ、風格ある造りです。
現在通りの名はAvenue Fochと変えられたため、駅名もそれに準じています。大通りを挟んで向かい側には、メトロ2番線Porte Dauphine駅の門があります。 Porte Dauhphine ポルト・ドーフィヌ
100年の歴史を持つパリのメトロで現存する開業当時の完璧な庇を持った入り口は、ここと12番線のAbbesses駅、パリ中心部の中央乗換駅Chateletの出口のうち一つ、の3つのみです。赤レンガ造りの駅。 Avenue_Henri-Martin アヴニュー・アンリ・マルタン
駅の正面は現在カフェ・ブラッスリーとして使われているため、駅舎の横が入り口となっています。
天気の良い日には、このようにテラスで和む人々も見られます。
ホームに下りると、かつてのサンチュールの壁の石組みがそのまま地肌に現れています。
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